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「翻訳文学試食会」と読む海外文学/古今東西の短編小説を味見する、知的で軽妙な関西弁ポッドキャストの紹介本一覧

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「翻訳文学試食会」と読む海外文学/古今東西の短編小説を味見する、知的で軽妙な関西弁ポッドキャストの紹介本一覧

「翻訳文学試食会」の紹介作品一覧表

放送回作品名作家名翻訳者出版社ほか
第110回三人の騎士ペトロス・マルカリス橘孝司ほか竹書房文庫
第109回最後の授業アルフォンス・ドーデ桜田佐ほか三省堂
第108回ステリヤノス・フリソプロス号サイト・ファーイク小山皓一郎響文社
第107回黒人小屋通りジョゼフ・ゾベル松井裕史作品社
第106回ラングーン駅四時三五分発マ・サンダー堀田桂子井村文化事業社
第105回ナショナル・ストーリー・
プロジェクト
ポール・オースター柴田元幸新潮社
第104回火を熾すジャック・ロンドン柴田元幸スイッチ・
パブリッシング
第103回アーモンドソン・ウォンピョン矢島暁子祥伝社
第102回皇帝の使者カフカ池内紀白水社
第101回地上で僕らはつかの間きらめくオーシャン・ヴオン木原善彦新潮社
第100回夕餉カズオ・イシグロ出淵博ほか集英社
第99回片肘だけの六ヶ月ヤロスラフ・ヴァイス平野清美平凡社
第98回満ち足りた人生キム・チュイ関未玲彩流社
第97回火葬金薫柳美佐クオン
第96回ムギと王さまエリナー・ファージョン石井桃子岩波少年文庫
第95回文字占い師ケン・リュウ古沢嘉通早川書房
第94回ユダヤの太守アナトール・フランス内藤濯ほかポプラ社
第93回二度のキスのあいだにカレル・チャペック田才益夫青土社
番外編卵をめぐる祖父の戦争デイヴィッド・ベニオフ田口俊樹早川書房
番外編ワイオミングの惨劇トレヴェニアン雨沢泰新潮文庫
番外編クージョスティーヴン・キング永井淳新潮文庫
第92回カンディードヴォルテール堀茂樹晶文社
第92回カンディードヴォルテール植田祐次岩波文庫
番外編制作 上・下エミール・ゾラ清水正和岩波文庫
番外編都会と犬どもマリオ・バルガス=リョサ杉山晃新潮社
番外編ユニヴァーサル野球協会ロバート・クーヴァー越川芳明新潮文庫
第91回ポルフィリア・ベルナルの日記シルビナ・オカンポ鈴木恵子ほか河出文庫
第90回ねじの回転ヘンリー・ジェイムズ小川高義新潮文庫
第90回ねじの回転ヘンリー・ジェイムズ土屋政雄光文社古典
新訳文庫
第89回あとになってイーディス・ウォートン橋本福夫ほか創元推理文庫
第88回湖 他の人カン・ファギル小山内園子白水社
第87回李茵の湖陳春成大久保洋子アストラハウス
番外編ダライ・ラマ六世 恋愛詩集ダライ・ラマ六世
ツァンヤン・ギャムツォ
今枝由郎,
海老原志穂
岩波文庫
番外編対訳 フロスト詩集
アメリカ詩人選(4)
フロスト川本皓嗣岩波文庫
番外編Aな夢鯨向海及川茜思潮社
第86回私がイエス様とポーチに
座っていると風が吹いて
キモノの胸元が開き、
イエス様が私の乳房を
御覧になった日のこと
グロリア・サワイ栩木玲子ほか岩波書店
第85回ヘロデアフロベール蓮實重彦講談社文芸文庫
第84回聖ジュリアン伝フロベール蓮實重彦講談社文芸文庫
第83回純な心フロベール蓮實重彦講談社文芸文庫
第82回HELLADOSノダル・ドゥンバゼ児島康宏未知谷
第81回バベルの図書館ほか2編ホルヘ・ルイス・ボルヘス鼓直岩波文庫
第80回重ね着アーサー・ルイス・
トンプソン
村上さつきころから
第79回ガーシュウィンの
プレリュード第二番
チャールズ・バクスター田口俊樹早川書房
第78回ダイヤモンドと火打ち石ホセ・マリア・アルゲダス杉山晃彩流社
第77回データの時代の愛(サラン)チャン・ガンミョン吉良佳奈江早川書房
第76回あいつらにはジャズって
呼ばせておけ
ジーン・リース西崎憲亜紀書房
第75回三区域、一区域キム・ヘジン古川綾子筑摩書房
第74回復活祭前日ゾヤ・ピールザード藤元優子大同生命国際
文化基金
第73回バレンズィケジラハビ小野田風子ほかことばのたび社
第72回白蟻の夢魔黎紫書荒井茂夫ほか人文書院
第71回Do you love me?ピーター・ケアリー柴田元幸松柏社
第70回クロイツェル・ソナタ(新作)ドゥブラヴカ・
ウグレシッチ
奥彩子ほか松籟社
第69回クロイツェル・ソナタトルストイ望月哲男光文社古典
新訳文庫
第69回クロイツェル・ソナタトルストイ米川正夫青空文庫
第68回地球の中心まで
トンネルを掘る
ケヴィン・ウィルソン芹澤恵創元推理文庫
第67回ジョコンダの微笑オルダス・ハックスリー太田稔ほか筑摩書房
第66回A&Pジョン・アップダイク岩本巌新潮文庫
第65回フィアルタの春ウラジミール・ナボコフ沼野充義ほか作品社
第64回家庭の事情カーソン・マッカラーズハーン小路恭子,
西田実
ちくま文庫
第63回大佐に手紙は来ないガルシア=マルケス野谷文昭河出文庫
第62回ハツカネズミと人間スタインベック齋藤昇講談社文庫
第62回ハツカネズミと人間スタインベック大浦暁生新潮文庫
第61回ゾマーさんのことパトリック・
ジュースキント
池内紀文藝春秋
第60回西瓜糖の日々リチャード・
ブローティガン
藤本和子河出文庫
第59回歩道橋の魔術師呉明益天野健太郎河出文庫
第58回落とし穴と振り子E・A・ポー河合祥一郎角川文庫
第57回盲目のジェロニモと
その兄
シュニッツラー番匠谷英一,
山本有三
岩波文庫
第56回アーサー・スナッチ
フォールド
E・M・フォースター井上義夫ちくま文庫
第55回地獄で温かいアクタルッジャマン・
イリアス
丹羽京子大同生命国際
文化基金
第54回砂漠の林檎サヴィヨン・
リーブレヒト
母袋夏生河出書房新社
第53回ピギー・スニードを救う話ジョン・アーヴィング小川高義新潮文庫
第52回猫の首を刎ねるガーダ・アル=
サンマーン
岡真理ほか河出書房新社
第51回最後の一枚O・ヘンリー青山南+
戸山翻訳農場
ちくま文庫
第50回パルメーシャル・スィングアフマド・ナディーム・
カースミー
鈴木斌大同生命国際
文化基金
第49回部屋サルトル伊吹武彦新潮文庫
第48回将軍の首施蟄存大東和重ほか勉誠出版
第47回ミリアムカポーティ川本三郎新潮文庫
第46回くじシャーリィ・ジャクスン深町真理子ハヤカワ・ミステリ文庫
第45回砂漠の戦いパチェーコ安藤哲行ほか集英社文庫
第44回ウェイクフィールドホーソーン柴田元幸スイッチ・
パブリッシング
第43回ジブ・I・ミハエスク住谷春也河出文庫
第42回田舎の善人フラナリー・オコナー横山貞子ちくま文庫
第41回アトラスシーヴァー・
アラストゥーイー
藤元優子段々社
第40回泳ぐ人ジョン・チーヴァー村上春樹新潮社
第39回ウールフ、黒い湖ヘラ・S・ハーセ國森由美子作品社
第38回珈琲の哲学ディー・レスタリ福武慎太郎,
加藤ひろあき,
西野恵子
上智大学出版
第37回植民地のあとに残ったものテレーザ・ヴェイガ黒澤直俊現代企画室
第36回こびとが打ち上げた
小さなボール
チョ・セヒ斎藤真理子河出書房新社
第35回誰も笑いはしないミラン・クンデラ西永良成ほか集英社
第34回あなたの人生の物語テッド・チャン公手成幸ほかハヤカワ文庫SF
第33回紅毛嬌街トレヴァー・モリス舩山むつみ文藝春秋
第32回セムリの首飾りアーシュラ・K・
ル=グィン
小尾芙佐ハヤカワ文庫
第31回美しい子どもディミトリ・
フェルフルスト
長山さき新潮社
第30回蝶々イアン・マキューアン宮脇孝雄早川書房
第29回神を見た犬ブッツァーティ関口英子訳光文社古典
新訳文庫
第28回じゃあ、何を歌うんだパク・ソルメ斎藤真理子白水社
第27回弁解屋(アリバイ)アイクリング・ラードナー加島祥造福武文庫
第26回刑務所のリタ・ヘイワーススティーヴン・キング浅倉久志新潮文庫
第25回ヴェネツィアに死すトーマス・マン岸美光光文社古典
新訳文庫
第24回バーラミープラープダー・ユン宇戸清治タイフーン・
ブックス・ジャパン
番外編空の怪物アグイーほか大江健三郎岩波文庫
第23回誕生日アルフィアン・サアット幸節みゆき段々社
第22回ハイファに戻ってガッサーン・
カナファーニー
奴田原睦明河出文庫
第21回アナクレト・モローネスフアン・ルルフォ杉山晃岩波文庫
第20回チェレパーノフの姉妹オリガ・スラヴニコワ岩本和久ほか東洋書店新社
第19回冷海深情シャマン・ラポガン魚住悦子草風館
第18回朝の門パク・ミンギュ斎藤真理子,
ヒョン・ジェフン
クレイン
第17回怒りの器サマセット・モーム増野正衛ちくま文庫
第16回千年の祈りイーユン・リー篠森ゆりこ新潮社
第15回W・H氏の肖像オスカー・ワイルド福田恆存,福田逸中公文庫
第14回ガラス張りの食肉処理場J・M・クッツェーくぼたのぞみ人文書院
第13回彼方のエドゥアルド・
ハルフォン
松本健二白水社
第12回立冬キム・エラン古川綾子亜紀書房
第11回小ぬか雨やまず小黒今泉秀人人文書院
第10回なにかが首のまわりにチママンダ・ンゴズィ・
アディーチェ
くぼたのぞみ河出文庫
第9回アデューオノレ・ド・バルザック大矢タカヤス河出文庫
第8回ランサローテミシェル・ウエルベック野崎歓河出書房新社
第7回小犬たちマリオ・バルガス=
リョサ
鈴木恵子ほか集英社
第6回書写人バートルビーハーマン・メルヴィル柴田元幸スイッチ・
パブリッシング
第5回犬と主人、さらに親戚たちタクブンジャ海老原志穂,
大川謙作,星泉,
三浦順子
東京外国語大学
出版会
第4回ガイジンラッタウット・ラープ
チャルーンサップ
古屋美登里ハヤカワepi文庫
第3回シンプルな情熱アニー・エルノー堀茂樹ハヤカワepi文庫
第2回時の祝福宝樹大久保洋子ほか中央公論新社
第1回菜食主義者ハン・ガンきむふなクオン

