
英ガーディアン紙が2009年に発表した「読むべき1000冊」の中から、「Love」に分類されたさまざまな形の愛を描く作品をまとめました。
初恋のときめきから、成熟した関係、喪失、欲望、再生まで、男女を問わず心に残る作品が揃っています。洋書リストに加えて、邦訳作品の一覧表もあわせて掲載しています。
- 英ガーディアン紙の必読書1000冊「愛の小説」
- 英ガーディアン紙の読むべき1000冊と恋愛小説
- おすすめ海外恋愛小説の古典と愛の物語
- 「武器よさらば」アーネスト・ヘミングウェイ
- 「マノン・レスコー」アベ・プレヴォー
- 「サマルカンド年代記」アミン・マアルーフ
- 「グランモーヌ」アラン=フルニエ
- 「狭き門」アンドレ・ジッド
- 「贖罪」イアン・マキューアン
- 「眺めのいい部屋」E・M・フォースター
- 「無垢の時代」イーディス・ウォートン
- 「はつ恋」イワン・ツルゲーネフ
- 「マイ・アントニーア」ウィラ・キャザー
- 「ロリータ」ウラジーミル・ナボコフ
- 「抱擁」A・S・バイアット
- 「夜はやさし」F・スコット・フィッツジェラルド
- 「嵐が丘」エミリー・ブロンテ
- 「心の死」エリザベス・ボウエン
- 「ラブ・ストーリー ある愛の詩」エリック・シーガル
- 「ピアニスト」エルフリーデ・イェリネク
- 「心は孤独な狩人」カーソン・マッカラーズ
- 「日の名残り」カズオ・イシグロ
- 「コレラの時代の愛」ガブリエル・ガルシア=マルケス
- 「美しさと哀しみと」川端康成
- 「ボヴァリー夫人」ギュスターヴ フローベール
- 「情事の終り」グレアム・グリーン
- 「ウォーターランド」グレアム・スウィフト
- 「人間の絆」サマセット・モーム
- 「パミラ、あるいは淑徳の報い」サミュエル・リチャードソン
- 「夜愁」サラ・ウォーターズ
- 「サルガッソーの広い海」ジーン・リース
- 「ジョヴァンニの部屋」ジェイムズ・ボールドウィン
- 「エマ」ジェイン・オースティン
- 「ヘビトンボの季節に自殺した五人姉妹」ジェフリー・ユージェニデス
- 「シェリ」シドニー=ガブリエル・コレット
- 「ジェイン・エア」シャーロット・ブロンテ
- 「フロス河の水車小屋」ジョージ・エリオット
- 「瘋癲老人日記」谷崎潤一郎
- 「レベッカ」ダフネ・デュ・モーリア
- 「緑の館 熱帯林のロマンス」W・H・ハドソン
- 「チャタレイ夫人の恋人」D・H・ロレンス
- 「夜の森」デューナ・バーンズ
- 「ベニスに死す」トーマス・マン
- 「カサンドラの城」ドディー・スミス
- 「テス」トマス・ハーディ
- 「ティファニーで朝食を」トルーマン・カポーティ
- 「緋文字」ナサニエル・ホーソーン
- 「愛の追跡」ナンシー・ミットフォード
- 「白い心臓」ハビエル・マリアス
- 「危険な関係」ピエール・ショデルロ・ド・ラクロ
- 「かくも悲しい話を…」フォード・マドックス・フォード
- 「悲しみよ こんにちは」フランソワーズ・サガン
- 「朗読者」ベルンハルト・シュリンク
- 「南回帰線」ヘンリー・ミラー
- 「スノーグース」ポール・ギャリコ
- 「ドクトル・ジバゴ」ボリス・パステルナーク
- 「風と共に去りぬ」マーガレット・ミッチェル
- 「地下鉄のザジ」レーモン・クノー
- 「ドン・カズムーロ」マシャード・ジ・アシス
- 「ギレアド」マリリン・ロビンソン
- 「愛人 ラマン」マルグリット・デュラス
- 「存在の耐えられない軽さ」ミラン・クンデラ
- 「ノルウェイの森」村上春樹
- 「若きウェルテルの悩み」ヨハン・ヴォルフガング・フォン・ゲーテ
- 「クレーヴの奥方」ラファイエット夫人
- 「家族の終わりに」リチャード・イエーツ
- 「アンナ・カレーニナ」レフ・トルストイ
- 「音楽と沈黙」ローズ・トレメイン
英ガーディアン紙の必読書1000冊「愛の小説」
「Love」の邦訳作品一覧表
↑リンクはAmazon、スクロール可。
作家名検索でこれまでの翻訳作品も確認できます。
翻訳者、出版社での並べ替えも可能です。
すべてではありませんが、複数訳がある作品は、異なる訳者による版も掲載しています。
「Love」の作品一覧表(洋書)
↑リンクはAmazon。
アルファベット順、並べ替えもできます。
下の本紹介の表紙は、
楽天ブックスや楽天市場の書店です。
洋書で読みたい方向けに、フランス語、イタリア語等で記載されていた作品は、英語版タイトルでの検索結果に置き換えています。
恋愛小説の洋書おすすめ作品
Amazon
「洋書/Love」ランキング
「洋書/ロマンス」ベストセラー順
英ガーディアン紙の読むべき1000冊と恋愛小説

The Guardian
1000 novels everyone must read: the definitive list
誰もが読むべき小説1000選:決定版リスト
恋愛小説は、恋愛を主題とした小説のこと。
恋愛小説 – Wikipedia
文学史的には、現在に伝わる、世界最古の恋愛小説は、ロンゴスのダフニスとクロエとされている。恋愛小説の古典としては、スタンダール作『赤と黒』、ジェーン・オースティン作『高慢と偏見』、エミリー・ブロンテ作『嵐が丘』、シャーロット・ブロンテ作『ジェイン・エア』、ゲーテ作『若きウェルテルの悩み』、ツルゲーネフ作『初恋』などが挙げられる。
おすすめ海外恋愛小説の古典と愛の物語
複数訳のある作品は、表紙・翻訳者・内容説明を参考に一冊を選んで掲載しています。ほかの翻訳者による版は、一覧表をご覧ください。
「武器よさらば」アーネスト・ヘミングウェイ
『武器よさらば (新潮文庫)』
アーネスト・ヘミングウェイ,高見浩
2006/05/30
新潮社
ゲイリー・クーパー&ヘレン・ヘイズ
映画『武器よさらば』原作
恋は戦地に激しく燃え、虚しく灰燼に帰す――。
畢生の名編、至巧の新訳。
苛烈な第一次世界大戦の最中、イタリア軍に身を投じたアメリカ人青年フレドリックは、砲撃で重傷を負う。病院で彼と再会したのは、婚約者を失ったイギリス人看護師キャサリン。芽生えた恋は急速に熱を帯びていく。だが、戦況は悪化の一途を辿り、フレドリックは脱走。ミラノで首尾よくキャサリンを見つけ出し、新天地スイスで幸福を掴もうとするが……。
現実に翻弄される男女の運命を描く名編。
「マノン・レスコー」アベ・プレヴォー
『マノン・レスコー (光文社古典新訳文庫)』
プレヴォ,野崎歓
2017/12/20
光文社
将来を嘱望された良家の子弟デ・グリュは、街で出会った美少女マノンに心奪われ、大都市パリへの駆け落ちを決意する。夫婦同然の新たな生活は愛に満ちていたが、マノンが他の男と通じていると知り……引き離されるたびに愛を確かめあいながらも、破滅の道を歩んでしまう二人を描いた不滅の恋愛悲劇。待望の新訳!
