
Nebula Award for Best Novel
アメリカSFファンタジー作家協会(SFWA)が主催する、サイエンス・フィクションおよびファンタジーの優れた作品に贈られる文学賞「ネビュラ賞」。
このページでは、その中心部門である「長編小説部門」について、受賞作(洋書)と邦訳作品を一覧にまとめています。
- ネビュラ賞「長編小説部門」の一覧表
- 2026年のネビュラ賞受賞作
- 2026年ネビュラ賞「長編小説部門」受賞作
- ネビュラ賞とは
- ネビュラ賞「長編小説部門」の邦訳作品〈作家別〉
- アーサー・C・クラーク「宇宙のランデヴー」ほか
- アーシュラ・K・ル=グウィン「闇の左手」ほか
- R・F・クァン「バベル オックスフォード翻訳家革命秘史」
- アイザック・アシモフ「神々自身」
- アレクセイ・パンシン「成長の儀式」
- アン・レッキー「叛逆航路」
- ウィリアム・ギブスン「ニューロマンサー」
- ヴォンダ・マッキンタイア「太陽の王と月の妖獣」ほか
- N・K・ジェミシン「輝石の空」
- エリザベス・アン・スカボロー「治療者の戦争」
- エリザベス・ムーン「くらやみの速さはどれくらい」
- オースン・スコット・カード「エンダーのゲーム」ほか
- キム・スタンリー・ロビンスン「2312 太陽系動乱」ほか
- グレゴリー・ベンフォード「タイムスケープ」
- グレッグ・ベア「ダーウィンの使者」ほか
- コニー・ウィリス「ブラックアウト」ほか
- サミュエル・R・ディレイニー「バベル-17」ほか
- サラ・ピンスカー「新しい時代への歌」
- ジーン・ウルフ「調停者の鉤爪」
- ジェフ・ヴァンダミア「全滅領域」
- ジャック・マクデヴィット「探索者」
- ジョー・ウォルトン「図書室の魔法」
- ジョー・ホールドマン「終りなき戦い」ほか
- ダニエル・キイス「アルジャーノンに花束を」
- チャーリー・ジェーン・アンダーズ「空のあらゆる鳥を」
- デイヴィッド・ブリン「スタータイド・ライジング」
- ナオミ・ノヴィク「ドラゴンの塔」
- ニール・ゲイマン「アメリカン・ゴッズ」
- ニコラ・グリフィス「スロー・リバー」
- パオロ・バチガルピ「ねじまき少女」
- パット・マーフィー「落ちゆく女」
- P・ジェリ・クラーク「精霊を統べる者」
- フランク・ハーバート「デューン 砂の惑星」
- フレデリック・ポール「ゲイトウエイ」ほか
- マーサ・ウェルズ「ネットワーク・エフェクト」
- マイクル・スワンウィック「大潮の道」
- マイクル・ビショップ「時の他に敵なし」ほか
- マイケル・シェイボン「ユダヤ警官同盟」
- メアリ・ロビネット・コワル「宇宙【そら】へ」
- ラリー・ニーヴン「リングワールド」
- ロイス・マクマスター・ビジョルド「影の棲む城」ほか
- ロバート・シルヴァーバーグ「禁じられた惑星」
- ロバート・J・ソウヤー「ターミナル・エクスペリメント」
ネビュラ賞「長編小説部門」の一覧表
ネビュラ賞「長編小説部門」邦訳作品の一覧表
| 作品名 | 作家名 | 翻訳者名 | 出版社ほか | 発売日 | 受賞年 |
|---|---|---|---|---|---|
| 宇宙のランデヴー | アーサー・C・クラーク | 南山宏 | ハヤカワ文庫SF | 2014/02/07 | 1974年 |
| 楽園の泉 | アーサー・C・クラーク | 山高昭 | ハヤカワ文庫SF | 2006/01/01 | 1980年 |
| パワー | アーシュラ・K・ル=グウィン | 谷垣暁美 | 河出文庫 | 2011/04/05 | 2009年 |
| 闇の左手 | アーシュラ・K・ル=グウィン | 小尾芙佐 | ハヤカワ文庫SF | 1977/07/20 | 1970年 |
| 帰還 (ゲド戦記 最後の書) | アーシュラ・K・ル=グウィン | 清水真砂子 | 岩波書店 | 1993/03/25 | 1991年 |
| 所有せざる人々 | アーシュラ・K・ル=グウィン | 佐藤高子 | ハヤカワ文庫SF | 1986/07/01 | 1975年 |
| バベル オックスフォード 翻訳家革命秘史 | R・F・クァン | 古沢嘉通 | 東京創元社 海外文学セレクション | 2025/02/14 | 2023年 |
| 神々自身 | アイザック・アシモフ | 小尾芙佐 | ハヤカワ文庫SF | 1986/05/01 | 1973年 |
| 成長の儀式 | アレクセイ・パンシン | 深町真理子 | ハヤカワ文庫SF | 1978/06/01 | 1969年 |
| 叛逆航路 | アン・レッキー | 赤尾秀子 | 創元SF文庫 | 2015/11/21 | 2014年 |
| ニューロマンサー | ウィリアム・ギブスン | 黒丸尚 | ハヤカワ文庫SF | 2025/08/20 | 1985年 |
| 太陽の王と月の妖獣 | ヴォンダ・マッキンタイア | 幹遙子 | ハヤカワ文庫SF | 2000/01/01 | 1998年 |
| 夢の蛇 | ヴォンダ・マッキンタイア | 友枝康子 | ハヤカワ文庫SF | 1988/07/01 | 1979年 |
| 輝石の空 | N・K・ジェミシン | 小野田和子 | 創元SF文庫 | 2023/02/13 | 2018年 |
| 治療者の戦争 | エリザベス・アン・スカボロー | 友枝康子 | ハヤカワ文庫SF | 1991/12/01 | 1990年 |
| くらやみの速さはどれくらい | エリザベス・ムーン | 小尾芙佐 | ハヤカワ文庫SF | 2008/12/10 | 2004年 |
| エンダーのゲーム | オースン・スコット・カード | 田中一江 | ハヤカワ文庫SF | 2013/11/08 | 1986年 |
| 死者の代弁者 | オースン・スコット・カード | 中原尚哉 | ハヤカワ文庫SF | 2015/04/08 | 1987年 |
| 2312 太陽系動乱 | キム・スタンリー・ロビンスン | 金子浩 | 創元SF文庫 | 2014/09/20 | 2013年 |
| レッド・マーズ | キム・スタンリー・ロビンスン | 大島豊 | 創元SF文庫 | 1998/08/26 | 1994年 |