 ↑放送回のリンクは、Apple Podcast。説明文の下の「エピソードのWebページ」というリンクをクリックすると、「Spotify for Creators」へ飛ぶので、Spotify愛用者さんはそちらをどうぞ。

 本のリンクは、短編の作品名ですが、「この作品が入っている本」(↓書籍一覧は下に)として掲載されていたAmazonの書籍に飛びます。本当は同じ列にその書籍名を載せたかったけど、幅が足りなかった。

 本のタイトルと名前が違う作品の購入を検討する方は、ポッドキャストの説明文などでよく確認することをおすすめします。一部作品は、入手しやすいよう文庫に変更しています。

「翻訳文学試食会」のこと

翻訳文学試食会 • A podcast on Spotify for Podcasters
翻訳された海外の短編小説を毎回1編読んで、関西のおっちゃん2人がやいのやいのしゃべるポッドキャストです。話題の新作から古典的名作、怪作・珍作までいろいろ味見していきます。次に読む本選びのきっかけに、外...


 2024年の年末、ウィリアム・ギャディスの記事を書いていた私。その合間に何気なく、Apple Podcastの「ブック」カテゴリーを覗いてみたところ、一つの番組が目に止まる。「翻訳文学試食会」なんて素敵な響き。そう思って聴いてみたら、ただ楽しいだけではない、とても刺激的な番組だった。

翻訳文学試食会
By 翻訳文学試食会実行委員会

翻訳された海外の短編小説を毎回1編読んで、関西のおっちゃん2人がやいのやいのしゃべるポッドキャストです。話題の新作から古典的名作、怪作・珍作までいろいろ味見していきます。

次に読む本選びのきっかけに、外国文学についてのトリビアの仕入れにご活用ください。毎週水曜20時に更新します。

「翻訳文学試食会」ポッドキャスト – Apple Podcast


 《 おっちゃん2人がやいのやいの 》と言うから、どんな感じなの?と恐る恐る聴いてみたら、思ったよりも聴きやすい。関西弁の軽妙な掛け合い、だけど内容自体はかなりレベルが高く、そのギャップに頭が少し混乱する。間に挟まれる話題からも、おふたりの知識や見識の広さ、深さが感じられる。

 ふたりの声の高さが違うのも、心地いい。この空気感はなんだろうと思ったら、本の紹介時はBGMがないからなんだね(雑談時は、のほほんとした音楽が流れる)。

 とりあえず目に止まった回を聴いてみたので、どちらが大東さんで、どちらが干場さんなのかさえわからない。第0回を改めて聴く。思っていたのとは逆、高めの声の方が大東さんだった。

 「ちょっとだけ読んでみてもいい?どんな感じか」と言って、大東さんが本の一部を少し朗読してくれた。むちゃくちゃ関西弁。読み進めるうちに標準語になってはきたけれど、海外文学を関西弁で読むなんて考えてみたこともなかったから、戸惑う。

 えっ、今の朗読の声、格好良くなかった?と、改めて聴き直す。もともとの声の印象だと、干場さんの方が低く落ち着いた声で、大東さんの方はやや声が高く、喜怒哀楽が伝わってくる話し方。

 でも、その声のトーンを抑えた大東さんの朗読は、渋くて素敵で、どことなく色気を感じた。途中でやめてしまったのが残念なくらい。

 朗読自体はいつもの声で、その渋い声が聴けたのは、終わりかけのほんの一瞬だけ。「元の声に戻らないで」などと、失礼なことを思う。

 関西弁→標準語→ええ声と、変化する過程から、素顔の大東さんが垣間見えるような気がして、耳をそばだてててしまう。とりあえず、その声が聴ける朗読をし始めた時間「20:40」(ジャック・ロンドン「火を熾す」)をメモしておく。でも好きなのは、私だけかな。

【追記】なんか大東さんのことばかり褒めてしまったけれど、あらすじ説明のわかりやすさなどは、干場さんの低めで聴き心地の良い声だからこそです。

 短編小説を味見していく、それをもって文学を考える。


 「翻訳文学試食会」は、大変お忙しいと思われる中、毎週配信されている(編集はあまりされていないみたい)。基本的には、翻訳文学を1回1回交互に紹介。最初におふたりの雑談、どういう話かという、小説のあらすじの説明や感想があって、そのあと読み解きをする感じ。