「サマルカンド年代記」アミン・マアルーフ
『サマルカンド年代記: ルバイヤート秘本を求めて (ちくま学芸文庫)』
アミン・マアルーフ,牟田口義郎
2001/12/01
筑摩書房
イスラーム中世の思想家にして天才的天文学者、そして酒の詩人として著名なペルシア人オマル・ハイヤーム。彼の青春は暗殺者教団の創設者ハサン・サッバーフとの出会いと決別、冒険や恋に彩られていた。そのなかで『ルバイヤート』(四行詩集)が書き綴られて行く。その手稿本はモンゴル軍のペルシア侵攻の際に喪失したと信じられていたが、何と、800年後のパリに浮上。その追跡のために青春を賭けた仏系米人(本書の語り手)がパリからイスタンブール、さらに立憲革命で動乱のペルシアへ。そして、その保持者だった王女と相思相愛の仲となり、結婚してアメリカに戻ろうと、乗ったのが豪華船タイタニックだった…。
「グランモーヌ」アラン=フルニエ
『グラン・モーヌ―ある青年の愛と冒険 (大人の本棚)』
アラン=フルニエ,長谷川四郎
2005/02/25
みすず書房
背が高く、考え深げで、自由に生きる少年、オーギュスタン・モーヌ。この神秘的な転入生に、憧憬にも似たやさしいまなざしを向けつづける、寄宿先の教師家族の息子で語り手のフランソワ。ある日、授業を抜け出したモーヌは、迷い込んだ不思議な館で美しい娘イヴォンヌと運命的な出会いを果たす。だが、それは、人を愛するという新しい探索の旅の始まりでもあったー。夭折の仏作家がただ一作のこした、みずみずしくも切ない青春文学の記念碑を、長谷川四郎の雄渾な訳文でおくる。巻末の解説は、小説の舞台、エピヌイユ=ル=フルーリエル村を訪ねた森まゆみによる、作家と作品をめぐる旅。
「狭き門」アンドレ・ジッド
『狭き門 (新潮文庫)』
ジッド,山内義雄
1954/08/03
新潮社
力を尽して狭き門より入れ――ルカ伝第13章24節
神を愛するがゆえ、彼を愛せない――。二つの愛に苦悩する女性を描いた傑作古典。
早く父を失ったジェロームは少年時代から夏を叔父のもとで過すが、そこで従姉のアリサを知り密かな愛を覚える。しかし、母親の不倫等の不幸な環境のために天上の愛を求めて生きるアリサは、ジェロームへの思慕を断ち切れず彼を愛しながらも、地上的な愛を拒み人知れず死んでゆく。残された日記には、彼を思う気持ちと“狭き門”を通って神へ進む戦いとの苦悩が記されていた……。半自伝的小説。わかりやすい解説および年譜を付す。
「贖罪」イアン・マキューアン
たった一つの嘘が、人生を破壊する――。
少女の嘘が、愛し合う二人を引き裂いた。償いは可能なのか?現代英文学の最高傑作。
13歳の夏、作家を夢見るブライオニーは偽りの告発をした。姉セシーリアの恋人ロビーの破廉恥な罪を。それがどれほど禍根を残すかなど、考えもせずに――引き裂かれた恋人たちの運命。ロビーが味わう想像を絶する苦難。やがて第二次大戦が始まり、自らが犯した過ちを悔いたブライオニーは看護婦を志す。すべてを償うことは可能なのか。そしてあの夏の真実とは。現代英文学の金字塔的名作!