| タイムスケープ | グレゴリー・ベンフォード | 山高昭 | ハヤカワ文庫SF | 1988/06/01 | 1981年 |
| ダーウィンの使者 | グレッグ・ベア | 大森望 | ヴィレッジブックス | 2002/12/01 | 2001年 |
| 火星転移 | グレッグ・ベア | 小野田和子 | ハヤカワ文庫SF | 1997/05/01 | 1995年 |
| ブラックアウト | コニー・ウィリス | 大森望 | ハヤカワ文庫SF | 2015/07/23 | 2011年 |
| オール・クリア | コニー・ウィリス | 大森望 | ハヤカワ文庫SF | 2015/11/06 | 2011年 |
| ドゥームズデイ・ブック | コニー・ウィリス | 大森望 | ハヤカワ文庫SF | 2003/03/15 | 1993年 |
| アインシュタイン交点 | サミュエル・R・ディレイニー | 伊藤典夫 | ハヤカワ文庫SF | 1996/06/01 | 1968年 |
| バベル-17 | サミュエル・R・ディレイニー | 岡部宏之 | ハヤカワ文庫SF | 2008/07/15 | 1967年 |
| 新しい時代への歌 | サラ・ピンスカー | 村山美雪 | 竹書房文庫 | 2021/09/15 | 2020年 |
| 調停者の鉤爪 | ジーン・ウルフ | 岡部宏之 | ハヤカワ文庫SF | 2008/05/23 | 1982年 |
| 全滅領域 | ジェフ・ヴァンダミア | 酒井昭伸 | ハヤカワ文庫NV | 2014/10/24 | 2015年 |
| 探索者 | ジャック・マクデヴィット | 金子浩 | 早川書房 海外SFノヴェルズ | 2008/10/23 | 2007年 |
| 図書室の魔法 | ジョー・ウォルトン | 茂木健 | 創元SF文庫 | 2014/04/27 | 2012年 |
| 擬態 カムフラージュ | ジョー・ホールドマン | 金子司 | 早川書房 海外SFノヴェルズ | 2007/05/01 | 2006年 |
| 終りなき戦い | ジョー・ホールドマン | 風見潤 | ハヤカワ文庫SF | 1985/10/01 | 1976年 |
| 終りなき平和 | ジョー・ホールドマン | 中原尚哉 | 創元SF文庫 | 1999/12/01 | 1999年 |
| アルジャーノンに花束を | ダニエル・キイス | 小尾芙佐 | ハヤカワ文庫NV | 2026/04/02 | 1967年 |
| 空のあらゆる鳥を | チャーリー・ジェーン・アンダーズ | 市田泉 | 創元海外SF叢書 | 2020/05/09 | 2017年 |
| スタータイド・ライジング | デイヴィッド・ブリン | 酒井昭伸 | ハヤカワ文庫SF | 1985/10/01 | 1984年 |
| ドラゴンの塔 | ナオミ・ノヴィク | 那波かおり | 静山社 | 2023/04/20 | 2016年 |
| アメリカン・ゴッズ | ニール・ゲイマン | 金原瑞人, 野沢佳織 | 角川文庫 | 2020/07/16 | 2003年 |
| スロー・リバー | ニコラ・グリフィス | 幹遙子 | ハヤカワ文庫SF | 1998/03/01 | 1997年 |
| ねじまき少女 | パオロ・バチガルピ | 田中一江, 金子浩 | ハヤカワ文庫SF | 2011/05/20 | 2010年 |
| 落ちゆく女 | パット・マーフィー | 友枝康子 | ハヤカワ文庫SF | 1990/11/01 | 1988年 |
| 精霊を統べる者 | P・ジェリ・クラーク | 鍛治靖子 | 創元SF文庫 | 2026/04/10 | 2022年 |
| デューン砂の惑星 | フランク・ハーバート | 酒井昭伸 | ハヤカワ文庫SF | 2016/01/22 | 1966年 |
| ゲイトウエイ | フレデリック・ポール | 矢野徹 | ハヤカワ文庫SF | 1988/05/01 | 1978年 |
| マン・プラス | フレデリック・ポール | 矢野徹 | ハヤカワ文庫SF | 1989/08/01 | 1977年 |
| ネットワーク・エフェクト | マーサ・ウェルズ | 中原尚哉 | 創元SF文庫 | 2021/10/12 | 2021年 |
| 大潮の道 | マイクル・スワンウィック | 小川隆 | ハヤカワ文庫SF | 1993/02/01 | 1992年 |
| 時の他に敵なし | マイクル・ビショップ | 大島豊 | 竹書房文庫 | 2021/05/31 | 1983年 |
| ユダヤ警官同盟 | マイケル・シェイボン | 黒原敏行 | 新潮文庫 | 2009/04/25 | 2008年 |
| 宇宙【そら】へ | メアリ・ロビネット・コワル | 酒井昭伸 | ハヤカワ文庫SF | 2020/08/20 | 2019年 |
| リングワールド | ラリー・ニーヴン | 小隅黎 | ハヤカワ文庫SF | 1985/06/01 | 1971年 |
| 影の棲む城 | ロイス・マクマスター・ビジョルド | 鍛治靖子 | 創元推理文庫 | 2008/01/01 | 2005年 |
| 自由軌道 | ロイス・マクマスター・ビジョルド | 小木曽絢子 | 創元SF文庫 | 1991/08/28 | 1989年 |
| 禁じられた惑星 | ロバート・シルヴァーバーグ | 中村保男 | 創元SF文庫 | 1975/04/01 | 1972年 |
| ターミナル・エクスペリメント | ロバート・J・ソウヤー | 内田昌之 | ハヤカワ文庫SF | 1997/05/01 | 1996年 |
↑リンクはAmazon、スクロール可。
作家名検索でこれまでの翻訳作品も確認できます。
発売日で並べ替えると、
最近刊行されたものがチェックできます。
ネビュラ賞「長編小説部門」受賞作の一覧表〈洋書〉
↑リンクはAmazon、
作家名で検索、スクロール可能、
右には英語の作家名、並べ替えできます。
洋書のリンクは基本的にはKindle、
表紙は楽天ブックスほか楽天市場の書店のもの。
説明文はGoogle翻訳などです。
