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新潮文庫「海外名作発掘」シリーズの一覧表/ゴダール映画原作「気狂いピエロ」、ポール・オースターのデビュー作、ハードボイルド小説ほか

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新潮文庫「海外名作発掘」シリーズの一覧表/ゴダール映画原作「気狂いピエロ」、ポール・オースターのデビュー作、ハードボイルド小説ほか

新潮文庫「海外名作発掘」シリーズの一覧表

作品名著者名翻訳者名発売日
磔の地ジェイムズ・リー・バーク吉野弘人2025/07/29
私立探偵マニー・ムーンリチャード・デミング田口俊樹2025/06/25
ゆるやかに生贄はドロシイ・B・ヒューズ野口百合子2025/05/28
灼熱の魂ワジディ・ムアワッド大林薫2025/03/28
銃を持つ花嫁フィリップ・マーゴリン加賀山卓朗2025/03/28
逃げろ逃げろ逃げろ!チェスター・ハイムズ田村義進2025/03/28
うしろにご用心!ドナルド・E・ウェストレイク木村二郎2025/01/29
少年の君玖月晞泉京鹿2024/11/28
狂った宴ロス・トーマス松本剛史2024/07/29
魂に秩序をマット・ラフ浜野アキオ2024/06/26
夜の人々エドワード・アンダースン矢口誠2024/03/28
屍衣にポケットはないホレス・マッコイ田口俊樹2024/01/29
愚者の街(下)ロス・トーマス松本剛史2023/05/29
愚者の街(上)ロス・トーマス松本剛史2023/05/28
悪魔はいつもそこにドナルド・レイ・ポロック熊谷千寿2023/04/26
はなればなれにドロレス・ヒッチェンズ矢口誠2023/02/25
罪の壁ウィンストン・グレアム三角和代2022/12/23
スクイズ・プレーポール・ベンジャミン田口俊樹2022/08/29
ギャンブラーが多すぎるドナルド・E・ウェストレイク木村二郎2022/07/28
気狂いピエロライオネル・ホワイト矢口誠2022/04/26

新潮文庫「海外名作発掘」シリーズのこと

新潮文庫〈海外名作発掘 Hidden Masterpieces〉シリーズ

海外好き編集者が発掘した名作 新潮文庫「海外名作発掘シリーズ」|好書好日
大々的な宣伝はせず、証しは帯に描かれた小さなマークだけ。そんな「わかる人だけわかる」感もマニア心をくすぐる「海外名作発掘シリーズ」が、新潮文庫で継続中だ。エンタメの旧作を中心に国もジャンルも幅広く、オ...

好書好日
海外好き編集者が発掘した名作 新潮文庫「海外名作発掘シリーズ」

 大々的な宣伝はせず、証しは帯に描かれた小さなマークだけ。そんな「わかる人だけわかる」感もマニア心をくすぐる「海外名作発掘シリーズ」が、新潮文庫で継続中だ。エンタメの旧作を中心に国もジャンルも幅広く、オール初邦訳で紹介する。

 かつて早川書房で「ミステリマガジン」編集長を務めた竹内さんは、新潮社で15年間の広告部勤務を経て、昨年、再び編集の現場へ。近年同社では低調だった海外エンタメに取り組むべく、企画を立ち上げた。

You1. Takeuchi(@jXJt8KFJRey3WVg) / X
シリーズを手掛ける編集者・竹内祐一さんのX

X「新潮文庫」
「⛏️新潮文庫〈海外名作発掘〉シリーズ⛏️ 埋もれた旧作のなかから傑作・珍作・怪作を選び抜き本邦初紹介する本シリーズ。今こそ読みたい海外文学を明日より毎日19時に1冊ずつご紹介していきます…」

海外名作発掘 – 検索 / X

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株式会社新潮社のプレスリリース
海外文学に関するプレスリリース・ニュースリリースのPR TIMES

CWAゴールド・ダガー(最優秀長篇賞)受賞作、ジェイムズ・リー・バークの『磔(はりつけ)の地』が、7月29日(火)、ついに発売!(2025年7月29日)