「眺めのいい部屋」E・M・フォースター
『眺めのいい部屋 (ちくま文庫)』
E・M・フォースター,西崎憲,中島朋子
2001/09/10
筑摩書房
1907年、まだ封建的な風潮が強かったころ、イギリスの良家の令嬢ルーシーは、従姉妹とともにイタリアのフィレンツェを訪れた。開放的な地で、繊細で情熱的な青年ジョージと出会い、とまどいながらも心惹かれる。自分の気持ちに気づかず帰国したルーシーは、求められるままに貴族の青年と婚約するが、苦悩の中で本来の自分自身を発見する。若い女性の心の成長と真実の愛を描く永遠の名作ロマンス。
「無垢の時代」イーディス・ウォートン
『無垢の時代 (岩波文庫)』
イーディス・ウォートン,河島弘美
2023/06/15
岩波書店
八七〇年代初頭、ある一月の宵。純真で貞淑なメイとの婚約発表を間近に控えたニューランドは、社交界の人々が集う歌劇場で、幼なじみのエレンに再会する――。二人の女性の間で揺れ惑う青年の姿を通じて、伝統と変化の対立の只中にある〈オールド・ニューヨーク〉の社会を鮮やかに描き出す。ピューリッツァー賞受賞。
「はつ恋」イワン・ツルゲーネフ
『はつ恋 (新潮文庫)』
ツルゲーネフ,神西清
1952/12/29
新潮社
あざやかに描き出される、一少年を支配した「はつ恋」の呪縛。ロシア19世紀文学の特質である、静かな深い憂愁が漂う名作――。
16歳のウラジミールは、別荘で零落した公爵家の年上の令嬢ジナイーダと出会い、初めての恋に気も狂わんばかりの日々を過ごす。だが、ある夜、彼女のもとへ忍んで行く男を目撃、正体を知って驚愕する……。
青春の途上で遭遇した少年の不思議な“はつ恋”の物語は、作者自身の一生を支配した血統上の呪いに裏づけられて、不気味な美しさを醸し出している。恋愛小説の古典に数えられる珠玉の名作。
「マイ・アントニーア」ウィラ・キャザー
『マイ・アントニーア 新装版』
ウィラ・キャザー,佐藤宏子
2017/03/15
みすず書房
舞台は19世紀後半のアメリカ中西部。ネブラスカの大平原でともに子供時代を過ごしたこの物語の語り手「ぼく」と、ボヘミアから移住してきた少女アントニーア。「ぼく」はやがて大学へ進学し、アントニーアは女ひとり、娘を育てながら農婦として大地に根差した生き方を選ぶ。開拓時代の暮しや西部の壮大な自然を生き生きと描きながら、「女らしさ」の枠組みを超えて自立した生き方を見出していくアントニーアの姿を活写し、今なお読む者に強い印象を残す。
「ロリータ」ウラジーミル・ナボコフ
『ロリータ (新潮文庫)』
ウラジーミル・ナボコフ,若島正
2006/10/30
新潮社
「ロリータ、我が命の光、我が腰の炎。我が罪、我が魂。ロ・リー・タ。…」世界文学の最高傑作と呼ばれながら、ここまで誤解多き作品も数少ない。中年男の少女への倒錯した恋を描く恋愛小説であると同時に、ミステリでありロード・ノヴェルであり、今も論争が続く文学的謎を孕む至高の存在でもある。多様な読みを可能とする「真の古典」の、ときに爆笑を、ときに涙を誘う決定版新訳。注釈付。
「抱擁」A・S・バイアット
『抱擁 1 (新潮文庫)』
『抱擁 2 (新潮文庫)』
A・S・バイアット,栗原行雄
2002/12/01
新潮社
ヴィクトリア朝の女流詩人、クリスタベルの研究を続けるモードは、ある日同時代の桂冠詩人ヘンリー・アッシュの調査をしているローランドと出会った。彼はアッシュの書きかけの手紙を発見していた。ロマンスから遠ざかり、恋の煩雑さを避けていた二人の現代の学者は、共に過去を遡り、許されない恋を辿り、しだいに情熱的なロマンスになだれ込んでゆく。ミステリタッチの恋物語。
「夜はやさし」F・スコット・フィッツジェラルド
『夜はやさし』
F・スコット・フィッツジェラルド,森慎一郎,村上春樹
2014/07/23
作品社
「スコット――すごい小説よ。……個人の主体性を信じようとしながらも、変わりゆく世界の力に屈していく個人の姿に涙を誘われ得る。これこそすぐれた小説の目指すところだし、あなたはそれを書いた」――ゼルダ・フィッツジェラルド
失意と苦悩の中で書き継がれたフィッツジェラルドの最後の長篇!
解説:村上春樹「器量のある小説」
附:森慎一郎編訳「小説『夜はやさし』の舞台裏――作者とその周辺の人々の書簡より」。小説の執筆が始まった1925年から作者が没する40年までの『夜はやさし』に関わる書簡を抜粋・選録。
「嵐が丘」エミリー・ブロンテ
『嵐が丘 (新潮文庫)』
エミリー・ブロンテ,鴻巣友季子
2003/06/28
新潮社
マーゴット・ロビー&ジェイコブ・エロルディ
映画『嵐が丘』原作
寒風吹きすさぶヨークシャーにそびえる〈嵐が丘〉の屋敷。その主人に拾われたヒースクリフは、屋敷の娘キャサリンに焦がれながら、若主人の虐待を耐え忍んできた。そんな彼にもたらされたキャサリンの結婚話。絶望に打ちひしがれて屋敷を去ったヒースクリフは、やがて莫大な富を得、復讐に燃えて戻ってきた……。一世紀半にわたって世界の女性を虜にした恋愛小説の“新世紀決定版”。
「心の死」エリザベス・ボウエン
『心の死』
エリザベス・ボウエン,太田良子
2015/09/16
晶文社
十六歳の少女ポーシャは両親を亡くし、年の離れた異母兄トマスとその妻アナの豪華なロンドンの屋敷に預けられる。「娘に一年だけでも普通の家庭生活をあじわわせてやってほしい」という亡父の遺言を受けてのことだった。
その家には人気作家や元軍人をはじめ、夫妻の友人たちがよく訪れた。ポーシャは、アナの客人で、不敵な世界観を持つ美青年エディに心魅かれていく。寄る辺のないポーシャは、手紙と日記に心をゆるしていて、手紙をくれたエディには、彼女の日記を読ませてあげた。しかしもう一人、その秘密の日記を覗き見る大人の影が……。
無垢な少女のまわりで、結ばれ、もつれ、ほどけていく人間の絆……心理の綾を微細に描き、人生の深遠を映し出す、稀代の巨編。
「ラブ・ストーリー ある愛の詩」エリック・シーガル
『ラブ・ストーリー 改版: ある愛の詩 (角川文庫)』
エリック・シーガル,板倉章
2007/06/01
角川書店
どう言ったらいいのだろう、25の若さで死んでしまった女のことを。彼女が愛していたもの、それはモーツァルトとバッハ、そしてビートルズ。それにぼく。…だが彼女は逝ってしまった。「愛とは決して後悔しないこと」という言葉を遺してー。どうすることもできない青春の愛と死。せつなさとユーモア溢れる数々の名台詞で若者の共感を呼び、映画化とともに世界的ベストセラーとなった、伝説の純愛小説。新装版にて復活。
「ピアニスト」エルフリーデ・イェリネク
『ピアニスト』
エルフリーデ・イェリネク,中込啓子
2021/03/16
鳥影社
メタファーや言葉遊びなど多層的な比喩法を駆使し、また音楽的効果を意図して描こうとしたものは?たとえアブノーマルでも、私はこう愛す。根源的な母娘関係、男と女、社会の不条理と抑圧を並はずれた言葉への情熱で描いた長編小説。ノーベル賞受賞作家のベストセラー、映画化され2001年カンヌ国際映画祭でグランプリ。全面改訳、新訳版。より深く味わうために充実した注を付す。
「心は孤独な狩人」カーソン・マッカラーズ
『心は孤独な狩人 (新潮文庫)』
カーソン・マッカラーズ,村上春樹
2023/09/28
新潮社
暗く長い夜と重い沈黙。そこに小さな希望はあったのか――。マッカラーズ23歳の鮮烈なデビュー作を長年愛読してきた村上春樹が新訳!