ネビュラ賞の公式サイトや英語版資料では、作品が出版された年を「受賞年」としています。本一覧では、日本語版Wikipediaの慣習に合わせ、授賞式が行われた年を基準に記載しています。
2026年のネビュラ賞受賞作
2026年ネビュラ賞受賞作
〈長編小説部門〉
『The Buffalo Hunter Hunter』
スティーヴン・グレアム・ジョーンズ
〈中長編小説部門〉
『The River Has Roots』
アマル・エル=モフタール
〈中編小説部門〉
『Uncertain Sons and Other Stories』
トーマス・ハ
〈短編小説部門〉
「Laser Eyes Ain’t Everything」
Effie Seiberg
〈レイ・ブラッドベリ賞〉
『Murderbot: Season One (Apple TV+)』
クリス・ワイツ
〈アンドレ・ノートン賞〉
『Into the Wild Magic』
ミシェル・ヌードセン
〈ゲームライティング部門〉
『Clair Obscur: Expedition 33』
Kepler Interactive
〈コミック部門〉
『Mary Shelley’s School for Monsters: The Killing Stone』
Jessica Maison & Anna Wieszczyk
〈詩部門〉
『The World To Come』
Jennifer Hudak
2026年ネビュラ賞「長編小説部門」受賞作
スティーヴン・グレアム・ジョーンズ「The Buffalo Hunter Hunter」
『The Buffalo Hunter Hunter』
Stephen Graham Jones
2025/04/29
Titan Books
エッツィ・ボーカルンは、論文発表を強く望む研究者だ。そんなある日、改築工事中に壁の中から、ルーテル派の牧師であり彼女の祖父でもあるアーサー・ボーカルンが1912年に書いた日記が発見される。〔…〕調査を進めるうちに、彼女は祖父の存在を知る。そして、アーサーのもとを訪れたグッド・スタブという名のブラックフット族の男が、自身の波乱万丈な人生を語り始めた。その日記には、モンタナ州が形成していく過程を描いた、一連の出来事、つまり、ゆっくりと進行する虐殺が詳細に記されていた。それは、雪の中で殺害された217人のブラックフット族の死へと繋がる、暴力の連鎖だった。
2026年のネビュラ賞「長編小説部門」最終候補作
2026年ネビュラ賞
〈長編小説部門〉最終候補作
『When We Were Real』
ダリル・グレゴリイ
『Katabasis』
R・F・クァン
『Death of the Author』
ンネディ・オコラフォー
『The Incandescent』
エミリー・テッシュ
『Sour Cherry』
ナタリア・テオドリドゥ
『Wearing the Lion』
ジョン・ウィズウェル
ネビュラ賞(The Nebula Awards)は、アメリカSFファンタジー作家協会(SFWA)が主催し、アメリカ合衆国内で前暦年に刊行された英語のSF・ファンタジー作品を対象に授与する文学賞。ネビュラとは星雲のこと。
SF・ファンタジー作品に与えられる賞としてはヒューゴー賞と知名度を二分する。ヒューゴー賞が(ワールドコンに登録した)一般のファンの投票によって選ばれる賞であるのに対し、ネビュラ賞はSFWA会員(作家、編集者、批評家など)の投票によって選ばれる。
ネビュラ賞はアメリカSFファンタジー作家協会 (SFWA) が主催し、SF・ファンタジー作品を対象に授与する文学賞である。サイエンス・フィクションに与えられる賞としては、ヒューゴー賞・世界幻想文学大賞と並ぶ三大文学賞のひとつと見なされている。
ネビュラ賞 – Wikipedia
ネビュラ賞「長編小説部門」の邦訳作品〈作家別〉
アーサー・C・クラーク「宇宙のランデヴー」ほか
『宇宙のランデヴー〔改訳決定版〕 (ハヤカワ文庫SF)』
アーサー・C・クラーク,南山宏
2014/02/07
早川書房
2130年、太陽系に突如侵入した謎の物体は、直径20キロ、自転周期4分という巨大な金属筒であることが判明した。人類が長いあいだ期待し、同時に怖れてもいた宇宙からの最初の訪問者が、ついに現われたのだ!“ラーマ”と命名されたこの人工物体の調査のため派遣されたエンデヴァー号は、苦心のすえラーマとのランデヴーに成功、その内部へと入ったが…ヒューゴー賞ほかあまたの賞を受賞した名作、待望の改訳決定版!
アーシュラ・K・ル=グウィン「闇の左手」ほか
『闇の左手 (ハヤカワ文庫SF)』
アーシュラ・K・ル=グウィン,小尾芙佐
1977/07/20
早川書房
〔ヒューゴー賞/ネビュラ賞受賞〕両性具有人の惑星、雪と氷に閉ざされたゲセンとの外交関係を結ぶべく派遣されたゲンリー・アイは、理解を絶する住民の心理、風俗、習慣等様々な困難にぶつかる。やがて彼は奇怪な陰謀の渦中へと……エキゾチックで豊かなイメージを秀抜なストーリイテリングで展開する傑作長篇
R・F・クァン「バベル オックスフォード翻訳家革命秘史」
『バベル オックスフォード翻訳家革命秘史 上 (海外文学セレクション)』
『バベル オックスフォード翻訳家革命秘史 下 (海外文学セレクション)』
R・F・クァン,古沢嘉通
2025/02/12
東京創元社
銀と、ふたつの言語における単語の意味のずれから生じる翻訳の魔法によって、大英帝国が世界の覇権を握る19世紀。英語とは大きく異なる言語を求めて広東(カントン)から連れてこられた中国人少年ロビンは、オックスフォード大学の王立翻訳研究所、通称バベルの新入生となり、言語のエキスパートになるための厳しい訓練を受ける。だが一方で、学内には大英帝国に叛旗を翻す秘密結社があった。言語の力を巡る本格ファンタジー。ネビュラ賞、ローカス賞受賞作。
アイザック・アシモフ「神々自身」
アイザック・アシモフ
『神々自身 (ハヤカワ文庫SF)』小尾芙佐訳/早川書房(1986年5月)
西暦2070年。研究室の試薬ビンを手にした化学者フレデリック・ハラムは驚愕した。タングステンが入っているはずのそのビンには、我々の宇宙には存在しないプルトニウム186が入っていたのだ!