謎解き要素たっぷりのハードボイルド名篇集、リチャード・デミング『私立探偵マニー・ムーン』が新潮文庫より本日発売!(2025年6月25日)

1960年代アメリカン・ノワールの先駆的名作、ドロシイ・B・ヒューズ『ゆるやかに生贄は』が5月28日、ついに邦訳刊行されます!(2025年5月28日)

『灼熱の魂』、『銃を持つ花嫁』、『逃げろ逃げろ逃げろ!』、新潮文庫〈海外名作発掘〉シリーズ、3月28日に一挙3作が発売となります!(2025年3月28日)

騙す、眩(くら)ます、ロス・トーマス。犯罪小説の巨匠による初期未訳長篇『狂った宴』(新潮文庫)が、7月29日ついに本邦初登場!(2024年7月29日)

新潮文庫史上最厚1,088ページ、一気読み!多重人格者が物語る、メタおもしろいエンタテインメント大巨編。米作家マット・ラフの大長篇小説『魂に秩序を』(新潮文庫)が刊行されました!(2024年7月12日)

真実のみを追い求め苦闘する記者魂。『彼らは廃馬を撃つ』のホレス・マッコイが栄光と挫折を描く、記者ハードボイルドの名作がここに甦る。『屍衣にポケットはない』1月29日発売。(2024年1月29日)

「ミステリが読みたい! 2024年版」年間ランキング・海外篇 第1位。展開の読めない傑作犯罪小説、ロス・トーマス『愚者の街』(新潮文庫)に大注目。(2023年11月25日)

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いま注目の本! マット・ラフ/著、浜野アキオ/訳『魂に秩序を』 | News Headlines

〈海外名作発掘〉シリーズの1970年発表作、ロス・トーマス『愚者の街』が海外ミステリー・ベスト10で続々ランクイン! | 新潮文庫メール アーカイブス

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新潮文庫「海外名作発掘」シリーズの紹介

「気狂いピエロ」ライオネル・ホワイト

気狂いピエロ (新潮文庫)
ライオネル・ホワイト,矢口誠
2022/04/26
新潮社
文庫版・304ページ
ゴダール映画『気狂いピエロ』原作小説

ノワール文学史上もっとも美しい〝運命の女〟への妄執――。ゴダール名作映画の原作となった犯罪ノワール。本邦初訳!
ニューヨーク郊外に暮らす38歳のシナリオライター、コンラッド。妻との仲は冷え切り、職も失い、鬱々とした生活を送っていた。ある夜、ベビーシッターの若い娘アリーを自宅へ送ったところ酔った勢いで一夜を共にしてしまい、目覚めると、隣室には見知らぬ男の死体が。どうやら男はアリーの元愛人らしい。かくして、暴力と裏切りと欲望にみちた二人の逃亡劇が幕を開けることに――。運命の女に翻弄され転落していく男の妄執を描いた犯罪ノワールの傑作。

「磔の地」ジェイムズ・リー・バーク

磔の地 (新潮文庫)
ジェイムズ・リー・バーク,吉野弘人
2025/07/29
新潮社
《 576ページ 》

CWAゴールド・ダガー(最優秀長篇賞)受賞!
米南部ミステリーの巨匠による最高傑作が、ついに日本初紹介。
サンセット・リミテッド号の停車駅があるルイジアナ州ニュー・アイビーリア。その町の保安官事務所の刑事デイヴ・ロビショーのもとに、女性写真家ミーガンが訪ねてくる。彼女の父親は、かつて納屋の壁に磔にされて殺害された労働活動家フリンだった。この犯罪は罰せられることなく、無関心や恐怖から見て見ぬふりをした人々はみな沈黙の刻印を背負った。
窃盗罪で拘置中の黒人が看守に虐待されているというミーガンからの情報で、捜査に乗り出したロビショーは、幾重にも交錯する事件に遭遇。
映画の撮影現場で雇われたサイコパスの暗躍、過去の秘密を紛らわせるため酒に溺れる大地主の娘の不審な行動、黒人少女をレイプした白人兄弟の殺害事件……さまざまな事件が表面化し、さらなる悲劇へと連なっていく。