 話している内容は、とても深い。今この本が読まれる意味や背景、社会における本の役割、批評性みたいなものを掘り下げて考える。比較文学者さんだけあって視点が違う。そういう捉え方もあるんだと勉強になる。

 楽しむ読書しか知らなかった自分に、教養としての読書を教えてくれる。でも、もちろん話し方は軽妙。そして「大江健三郎の思い出」(干場さんがお好き)や雑談回などの番外編も魅力的。

  リクエストもらうと思いがけないものと出会う。自分では(存在は知っていても)わざわざ読もうという気にならないものを読ませてもらった。


 紹介される本は基本、短編小説。新しい本もあれば古い本もあるし、アジアやアフリカなど、ジャンルも実に幅広い。リスナーさんからのリクエストを大切にされているのも魅力の一つで、今のところ、ほぼ全部読まれているのではないかという感じ。

 好き嫌いは、ハッキリしている。「何がおもろいの、こんなん」「みんなが言うほど、おもろないで」という忖度なしな態度も、おふたりならでは。その分、この本が好きだというときの、「大傑作」「むちゃくちゃ面白い」や、しみじみ語るようすが、よりうれしく感じる。

 2024年の年末には年忘れ雑談回として、リスナーさんの「私の好きな翻訳文学」という投稿を集めた「これがあなたが来年読むべき50冊だ!」(3時間半)なんて名前のついた特集も配信された。

 驚くのが、そのリスナーさんたちのレベルの高さ。選んだ本も、番組内で紹介された感想も、とにかくすごい。そちらはそちらで、永久保存版にしたいくらいのラインナップだった。

 ということで、「翻訳文学試食会」で紹介された本の一覧表と、全配信タイトルの一覧を、リンクつきで作りました。

 放送回のリンクはApple Podcastですが、その回の説明文の下の「エピソードのWebページ」というリンクをクリックすると、「Spotify for Creators」のその回のページに飛ぶようになっているので、Spotifyを愛用されている人も大丈夫なはず。

 もちろん2024年末配信の、リスナーさんたちの投稿を集めた年忘れ雑談回「これがあなたが来年読むべき50冊だ!」も一覧表に。海外文学に親しむきっかけとして、番組を楽しみつつ、便利に使ってもらえたらうれしいです。

【追記】ちなみに、私はこの番組をついこの間知ったばかりという、新米リスナーとも言えないくらいの状態。だから、おかしなところだらけです、ごめんなさい。聴きながら紹介文も修正していこうと思います。

【パーソナリティ】

大東和重(おおひがし・かずしげ) 比較文学者(日中比較文学)。兵庫県出身。好きな小説はバルガス=リョサ『都会と犬ども』、ゾラ『制作』、ロバート・クーヴァー『ユニヴァーサル野球協会』

干場達矢(ほしば・たつや) 勤め人。大阪府出身。好きな小説はスティーヴン・キング『クージョ』、トレヴェニアン『ワイオミングの惨劇』、デイヴィッド・ベニオフ『卵をめぐる祖父の戦争』

「翻訳文学試食会」の関連サイト

関連サイト

《一応、和菓子の名前のSNSは見つけたけれど、プロフィール欄に記述がないため、伏せておきます。》

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「翻訳文学試食会」ポッドキャスト

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ポッドキャストランキング
翻訳文学試食会 – 翻訳文学試食会実行委員会

翻訳文学試食会|ポッドキャストペディア
神回(おすすめ回)を登録可能。

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大東 和重 (Kazushige OHIGASHI) – マイポータル

大東和重 – Wikipedia

Amazon
台湾の歴史と文化-六つの時代が織りなす「美麗島」 (中公新書)(2020.02.18/中央公論新社)

Amazon
大東和重さんの本を検索

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web中公新書
『台湾の歴史と文化』/大東和重インタビュー

セクト・ポクリット
【連載】歳時記のトリセツ(9)/干場達矢さん

干場達矢 – 日本経済新聞(有料記事)

《動画もありました。おふたりが、どこまでオープンにしたいと考えていらっしゃるのかがわからないので、関連サイトはこれくらいに。許可が出るようなら、情報追加します。》


note
いーむ|note
「翻訳文学試食会」の感想
番組でも紹介された、いーむさんのnote。年忘れ雑談回の一覧は、なんと、おおよその時間表記つき。

第60回関西大会プログラム
2024年11月9日(土)、関西学院大学 西宮上ケ原キャンパスで開催。司会は大東さん。干場さんも、ポッドキャスト「翻訳文学試食会」パーソナリティとして登壇。

misuyusukeさんXより
「大東さんがとても爽やかな書評を書いてくださいました。感謝します! (2022年10月31日)


note
「#翻訳文学試食会」の人気タグ記事一覧

翻訳文学試食会 – 検索 / X

#翻訳文学試食会 – 検索 / X

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翻訳文学試食会 ハッシュタグ

「これがあなたが来年読むべき50冊だ!」一覧

2024年年末放送、年忘れ雑談回
リスナーさんの「私の好きな翻訳文学」より

順番作品名著者名翻訳者出版社ほか
1パチンコミン・ジン・リー池田真紀子文春文庫
2マチルダは小さな大天才ロアルド・ダール宮下嶺夫評論社
3白い闇ジョゼ・サラマーゴ雨沢泰河出文庫
4汝、人の子よアウグスト・ロア=バストス吉田秀太郎集英社
5言語都市チャイナ・ミエヴィル内田昌之早川書房
6スイマーズジュリー・オオツカ
7オイディプス王ソポクレス藤澤令夫岩波文庫
8メグレ警視シリーズジョルジュ・シムノン平岡敦ほかハヤカワ・
ミステリ文庫ほか
9やし酒飲みエイモス・チュツオーラ土屋哲岩波文庫
10源氏物語 A・ウェイリー版アーサー・ウェイリー毬矢まりえ,
森山恵
左右社
11中国低層訪談録
インタビューどん底の世界
廖亦武劉燕子集広舎
12戦争と平和トルストイ望月哲男光文社古典新訳文庫
13クリスマスの思い出トルーマン・カポーティ龍口直太郎新潮文庫
14バベットの晩餐会イサク・ディーネセン桝田啓介ちくま文庫
15巨匠とマルガリータブルガーコフ水野忠夫岩波文庫
16大地パール・バック新居格新潮文庫
17自分ひとりの部屋ヴァージニア・ウルフ片山亜紀平凡社
18台湾漫遊鉄道のふたり楊双子三浦裕子中央公論新社
19風の影カルロス・ルイス・サフォン木村裕美集英社文庫
20モヒカン族の最後ジェイムズ・フェニモア・
クーパー
足立康福音館書店
21楽園アブドゥルラザク・グルナ粟飯原文子白水社
22アルグン川の右岸遅子建竹内良雄白水社
23ヒロシマの人々の物語ジョルジュ・バタイユ酒井健景文館書店
24スローターハウス5カート・ヴォネガット・
ジュニア
伊藤典夫ハヤカワ文庫
25あしながおじさんジーン・ウェブスター岩本正恵新潮文庫
26赤毛のアンL・M・モンゴメリ村岡花子講談社
27アメリカーナチママンダ・ンゴズィ・
アディーチェ
河出文庫
28シンチャオ、シンチャオ
(『ショウコの微笑』所収)
チェ・ウニョン,
吉川凪
牧野美加,横本麻矢,
小林由紀
クオン
29精霊たちの家イサベル・アジェンデ木村榮一河出文庫
30ペンギンの憂鬱アンドレイ・クルコフ沼野恭子新潮社
31プラム・クリークの土手で
大草原の小さな家
ローラ・インガルス・
ワイルダー
恩地三保子福音館書店
32星のせいにしてエマ・ドナヒュー吉田育未河出書房新社
33大いなる遺産チャールズ・ディケンズ佐々木徹河出文庫
34わたしたちが孤児だったころカズオ・イシグロ入江真佐子ハヤカワepi文庫
35終わりの感覚ジュリアン・バーンズ土屋政雄新潮社
36大聖堂レイモンド・カーヴァー村上春樹中央公論新社
37So Much Water So Close to Home
(足もとに流れる深い川)
(「レイモンド・カーヴァー傑作選」所収)
レイモンド・カーヴァー村上春樹中公文庫
38彼らの目は神を見ていたゾラ・ニール・ハーストン松本昇新宿書房
39世界終末戦争マリオ・バルガス・リョサ旦敬介新潮社
40フィフティ・ピープルチョン・セラン斎藤真理子亜紀書房
41だれも死なない日ジョゼ・サラマーゴ雨沢泰河出書房新社
42小さくも重要ないくつもの場面シルヴィー・ジェルマン岩坂悦子白水社
43停電の夜にジュンパ・ラヒリ小川高義新潮文庫
44キャロルパトリシア・ハイスミス柿沼瑛子河出文庫
45ザリガニの鳴くところディーリア・オーエンズ友廣純ハヤカワ文庫NV
46アフター・クロードアイリス・オーウェンス渡辺佐智江国書刊行会
47夏のヴィラペク・スリンカン・バンファ書肆侃侃房
48こころが高地にある男
(「アメリカン・マスターピース
準古典篇」所収)
ウィリアム・サローヤン柴田元幸スイッチ・
パブリッシング
49愛人 ラマンマルグリット・デュラス清水徹河出文庫
50シーズンの始まり
(「厭な物語」所収)
ウラジーミル・ソローキン中村妙子ほか文春文庫
51琥珀捕りキアラン・カーソン栩木伸明東京創元社
52オン・ザ・ロードジャック・ケルアック青山南河出文庫
53牧師の娘ジョージ・オーウェル三沢佳子晶文社
54ペストカミュ宮崎嶺雄新潮文庫
55われら闇より天を見るクリス・ウィタカー鈴木恵早川書房

