
海外のディストピア小説を一覧表としてまとめました。ジョージ・オーウェル『1984』、オルダス・ハクスリー『すばらしい新世界』、マーガレット・アトウッド『侍女の物語』といった、代表的な作品とは別の物語を知りたい人のためのリストです。
海外の分類基準に従っているため、ポストアポカリプス(終末もの)も含みます。出版年付きで、ディストピア小説の歴史もわかるようにしています。
- ディストピア小説の一覧表〈終末もの含む〉
- ディストピアとは
- ディストピア小説のおすすめ、気になる作品
- 「アンセム」アイン・ランド
- 「肉は美し」アグスティナ・バステリカ
- 「Gliff」アリ・スミス
- 「NSA」アンドレアス・エシュバッハ
- 「われら」エヴゲーニイ・ザミャーチン
- 「Parable of the Sower」オクティヴィア・E・バトラー
- 「すばらしい新世界」オルダス・ハクスリー
- 「ハリスン・バージロン」カート・ヴォネガット
- 「わたしを離さないで」カズオ・イシグロ
- 「カロカイン」カリン・ボイエ
- 「R.U.R.」カレル・チャペック
- 「サンショウウオ戦争」カレル・チャペック
- 「無限病院」韓松
- 「鉤十字の夜」キャサリン・バーデキン
- 「声の物語」クリスティーナ・ダルチャー
- 「理不尽ゲーム」サーシャ・フィリペンコ
- 「女の国の門」シェリ・S・テッパー
- 「I Who Have Never Known Men」ジャクリーヌ・アルプマン
- 「1984」ジョージ・オーウェル
- 「サハマンション」チョ・ナムジュ
- 「チェーンギャング・オールスターズ」ナナ・クワメ・アジェイ=ブレニヤー
- 「The Unit」Ninni Holmqvist
- 「ウール」ヒュー・ハウイー
- 「パーマー・エルドリッチの三つの聖痕」フィリップ・K・ディック
- 「最後の物たちの国で」ポール・オースター
- 「侍女の物語」マーガレット・アトウッド
- 「オリクスとクレイク」マーガレット・アトウッド
- 「服従」ミシェル・ウエルベック
- 「メトーデ 健康監視国家」ユーリ・ツェー
- 「蜂の物語」ラリーン・ポール
- 「襲撃」レイナルド・アレナス
- 「華氏451度」レイ・ブラッドベリ
ディストピア小説の一覧表〈終末もの含む〉
邦訳作品の一覧表
↑リンクはAmazon、
作家、翻訳者、出版社等で並べ替え可能。
作家名検索で、
これまでの翻訳作品も確認できます。
ポストアポカリプス(終末もの)、
グラフィックノベルなども含みます。
洋書の一覧表
↑リンクはAmazon、
作家名で検索、スクロール可能、
出版年や国名で、並べ替えできます。
洋書のリンクは基本的にはKindle、
下の表紙は楽天ブックス、
説明文の翻訳はGoogle翻訳などです。
洋書ディストピア小説おすすめ作品
Amazon
洋書「Dystopia」ベストセラー
Audible洋書「ディストピア」
洋書の一覧表〈要検証&保留〉
Goodreads等でディストピアのおすすめとして挙げられている作品のうち、Wikipediaの「Dystopia」カテゴリーに分類されていない、「ディストピア」という言葉を使った記述がないものは、こちらに分けて整理する予定です。
ディストピアとは

ディストピア(英: dystopia)は、反理想郷・暗黒世界、またはそのような世界を描いた作品、「否定的に描かれたユートピア」を指す言葉。逆ユートピアや暗黒郷などとも言われる。
『ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典』によると、ディストピア作品は現代の問題点が未解決のまま放置されると近未来はどうなるかという関心から多く生まれた。
主題は「自由の抑圧」であり、
「目に見えない独裁者の支配」
「怪物的な官僚システム」
「性愛のコントロール」等が批判的に描かれる。形式はSF(近未来小説)だが、その底流には冷笑的な現実批判が一貫している。
ディストピア – Wikipedia
このページの一覧表は、WikipediaやGoodreadsのディストピア関連リスト、書籍説明文に「ディストピア」の記述がある作品を基に構成しています。
純粋なディストピア小説を集めるために作成したリストですが、海外の分類基準では、ポストアポカリプス(終末もの)などと境界が曖昧で、明確に切り離すことが難しいのが現状です。
そのため、Wikipediaの「Dystopia」カテゴリーに属する作品や、書籍説明文等で「ディストピア」の記述が確認できる作品はそのまま掲載し、条件が不明瞭で検証が必要な作品については、別のリストに分けて整理しています。
フィクションにおけるユートピアとディストピア – Wikipedia
Category:ディストピア小説 – Wikipedia
List of dystopian literature – Wikipedia
Category:Dystopian novels – Wikipedia
Category:Dystopian literature – Wikipedia