「私立探偵マニー・ムーン」リチャード・デミング

私立探偵マニー・ムーン (新潮文庫)
リチャード・デミング,田口俊樹
2025/06/25
新潮社
《 800ページ 》

正統派ハードボイルドにして本格謎解き。
1940年代にすでにハイブリッド型私立探偵小説が誕生していた――。
弁護士ランダルから仕事の依頼で事務所に呼び出されたムーンは、待合室で長く待たされていた。応接室からは弁護士の声が聴こえるも、入ってこいとの合図はない。痺れをきらして応接室のドアへと突入するムーン。そこにはデスクに腰かけたままナイフを突き立てられたランダルの死体がのこされ、殺害犯は廊下へ続くドアから逃亡したものと思われたが……「フアレスのナイフ」をはじめ、義足の私立探偵マニー・ムーンの名推理全7篇を収録した連作中篇集。《ブラック・マスク》誌などで活躍し、のちにエラリー・クイーン名義のオリジナル作品も手がけた名手による、至宝の〝本格推理私立探偵小説〟ここに甦る!

「ゆるやかに生贄は」ドロシイ・B・ヒューズ

ゆるやかに生贄は (新潮文庫)
ドロシイ・B・ヒューズ,野口百合子
2025/05/28
新潮社
《 496ページ 》

なぜあのとき、ヒッチハイカーの少女を乗せてしまったのか……?!
アメリカン・ノワールの先駆的傑作、本邦初訳
姪の結婚式に出席するために、母親のキャデラックでロサンジェルスからフェニックスまで向かっていた若き研修医、ヒュー・デンズモア。特権階級にある教養人だったが、砂漠のハイウェイをヒッチハイクしている若い娘を見かけても、できれば拾いたくなかった。渋々同乗させてなんとかバス乗り場で彼女を降ろした。だが、アイリスと名乗るその娘は執拗に彼に接触してくる。アイリスの目的はいったい何なのか、そして、彼がそんなにも怖れているものは何なのか――?! 1960年代の階級と人種の問題に切り込み、H・R・F・キーティング『海外ミステリ名作100選』にも選出されたサスペンス・ノワールの古典的名作。

「灼熱の魂」ワジディ・ムアワッド

灼熱の魂 (新潮文庫)
ワジディ・ムアワッド,大林薫
2025/03/28
新潮社
《 304ページ 》
ドゥニ・ヴィルヌーヴ監督映画
灼熱の魂原作戯曲

双子の姉弟に託されたのは、母からの不可思議な遺言。
それは想像を絶する原罪への扉をひらく鍵だった――。
演劇界を震撼させ映画界を驚愕させた、禁断の戯曲がついに解禁!
ある日を境に言葉を発さなくなった母ナワル。そんな母の死後、双子の姉弟ジャンヌとシモンは、公証人から奇妙な遺言を読み聞かせられる。ジャンヌは死んだと思っていた父を、シモンは存在すら知らなかった兄を、それぞれ探し出して手紙を渡さなければならない、と。それを果たしたとき、二人にあてた手紙を読み、あらためて自分を弔ってほしいというものだった。姉弟が知りえなかった母の生涯が明かされるにつれ、沈黙に隠された驚愕の事実が明らかにされていく。戦争と因習、そして皮肉な運命に弄ばれた女性の壮絶なる過去を掘り起こす、人間という最大の謎(ミステリー)。現代のシェイクスピアと呼ぶべきレバノン生まれの劇作家による、慟哭の黙示録!