1930年代末、大恐慌の嵐が吹き荒れるアメリカ。南部の町のカフェに聾啞の男シンガーが現れた。店に集う人々の痛切な告白を、男はただ静かに聞き続ける。貧しい家庭の少女ミック。少女に想いを寄せる店主ビフ。流れ者の労働者ジェイク。同胞の地位向上に燃える黒人医師コープランド……。だが、シンガーの身に悲劇が起きると、報われない思いを抱えた人々はまた孤独へと帰っていくのだった。著者の鮮烈なデビュー作にして最高傑作、待望の新訳。
「日の名残り」カズオ・イシグロ
『日の名残り (ハヤカワepi文庫)』
カズオ・イシグロ,土屋政雄
2001/05/23
早川書房
《ノーベル文学賞受賞作家カズオ・イシグロの代表作》失われゆく伝統的英国を美しくつぶさに描く傑作
品格ある執事の道を追求し続けてきたスティーブンスは、短い旅に出た。美しい田園風景の道すがら様々な思い出がよぎる。長年仕えたダーリントン卿への敬慕、執事の鑑だった亡父、共に働いた女中頭への淡い想い、二つの大戦の間に邸内で催された重要な外交会議の数々――過ぎ去りし遠い思い出は、今なお輝きを増して胸のなかで生き続ける。
1989年英国最高峰の文学賞・ブッカー賞受賞。映画化でも話題に。
「コレラの時代の愛」ガブリエル・ガルシア=マルケス
『コレラの時代の愛』
ガブリエル・ガルシア=マルケス,木村榮一
2006/10/28
新潮社
夫を不慮の事故で亡くしたばかりの女は72歳。彼女への思いを胸に、独身を守ってきたという男は76歳。ついにその夜、男は女に愛を告げた。困惑と不安、記憶と期待がさまざまに交錯する二人を乗せた蒸気船が、コロンビアの大河をただよい始めた時…。内戦が疫病のように猖獗した時代を背景に、悠然とくり広げられる、愛の真実の物語。1985年発表。
「美しさと哀しみと」川端康成
『美しさと哀しみと (中公文庫)』
川端康成
1973/08/10
中央公論新社
京都を舞台に、日本画家上野音子、その若い弟子けい子、作家大木年雄の綾なす愛の色模様。哀しさの極みに開く官能美の長篇名作。〈解説〉山本健吉
「ボヴァリー夫人」ギュスターヴ フローベール
『ボヴァリー夫人 (新潮文庫)』
ギュスターヴ・フローベール,芳川泰久
2015/05/28
新潮社
娘時代に恋愛小説を読み耽った美しいエンマは、田舎医者シャルルとの退屈な新婚生活に倦んでいた。やがてエンマは夫の目を盗んで、色男のロドルフや青年書記レオンとの情事にのめりこみ莫大な借金を残して服毒自殺を遂げる。そして――。
一地方のありふれた姦通事件を、芸術に昇華させたフランス近代小説の金字塔。徹底した推敲を施した原文の息づかいそのままに、日本語に再現した決定版新訳。
「情事の終り」グレアム・グリーン
『情事の終り (新潮文庫)』
グレアム・グリーン,上岡伸雄
2014/04/28
新潮社
人妻サラとの道ならぬ恋から1年半。なぜ彼女は去っていったのか――捨てきれぬ情と憎しみとの狭間で煩悶する作家ベンドリックスは、その雨の夜、サラの夫ヘンリーと邂逅する。妻の行動を疑い、悩む夫を言葉巧みに説得した作家は、自らの妬心を隠し、サラを探偵に監視させることに成功するが……。
鮮やかなミステリのように明かされる真実とは。究極の愛と神の存在を問う永遠の名篇。
「ウォーターランド」グレアム・スウィフト
『ウォーターランド (新潮クレスト・ブックス)』
グレアム・スウィフト,真野泰
2024/08/26
河出書房新社
妻が引き起こした嬰児誘拐事件によって退職を迫られている歴史教師が、生徒たちに、生まれ故郷フェンズについて語りはじめる。イングランド東部のこの沼沢地に刻まれた人と水との闘いの歴史、父方・母方の祖先のこと、少女だった妻との見境ない恋、その思いがけない波紋…。地霊にみちた水郷を舞台に、人間の精神の地下風景を圧倒的筆力で描き出す、ブッカー賞受賞作家の最高傑作。
「人間の絆」サマセット・モーム
『人間の絆(上) (新潮文庫)』
『人間の絆(下) (新潮文庫)』
サマセット・モーム,金原瑞人
2021/10/28
新潮社
幼くして両親を失い、牧師である伯父に育てられた青年フィリップ。不自由な足のために劣等感にさいなまれて育ったが、いつしか信仰心を失い、芸術に魅了されてパリに渡る。しかし若き芸術家仲間と交流する中で、自らの才能の限界を知り、彼の中で何かが音を立てて崩れ去る。やむなくイギリスに戻り、医学を志すことになるのだが……。誠実な魂の遍歴を描いたS・モームの決定的代表作を新訳。
「パミラ、あるいは淑徳の報い」サミュエル・リチャードソン
『パミラ、あるいは淑徳の報い (英国十八世紀文学叢書)』
サミュエル・リチャードソン,原田範行
2011/12/20
研究社
情欲に満ちた若主人に誘惑され監禁されてしまった美しく無垢なメイド、パミラ。孤立無援のなかで貞操を守るための必死の駆け引きが始まる…。英国の古典として、そして世界の小説史のなかでも不動の位置を占める書簡体小説の新訳。
「夜愁」サラ・ウォーターズ
『夜愁 上 (創元推理文庫)』
『夜愁 下 (創元推理文庫)』
サラ・ウォーターズ,中村有希
2007/05/01
東京創元社