 リンクはAmazon、スクロール可能。本は入手しやすいものを中心に選んだので、おすすめされた方が持っている本と違ったらごめんなさい。聴き取れなかった「So Much〜」は、いーむさんのnoteのお世話になりました。

大東さん
卵をめぐる祖父の戦争
デイヴィッド・ベニオフ,田口俊樹(早川書房)
ワイオミングの惨劇
トレヴェニアン,雨沢泰(新潮文庫)

干場さん
プロジェクト・ヘイル・メアリー
アンディ・ウィアー, 小野田和子(早川書房)

note「いーむ」
【翻訳文学試食会】年忘れ雑談回で紹介された書籍リスト
番組内で読まれるおおよその時間が掲載されています。うれしい。

「翻訳文学試食会」の配信タイトル一覧

放送日放送回配信タイトル
2025/01/15第109回アルフォンス・ドーデ「最後の授業」〜この作品の何が問題か
2025/01/08第108回サイト・ファーイク「ステリヤノス・フリソプロス号」〜トルコのギリシャ人について
2025/01/01第107回ジョゼフ・ゾベル「黒人小屋通り」〜最高の小説に出合う1月1日
2024/12/25番外編【年忘れ雑談回】これがあなたが来年読むべき50冊だ!(3/3)
2024/12/25番外編【年忘れ雑談回】これがあなたが来年読むべき50冊だ!(2/3)
2024/12/25番外編【年忘れ雑談回】これがあなたが来年読むべき50冊だ!(1/3)
2024/12/18第106回マ・サンダー「ラングーン駅四時三五分発」〜検閲下で「市井もの」が書かれる理由
2024/12/11第105回ポール・オースター「ナショナル・ストーリー・プロジェクト」〜米国とはどんな国か
2024/12/04第104回ジャック・ロンドン「火を熾す」〜神なき世界の歩き方
2024/11/27第103回ソン・ウォンピョン「アーモンド」〜「綺麗事を書かない」という綺麗事
2024/11/20第102回カフカ「皇帝の使者」〜被害者意識が世界を動かす
2024/11/13第101回オーシャン・ヴオン「地上で僕らはつかの間きらめく」〜作家のサステナビリティについて
2024/11/06第100回カズオ・イシグロ「夕餉」〜フェイク・ジャパンと秋の蟬
2024/10/30第99回ヤロスラフ・ヴァイス「片肘だけの六ヶ月」〜レノン・近代法・オリエンタリズム
2024/10/23第98回キム・チュイ「満ち足りた人生」〜恋は人をアホにする
2024/10/16第97回金薫「火葬」〜内心の自由という話
2024/10/09第96回エリナー・ファージョン「ムギと王さま」〜子供は子供の本を喜ぶか
2024/10/02第95回ケン・リュウ「文字占い師」〜コンテンツvs.母の手紙
2024/09/25第94回アナトール・フランス「ユダヤの太守」〜職業生活の終わりに向かって
2024/09/18第93回カレル・チャペック「二度のキスのあいだに」〜兵庫県知事を語るなど
2024/09/11番外編【番外編】私の好きな3冊の話(後編)
2024/09/04第92回ヴォルテール「カンディード」〜いま防災について考える
2024/08/28番外編【番外編】私の好きな3冊の話(前編)
2024/08/21第91回シルビナ・オカンポ「ポルフィリア・ベルナルの日記」〜どこかで読んだような話
2024/08/14第90回ヘンリー・ジェイムズ「ねじの回転」〜身分・性規範・男性優位主義
2024/08/07第89回イーディス・ウォートン「あとになって」〜ふつうの幽霊譚あるいはFIRE民の悲哀
2024/07/31第88回カン・ファギル「湖 他の人」〜男たちはどうすればいいか
2024/07/24第87回陳春成「李茵の湖」〜洗い出しコンクリート文学
2024/07/17番外編【番外編】翻訳詩について語るときに僕たちが語ること(2/2)
2024/07/10番外編【番外編】翻訳詩について語るときに僕たちが語ること(1/2)
2024/07/03第86回グロリア・サワイ「私がイエス様とポーチに……」〜乳房とは何か
2024/06/26第85回フロベール「ヘロデア」〜擁護できるか、このぐだぐだを
2024/06/19第84回フロベール「聖ジュリアン伝」〜「いはんや悪人をや」の意味
2024/06/12第83回フロベール「純な心」〜度外れた善良さについて
2024/06/05第82回ノダル・ドゥンバゼ「HELLADOS」〜ジョージアについてあれこれ話す回
2024/05/29第81回ホルヘ・ルイス・ボルヘス「バベルの図書館」ほか2編〜「わからないのに面白い」とは
2024/05/22第80回アーサー・ルイス・トンプソン「重ね着」〜性的少数者を語るのはむずかしい
2024/05/15第79回チャールズ・バクスター「ガーシュウィンのプレリュード第二番」〜飲み干しなさい、そのグラスを
2024/05/08番外編【番外編】リスナーのお便りから考える小説原論
2024/05/01第78回ホセ・マリア・アルゲダス「ダイヤモンドと火打ち石」〜これが本場のマチスモだ
2024/04/24第77回チャン・ガンミョン「データの時代の愛(サラン)」〜偶然の起きない世界で
2024/04/17第76回ジーン・リース「あいつらにはジャズって呼ばせておけ」〜迷惑おばさんの怒りと悲しみ
2024/04/10第75回キム・ヘジン「三区域、一区域」〜都市再開発と生存権
2024/04/03第74回ゾヤ・ピールザード「復活祭前日」〜異教徒同士の恋愛について
2024/03/27第73回ケジラハビ「バレンズィ」〜地域言語とリンガ・フランカ
2024/03/20第72回黎紫書「白蟻の夢魔」〜壊れた家族が語るもの
2024/03/13番外編【番外編】メールとアンケートで雑談大盛り回(2/2)
2024/03/13番外編【番外編】メールとアンケートで雑談大盛り回(1/2)
2024/03/06第71回ピーター・ケアリー「Do you love me?」〜私たちはいつまで存在できますか
2024/02/28第70回ドゥブラヴカ・ウグレシッチ「クロイツェル・ソナタ(新作)」〜掌の上のインターテクスチュアリティ
2024/02/21第69回トルストイ「クロイツェル・ソナタ」〜おっさんのド迫力にうちのめされて
2024/02/14第68回ケヴィン・ウィルソン「地球の中心までトンネルを掘る」〜モラトリアムはどんな味わいかね?
2024/02/07第67回オルダス・ハックスリー「ジョコンダの微笑」〜イギリス小説の底意地の悪さ
2024/01/31第66回ジョン・アップダイク「A&P」〜ラッキースケベと階級闘争
2024/01/24第65回ウラジミール・ナボコフ「フィアルタの春」〜日本ナボコフ協会の人には聞かせられない話
2024/01/17第64回カーソン・マッカラーズ「家庭の事情」〜アルイーとの向き合い方
2024/01/10第63回ガルシア=マルケス「大佐に手紙は来ない」〜待っているのは何か
2024/01/03第62回スタインベック「ハツカネズミと人間」〜2024年、君たちはどう生きるか
2023/12/27番外編【番外編】文学とか人生とかポッドキャストとか 〜年末雑談回(3/3)
2023/12/27番外編【番外編】文学とか人生とかポッドキャストとか 〜年末雑談回(2/3)
2023/12/27番外編【番外編】文学とか人生とかポッドキャストとか 〜年末雑談回(1/3)
2023/12/20第61回パトリック・ジュースキント「ゾマーさんのこと」〜加害の記憶という問題