「銃を持つ花嫁」フィリップ・マーゴリン

銃を持つ花嫁 (新潮文庫)
フィリップ・マーゴリン,加賀山卓朗
2025/03/28
新潮社
《 450ページ 》

一枚の写真が物語る、殺人というドラマの結末は?
リーガル・スリラーの巨匠が、スリリングかつ重層的に綴るミステリー。
人気写真家キャシー・モランの回顧展で、小説家志望のステイシーは展覧会の目玉であるモランの代表作に魅了される。この謎めいたモノクロ写真は、ウェディングドレス姿の女性が海に向かって立つさまを後ろから撮影したもの。だがこれは、静謐でロマンチックな肖像などではない。女性の背中には六連発銃を握った手が回されていた。題して「銃を持つ花嫁」。写真に魅せられたステイシーは、撮影当時に起きた出来事を明らかにして小説にしようと考える。やがて被写体の女性メーガンに夫殺しの疑いがかけられた十年前の殺人事件のことを知り、真相をいっさい口にせず隠遁してきたメーガンに接触しようとするが……。リーガル・スリラーの巨匠が一枚の写真に秘められた人間ドラマを克明に追い、スリリングかつ重層的に描きあげたベストセラー・サスペンス。

「逃げろ逃げろ逃げろ!」チェスター・ハイムズ

逃げろ逃げろ逃げろ! (新潮文庫)
チェスター・ハイムズ,田村義進
2025/03/28
新潮社
《 384ページ 》

ノンストップで疾走する極上のブラック・ノワール!
ハイムズなしには、W・モズリイ、S・A・コスビーは誕生しなかった――。
クリスマス・シーズンのニューヨーク。白人警官のマット・ウォーカーは、つねに泥酔状態で精神に問題を抱えていた。路上に停めておいた愛車が消えたことに気づいた彼は、近くのレストランに勤務する黒人の清掃員に盗まれたと思いこみ、なりゆきで清掃員を射殺。証拠隠滅のためにさらにもう一人も殺害する。だが、地下室にいた三人目の黒人ジミーは殺しそこない、そこから執拗な追跡と、必死の逃走劇が始まる。一方で、ウォーカーの義兄で殺人課の刑事ブロックは義弟を疑い、独自に捜査を進めていた――。〈墓掘りジョーンズと棺桶エド〉シリーズで知られる黒人作家がノンストップで語りかける、極上のブラック・パルプ・ノワール!

「うしろにご用心!」ドナルド・E・ウェストレイク

うしろにご用心!
ドナルド・E・ウェストレイク,木村二郎
2025/01/29
新潮社
《 528ページ 》

不運な泥棒ドートマンダーが企む新たな強奪計画――。
スラプスティック・ミステリーを極めた巨匠の未紹介作品!
故買屋のアーニーからの頼みで、大金持ちの投資家プレストンがペントハウスに秘蔵している美術品など金目のものを盗み出す計画を立てたドートマンダー。その頃、カリブ海のリゾート地にいたプレストンには謎の美女パムが近づいていた。彼女の目的は、誘惑ではなく誘拐。プレストンの元妻の親族からの依頼で、プレストンを召喚させようとしていたのだった。ところが、投資家は海に飛び込んで脱出しほうほうの体で自宅に帰りつく。そんなこととは露知らず、ドートマンダーと泥棒仲間たちはプレストン宅に忍び込むのだったが……。人気シリーズのメンバー勢ぞろい、スラプスティック・ミステリーの人気シリーズ復活!

「少年の君」玖月晞

少年の君 (新潮文庫)
玖月晞,泉京鹿
2024/11/28
新潮社
《 528ページ 》
デレク・ツァン監督、チョウ・ドンユイ主演映画
少年の君』原作小説

大学受験を控えた陳念(チェンニェン)は、いじめを苦に自殺した同級生に代わって、次なる標的となってしまう。辛い日々のなか、集団暴行を受ける不良少年・北野(ベイイエ)を見かける。彼を救おうとする陳念だったが、不良少年たちに強引に北野とキスをさせられる羽目に。最悪の始まりから二人の孤独な魂は惹かれ合ってゆくが、更なる暴力が陳念を底なしの闇へと追いつめ……中国でベストセラーとなった慟哭の純愛物語!