Category:Dystopian fiction – Wikipedia
Category:Dystopian novel stubs – Wikipedia
Best Dystopian and Post-Apocalyptic Fiction (4089 books) – Goodreads
Dystopia! (1246 books) – Goodreads
The best dystopian books of all time | Penguin Books UK
9 timely dystopian novels from Vintage | Penguin Books UK
SFE: Dystopias
ディストピア (でぃすとぴあ)とは【ピクシブ百科事典】
DYSTOPIAN FICTION Book Reviews & Recommendations | Kirkus Reviews
ディストピア小説のおすすめ、気になる作品
「アンセム」アイン・ランド
『アンセム』
アイン・ランド,佐々木一郎
2019/05/31
Evolving
米国議会図書館の調査で「聖書に次いでアメリカ人に最も影響を与えた本」とされた『肩をすくめるアトラス』の著者アイン・ランドによるディストピア短編小説。集団・平等主義が極限まで推し進められた結果、「私(I)」という概念が排除され「われら(we)」に置き換わってしまった遠い未来。主人公は自由を取り戻す闘いに立ち上がる。
「肉は美し」アグスティナ・バステリカ
『肉は美し』
アグスティナ・バステリカ,宮﨑真紀
2025/10/28
河出書房新社
動物感染症のパンデミックにより畜肉が食べられなくなり、かつてない食糧危機が人類を襲った近未来の世界。〔…〕「クレイグ食肉処理工場」の重役マルコスは、〈頭〉を解体し、〈特級肉〉として出荷する日々を送っていた。ある時、一頭の家庭飼育用の最高級の〈頭〉のメスをなりゆきで譲り受けるが、非合法とされる「人間扱い」をはじめてしまい……。世界中で話題沸騰〈スパニッシュ・ホラー文芸〉超問題作!
「Gliff」アリ・スミス
『Gliff』
Ali Smith
2024/10/31
Penguin
昔々、今からそう遠くない昔、2人の子供が家に帰ると、家の外に濡れた赤いペンキの線が描かれているのを見つけました…アリ・スミスの自由奔放で切迫感のある新しい小説はこうして始まります。これは、歴史が悪化していく中で逃げ回る2人の若者とグリフという名の馬の物語です。
「NSA」アンドレアス・エシュバッハ
『NSA 上 (ハヤカワ文庫SF)』
『NSA 下 (ハヤカワ文庫SF)』
アンドレアス・エシュバッハ,赤坂桃子
2022/01/06
早川書房
第二次大戦中のドイツで携帯電話とインターネットが発展し、高度な監視システムが構築されたら? 20世紀初頭にほぼ現代同様のコンピュータが開発されたこの改変歴史世界のドイツで、国家保安局NSAはすべてのデータを監視し、保存していた。この日は視察に訪れた親衛隊の高官のため、アナリストのレトケとプログラム作成係のヘレーネはNSAの有用性を示すデモを行うのだが――クルト・ラスヴィッツ賞受賞の大作SF!
「われら」エヴゲーニイ・ザミャーチン
『われら (光文社古典新訳文庫)』
ザミャーチン,松下隆志
20光文社
地球全土を支配下に収めた〈単一国〉では、24時間の各人の行動は、食事から性行為まで、すべて合理的に管理されている。その国家的偉業となる宇宙船〈インテグラル〉の建造技師であるД-503は、古代の風習に傾倒する女I-330に執拗に誘惑され……。『一九八四年』『すばらしい新世界』に先駆けるディストピア小説の傑作。
「Parable of the Sower」オクティヴィア・E・バトラー
『Parable of the Sower』
Octavia E. Butler
2023/03/28
Grand Central Publishing
15歳のローレン・オラミナは、気候変動や経済危機が引き起こした社会の混乱や無秩序から隔絶された、ゲートで守られたコミュニティで、牧師である父や家族、隣人たちと共に暮らしている。あらゆる脆弱性が命取りとなりかねない社会の中で、彼女は「過剰共感(ハイパーエンパシー)」――他者の感情を自らのことのように感じ取ってしまう、日常生活に支障をきたすほどの過敏さ――を抱えて生きている。
「すばらしい新世界」オルダス・ハクスリー
『すばらしい新世界〔新訳版〕 (ハヤカワepi文庫)』
オルダス・ハクスリー,大森望
2017/01/07
早川書房
『一九八四年』と並ぶディストピア小説の古典にして『ハーモニー』の原点
すべてを破壊した“九年戦争”の終結後、暴力を排除し、共生・個性・安定をスローガンとする清潔で文明的な世界が形成された。人間は受精卵の段階から選別され、5つの階級に分けられて徹底的に管理・区別されていた。あらゆる問題は消え、幸福が実現されたこの美しい世界で、孤独をかこっていた青年バーナードは、休暇で出かけた保護区で野人ジョンに出会う。すべてのディストピア小説の源流にして不朽の名作、新訳版!