それは〈平行宇宙〉からタングステンとの交換に送られてきたらしいー〈平行宇宙〉ではタングステン186が、我々の宇宙ではプルトニウム186が無公害でコストゼロのエネルギー源となる。かくて〈平行宇宙〉とのエネルギー源の交換がエレクトロン・ポンプを通して行なわれることとなった。だが、この取引きには恐るべき罠が隠されていた!米SF界の巨匠が満を持して放つ最高傑作
アレクセイ・パンシン「成長の儀式」
アレクセイ・パンシン
『成長の儀式 (ハヤカワ文庫SF)』深町真理子訳/早川書房(1978年6月)
アン・レッキー「叛逆航路」
『叛逆航路 (創元SF文庫)』
アン・レッキー,赤尾秀子
2015/11/21
東京創元社
はるかな未来。強大な専制国家ラドチは人類宇宙を侵略・併呑して版図を広げていた。その主力となるのは宇宙艦隊と、艦のAI人格を数千人の肉体に転写して共有する生体兵器“属躰(アンシラリー)”であるーー。“わたし”は宇宙戦艦のAIだったが、最後の任務で裏切りに遭い、艦も大切な人も失ってしまう。ただ一人の属躰となって生き延びた“わたし”は復讐を誓い、極寒の辺境惑星に降り立つ……。デビュー長編にしてヒューゴー賞、ネビュラ賞、クラーク賞など、『ニューロマンサー』を超える史上初の英米7冠を制覇。本格宇宙SFのニュー・スタンダード登場! 解説=渡邊利道
ウィリアム・ギブスン「ニューロマンサー」
『ニューロマンサー〔新版〕 (ハヤカワ文庫SF)』
ウィリアム・ギブスン,黒丸尚
2025/08/20
早川書房
サイバーパンクの原点〈スプロール〉三部作。
装幀・解説を一新し順次刊行!
「港の空の色は、 空きチャンネルに合わせたTVの色だった」
無数のテクノ犯罪者たちが跳梁跋扈する魔都、千葉市〈チバ・シティ〉の片隅。喪失した電脳空間〈サイバースペース〉への没入〈ジャック・イン〉能力の復活を対価に、若きコンピュータ・カウボーイのケイスはヤバい仕事を引き受ける。 命懸けの攻防のなか、彼は裏で事態を操っていた自律型人工知能、冬寂〈ウィンターミュート〉と邂逅する……唯一無二のセンスと鮮烈な表現力で「サイバーパンク」を確立した伝説的SF!
解説:山岸真。
巻末にはシリーズ用語集「スプロール・インデックス」を収録。
ヴォンダ・マッキンタイア「太陽の王と月の妖獣」ほか
ヴォンダ・マッキンタイア
『太陽の王と月の妖獣 上 (ハヤカワ文庫SF)』『太陽の王と月の妖獣 下 (ハヤカワ文庫SF)』幹遙子訳/早川書房(2000年1月)
1693年、栄耀栄華をきわめる太陽王ルイ14世の住むヴェルサイユ宮殿に、伝説の怪物である海の妖獣が運びこまれた。捕まえたのは、イエズス会士で自然哲学者のイヴ・ドラクロワ。国王の命をうけ、遠洋へ探検の旅に出て、雌の海の妖獣を生け捕りにしてきたのだ。妖獣は宮殿の庭にあるアポロンの泉水の檻に入れられ、その世話を宮殿で侍女をつとめるイヴの妹、マリー=ジョゼフがすることになったのだが…ネビュラ賞受賞作。
N・K・ジェミシン「輝石の空」
『輝石の空 (創元SF文庫)』
N・K・ジェミシン,小野田和子
2023/02/13
東京創元社
古代絶滅文明が遺した巨大な力を用い、数百年ごとに文明を滅ぼしてきた〈第五の季節〉を永久に終わらせ世界を救おうとする母。同じ力を用いて、憎しみに満ちた世界を破壊しようとする娘。地球の裏側にある古代文明の遺跡都市をめぐり、それぞれの最後の旅がはじまる。前人未踏、3年連続ヒューゴー賞長編部門受賞の三部作完結編! ヒューゴー賞・ネビュラ賞・ローカス賞受賞作。
エリザベス・アン・スカボロー「治療者の戦争」
エリザベス・アン・スカボロー
『治療者の戦争 (ハヤカワ文庫SF)』幹遙子訳/早川書房(1991年12月)
闇夜を切り裂く銃火、大地を揺るがす迫撃砲の轟音、そして傷病兵の悲鳴…。従軍看護婦キティが見たベトナム戦争は、まさにこの世の地獄だった。だが、高齢のベトナム人患者からふしぎな護符を譲られたことで、彼女の運命は一変した。その護符の力で、キティは名実ともに“癒す者”となったのである。気鋭の女流作家が、みずからの体験をもとに魔術的な筆致でベトナム戦争を描き、全米に衝撃を与えたネビュラ賞受賞作。
エリザベス・ムーン「くらやみの速さはどれくらい」
『くらやみの速さはどれくらい (ハヤカワ文庫SF)』
エリザベス・ムーン,小尾芙佐
2008/12/10
早川書房
自閉症が治療可能になった近未来。
自閉症者最後の世代であるルウは、製薬会社の仕事とフェンシングの趣味をもち、困難はありつつも自分なりに充実した日々を送っていた……ある日上司から、新しい治療法の実験台になることを迫られるまでは。
“光の前にはいつも闇がある。だから暗闇のほうが光よりも速く進むはず” そう問いかける自閉症者ルウのこまやかな感性で語られる、感動の“21世紀版『アルジャーノンに花束を』”。
オースン・スコット・カード「エンダーのゲーム」ほか
『エンダーのゲーム〔新訳版〕(上) (ハヤカワ文庫SF)』
『エンダーのゲーム〔新訳版〕(下) (ハヤカワ文庫SF)』
オースン・スコット・カード,田中一江
2013/11/08
早川書房
地球は恐るべきバガーの二度にわたる侵攻をかろうじて撃退した。容赦なく人々を殺戮し、地球人の呼びかけにまったく答えようとしない昆虫型異星人バガー。その第三次攻撃に備え、優秀な艦隊指揮官を育成すべく、バトル・スクールは設立された。そこで、コンピュータ・ゲームから無重力訓練エリアでの模擬戦闘まで、あらゆる訓練で最高の成績をおさめた天才少年エンダーの成長を描いた、ヒューゴー賞/ネビュラ賞受賞作!