「狂った宴」ロス・トーマス

狂った宴 (新潮文庫)
ロス・トーマス,松本剛史
2024/07/29
新潮社
《 文庫版・544ページ 》

『愚者の街』の巨匠ロス・トーマス十八番のコンゲーム。楽園のようなアフリカの小国での選挙戦を舞台に、騙し騙され制御不能の展開が魅力の初期傑作を、本邦初紹介!
辣腕の選挙コンサルタントとして鳴らしたシャルテルは、大手広告代理店DDT広報部のアップショーとともに、英連邦から独立間近のアフリカの小国アルバーティア初の国家元首選挙に駆り出される。資源に恵まれながらも腐敗にまみれたこの国で、DDTに有益な人物を当選させるために、二人は汚い手段を駆使してでも選挙キャンペーンを成功させようとする。だが、やがて事態は混乱をきたし、彼らにすら手に負えない様相を呈してくる――。MWA最優秀新人賞受賞作『冷戦交換ゲーム』に続く第2作にして、アフリカ諸国の政治的カオスを活写し暴力描写に溢れたクライマックスが印象的な、ロス・トーマスの初期傑作、本邦初訳。

「魂に秩序を」マット・ラフ

魂に秩序を (新潮文庫)
マット・ラフ,浜野アキオ
2024/06/26
新潮社
《 文庫版・1088ページ 》

多重人格カップルの友情と淡い恋心と殺人と――。あらゆるジャンルを取り込んで、新潮文庫史上最厚で贈る、メタおもしろい、究極の物語小説がついに日本上陸!
幼少時に義理の父親から虐待を受けたために多重人格障害を抱えるアンディは、自分の頭の中に住む別人格アーロンによって人格の交錯する混沌状態を整理してもらい、下界に適応していくための人格の渉外役として新たにアンドルーという魂を生まれさせていた。ある日、ヴァーチャルリアリティ・ソフトの開発に関わっているソフト制作会社で、アンドルーはやはり多重人格障害を抱える女性ペニーと出会うことになる。

Youtube「アサヒ 音楽と文学は色ガラス」
1088ページ、一気読み。多重人格者が物語るジャンル横断エンターテインメント小説、20年を経て邦訳 マット・ラフ『魂に秩序を』

Youtube「杉江松恋チャンネル「ほんとなぞ」」
「翻訳マッハ!」2024年8月号・その1 『魂に秩序を』マット・ラフ/浜野アキオ訳&『壁から死体? 〈秘密の階段建築社〉の事件簿』ジジ・パンディアン/鈴木美朋訳

香月祥宏と杉江松恋の「これって、SF?」2024年7月号・その3 『幽霊を信じない理系大学生、霊媒師のバイトをする』柞刈湯葉&『魂に秩序を 』マット・ラフ/浜野アキオ訳

COLORFUL
今月のベスト・ブック 海外ミステリー『魂に秩序を』|今月のベスト・ブック 海外ミステリー 酒井貞道・選

Book Bang -ブックバン-
若い頃の村上春樹がもし「多重人格サスペンス」を書いたら…こんな感じ? 大森望「私が選んだ本ベスト5」夏休みお薦めガイド

え、文庫でこのボリューム…!? 20年前から噂に聞いていた小説が「新潮文庫」史上最厚の1088ページで日本上陸!(石井千湖)

WEB本の雑誌
語りのマジックに身も心も委ねるのだ! – 新刊めったくたガイド(石川美南)

日本経済新聞
『魂に秩序を』マット・ラフ著 野崎六助氏が選ぶ一冊

翻訳ミステリー大賞シンジケート
書評七福神の七月度ベスト!