2023/12/13第60回リチャード・ブローティガン「西瓜糖の日々」〜生々しくないとダメですか?
2023/12/06第59回呉明益「歩道橋の魔術師」〜「不思議ちゃん文学」考
2023/11/29第58回E・A・ポー「落とし穴と振り子」〜中二病の心象風景的な何か
2023/11/22第57回シュニッツラー「盲目のジェロニモとその兄」〜家族、このうとましきもの
2023/11/15第56回E・M・フォースター「アーサー・スナッチフォールド」〜ジャニーズ性加害問題を考えるテキストとして
2023/11/08第55回アクタルッジャマン・イリアス「地獄で温かい」〜「意識の流れ」についてのお話
2023/11/01第54回サヴィヨン・リーブレヒト「砂漠の林檎」〜イスラエルってどんなとこ?
2023/10/31第53回ジョン・アーヴィング『ピギー・スニードを救う話』〜誠実なのか悪達者なのか
2023/10/18第52回ガーダ・アル=サンマーン「猫の首を刎ねる」〜男の本当の望みは?
2023/10/11番外編【番外編】実録・これが文学部外国文学専攻だ〜リスナーのメールにお答えします
2023/10/04第51回O・ヘンリー「最後の一枚」〜メディアの文学/共同体の文学
2023/09/27第50回アフマド・ナディーム・カースミー「パルメーシャル・スィング」〜非西欧世界における文学作品の「水準」論
2023/09/20第49回サルトル「部屋」〜食べているのは肉なのか蟹なのか?
2023/09/13第48回施蟄存「将軍の首」〜中国モダニズム小説の味わい方
2023/09/06第47回カポーティ「ミリアム」〜パリピが心に宿した深い孤独
2023/08/30第46回シャーリィ・ジャクスン「くじ」〜胸糞小説のリクエストありがとうございます
2023/08/23第45回パチェーコ「砂漠の戦い」〜ソンブレロ被ったならず者たちの仁義なき闘争の物語(ではない)
2023/08/16第44回ホーソーン「ウェイクフィールド」〜承認欲求モンスター爆誕!の巻
2023/08/09第43回ジブ・I・ミハエスク「夢」〜ルーマニア・フェティシズム・病気
2023/08/02第42回フラナリー・オコナー「田舎の善人」〜天国に持って行けるものは
2023/07/26第41回シーヴァー・アラストゥーイー「アトラス」〜熱に浮かされたときに見る悪夢のような
2023/07/19第40回ジョン・チーヴァー「泳ぐ人」〜アメリカという若者、あるいは老いについて
2023/07/12第39回ヘラ・S・ハーセ「ウールフ、黒い湖」〜某世界文学全集が取りこぼした佳品
2023/07/05第38回ディー・レスタリ「珈琲の哲学」〜あの起業家も登場の人生論的風俗小説
2023/06/28第37回テレーザ・ヴェイガ「植民地のあとに残ったもの」〜よくわかる「衰亡する国の悲哀」
2023/06/21第36回チョ・セヒ「こびとが打ち上げた小さなボール」〜〝主人持ちの文学〟考
2023/06/14第35回ミラン・クンデラ「誰も笑いはしない」〜どうでもいいことと、譲れないこと
2023/06/07第34回テッド・チャン「あなたの人生の物語」〜大事なことは宇宙人が教えてくれた
2023/05/31第33回トレヴァー・モリス「紅毛嬌街」〜ホームズのパロディで知る香港
2023/05/24第32回アーシュラ・K・ル=グィン「セムリの首飾り」〜〝アメリカの栗本薫〟と呼ばせていただきます
2023/05/17第31回ディミトリ・フェルフルスト「美しい子ども」〜少女が酒を飲み、道端で用を足す問題作
2023/05/10第30回イアン・マキューアン「蝶々」〜この人、どうしてこんなことを書いたんでしょうねえ……
2023/05/03第29回ブッツァーティ「神を見た犬」〜見た目は怖いがとんだ良い人だった件
2023/04/26第28回パク・ソルメ「じゃあ、何を歌うんだ」〜この小説が日本人に難しい理由
2023/04/19第27回リング・ラードナー「弁解屋(アリバイ)アイク」〜ふたたびクリエイティブライティングを考える
2023/04/12第26回スティーヴン・キング「刑務所のリタ・ヘイワース」〜なぜ人々は映画「ショーシャンクの空に」が大好きなのか(完全ネタバレVer.)
2023/04/05第25回トーマス・マン「ヴェネツィアに死す」〜死ぬまでに一度は読みたい、でも一度読めばいい名作
2023/03/29第24回プラープダー・ユン「バーラミー」〜タイ産メタフィクションから政治を考える
2023/03/22番外編【番外編】大江健三郎の思い出
2023/03/15第23回アルフィアン・サアット「誕生日」〜光と影のシンガポール
2023/03/08第22回ガッサーン・カナファーニー「ハイファに戻って」〜「ナクバ」を書く
2023/03/01第21回フアン・ルルフォ「アナクレト・モローネス」〜山師はいかに熟女たちを蕩けさせたか
2023/02/22第20回オリガ・スラヴニコワ「チェレパーノフの姉妹」〜女は強し、ロシア女はなお強し
2023/02/15第19回シャマン・ラポガン「冷海深情」〜夜中まで魚獲りをしていて叱られた男の話
2023/02/08第18回パク・ミンギュ「朝の門」〜経済危機後の時代を生きるということ
2023/02/01第17回サマセット・モーム「怒りの器」〜二流作家とか言うてるやつ表に出ろ!
2023/01/25第16回イーユン・リー「千年の祈り」 〜この不自然な中国人像はアリか
2023/01/18第15回オスカー・ワイルド「W・H氏の肖像」 〜「唯美主義のチャンピオン」の実力
2023/01/11第14回J・M・クッツェー「ガラス張りの食肉処理場」 〜それでも肉を食べますか?
2023/01/04第13回エドゥアルド・ハルフォン「彼方の」〜読むことと書くことのあいだ
2022/12/28番外編【番外編】リスナーのみなさまからのご質問にお答えします!
2022/12/21第12回キム・エラン「立冬」 日本人は「セウォル号以後文学」をどう読むか
2022/12/14第11回小黒「小ぬか雨やまず」 テロの時代に響く「馬華文学」
2022/12/07第10回チママンダ・ンゴズィ・アディーチェ「なにかが首のまわりに」 〝アフリカ人〟とは誰なのか
2022/11/30第9回オノレ・ド・バルザック「アデュー」 この傷だらけの名作を推せるか
2022/11/23第8回ミシェル・ウエルベック「ランサローテ」 エロと宗教とインセルと
2022/11/16第7回マリオ・バルガス=リョサ「小犬たち」 野口悠紀雄先生にもお勧めしたい五つ星短編
2022/11/09第6回ハーマン・メルヴィル「書写人バートルビー」 ジンジャーナッツと配達不能郵便
2022/11/02第5回タクブンジャ「犬と主人、さらに親戚たち」 日本語で読めるチベット文学の深すぎる世界
2022/10/26第4回ラッタウット・ラープチャルーンサップ「ガイジン」 クリエイティブ・ライティングを考える
2022/10/19第3回アニー・エルノー「シンプルな情熱」 2022年度ノーベル文学賞記念企画「♪制服の胸のボタンを」
2022/10/12第2回宝樹「時の祝福」 この小説、中国で出して大丈夫なの?
2022/10/05第1回ハン・ガン「菜食主義者」 肉食主義者たちの世界にいかに抵抗するか
2022/10/02第0回予告編「翻訳文学試食会」はじめます!