第二次世界大戦前後を生きる女たちを活写した、めくるめく物語。ブッカー賞、オレンジ賞最終候補作。
1947年、ロンドン。第二次世界大戦の爪痕が残る街で、人々はしぶとく毎日を生きていた。戦争を通じて巡り合ったケイ、ジュリアとその同居人のヘレン、ヴィヴとダンカンの姉弟たちも。今日もまた、一日が終わり――夜が来る。彼女たちが積み重ねてきた歳月を、容赦なく引きはがす夜が。想いは過去へとさかのぼり、隠された真実を、心の傷を、さらけ出していく。『半身』『荊の城』で示したたぐい稀なる語り口にはさらに磨きがかかり、読者をとらえて放さない。ウォーターズが贈る、めくるめく物語が、いまここに。
「サルガッソーの広い海」ジーン・リース
『灯台へ/サルガッソーの広い海 (池澤夏樹=個人編集 世界文学全集 2-1)』
ヴァージニア・ウルフ,ジーン・リース,鴻巣友季子,小沢瑞穂
2009/01/17
河出書房新社
灯台を望む小島の別荘を舞台に、哲学者の一家とその客人たちの内面のドラマを、詩情豊かな旋律で描き出す。精神を病みながらも、幼い夏の日々の記憶、なつかしい父母にひととき思いを寄せて書き上げた、このうえなく美しい傑作。新訳決定版(『灯台へ』)。奴隷制廃止後の英領ジャマイカ。土地の黒人たちから「白いゴキブリ」と蔑まれるアントワネットは、イギリスから来た若者と結婚する。しかし、異なる文化に心を引き裂かれ、やがて精神の安定を失っていく。植民地に生きる人間の生の葛藤を浮き彫りにした愛と狂気の物語(『サルガッソーの広い海』)。
「ジョヴァンニの部屋」ジェイムズ・ボールドウィン
『ジョヴァンニの部屋 (白水Uブックス)』
ジェイムズ・ボールドウィン,大橋吉之輔
2024/08/11
白水社
パリに遊学中のアメリカ人青年デイヴィッドは、婚約者ヘラが長期旅行で不在の間に、ふとしたことからゲイの世界に踏み込み、ジョヴァンニと知りあう。ジョヴァンニの部屋で二人は同棲生活を送るうちに、デイヴィッドは封印してきた過去がよみがえり、苦しみを募らせる…。
「エマ」ジェイン・オースティン
『エマ (上) (ちくま文庫)』
『エマ (下) (ちくま文庫)』
ジェイン・オースティン,中野康司
2005/10/05
筑摩書房
エマ・ウッドハウスは美人で頭が良くて、村一番の大地主のお嬢さま。私生児ハリエットのお相手として、美男のエルトン牧師に白刃の矢を立てる。そしてハリエットに思いを寄せる農夫マーティンとの結婚話を、ナイトリー氏の忠告を無視してつぶしてしまう。ハリエットはエマのお膳立てにすっかりその気になるのだがー。19世紀英国の村を舞台にした「オースティンの最も深遠な喜劇」。
「ヘビトンボの季節に自殺した五人姉妹」ジェフリー・ユージェニデス
『ヘビトンボの季節に自殺した五人姉妹 (ハヤカワepi文庫)』
ジェフリー・ユージェニデス,佐々田雅子
2001/06/01
早川書房
リズボン家の姉妹が自殺した。何に取り憑かれてか、ヘビトンボの季節に次々と命を散らしていったのだった。美しく、個性的で、秘密めいた彼女たちに、あの頃、ぼくらはみな心を奪われ、姉妹のことなら何でも知ろうとした。だがある事件で厳格な両親の怒りを買った姉妹は、自由を奪われてしまった。ぼくらは姉妹を救い出そうとしたが、その想いが彼女たちに伝わることは永遠になかった…甘美で残酷な、異色の青春小説。
「シェリ」シドニー=ガブリエル・コレット
『シェリ (光文社古典新訳文庫)』
コレット,河野万里子
2019/05/14
光文社
50歳を目前にして、美貌のかげりと老いを自覚する元高級娼婦のレア。恋人である25歳の青年シェリの突然の結婚話に驚き、表向きは祝福して別れを決心しつつも、心穏やかではいられない……。香り立つような恋愛の空気感と細やかな心理描写で綴る、「恋愛の達人」コレットの最高傑作。
「ジェイン・エア」シャーロット・ブロンテ
『ジェイン・エア(上) (岩波文庫)』
『ジェイン・エア(下) (岩波文庫)』
シャーロット・ブロンテ,河島弘美
2013/09/19
岩波書店
ミア・ワシコウスカ&マイケル・ファスベンダー
映画『ジェーン・エア』原作
幼くして孤児となり、親類に疎まれ寄宿学校に入れられたジェイン。十八歳の冬、自由と自立を志して旅立つ――家庭教師として雇われた森深い邸で待つ新しい運命。自らの信念と感情に従って考え行動するジェインの率直で饒舌な語りは、今なお読者を魅きつけてやまない。ブロンテ姉妹のひとりシャーロット(1816-55)の代表作。新訳。(全2冊)
「フロス河の水車小屋」ジョージ・エリオット
『フロス河の水車小屋(上) (白水Uブックス/永遠の本棚)』
『フロス河の水車小屋(下) (白水Uブックス/永遠の本棚)』
ジョージ・エリオット,小尾芙佐
2025/03/31
白水社
19世紀半ば、セント・オグズの町はずれを流れるフロス河と、代々受け継がれてきた水車の周辺を庭にして、トムとマギーは育った。マギーはお転婆で知的好奇心旺盛。極端な行動に出る妹を兄がからかい両親がたしなめる、そんな幸せな生活は、父がある裁判に負けたことから一変する…。『嵐が丘』『ジェイン・エア』『高慢と偏見』と並ぶ激しく切ない愛の物語、新訳決定版。