キム・スタンリー・ロビンスン「2312 太陽系動乱」ほか
『2312 太陽系動乱〈上〉 (創元SF文庫)』
『2312 太陽系動乱〈下〉 (創元SF文庫)』
キム・スタンリー・ロビンスン,金子浩
2014/09/20
東京創元社
西暦2312年、人類は太陽系各地で繁栄しつつも、資源格差や環境問題をめぐり対立を深めていた。そんななか、諸勢力共存の要だった水星の大政治家アレックスが急死。彼女の孫スワンは、祖母の極秘の遺言を届けに木星の衛星イオに赴く。地球を訪れたのち水星に戻ったスワンは、移動都市を襲う隕石衝突に巻きこまれる!『レッド・マーズ』の著者による3度目のネビュラ賞受賞宇宙SF。
グレゴリー・ベンフォード「タイムスケープ」
グレゴリー・ベンフォード
『タイムスケープ 上 (ハヤカワ文庫SF)』『タイムスケープ 下 (ハヤカワ文庫SF)』山高昭訳/早川書房(1988年6月)
1998年、世界は破滅に向かって突き進んでいた。慢性的な異常気象、食糧難、エネルギー危機…。北アフリカでは旱魃で住民がつぎつぎに餓死していく。そして南アメリカ沖で発生した赤潮は、地球的規模での大災厄の前ぶれだった。だが、すべては1960年代以降に使われはじめた農薬などの化学物質による環境汚染が原因なのだ。
過去を変えぬかぎり、世界は救われない。-そこでケンブリッジの物理学者ジョン・レンフリューは、光よりも速い粒子タキオンを使って過去へ通信を送ろうと考えたが!タイム・パラドックスに挑む科学者を鮮やかに描く、ネビュラ賞受賞の傑作ハードSF。
グレッグ・ベア「ダーウィンの使者」ほか
グレッグ・ベア
『ダーウィンの使者 上 (ヴィレッジブックス)』『ダーウィンの使者 下 (ヴィレッジブックス)』大森望訳/ソニー・ミュージックソリューションズ(2002年12月)
世界各地に蔓延する謎の奇病…“ヘロデ流感”。ヒト内在性レトロウイルスを起因とし、性交渉によって感染するそれは、妊婦のみを襲い流産を引き起こすという、人類の存続をも脅かすものであった。太古の時代と現代をむすぶ、ヒト遺伝子にかくされた驚愕すべき真実とは?はたして人類になにが起ころうとしているのか!?
クライトンのサスペンス、クラークの科学的思弁が融合したグレッグ・ベアが描く遺伝子サスペンスの最高傑作。
コニー・ウィリス「ブラックアウト」ほか
『ブラックアウト(上) (ハヤカワ文庫SF)』
『ブラックアウト(下) (ハヤカワ文庫SF)』
コニー・ウィリス,大森望,松尾たいこ
2015/07/23
早川書房
時間遡行技術が確立されて以来、オックスフォード大学史学部では学生たちが研究対象の時代に赴いて現地調査を行なってきた。そして2060年、第二次大戦中のイギリスへ史学生三人が送りだされる。だが、ロンドン大空襲で灯火管制(ブラックアウト)下にある市民生活を体験するポリーをはじめ、三人は現地で思わぬ事態に巻き込まれ……続篇『オール・クリア』とともにヒューゴー賞/ネビュラ賞/ローカス賞の三冠に輝く傑作。
サミュエル・R・ディレイニー「バベル-17」ほか
『バベル17 (ハヤカワ文庫SF)』
サミュエル・R・ディレイニー,岡部宏之
2008/07/15
早川書房
〈表紙はネットオフ〉
戦いのさなか、同盟軍の支配圏内でインベーダーの大規模な破壊活動が行なわれるとき、きまって発信源不明の謎の通信、バベル-17が傍受された。その解読にあたるのは全銀河にあまねく知られる美貌の詩人リドラ・ウォン。天才的な言語感覚でバベル-17が単なる暗号ではなく、ひとつの宇宙言語であることをつきとめたリドラは宇宙船ランボー号で次の敵の攻撃目標へと向かうが……ネビュラ賞受賞のニュー・スペース・オペラ
サラ・ピンスカー「新しい時代への歌」
『新しい時代への歌 (竹書房文庫)』
サラ・ピンスカー,村山美雪
2021/09/15
竹書房
テロと感染病の影響で、ひとびとが直接会う機会は激減した。観客を入れたライブなどは参集規制法によって禁じられている――。
ローズマリーは超巨大企業スーパーウォリーに勤め、自宅からアバターで顧客に対応する、単調な日々を過ごしていた。だがある日、顧客から仮想空間で行われるライブのチケットをもらったことで彼女の人生は変わる。音楽の新たな魅力を知ったローズマリーは、転職し、密かに行われているライブから新たなミュージシャンを発掘するスカウトになることを決意するのだが――。
他人と接触することがなくなった時代、禁止されてもなおライブの熱狂を求めるひとびとを描いた音楽SFの傑作。2020年度ネビュラ賞長篇部門受賞作。
ジーン・ウルフ「調停者の鉤爪」
『調停者の鉤爪 (ハヤカワ文庫SF 新しい太陽の書2)』
ジーン・ウルフ,岡部宏之,小畑健
2008/05/23
早川書房
〈拷問者組合〉の掟に背いて〈城塞〉を追われたセヴェリアンは、新たな任地へ向かう途上、拉致され、深い森の奥へと連れていかれる。そこに設えられた玉座で待っていたのは、反逆者ヴォダルスだった! 謎の宮殿〈絶対の家〉で果たすべき密命を受けて、セヴェリアンは斜陽の惑星を旅しつづける。人知を超えた魔石〈調停者の鉤爪〉を携えて……。若き拷問者の魂の遍歴を綴るSF/ファンタジイ史上最高のシリーズ、第二弾
ジェフ・ヴァンダミア「全滅領域」
『全滅領域 (サザーン・リーチ1) (ハヤカワ文庫NV)』
ジェフ・ヴァンダミア,酒井昭伸
2014/10/24
早川書房
突如として世界に出現した謎の領域〈エリアX〉。そこでは生態系 が異様な変化を遂げ、拡大を続けていた。監視機構〈サザーン・リーチ〉に派遣された、生物学者をはじめ女性4名からなる調査隊は領域奥深く侵入し、地図にない構造物を発見、そしてそこに棲む未知の存在を感知する。さらに進むべきか、引き返すべきか? 無事に帰還できた隊は過去に存在しない……。大型エンタテインメント〈サザーン・リーチ〉三部作開幕!