「夜の人々」エドワード・アンダースン

夜の人々 (新潮文庫)
エドワード・アンダースン,矢口誠
2024/03/28
《 文庫版・368ページ 》
新潮社

「いままでに書かれた最高の犯罪小説の一つ」レイモンド・チャンドラーが激賞した、ノワール小説の古典的名作が、ついにそのヴェールを脱ぐ!
強盗未遂で殺人を犯してしまい14歳で終身刑となった青年ボウイは、囚人仲間Tダブ、チカモウとともにアルカトナ刑務所を脱獄する。チカモウの従兄ディーのもとへと向かいながらも、さっそく銀行強盗を計画し、3人組はさらに犯罪を重ねていく。逃亡先のディーの家にはキーチーという娘がいて、ボウイと彼女は互いに惹かれ合っていった。犯行の合間のある日、ボウイが自動車事故を起こし、後続車に乗っていたチカモウが警官二人を射殺してしまう。さらに現場に残された指紋からボウイは主犯と報じられ、殺人犯として追われることに――。

「屍衣にポケットはない」ホレス・マッコイ

屍衣にポケットはない (新潮文庫)
ホレス・マッコイ,田口俊樹
2024/01/29
新潮社
《 文庫版・400ページ 》

デビュー作『彼らは廃馬を撃つ』を超える衝撃がここに。迫真のジャーナリズム・ハードボイルド小説、本邦初訳!
人口40万人の街コルトンの地方紙『タイムズ・ガゼット』でスポーツ担当記者として活躍するドーランは、真実の報道より広告収入を重視する新聞社に愛想を尽かし退社、自ら雑誌『コスモポライト』を創刊する。中絶手術に失敗し患者を殺した医師や、KKKまがいの人種差別組織を告発する記事を次々と発表することでジャーナリストとしての正義を貫き、多くの読者を獲得する。だが、ペンの力で巨悪に立ち向かおうとする彼にたいし、創刊当初から、古巣の新聞社からの圧力、資金難、告発された側の関係者による発売前の雑誌の強奪騒動など、さまざまな苦難が立ちはだかる――。

「愚者の街」ロス・トーマス

愚者の街(上) (新潮文庫)
《 文庫版・368ページ 》
愚者の街(下) (新潮文庫)
《 文庫版・400ページ 》
ロス・トーマス,松本剛史
2023/05/29
新潮社

壮絶な過去をもつ元スパイに託された仕事は、腐敗した街をさらに腐敗させること――。
生まれ落ちたときに母を亡くし、その後は父と二人で上海に渡ったダイ。南京路で爆撃に遭い、気づくと手をつないでいた父親は腕だけになっていた……。娼館のロシア人女性に拾われ、娼婦たちから様々な言葉や文化を学びながら生きのびて成人したダイは、やがて「セクション2」と呼ばれる米国秘密情報部でエージェントとしての活動に従事する。だが、何者かに陥れられて投獄され、情報部からも解雇。彼の出獄を待っていたのは、腐敗した南部の小さな街をさらに腐敗させ再興させるという突拍子もない仕事だった――。

予測不可能な悪党どもの騙し合い。巨匠による最高傑作、ついにクライマックスへ!
暴行され惨殺された妻、そして義父の死の苦い記憶を拭えないまま、天才的な頭脳の持ち主オーカットによる南部の小都市スワンカートン再生計画に加わったダイ。元市警察署長ホーマー、元娼婦のキャロルという奇妙な仲間との計画は、味方側の不正事実を洩らすことで敵側の信用を勝ち取って懐に入り込むというアクロバティカルなものだった。

「悪魔はいつもそこに」ドナルド・レイ・ポロック

悪魔はいつもそこに (新潮文庫)
ドナルド・レイ・ポロック,熊谷千寿
2023/04/26
新潮社
《 文庫版・464ページ 》
Netflix映画『悪魔はいつもそこに』原作

信仰とは? 愛とは?人間の原罪を問う暗黒の文学――。Netflixオリジナル映画の原作となった問題作、ついに解禁!
戦後まもないオハイオ州南部の田舎町ノッケムスティッフ。病気の母親を亡くし、父親が妻のあとを追って喉をかき切り自殺した後、祖母のもとに引き取られたアーヴィンは、義妹レノラとともに育つ。狂信的だった亡父にまつわるトラウマを抱えながらも、愛する家族を護ろうともがくアーヴィン。そんな彼の運命は、世俗の欲にまみれた牧師、殺人鬼夫婦、腐敗した保安官らの思惑と絡み合って、暴力の連鎖へと引きずり込まれていく。そう、悪魔はいつもすぐそばにいた――。