「瘋癲老人日記」谷崎潤一郎
『鍵・瘋癲老人日記 (新潮文庫)』
谷崎潤一郎
1968/10/29
新潮社
「夫は蛍光燈の光の下で、私の体のデテイルを仔細に点撿(てんけん)する……」
日記の秘密を妻に盗み読みさせる。性の衰えに焦る初老の夫の思惑は、年下妻の淫蕩を目覚めさせるか(『鍵』)。美しい嫁にひざまずく歓喜を切望した、資産家老人のにぎやかな晩年(『瘋癲老人日記』)。
喪われゆく性を嘆いてなお、その夢に執着する老人たち。人生の終局に妖しく蠢く男の欲望を描く、大谷崎の真骨頂。巻末に用語、時代背景などについての詳細な注解、および解説を付す。
「レベッカ」ダフネ・デュ・モーリア
『レベッカ(上) (新潮文庫)』
『レベッカ(下) (新潮文庫)』
ダフネ・デュ・モーリア,茅野美ど里
2008/02/28
新潮社
アルフレッド・ヒッチコック監督
ジョーン・フォンテイン&ローレンス・オリヴィエ
映画『レベッカ』原作
ゆうべ、またマンダレーに行った夢を見た――この文学史に残る神秘的な一文で始まる、ゴシックロマンの金字塔、待望の新訳。海難事故で妻を亡くした貴族のマキシムに出会い、後妻に迎えられたわたし。だが彼の優雅な邸宅マンダレーには、美貌の先妻レベッカの存在感が色濃く遺されていた。彼女を慕う家政婦頭には敵意の視線を向けられ、わたしは不安と嫉妬に苛まれるようになり……。
「緑の館 熱帯林のロマンス」W・H・ハドソン
『緑の館―熱帯林のロマンス (岩波文庫)』
W・H・ハドソン,柏倉俊三
1972/11/16
岩波書店
故国の政争をのがれて冒険に身を投じた青年アベルと野性の美少女リマが、南米ヴェネズエラの神秘に満ちた密林でくりひろげる悲恋の物語。『ラ・プラタの博物学者』で有名なイギリスの作家ハドソン(1841-1922)の名を世に出した作品で、物語からあふれでるロマンチシズムの香りは、読む人すべてを酔わせずにはおかない。
「チャタレイ夫人の恋人」D・H・ロレンス
『完訳チャタレイ夫人の恋人 (新潮文庫)』
D・H・ロレンス,伊藤整,伊藤礼
1996/11/22
新潮社
森番のメラーズによって情熱的な性を知ったクリフォード卿夫人――現代の愛の不信を描いて、「チャタレイ裁判」で話題を呼んだ作品。
コンスタンスは炭鉱を所有する貴族クリフォード卿と結婚した。しかし夫が戦争で下半身不随となり、夫婦間に性の関係がなくなったため、次第に恐ろしい空虚感にさいなまれるようになる。そしてついに、散歩の途中で出会った森番メラーズと偶然に結ばれてしまう。それは肉体から始まった関係だったが、それゆえ真実の愛となった――。現代の愛への強い不信と魂の真の解放を描いた問題作。
「夜の森」デューナ・バーンズ
『夜の森 (ゴシック叢書 23)』
デューナ・バーンズ,野島秀和
1991/06/20
国書刊行会
〈表紙は楽天ブックスです〉
両大戦間のベルリン、ウィーン、パリ、ニューヨーク― 時間の廃墟を夢遊病者のように彷徨する〈無宿の天使〉ロビン・ヴォート。 流浪するロビンを狂おしく恋するレスボスの愛に呪われたノラとジェニー。 彼女らの夜の告白の懺悔聴聞僧をつとめるソドムの医者マショー。 ロビンの血をわけた息子で成長の止った白痴のグイードー・・・ 〈昼〉の秩序論理を棄て〈夜の森〉をさまよいつづける魔に憑かれた人々の孤独と失墜と破滅を、アール・デコの文様を思わせる華麗で装飾的な文体で描きT・S・エリオットやロレンス・ダレルらの絶賛をあびた幻の傑作。
「ベニスに死す」トーマス・マン
『ベニスに死す (集英社文庫)』
トーマス・マン,圓子修平
2011/08/19
集英社
ルキノ・ヴィスコンティ監督
ダーク・ボガード、ビョルン・アンドレセン
映画『ベニスに死す』原作
高名な初老の作家アシェンバハは、ある日旅の誘惑に駆られ、ヴェネツィアへと旅立つ。そこで彼が出会ったのは、神のごとき美少年タジオだった。その完璧な美しさに魅了された作家は、疫病が広がり始めた水の都の中、夜となく昼となく少年のあとをつけるようになる…。官能の焔に灼かれて朽ちていく作家の悲劇を、美しい筆致で描いた文豪マンの代表的傑作。巨匠ヴィスコンティの名作映画原作。
「カサンドラの城」ドディー・スミス
『カサンドラの城』
ドディー・スミス,石田英子
2002/12/01
朔北社
父は作家、継母は画のモデル。17歳の少女カサンドラは、個性的な家族とイギリスの古城で暮らす。決して便利とはいえない生活を豊かな想像力で楽しむ彼女と、心底いやになっている姉ローズの前に、突然二人のハンサムなアメリカ人青年があらわれた。何かがはじまる予感。
「テス」トマス・ハーディ
『テス 上 (岩波文庫 赤)』
『テス 下 (岩波文庫 赤)』
トマス・ハーディ,井上宗次,石田英二
1960/10/05
岩波書店
テスは美貌と豊満な肉体にめぐまれ,しかも純な心と強い感受性の持主だが,貧困ゆえにつぎつぎと苛酷な運命にもてあそばれ,一歩一歩と悲劇的な破局にむかって歩んでゆく.その無残な生涯が緊密な構成でリアリスティックに描き出される.英国の作家トマス・ハーディ(1840―1928)の数多い小説のなかで最も有名な代表作.