「この作品が入っている本」と、手元に置きたい短編集(2025年)

放送回作品名作家名翻訳者出版社ほか
第110回ギリシャ・ミステリ傑作選 無益な殺人未遂への想像上の反響ディミトリス・ポサンジス橘孝司ほか竹書房文庫
第109回教科書の中の世界文学秋草俊一郎,戸塚学桜田佐ほか三省堂
第109回集英社ギャラリー 世界の文学 (7)アルフォンス・ドーデほか滝田文彦ほか集英社
第108回イスタンブール短編集サイト・ファーイク小山皓一郎響文社
第107回黒人小屋通りジョゼフ・ゾベル松井裕史作品社
第106回欠けている所を埋めて
下さい
マ・サンダー堀田桂子井村文化事業社
第105回ナショナル・ストーリー・
プロジェクトⅠ
ポール・オースター柴田元幸新潮社
第104回火を熾す (柴田元幸翻訳叢書)ジャック・ロンドン柴田元幸スイッチ・
パブリッシング
第103回アーモンドソン・ウォンピョン矢島暁子祥伝社文庫
第102回変身ほか カフカ小説全集4カフカ池内紀白水社
第101回地上で僕らはつかの間きらめく
(新潮クレスト・ブックス)
オーシャン・ヴオン木原善彦新潮社
第100回集英社ギャラリー
世界の文学 (5) イギリス4
川村二郎,菅野昭正,
篠田一士,原卓也
出淵博ほか集英社
第99回チェコSF短編小説集 2
(平凡社ライブラリー)
ヤロスラフ・オルシャ・jr.,
ズデニェク・ランパス
平野清美平凡社
第98回満ち足りた人生キム・チュイ関未玲彩流社
第97回火葬 (韓国文学ショートショート
きむふなセレクション 18)
金薫柳美佐クオン
第96回ムギと王さま: 本の小べや 1エリナー・ファージョン石井桃子岩波少年文庫
第95回紙の動物園
(ケン・リュウ短篇傑作集1)
ケン・リュウ古沢嘉通早川書房
第94回(057) 城 (百年文庫 57)アナトール・フランス内藤濯ほかポプラ社
第93回カレル・チャペック短編集カレル・チャペック田才益夫青土社
番外編卵をめぐる祖父の戦争デイヴィッド・ベニオフ田口俊樹ハヤカワ文庫NV
番外編ワイオミングの惨劇トレヴェニアン雨沢泰新潮文庫
番外編クージョスティーヴン・キング永井淳新潮文庫
第92回カンディードヴォルテール堀茂樹晶文社
第92回カンディード: 他五篇ヴォルテール植田祐次岩波文庫
番外編制作 (上)エミール・ゾラ清水正和岩波文庫
番外編制作 (下)エミール・ゾラ清水正和岩波文庫
番外編都会と犬どもマリオ・バルガス=リョサ杉山晃新潮社
番外編ユニヴァーサル野球協会ロバート・クーヴァー越川芳明新潮文庫
第91回ラテンアメリカ怪談集鼓直鈴木恵子ほか河出文庫
第90回ねじの回転ヘンリー・ジェイムズ小川高義新潮文庫
第90回ねじの回転ヘンリー・ジェイムズ土屋政雄光文社古典
新訳文庫
第89回怪奇小説傑作集〈3〉
英米編Ⅲ
H・P・ラヴクラフト
ほか
橋本福夫ほか創元推理文庫
第88回大丈夫な人 (エクス・リブリス)カン・ファギル小山内園子白水社
第87回夜の潜水艦陳春成大久保洋子アストラハウス
番外編ダライ・ラマ六世 恋愛詩集ダライ・ラマ六世
ツァンヤン・ギャムツォ
今枝由郎,
海老原志穂
岩波文庫
番外編対訳 フロスト詩集
アメリカ詩人選(4)
フロスト川本皓嗣岩波文庫
番外編Aな夢 (台湾現代詩人シリーズ 16)鯨向海及川茜思潮社
第86回世界文学のフロンティア2
愛のかたち
今福龍太,沼野充義,
四方田犬彦
栩木玲子ほか岩波書店
第85回三つの物語/十一月フロベール蓮實重彦講談社文芸文庫
第84回三つの物語/十一月フロベール蓮實重彦講談社文芸文庫
第83回三つの物語/十一月フロベール蓮實重彦講談社文芸文庫
第82回20世紀ジョージア(グルジア)短篇集児島康宏未知谷
第81回伝奇集ホルヘ・ルイス・
ボルヘス
鼓直岩波文庫
第80回イン・クィア・タイム
アジアン・クィア作家
短編集
イン・イーシェン,
リベイ・リンサンガン・
カントー
村上さつきころから
第79回世界のハーモニー
(ハヤカワ・ノヴェルズ)
チャールズ・バクスター田口俊樹早川書房
第78回ダイヤモンドと火打ち石ホセ・マリア・
アルゲダス
杉山晃彩流社
第77回極めて私的な超能力 (新☆
ハヤカワ・SF・シリーズ)
チャン・ガンミョン吉良佳奈江早川書房
第76回あの人たちが本を焼いた日
ジーン・リース短篇集
ジーン・リース西崎憲亜紀書房
第75回君という生活キム・ヘジン古川綾子筑摩書房
第74回ゾヤ・ピールザード選集
復活祭前日
藤元優子大同生命国際
文化基金
第73回翻訳文学紀行V ことたび編小野田風子ほかことばのたび社
第72回白蟻の夢魔: 短編小説集
(台湾熱帯文学4)
黎紫書ほか荒井茂夫ほか人文書院
第71回どこにもない国
現代アメリカ幻想小説集
柴田元幸松柏社
第70回世界の文学、文学の世界奥彩子松籟社
第69回イワン・イリイチの死/
クロイツェル・ソナタ
トルストイ望月哲男光文社古典
新訳文庫
第69回クロイツェル・ソナタ
(青空文庫)
トルストイ米川正夫青空文庫
第68回地球の中心まで
トンネルを掘る
ケヴィン・ウィルソン芹澤恵創元推理文庫
第67回新・ちくま文学の森 4
悪の物語
鶴見俊輔,安野光雅,森毅太田稔ほか筑摩書房
第66回アップダイク自選短篇集ジョン・アップダイク岩本巌新潮文庫
第65回ナボコフ全短篇ウラジミール・ナボコフ沼野充義ほか作品社
第64回マッカラーズ短篇集カーソン・マッカラーズハーン小路恭子,
西田実
ちくま文庫
第63回ガルシア=マルケス中短篇
傑作選
ガルシア=マルケス野谷文昭河出文庫
第62回ハツカネズミと人間スタインベック齋藤昇講談社文庫
第62回ハツカネズミと人間スタインベック大浦暁生新潮文庫
第61回ゾマーさんのことパトリック・
ジュースキント
池内紀文藝春秋
第60回西瓜糖の日々リチャード・
ブローティガン
藤本和子河出文庫