「はなればなれに」ドロレス・ヒッチェンズ

はなればなれに (新潮文庫)
ドロレス・ヒッチェンズ,矢口誠
2023/02/25
新潮社
《 文庫版・384ページ 》
ゴダール映画『はなればなれに』原作小説

トリュフォーからゴダールへの贈りもの。映画『はなればなれに』の原作として盟友が推薦した、傑作青春ノワールがついに本邦初紹介!
ともに22歳の前科者スキップとエディは夜間学校で天涯孤独の17歳の娘カレンと出会う。彼女が身を寄せる未亡人宅には頻繁に訪れる男がいて、どうやら未亡人の元娘婿らしいその男ストールツはカジノ関係者で、莫大な現金を屋敷に保管しているという。二人はその金を奪う計画を立てるが、元ギャングのスキップの叔父に嗅ぎつけられ、プロの犯罪者仲間を計画に加えたときから、すべての歯車が狂い始める……。トリュフォーの推薦でゴダールが映画『はなればなれに』の原作に選んだ傑作犯罪小説。本邦初訳。

「罪の壁」 ウィンストン・グレアム

罪の壁 (新潮文庫)
ウィンストン・グレアム,三角和代
2022/12/23
新潮社
《 文庫版・461ページ 》

第二次大戦の残影色濃い1954年。フィリップは、考古学者の兄がアムステルダムの運河で身を投げたとの報を受ける。死因に不審を抱き、兄の謎めいた友人と恋人らしき女性の行方を追ってカプリ島へと向かったが――。善悪のモラル、恋愛、サスペンスと、さまざまな要素を孕み展開する馥郁たる人間ドラマ。第1回CWA最優秀長篇賞に輝き、戦後欧米ミステリーの可能性を切り拓いた記念碑的作品。

「スクイズ・プレー」ポール・ベンジャミン

スクイズ・プレー (新潮文庫)
ポール・ベンジャミン,田口俊樹
2022/08/29
新潮社
《 文庫版・400ページ 》
ポール・オースターが別名義で刊行、幻のデビュー作

米文壇を代表する作家ポール・オースター。ブレーク以前に別名義で発表していた幻のデビュー長篇は、レイモンド・チャンドラーの衣鉢を継ぐ、私立探偵小説の傑作だった!
私立探偵マックス・クラインが受けた依頼は、元大リーガーの名三塁手チャップマンからのものだった。MVP常連の人気選手ながら交通事故で片脚を失い、現在は議員候補となっている彼のもとに、脅迫状が送られてきたのだ。殺意を匂わせる文面から、かつての事故にまで疑いを抱いたマックスは、いつしか底知れぬ人間関係の深淵へ足を踏み入れることになる――。ポール・オースター幻のデビュー作にして、〝卑しき街を行く騎士〟を描いた正統派私立探偵小説の傑作、ついに解禁。

「ギャンブラーが多すぎる」ドナルド・E・ウェストレイク

ギャンブラーが多すぎる (新潮文庫)
ドナルド・E・ウェストレイク,木村二郎
 2022/07/28
新潮社
《 文庫版・448ページ 》

猟奇連続殺人や入り組んだ構成、特殊設定ばかりがミステリーじゃないっ!1960年代のニューヨーク。殺人、逃亡、恋愛、犯人当て――。海外ミステリー・ファンがときめいた小説世界がここにある。
30代のしがないタクシー運転手のチェットは大のギャンブル好き。偶然乗り合わせた客から競馬の勝ち馬情報を入手し、馴染みのノミ屋トミーに35ドル渡したところ、情報が的中。配当金を受け取りに意気揚々とトミーを訪ねると、ノミ屋は胸に銃弾を浴びて殺されていた。どうやら複雑な事情が絡んでいるらしく被害者が関わっていた二つのギャング組織から追われることになったチェットは、トミーの妹と協力して事件の真相を探ることに――。

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