「ティファニーで朝食を」トルーマン・カポーティ
『ティファニーで朝食を (新潮文庫)』
トルーマン・カポーティ,村上春樹
2008/11/27
新潮社
オードリー・ヘプバーン&ジョージ・ペパード
映画『ティファニーで朝食を』原作
第二次大戦下のニューヨークで、居並ぶセレブの求愛をさらりとかわし、社交界を自在に泳ぐ新人女優ホリー・ゴライトリー。気まぐれで可憐、そして天真爛漫な階下の住人に近づきたい、駆け出し小説家の僕の部屋の呼び鈴を、夜更けに鳴らしたのは他ならぬホリーだった……。
表題作ほか、端正な文体と魅力あふれる人物造形で著者の名声を不動のものにした作品集を、清新な新訳でおくる。
「緋文字」ナサニエル・ホーソーン
『緋文字(完訳) (岩波文庫 赤)』
ナサニエル・ホーソーン,八木敏雄
1992/12/16
岩波書店
胸に赤いAの文字を付け、罪の子を抱いて処刑のさらし台に立つ女。告白と悔悛を説く青年牧師の苦悩…。厳格な規律に縛られた17世紀ボストンの清教徒社会に起こった姦通事件を題材として人間心理の陰翳に鋭いメスを入れながら、自由とは、罪とは何かを追求した傑作。有名な序文「税関」を加え、待望の新訳で送る完全版。
「愛の追跡」ナンシー・ミットフォード
『愛の追跡』
ナンシー・ミットフォード,奥山康治
1991/10/01
彩流社
緑のコッツウォールド丘陵地帯の貴族の館に、動乱のスペインに、パリに展開する〈失われた世代〉の青春郡像。維新の駐日英国公使館に在勤した男爵の孫娘による自伝的小説の初訳。
「白い心臓」ハビエル・マリアス
「危険な関係」ピエール・ショデルロ・ド・ラクロ
『危険な関係 (エクス・リブリス・クラシックス)』
ピエール・ショデルロ・ド・ラクロ,桑瀬章二郎,早川文敏
2014/01/25
白水社
誘惑、凌辱、そして恋…革命前夜のフランス上流社交界を舞台に繰り広げられる、誘惑者と恋する者の心理戦。「征服すること」を自らの使命とした男女二人の誘惑者のパワーゲーム。快楽か情熱か、征服かそれとも破滅か?フランス恋愛小説の白眉、待望の新訳。
「かくも悲しい話を…」フォード・マドックス・フォード
『かくも悲しい話を…: 情熱と受難の物語』
フォード・マドックス・フォード,武藤浩史
1998/05/25
彩流社
ロレンス、 ジョイス、 パウンドら20世紀を代表する作家を世に送り出した名編集者にしてコンラッドとの共著もあるモダニズムの巨人本邦初登場。男と女の複雑で悲劇的なまでに食い違う現実観を見事な文体で描く英国不倫小説の極致。
「悲しみよ こんにちは」フランソワーズ・サガン
『悲しみよ こんにちは (新潮文庫)』
フランソワーズ・サガン,河野万里子
2008/12/20
新潮社
セシルはもうすぐ18歳。プレイボーイ肌の父レイモン、その恋人エルザと、南仏の海辺の別荘でヴァカンスを過ごすことになる。そこで大学生のシリルとの恋も芽生えるが、父のもうひとりのガールフレンドであるアンヌが合流。父が彼女との再婚に走りはじめたことを察知したセシルは、葛藤の末にある計画を思い立つ…。20世紀仏文学界が生んだ少女小説の聖典、半世紀を経て新訳成る。
「朗読者」ベルンハルト・シュリンク
『朗読者 (新潮文庫)』
ベルンハルト・シュリンク,松永美穂
2003/05/28
新潮社
15歳のぼくは、母親といってもおかしくないほど年上の女性と恋に落ちた。「なにか朗読してよ、坊や!」──ハンナは、なぜかいつも本を朗読して聞かせて欲しいと求める。人知れず逢瀬を重ねる二人。だが、ハンナは突然失踪してしまう。彼女の隠していた秘密とは何か。二人の愛に、終わったはずの戦争が影を落していた。
現代ドイツ文学の旗手による、世界中を感動させた大ベストセラー。
「南回帰線」ヘンリー・ミラー
『南回帰線 (講談社文芸文庫)』
ヘンリー・ミラー,河野一郎
2001/01/10
講談社
クリスマスの翌日の12月26日に生まれてしまった《遅れてきたキリスト》のぼくは29歳、ニューヨークで電信会社の雇用主任の職につく。ぼくは《卵巣の市電》という固定観念にとりつかれ、人間実存の根源を探るべく混沌とした性の世界を彷徨する。“20世紀最大の危険な巨人”と呼ばれたミラーが1939年パリで刊行した自伝的作品。
「スノーグース」ポール・ギャリコ
『スノーグース (新潮文庫)』
ポール・ギャリコ,矢川澄子
1996/12/24
新潮社
大沼のそばの燈台小屋に住む画家のラヤダーは、野生の鳥たちだけを友だちにひとりっきりで暮らしていた。ある日傷ついた白いグースを抱いた少女が燈台を訪れて…。孤独な男と少女のひそやかな心の交流を描いた表題作ほか、動物への暖かな眼差しで描かれた「小さな奇蹟」「ルドミーラ」の二篇を収録。『ジェニィ』『雪のひとひら』のギャリコが贈る、永遠に愛されるファンタジーの名作。
「ドクトル・ジバゴ」ボリス・パステルナーク
『ドクトル・ジヴァゴ』
ボリース・パステルナーク,イリーナ・ザトゥロフスカヤ,工藤正廣
2013/03/14
未知谷
《これで神から遺言された義務を果たし得たのです》
このパステルナークの言葉が納得できる一冊1905年鉄道スト、1917年二月革命に始まる労働者蜂起、ボリシェヴィキ政権、スターリン独裁、大粛清――激動のロシア革命期を知識人として奇蹟的に生き抜き、ロシア大地と人々各々の生活を描き切った、何度でも読みたくなる傑作スペクタクル!
「風と共に去りぬ」マーガレット・ミッチェル
『風と共に去りぬ 第1巻 (新潮文庫)』
『風と共に去りぬ 第2巻 (新潮文庫)』
マーガレット・ミッチェル,鴻巣友季子
2015/03/28ほか
新潮社
アメリカ南部の大農園〈タラ〉に生まれたスカーレット・オハラは16歳。輝くような若さと美しさを満喫し、激しい気性だが言い寄る男には事欠かなかった。しかし、想いを寄せるアシュリがメラニーと結婚すると聞いて自棄になり、別の男と結婚したのも束の間、南北戦争が勃発。スカーレットの怒濤の人生が幕を開ける――。小説・映画で世界を席巻した永遠のベストセラーが新訳で蘇る!