ジャック・マクデヴィット「探索者」
『探索者 (海外SFノヴェルズ)』
ジャック・マクデヴィット,金子浩
2008/10/23
早川書房
すべては、若き古美術商アレックス・ベネディクトと、その相棒の美人宇宙船パイロット、チェイス・コルパスのところに持ちこまれた、ひとつのカップから始まった。〔…〕かくて調査を開始したアレックスは、かすかな手掛かりから次々に新事実を手繰りだしてゆく。そしてアレックスの指示のもと、チェイスは愛機〈ベルマリー〉を駆ってリムウェイを飛び出し、テレパシー能力を持つアシユール人の惑星や、人類の故郷である地球にまで赴いて調査を続けるが……!?2007年ネビュラ賞最優秀長篇部門受賞作。
ジョー・ウォルトン「図書室の魔法」
『図書室の魔法 上 (創元SF文庫)』
『図書室の魔法 下 (創元SF文庫)』
ジョー・ウォルトン,茂木健,松尾たいこ
2014/04/27
東京創元社
15歳の少女モリは精神を病んだ母親から逃れ、一度も会ったことのない実父に引き取られたが、親族の意向で女子寄宿学校に入れられてしまう。周囲になじめないモリは大好きなSFと、自分だけが知る魔法やフェアリーの秘密を支えに生きてゆこうとする。1979-80年の英国を舞台に、読書好きの繊細な少女が日記に綴る青春の日々。ヒューゴー賞・ネビュラ賞・英国幻想文学大賞受賞作。
ジョー・ホールドマン「終りなき戦い」ほか
ジョー・ホールドマン
『終りなき戦い (ハヤカワ文庫SF)』風見潤訳/早川書房(1985年10月)
画期的な新航法 “コラプサー・ジャンプ” の発見で、人類はその版図を一挙に拡大した。だがその進路に、突如異星人 “トーラン” が出現。この正体不明のエイリアンと人類は、ついに全面戦争に突入した!
かくして特殊戦闘スーツに身を固めた戦士たちが辺境宇宙の戦地へと赴いたものの、戦況はいやがうえにも泥沼化していく……俊英が壮絶な星間戦争を迫真の筆致で描き、ヒューゴー,ネビュラ両賞を受賞した傑作戦争SF!
ダニエル・キイス「アルジャーノンに花束を」
『アルジャーノンに花束を〔新装版〕 (ハヤカワ文庫NV)』
ダニエル・キイス,小尾芙佐
2026/04/02
早川書房
32歳になっても幼児なみの知能しかないチャーリイ・ゴードン。そんな彼に夢のような話が舞いこんだ。大学の先生が頭をよくしてくれるというのだ。これにとびついた彼は、白ネズミのアルジャーノンを競争相手に検査を受ける。やがて手術によりチャーリイの知能は向上していくが……。天才に変貌した青年が知る、人の心の真実とは?
全世界が涙した不朽の名作。1999年におこなわれた歌手・宇多田ヒカル氏との対談を特別再録。
チャーリー・ジェーン・アンダーズ「空のあらゆる鳥を」
『空のあらゆる鳥を (創元海外SF叢書)』
チャーリー・ジェーン・アンダーズ,市田泉
2020/05/09
東京創元社
魔法使いの少女パトリシアと天才科学少年ローレンス。特別な才能を持つがゆえに周囲に疎まれるもの同士として友情を育んだ二人は、やがて人類の行く末を左右する運命にあった。しかし未来を予知した暗殺者によって二人は引き裂かれてしまう。そして成長した二人は、人類滅亡の危機を前にして、魔術師と科学者という対立する組織の一員として再会を果たす……ネビュラ賞・ローカス賞・クロフォード賞受賞の傑作SFファンタジイ。
デイヴィッド・ブリン「スタータイド・ライジング」
デイヴィッド・ブリン
『スタータイド・ライジング 上 (ハヤカワ文庫SF)』『スタータイド・ライジング 下 (ハヤカワ文庫SF)』酒井昭伸訳/早川書房(1985年10月)
ナオミ・ノヴィク「ドラゴンの塔」
『ドラゴンの塔: 魔女の娘 (上)』
『ドラゴンの塔: 魔女の娘 (下)』
ナオミ・ノヴィク,那波かおり
2023/04/20
静山社
東欧のとある谷間の村には、奇妙な風習があった。100年以上生きていると言われる魔法使い“ドラゴン”によって、10年に一度、17歳になる娘がひとり選ばれる。その娘は、谷はずれの塔に連れていかれ、“ドラゴン”とともに暮らさなければならない。10年経って塔から出てきた娘は、まるで別人のようになり、村に戻ってくることはないという。アグニシュカは17歳。そして今年は“ドラゴン”がやってくる年。平凡で何の取り柄もない自分が選ばれることはない、と思っていたが…。ネビュラ賞受賞のノヴィク渾身の話題作!