彼はイートン・カレッジで1年間フランス語を教えたが、その時の教え子の中には、後にジョージ・オーウェルという筆名を用いることになるエリック・ブレアや、スティーヴン・ランシマンがいた。彼は主に、教室の秩序を保てない無能な教師として記憶されていた。それにもかかわらず、ブレアらは彼の卓越した言語能力を高く評価していた。
Aldous Huxley – Wikipedia
「ハリスン・バージロン」カート・ヴォネガット
『カート・ヴォネガット全短篇 4 明日も明日もその明日も』
カート・ヴォネガット,大森望,柴田元幸,浅倉久志,伊藤典夫,宮脇孝雄,鳴庭真人,後藤美月
2019/03/20
早川書房
愛と笑いを与えてきた作家カート・ヴォネガットの全短篇を、8つのテーマに分類し集成。完結篇となる4分冊の第4巻には、「フォスター・ポートフォリオ」「ハリスン・バージロン」をはじめとする「ふるまい」「リンカーン高校音楽科ヘルムホルツ主任教諭」「未来派」テーマの28篇を収録する。解説/柴田元幸
1961年には、ヴォネガットの短編小説「ハリスン・バージロン」も発表された。この作品は、美しい人々を醜く変形させたり、強者や知能の高い人々にその利点を打ち消す装置を装着させたりしても、誰もが平等であるというディストピア的な未来を舞台としている。
Kurt Vonnegut – Wikipedia
「わたしを離さないで」カズオ・イシグロ
『わたしを離さないで (ハヤカワepi文庫)』
カズオ・イシグロ,土屋政雄
2008/08/25
早川書房
キャリー・マリガン主演
映画『わたしを離さないで』原作
綾瀬はるか主演
ドラマ『わたしを離さないで』原作小説
優秀な介護人キャシー・Hは「提供者」と呼ばれる人々の世話をしている。生まれ育った施設ヘールシャムの親友トミーやルースも提供者だった。キャシーは施設での奇妙な日々に思いをめぐらす。図画工作に力を入れた授業、毎週の健康診断、保護官と呼ばれる教師たちのぎこちない態度…。彼女の回想はヘールシャムの残酷な真実を明かしていくー全読書人の魂を揺さぶる、ブッカー賞作家の新たなる代表作。
「カロカイン」カリン・ボイエ
『カロカイン−国家と密告の自白剤 (lettres)』
カリン・ボイエ,冨原眞弓
2008/09/11
みすず書房
地球的規模の核戦争後、人びとは、汚染された地表から地下へのがれ、完璧に全体主義的な警察管理体制のもと築き上げられた〈世界国家〉の同輩兵士として暮らしている。〔…〕模範的同輩兵士で、化学者のレオ・カールは、その液剤を注射されると心の奥底に隠された思いや感情を吐露してしまう自白剤〈カロカイン〉を完成させる。
人びとの思考や感情の統制までも可能にする〈カロカイン〉の発明によって成功への階を着実に昇ってゆくかに見えたレオ。強いられた自白はしかし、やがて思いもかけない方向へと展開を見せる…20世紀スウェーデンの国民的詩人ボイエの、散文の代表作。
「R.U.R.」カレル・チャペック
『ロボット-RUR (中公文庫)』
カレル・チャペック,阿部賢一
2020/12/23
中央公論新社
無限の労働力「ロボット」によって、人類は苦役と貧困から解放され、真の幸福を得るはずだったー。一九二〇年、中欧の小国で発表されたこの戯曲から「ロボット」という言葉が生まれた。今なお多くの問いを投げかける名作を、発表より一〇〇年を記念し新訳する。著者による作品解説、訳者解説「『ロボット』あるいは世界文学のつくりかた」収録。
「サンショウウオ戦争」カレル・チャペック
『サンショウウオ戦争』
カレル・チャペック,栗栖茜
2017/10/01
海山社
赤道直下のタナ・マサ島「魔の入江」には二本足で子供のような手を持った真黒な怪物が沢山棲んでいた.無気味な姿に似ずおとなしい彼等は,やがて人間の指図のままに様々な労働を肩替りし始める…….奇抜な着想のこの諷刺小説で,作者は現代における人類の愚行を鋭く衝き,科学・技術の発達が人類に何を齎すか,と問いかける.