第59回歩道橋の魔術師呉明益天野健太郎河出文庫
第58回ポー傑作選1 ゴシック
ホラー編 黒猫
エドガー・アラン・ポー河合祥一郎角川文庫
第57回花・死人に口なし 他7篇シュニッツラー番匠谷英一,
山本有三
岩波文庫
第56回E・M・フォースター
短編集
E・M・フォースター井上義夫ちくま文庫
第55回バングラデシュ短編集
地獄で温かい
アクタルッジャマン・
イリアスほか
丹羽京子大同生命国際
文化基金
第54回砂漠の林檎 イスラエル
短編傑作選
サヴィヨン・リーブレ
ヒト,ウーリー・オルレブ
母袋夏生河出書房新社
第53回ピギー・スニードを救う話ジョン・アーヴィング小川高義新潮文庫
第52回短篇コレクションI
(池澤夏樹=個人編集
世界文学全集 第3集)
フリオ・コルタサルほか岡真理ほか河出書房新社
第51回O・ヘンリー ニューヨーク
小説集 街の夢
O・ヘンリー青山南+
戸山翻訳農場
ちくま文庫
第50回カースミー短編集
パルメーシャル・スィング
アフマド・ナディーム・
カースミー
鈴木斌大同生命国際
文化基金
第49回水いらずサルトル伊吹武彦新潮文庫
第48回中国現代文学傑作
セレクション
大東和重,神谷まり子,
城山拓也
大東和重ほか勉誠出版
第47回夜の樹トルーマン・カポーティ川本三郎新潮文庫
第46回くじシャーリィ・ジャクスン深町真理子ハヤカワ文庫
第45回ラテンアメリカ五人集マリオ・バルガス=
リョサほか
安藤哲行ほか集英社文庫
第44回アメリカン・マスター
ピース 古典篇
柴田元幸スイッチ・
パブリッシング
第43回東欧怪談集沼野充義住谷春也河出文庫
第42回フラナリー・オコナー
全短篇 上
フラナリー・オコナー横山貞子ちくま文庫
第41回天空の家 イラン女性作家選藤元優子段々社
第40回巨大なラジオ / 泳ぐ人ジョン・チーヴァー村上春樹新潮社
第39回ウールフ、黒い湖ヘラ・S・ハーセ國森由美子作品社
第38回珈琲の哲学 ディー・
レスタリ短編集 1995-2005
ディー・レスタリ福武慎太郎,
加藤ひろあき,
西野恵子
上智大学出版
第37回ポルトガル短篇小説傑作選
(現代ポルトガル文学選集)
ルイ・ズィンク,黒澤直俊現代企画室
第36回こびとが打ち上げた
小さなボール
チョ・セヒ斎藤真理子河出書房新社
第35回微笑を誘う愛の物語ミラン・クンデラ西永良成ほか集英社
第34回あなたの人生の物語公手成幸ほかハヤカワ文庫SF
第33回辮髪のシャーロック・
ホームズ
トレヴァー・モリス舩山むつみ文藝春秋
第32回風の十二方位アーシュラ・K・ル=
グィン
小尾芙佐ハヤカワ文庫
第31回残念な日々ディミトリ・フェル
フルスト
長山さき新潮社
第30回最初の恋、最後の儀式
(ハヤカワ・ノヴェルズ)
イアン・マキューアン宮脇孝雄早川書房
第29回神を見た犬ブッツァーティ関口英子訳光文社古典
新訳文庫
第28回もう死んでいる十二人の女
たちと(エクス・リブリス)
パク・ソルメ斎藤真理子白水社
第27回ラードナー傑作短篇集リング・ラードナー加島祥造福武文庫
第26回ゴールデンボーイスティーヴン・キング浅倉久志新潮文庫
第25回ヴェネツィアに死すトーマス・マン岸美光光文社古典
新訳文庫
第24回鏡の中を数えるプラープダー・ユン宇戸清治タイフーン・
ブックス・ジャパン
番外編大江健三郎自選短篇大江健三郎岩波文庫
第23回サヤン、シンガポールアルフィアン・サアット幸節みゆき段々社
第22回ハイファに戻って/
太陽の男たち
ガッサーン・
カナファーニー
奴田原睦明河出文庫
第21回燃える平原フアン・ルルフォ杉山晃岩波文庫
第20回現代ロシア文学入門ポスト・ソヴィエト
文学研究会
岩本和久ほか東洋書店新社
第19回冷海深情 (シャマン・ラポガン
の海洋文学 1)
シャマン・ラポガン魚住悦子草風館
第18回カステラパク・ミンギュ斎藤真理子,
ヒョン・ジェフン
クレイン
第17回アー・キンサマセット・モーム増野正衛ちくま文庫
第16回千年の祈り
(新潮クレスト・ブックス)
イーユン・リー篠森ゆりこ新潮社
第15回アーサー卿の犯罪オスカー・ワイルド福田恆存,福田逸中公文庫
第14回モラルの話J・M・クッツェーくぼたのぞみ人文書院
第13回ポーランドのボクサーエドゥアルド・
ハルフォン
松本健二白水社
第12回外は夏
(となりの国のものがたり3)
キム・エラン古川綾子亜紀書房
第11回白蟻の夢魔: 短編小説集
(台湾熱帯文学4)
黎紫書今泉秀人人文書院
第10回なにかが首のまわりにチママンダ・ンゴズィ・
アディーチェ
くぼたのぞみ河出文庫
第9回シャベール大佐オノレ・ド・バルザック大矢タカヤス河出文庫
第8回短篇コレクションⅡ
(池澤夏樹=個人編集
世界文学全集 第3集)
ミシェル・ウエルベック
ほか
野崎歓河出書房新社
第7回ラテンアメリカ五人集マリオ・バルガス=
リョサほか
鈴木恵子ほか集英社
第6回アメリカン・マスター
ピース 古典篇
柴田元幸スイッチ・
パブリッシング
第5回ハバ犬を育てる話タクブンジャ海老原志穂,
大川謙作,星泉,
三浦順子
東京外国語大学
出版会
第4回観光ラッタウット・ラープ
チャルーンサップ
古屋美登里ハヤカワepi文庫
第3回シンプルな情熱アニー・エルノー堀茂樹ハヤカワepi文庫
第2回中国史SF短篇集 移動迷宮大恵和実大久保洋子ほか中央公論新社
第1回菜食主義者ハン・ガンきむふなクオン

デザイン的に好きな本を中心に集めました。

「教科書の中の世界文学」秋草俊一郎、戸塚学

教科書の中の世界文学: 消えた作品・残った作品25選
秋草俊一郎,戸塚学
2024/02/28
三省堂

「掟の門」「夏の読書」「ジュール伯父」「信号」「最後の授業」…。戦後の昭和~平成~令和に至るまで、時代を彩った世界文学の名作を教科書で採録されなかった部分も含めた“ノーカット”で収録。