ニール・ゲイマン「アメリカン・ゴッズ」
『アメリカン・ゴッズ 上 (角川文庫)』
『アメリカン・ゴッズ 下 (角川文庫)』
ニール・ゲイマン,金原瑞人,野沢佳織
2020/07/16
KADOKAWA
暴行罪で服役中のシャドウは、妻ローラの死で予定より早く出所することに。葬儀に向かう途中、老紳士ウェンズデイに出会い、風変わりな仕事を依頼される。妻の死が不倫中の事故と知り愕然とするシャドウのもとに、死んだはずのローラが現れる。一方、詐欺師のウェンズデイは、アメリカを旅し「仲間」を集めていた。約束の地“ハウス・オン・ザ・ロック”に辿り着いた二人が対面したのは、社会の隅で生きる古の神々だった!ヒューゴー賞、ネビュラ賞、ブラム・ストーカー賞(いずれも長編小説部門)、ローカス賞(ファンタジー長編部門)受賞。
ニコラ・グリフィス「スロー・リバー」
ニコラ・グリフィス
『スロー・リバー (ハヤカワ文庫SF)』幹遙子訳/早川書房(1998年3月)
近未来のイギリス。怪我をした裸のローアは、激しい雨のなかで道端に倒れていた。微生物による汚水処理技術で富を築いた大富豪一家の末娘として生まれた彼女は、誘拐犯を殺して逃げてきたのだ。だが、身代金を払わなかった家族のもとにも、警察にも行けない。ローアは女性ハッカーのスパナーに助けられ、新たな生活をはじめるが…ローアの波瀾に満ちた人生を描いて、SFに新たな息吹きをもたらしたネビュラ賞受賞作。
パオロ・バチガルピ「ねじまき少女」
『ねじまき少女 上 (ハヤカワ文庫SF)』
『ねじまき少女 下 (ハヤカワ文庫SF)』
パオロ・バチガルピ,田中一江,金子浩
2011/05/20
早川書房
石油が枯渇し、エネルギー構造が激変した近未来のバンコク。遺伝子組替動物を使役させエネルギーを取り出す工場を経営するアンダースン・レイクは、ある日、市場で奇妙な外見と芳醇な味を持つ果物ンガウを手にする。ンガウの調査を始めたアンダースンは、ある夜、クラブで踊る少女型アンドロイドのエミコに出会う。彼とねじまき少女エミコとの出会いは、世界の運命を大きく変えていった。ヒューゴー賞、ネビュラ賞、ローカス賞など主要SF賞を総なめにした鮮烈作。
パット・マーフィー「落ちゆく女」
パット・マーフィー
『落ちゆく女 (ハヤカワ文庫SF)』友枝康子訳/早川書房(1990年11月)
考古学者エリザベスは、マヤのジビルチャルトゥン遺跡を発掘調査中、奇怪な現象を体験したー古代マヤ語を話す女の“幻”と遭遇したのだ。この女こそ、マヤに実在した女神官スーイー・カーク。壮大な使命を秘めて永劫の時を超え、マヤ暦の大いなる時の円環が一巡する現代にやってきたのだ。同じころ、長いあいだ音信不通だったエリザベスの娘ダイアンもマヤに姿を現わす。時を超えて3人の女が一堂に会したとき、古代マヤの恐るべき予言が着実に実現しようとしていた…。期待の新鋭マーフィーが華麗なる神話的小宇宙を紡いだネビュラ賞受賞作。
P・ジェリ・クラーク「精霊を統べる者」
『精霊を統べる者 上 (創元SF文庫)』
『精霊を統べる者 下 (創元SF文庫)』
P・ジェリ・クラーク,鍛治靖子
2026/04/02
東京創元社
19世紀後半、伝説の魔術師が精霊(ジン)の世界の扉を開いた。魔法と科学の融合でエジプトは大発展するが、魔術師は姿を消す。それから40年後、カイロに彼の名を名のる謎の男が現れ、彼を崇拝する人々を焼きつくした。エジプト魔術省の女性特別調査官ファトマは、恋人の女性シティらと捜査に乗り出す。ネビュラ賞など4冠、『SFが読みたい!』ベストSF2024海外篇第1位に輝いた傑作!
フランク・ハーバート「デューン 砂の惑星」
『デューン 砂の惑星〔新訳版〕 (上) (ハヤカワ文庫SF)』
『デューン 砂の惑星〔新訳版〕 (中) (ハヤカワ文庫SF)』
『デューン 砂の惑星〔新訳版〕 (下) (ハヤカワ文庫SF)』
フランク・ハーバート,酒井昭伸
2016/01/22
早川書房
アトレイデス公爵は皇帝の命を受け、惑星アラキスに移封されることになる。過酷な砂漠の惑星アラキスは、抗老化作用を持つ香料メランジの唯一の産地である。宿敵ハルコンネン家に代わりそこを支配することは、表面的には公爵家に大きな名誉と富を約束する。皇帝やハルコンネン男爵の罠だと知りつつ、公爵は息子ポールの未来のため惑星アラキスに乗り込むが……ヒューゴー・ネビュラ両賞受賞の壮大な未来叙事詩を新訳で!
フレデリック・ポール「ゲイトウエイ」ほか
フレデリック・ポール
『ゲイトウエイ (ハヤカワ文庫SF)』矢野徹訳/早川書房(1988年5月)
金星付近の小惑星で発見された千隻あまりの宇宙船ーそれは、謎のヒーチー人が残した超光速船だった。この船を使えば、人類の念願の恒星への飛行が可能となる。だが、操縦方法は皆目わからなかった。目的地も、要する時間も、エネルギーの残存量もわからぬ状態で飛び立つしかない。行手に待つものは死か、それとも、富を約束する未知の惑星か…。かくて、一攫千金を夢見る冒険家たちによって、スター・ラッシュが始まった!
SF界の重鎮が、斬新な手法と躍動感あふれるストーリイ展開とで描き、全米の読者から熱狂的にむかえられた、ヒューゴー賞、ネビュラ賞受賞作。
マーサ・ウェルズ「ネットワーク・エフェクト」
『ネットワーク・エフェクト: マーダーボット・ダイアリー (創元SF文庫)』
マーサ・ウェルズ,中原尚哉
2021/10/12
東京創元社
【ヒューゴー賞・ネビュラ賞・ローカス賞受賞】かつて大量殺人を犯したとされたが、その記憶を消されていた人型警備ユニットの“弊機”。プリザベーション連合に落ち着いた弊機は警備役として惑星調査任務に赴くが、絶体絶命の危機に。はたして弊機は人間たちを守り抜き、大好きな連続ドラマ鑑賞への耽溺に戻れるのか? ヒューゴー賞・ネビュラ賞・ローカス賞・日本翻訳大賞受賞『マーダーボット・ダイアリー』、待望の続編!