『風と共に去りぬ 第3巻 (新潮文庫)』
『風と共に去りぬ 第4巻 (新潮文庫)』
『風と共に去りぬ 第5巻 (新潮文庫)』
マーガレット・ミッチェル,鴻巣友季子
2015/04/30ほか
新潮社
「地下鉄のザジ」レーモン・クノー
『イギリス人の患者 (創元文芸文庫)』
マイケル・オンダーチェ,土屋政雄
2024/01/19
東京創元社
映画『イングリッシュ・ペイシェント』原作
砂漠に墜落し燃え上がる飛行機から生き延びた男は顔も名前も失い、廃墟のごとき屋敷に辿り着いた。世界からとり残されたような場所へ、ひとりまたひとりと訪れる、戦争の傷を抱えたひとびと。それぞれの哀しみが語られるとともに、男の秘密もまたゆるやかに、しかし抗いがたい必然性をもって解かれてゆく──英国最高の文学賞、ブッカー賞五十年の歴史の頂点に輝く至上の長編小説。訳者あとがき=土屋政雄/解説=石川美南
「ドン・カズムーロ」マシャード・ジ・アシス
『ドン・カズムッホ (光文社古典新訳文庫)』
マシャード・ジ・アシス,武田千香
2014/02/13
光文社
「いつもいっしょ……」「こっそりと……」「もし二人が恋仲にでもなったら……」。彼女は視線をゆっくり上げ、私たちは互いにみつめあった……。みずみずしい描写で語られる愛と友情。美少女と美少年の美しくせつない「恋」と「疑惑」の物語。小説史上まれにみる魅力的なヒロインが、こんなところに隠れていた。一見「普通の」温かな回想記のような印象を与えるが、画期的な文学技法上で書かれたブラジル文学の傑作。
「ギレアド」マリリン・ロビンソン
『ギレアド』
マリリン・ロビンソン,宇野元
2017/10/25
新教出版社
2005年ピューリツァー賞・全米批評家賞受賞小説 アイオワ州のギレアドという片田舎の町。 カルヴァンとバルトを愛読する老牧師が自らの死期を意識し、若い妻との間にもうけた幼い息子に手紙を綴る。南北戦争から冷戦期にいたる三代にわたる牧師一家の信仰の継承と屈折。帰郷した知己の青年と妻との関係。自らの揺れる心。隣人たちの人生――。 「私はこの本の虜になった」バラク・オバマ。
「愛人 ラマン」マルグリット・デュラス
『愛人 ラマン (河出文庫)』
マルグリット・デュラス,清水徹
1992/02/05
河出書房新社
18歳でわたしは年老いたー。あの青年と出会ったのは、靄にけむる暑い光のなか、メコン河の渡し船のうえだった。すべてが、死ぬほどの欲情と悦楽の物語が、そのときからはじまった…。仏領インドシナを舞台に、15歳のときの、金持の中国人青年との最初の性愛経験を語った自伝的作品。センセーションをまきおこし、フランスで150万部のベストセラー。J・J・アノー監督による映画化。
「存在の耐えられない軽さ」ミラン・クンデラ
『存在の耐えられない軽さ (集英社文庫)』
ミラン・クンデラ,千野栄一
1998/11/20
集英社
苦悩する恋人たち。不思議な三角関係。男は、ひとりの男に特別な感情を抱いた。鮮烈でエロチック…。プラハの悲劇的政治状況下での男と女のかぎりない愛と転落を、美しく描きだす哲学的恋愛小説。
フィリップ・カウフマン監督、主人公トマシュにダニエル・デイ=ルイス、テレーザにジュリエット・ビノシュを迎え、1988年に映画公開された原作小説。
「ノルウェイの森」村上春樹
『ノルウェイの森 上 (講談社文庫)』
『ノルウェイの森 下 (講談社文庫)』
村上春樹
2004/09/15
講談社
限りない喪失と再生を描く究極の恋愛小説!
暗く重たい雨雲をくぐり抜け、飛行機がハンブルク空港に着陸すると、天井のスピーカーから小さな音でビートルズの『ノルウェイの森』が流れ出した。僕は1969年、もうすぐ20歳になろうとする秋のできごとを思い出し、激しく混乱し、動揺していた。限りない喪失と再生を描き新境地を拓いた長編小説。
「若きウェルテルの悩み」ヨハン・ヴォルフガング・フォン・ゲーテ
『若きウェルテルの悩み (光文社古典新訳文庫)』
ゲーテ,酒寄進一
2024/02/14
光文社
故郷を離れたウェルテルが出会い恋をしたのは、婚約者のいるロッテ。彼女と同じ時間を共有するなかで愛情とともに深まる絶望。自然への憧憬と社会への怒りのあいだで翻弄されもするウェルテルの繊細な心の行きつく先は……。世界文学史に燦然と輝く文豪ゲーテの出世作。身悶え不可避の不朽の名作。
「クレーヴの奥方」ラファイエット夫人
『クレーヴの奥方 (光文社古典新訳文庫)』
ラファイエット夫人,酒寄進一
2016/04/12
光文社
フランス宮廷に完璧な美を備えた女性が現れた。彼女は恋を知らぬままクレーヴ公の求婚に応じ人妻となるが、舞踏会で出会った輝くばかりの貴公子ヌムール公に心ときめく。夫への敬愛と初めて知った恋心。葛藤の日々に耐えられなくなった夫人は、あろうことかその恋心を夫に告白してしまうのだった……。あえて貞淑であり続けようとした女性心理を描いた、フランス心理小説の嚆矢を清新な新訳で贈る。
「家族の終わりに」リチャード・イエーツ
『家族の終わりに』
リチャード・イエーツ,村松潔
2008/04/01
フリュー
1950年後半、高度経済成長期のニューヨーク郊外。理想のマイホームと、大企業の一員としての地位を得ながらも、現実からの逃避と、自由な人生を夢見る若き人びと。常識から逸脱できぬまま、心の声を押し殺すうちに生まれた暗雲が、しだいに幸せな家庭にも影を落としてゆく…。何不自由ない暮らしのなかで、心はなぜか不自由になっていった…。ふとしたきっかけで崩れてゆく「家族」という名の幻想を描いた物語。
「アンナ・カレーニナ」レフ・トルストイ
『アンナ・カレーニナ(上) (新潮文庫)』
『アンナ・カレーニナ(中) (新潮文庫)』
『アンナ・カレーニナ(下) (新潮文庫)』
トルストイ,木村浩
2024/02/14
新潮社
モスクワ駅へ母を迎えに行った青年士官ヴロンスキーは、母と同じ車室に乗り合せていたアンナ・カレーニナの美貌に心を奪われる。アンナも又、俗物官僚の典型である夫カレーニンとの愛のない日々の倦怠から、ヴロンスキーの若々しい情熱に強く惹かれ、二人は激しい恋におちてゆく。文豪トルストイが、そのモラル、宗教、哲学のすべてを注ぎ込んで完成した不朽の名作の第一部。
「音楽と沈黙」ローズ・トレメイン
「ランプに明かりが灯る」-1629年、美貌のイギリス人リュート奏者ピーター・クレアがデンマーク王クレスチャン4世の宮廷楽団に招かれ、コペンハーゲンのローセンボー城に到着する。王はリュート奏者に親友ブロアの面影を重ねて寵愛する。一方、王の妻キアステンは王への不満をつのらせ愛人との官能の日々を送っている。やがてピーターはキアステンの侍女エミリアと恋に落ちる。しかし二人には数多の試練が待っていた…デンマーク、イングランド、アイルランドと各地をまたがる複数の物語が、絡み合う旋律となって壮大な音楽が奏でられる。極上の歴史小説にして恋愛小説、優美な音楽小説にてして青春小説でもある英国ベストセラー、ついに翻訳刊行!


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