「この作品が入っている本」と、手元に置きたい短編集(2024年)

「ナショナル・ストーリー・プロジェクト」ポール・オースター

ナショナル・ストーリー・プロジェクト
ポール・オースター,柴田元幸
2008/12/20
新潮社

「誰かがこの本を最初から最後まで読んで、一度も涙を流さず一度も声を上げて笑わないという事態は想像しがたい」。元はラジオ番組のためにオースターが全米から募り、精選した「普通の」人々の、ちょっと「普通でない」実話たち――。彼の小説のように不思議で、切なく、ときにほろっとさせられ、ときに笑いがこみ上げる。名作『トゥルー・ストーリーズ』と対になるべき180もの物語。

「アーモンド」ソン・ウォンピョン

アーモンド (祥伝社文庫)
ソン・ウォンピョン,矢島暁子
2024/07/11
祥伝社
2020年本屋大賞翻訳小説部門第1位

扁桃体が小さく、怒りや恐怖を感じることができない16歳の高校生、ユンジェ。祖母から「かわいい怪物」と呼ばれた彼は、目の前で祖母と母が通り魔に襲われたときも、黙ってその光景を見つめているだけだった。事件によって一人ぼっちになった彼の前に現れたのは、もう一人の〝怪物〟ゴニ。激しい感情を持つその少年との出会いは、ユンジェの人生を大きく変えていく――。

「地上で僕らはつかの間きらめく」オーシャン・ヴオン

地上で僕らはつかの間きらめく (新潮クレスト・ブックス)
オーシャン・ヴオン,木原善彦
2021/08/26
新潮社

読み書きできない母に綴った僕の真実ーー。ベトナム系詩人の才能迸る初小説。幼い僕を連れ、母は祖母と共に太平洋を渡った。戦争に人生を狂わされた祖母と、新天地アメリカでの生活に翻弄される母。二人の苦難は少年の僕にも影を落とすが、ある年上の少年との出会いによって、僕は初めて、生きる歓びを知るーー。アメリカ文学の新たな才能による痛みと美しさに満ちた自伝的長篇。

「火葬」金薫

大手化粧品会社で役員を務め現場の指揮を執る「私」は、前立腺炎を患いつつ、死期の迫った妻の看病をしている。病にむしばまれていく体へのぞっとするほどのリアルな描写と、社内の女性社員への秘めた思いの独白とが交差しながら物語が進んでいく。
「通俗的設定のようにも見えるが、作品は読者の安易な感情移入を冷たくあしらうかのように終末へと向かう」–訳者解説より
金薫(『狐将』、『黒山』)による2004年李箱文学賞受賞作を、原文と邦訳の二言語で収録。

「ムギと王さま」エリナー・ファージョン

ムギと王さま: 本の小べや 1 (岩波少年文庫)
エリナー・ファージョン,石井桃子
2001/05/18
岩波書店

幼い日,本のぎっしりつまった古い小べやでひねもす読みふけった本の思い出―それはエリナー・ファージョンに幻想ゆたかな現代のおとぎ話を生みださせる母胎となりました.みずみずしい感性と空想力で紡ぎだされた,国際アンデルセン賞作家の美しい自選短篇集.

「紙の動物園」ケン・リュウ

紙の動物園 (ケン・リュウ短篇傑作集1)
ケン・リュウ,古沢嘉通
2017/04/06
早川書房

香港で母さんと出会った父さんは、母さんをアメリカに連れ帰った。
泣き虫だったぼくに母さんが包装紙で作ってくれた折り紙の虎や水牛は、みな命を吹きこまれて生き生きと動きだした。魔法のような母さんの折り紙だけがずっとぼくの友達だった……。
ヒューゴー賞/ネビュラ賞/世界幻想文学大賞という史上初の3冠に輝いた表題作など、
第一短篇集である単行本版『紙の動物園』から7篇を収録した胸を打ち心を揺さぶる短篇集。

「卵をめぐる祖父の戦争」デイヴィッド・ベニオフ

卵をめぐる祖父の戦争 (ハヤカワ文庫NV)
デイヴィッド・ベニオフ,田口俊樹
2011/12/05
早川書房

「ナイフの使い手だった私の祖父は十八歳になるまえにドイツ人をふたり殺している」作家のデイヴィッドは、祖父レフの戦時中の体験を取材していた。ナチス包囲下のレニングラードに暮らしていた十七歳のレフは、軍の大佐の娘の結婚式のために卵の調達を命令された。饒舌な青年兵コーリャを相棒に探索を始めることになるが、飢餓のさなか、一体どこに卵が?逆境に抗って逞しく生きる若者達の友情と冒険を描く、傑作長篇。

「都会と犬ども」マリオ・バルガス=リョサ

都会と犬ども
マリオ・バルガス=リョサ,杉山晃
2010/12/10
新潮社

厳格な規律の裏では腕力と狡猾がものを言う、弱肉強食の寄宿生活。首都リマの士官学校を舞台に、ペルー各地から入学してきた白人、黒人、混血児、都会っ子、山育ち、人種も階層もさまざまな一群の少年たち=犬っころどもの抵抗と挫折を重層的に描き、残酷で偽善的な現代社会の堕落と腐敗を圧倒的な筆力で告発する。’63年発表。

「大丈夫な人」カン・ファギル

大丈夫な人 (エクス・リブリス)
カン・ファギル,小山内園子
2022/05/31
白水社

厳女性の日常は、サスペンススリラー。現代社会の弱者の不安を自由自在に奏でる欧米も注目する韓国の奇才が放つ、衝撃の短篇小説集!

「夜の潜水艦」カン・ファギル

夜の潜水艦
カン・ファギル,小山内園子
2023/05/27
アストラハウス

潜水艦は永遠の夜を航行する。
イマジネーションの極まる、“その先”へ――

迷宮のようなプロットと東洋の美学が織りなす、
中国文学の新星による至高の作品集

「極めて私的な超能力」チャン・ガンミョン

極めて私的な超能力 (新☆ハヤカワ・SF・シリーズ)
チャン・ガンミョン,吉良佳奈江
2022/06/22
早川書房

「自分には予知能力がある、あなたは私とは二度と会えない」手首に傷痕をもつ元カノは、いつか僕にそう言った――とある男女のふとした日常に不思議が射し込む表題作、第二次大戦後にユダヤ人自治区ができたアラスカで、ユダヤ人虐殺に関わったアドルフ・アイヒマンを、人の感情を移植できる〈体験機械〉を利用して裁いた顛末を描く「アラスカのアイヒマン」、カップルの関係持続性を予測するアルゴリズムに翻弄される、近未来のロマンスを描いた「データの時代の愛(サラン)」などヴァラエティ豊かな全10篇を収録。韓国で多数の文学賞を受賞した気鋭の文芸作家が放つSF作品集。

「あの人たちが本を焼いた日」ジーン・リース

あの人たちが本を焼いた日 ジーン・リース短篇集 (ブックスならんですわる)
ジーン・リース,西崎憲,安藤しをほか
2022/06/29
亜紀書房

――わたしはどこにも属していないし、属すためのやりかたを買うお金もない。

カリブ海生まれのジーン・リースは、ヨーロッパでは居場所を見出せない、疎外された人であった。
しかも女性である。自身の波乱に富んだ人生を下敷きにした、モデル、老女、放浪者などの主人公たちは、困窮、飲酒、刑務所暮らし、戦争と数々の困難を生きる。

だが彼女らはけっして下を向かない。
慣習と怠惰と固定観念をあざ笑うように、したたかに生きる。


《いま新たな光を浴びる、反逆者リースの本邦初、珠玉の作品集》

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