マイクル・スワンウィック「大潮の道」
マイクル・スワンウィック
『大潮の道 (ハヤカワ文庫SF)』小川隆訳/早川書房(1993年2月)
植民惑星ミランダは変化の時を迎えていた。極地の氷が解け、陸の大半が水没する時季が近づいていたのだ。この星に星間政府の役人が派遣されてきた。グレゴリアンという男が禁制テクノロジーを使用し、水中生活の可能な改造人種を作りだしているとの報があったのだ。グレゴリアンの足跡を追ううち、役人は美しくも怪異なこの星の罠にからめとられていく…。科学と魔術を華麗に融合させ絶賛を浴びた珠玉のネビュラ賞受賞作。
マイクル・ビショップ「時の他に敵なし」ほか
『時の他に敵なし (竹書房文庫)』
マイクル・ビショップ,大島豊
2021/05/31
竹書房
ジョシュアには子供の頃から不思議な力があった。太古の時代を繰り返し夢に見るのだ。それは夢と呼ぶには、あまりにリアルだった。彼は夢のことを“魂遊旅行”と呼んでいた。成長したジョシュアは、夢に出てくるのが石器時代だと知り、古人類学者のブレアに夢について話す。ブレアは“魂遊旅行”が本物だと認め、ジョシュアを国家的なタイムトラベルプロジェクトへ誘う。それは黒人であるだけで、あらゆる場面で差別されてきたジョシュアにとって、自分を自由に解き放つ唯一のチャンスでもあった。〔…〕異色のタイムトラベルロマンスであり、ひとりの黒人青年の魂の戦いを描いたネビュラ賞受賞作。
マイケル・シェイボン「ユダヤ警官同盟」
『ユダヤ警官同盟〈上〉 (新潮文庫)』
『ユダヤ警官同盟〈下〉 (新潮文庫)』
マイケル・シェイボン,黒原敏行
2009/04/25
新潮社
安ホテルでヤク中が殺された。傍らにチェス盤。後頭部に一発。プロか。時は2007年、アラスカ・シトカ特別区。流浪のユダヤ人が築いたその地は2ヶ月後に米国への返還を控え、警察もやる気がない。だが、酒浸りの日々を送る殺人課刑事ランツマンはチェス盤の謎に興味を引かれ、捜査を開始するー。ピューリッツァー賞受賞作家による刑事たちのハードボイルド・ワンダーランド、開幕。ヒューゴー賞、ネビュラ賞、ローカス賞三冠制覇。
メアリ・ロビネット・コワル「宇宙【そら】へ」
『宇宙【そら】へ 上 (ハヤカワ文庫SF)』
『宇宙【そら】へ 下 (ハヤカワ文庫SF)』
メアリ・ロビネット・コワル,酒井昭伸
2020/08/20
早川書房
1952年、巨大隕石が突如、ワシントンD.C.近海に落下した。衝撃波と津波によりアメリカ東海岸は壊滅する。第二次大戦に従軍した元パイロットで数学の博士号を持つエルマは、夫ナサニエルとともにこの厄災を生き延びた。だが、エルマの計算により、隕石落下に起因して、環境の激変が起こると判明する。人類が生き残るためには宇宙開発に乗りださなければならないが……。ヒューゴー賞、ネビュラ賞、ローカス賞受賞の傑作!ハヤカワ文庫SF創刊50周年記念作品
ラリー・ニーヴン「リングワールド」
ラリー・ニーヴン
『リングワールド (ハヤカワ文庫SF)』小隅黎訳/早川書房(1985年6月)
ロイス・マクマスター・ビジョルド「影の棲む城」ほか
『影の棲む城 上 (創元推理文庫)』
『影の棲む城 下 (創元推理文庫)』
ロイス・マクマスター・ビジョルド,鍛治靖子
2008/01/01
東京創元社
チャリオン国太后イスタは鬱々としていた。元国主の夫はとうに亡く、娘はチャリオンの国主となっている。では、自分は?このまま故郷の城で、とらわれ人のように一生を過ごすのか…。耐えられなくなったイスタは、わずかな供だけを連れ、巡礼の旅に出た。『チャリオンの影』に続く“五神教シリーズ”。ヒューゴー、ネビュラ、ローカスの三賞受賞。異世界ファンタジーの金字塔。
ロバート・シルヴァーバーグ「禁じられた惑星」
ロバート・シルヴァーバーグ
『禁じられた惑星 (創元SF文庫)』中村保男訳/東京創元社(1975年4月)
この惑星では、「わたし」という言葉が禁じられている。自己を主張するのは猥褻で卑しむべきことなのだ。サラ州の第二王子として生まれたキノールは、主権者だった父が逝去したのち、後を継いだ兄の粛清を逃れて国を出た。結ばれぬ絆姉妹への想いを胸に世界を遍歴するうち、彼は一人の地球人と巡りあう。やがて彼が迎えた“変化の時”とは。ネビュラ賞受賞の栄に輝く鬼才の野心作。
ロバート・J・ソウヤー「ターミナル・エクスペリメント」
ロバート・J・ソウヤー
『ターミナル・エクスペリメント (ハヤカワ文庫SF)』内田昌之訳/早川書房(1997年5月)
医学博士のホブスンは、死にかけた老女の脳波の測定中に、人間の「魂」とおぼしき小さな電気フィールドが脳から抜け出てゆくのを発見した。魂の正体を探りたいホブスンは自分の脳をスキャンし、自らの精神の複製を三通り、コンピュータの中に作りだした。ところが現実に、この三つの複製のうちどれかの仕業としか思えない殺人が次々に…果たして犯人はどの「ホブスン」なのか?1995年度ネビュラ賞に輝く衝撃の話題作。


コメント