山椒魚戦争 (岩波文庫 赤) | カレル チャペック | Amazon
「無限病院」韓松
『無限病院』
韓松,山田和子
2024/10/23
早川書房
平凡なビジネスマン・楊偉は、ある日、仕事の出張先であるC市のホテルでミネラルウォーターを飲んだところ、腹痛で倒れてしまう。ホテルの従業員の女性たちに巨大な病院へ連れ込まれるが、外来には大量の患者が詰めかけており、なかなか検査の順番が回ってこない。〔…〕楊偉はさまざまな検査を受けるが、なぜか治療はしてもらえない。逃げ出そうとするも、エントランスの外には病院に入ろうとする膨大な人の海が広がっていた。
「鉤十字の夜」キャサリン・バーデキン
『鉤十字の夜』
キャサリン・バーデキン,日吉信貴
2020/01/24
水声社
時は西暦26××年。ヨーロッパ最終戦争において圧倒的な勝利を収めたナチス・ドイツは“神聖ドイツ帝国”を樹立、同じく戦勝国である日本帝国と拮抗しながら世界の覇権を争い続けてきた。
厳格な自民族男性中心主義を掲げ、ヒトラーを軍神として崇める国家宗教“ヒトラー教”の守護者たる“騎士”たちの統率のもと、建国以前の記録はことごとく破壊され、キリスト教徒は徹底的な迫害を被り、そして女性たちもまた、男児の出産を除くあらゆる価値を剥奪された家畜に等しい存在として、ゲットーでの隔離生活を強いられていた。
そんな中、従属民族であるイギリス人の技術者アルフレッドは、一人の騎士から帝国開闢の真相を物語る禁断の書物を託されるのだった…。
1934年、キャサリン・バーデキンはマレー・コンスタンティンというペンネームを使い始める。彼女の小説の政治的性質や強力なファシズム批判が、家族を反響や攻撃のリスクから守るためにペンネームを採用するきっかけになったと言われている。「マレー・コンスタンティン」の正体が知られるようになったのは、バーデキンの死後かなり経ってからである。
キャサリン・バーデキン – Wikipedia
彼女の未発表の原稿であった『The End of This Day’s Business』は、1989年にニューヨークのフェミニスト・プレスから出版された。本作は『鉤十字の夜』の対となる作品であり、女性が支配し、男性がすべての権力を剥奪された遠い未来を描いている。
Katharine Burdekin – Wikipedia
※マレー・コンスタンティンは男性名。姉は、「ミナック・シアター」を建設したロウィーナ・ケイド。
「声の物語」クリスティーナ・ダルチャー
『声の物語 (新☆ハヤカワ・SF・シリーズ)』
クリスティーナ・ダルチャー,市田泉,オートモアイ
2019/04/18
早川書房
アメリカのあらゆる女性から、言葉が奪われた――。大統領の強制的な政策のもと、すべての女性の手首に、一日100語以上を喋ると強い電流が流れるワードカウンターがつけられた。女性たちは日常生活を制限され、出国することも禁じられた。
認知言語学者だったジーンは、夫、息子たち、幼い娘とともに暮らしていたが、ある日彼女の前に大統領の側近たちが現れる。かつて失語症の研究をしていた彼女に、事故で脳に損傷を負った大統領の兄を治療する研究を、ある条件と引き換えに依頼したいというのだが……。“21世紀版『侍女の物語』”と激賞を浴びた、いま、この時代に読むべきディストピアSF。
「理不尽ゲーム」サーシャ・フィリペンコ
『理不尽ゲーム』
サーシャ・フィリペンコ,奈倉有里
2021/03/26
集英社
欧州最後の独裁国家ベラルーシ。その内実を、小説の力で暴く。
群集事故によって昏睡状態に陥った高校生ツィスク。〔…〕10年後の2009年、奇跡的に目覚めたツィスクが見たものは、ひとりの大統領にすべてを掌握された祖国、そして理不尽な状況に疑問をもつことも許されぬ人々の姿だった。時間制限付きのWi-Fi。嘘を吐く国営放送。生活の困窮による、女性の愛人ビジネス。荒唐無稽な大統領令と「理不尽ゲーム」。ジャーナリストの不審死。5年ごとの大統領選では、現職が異常な高得票率で再選される……。
緊迫の続く、現在のベラルーシの姿へとつながる物語。
「女の国の門」シェリ・S・テッパー
シェリ・S・テッパー
『女の国の門 (ハヤカワ文庫SF)』増田まもる訳/早川書房(1995年9月)
女は城壁の中の「女の国」で政治をつかさどり、男は外の「戦士の国」で軍隊を組織するー“大変動”の後の荒廃した世界で、人々は男女に分かれた社会を作り、微妙なバランスを保って生きのびていた。「女の国」に暮らす少女スタヴィア。ひとりの少年戦士と恋に落ちた彼女が数奇なる恋路のはてに見出した、この国の驚くべき秘密とは。気鋭の女性作家テッパーが、未来社会に生きる多感な少女の成長を情緒豊かに描く話題作。
テッパーは、2人の子供を抱えるシングルマザーとして「10年間、実に様々な仕事に従事した」と振り返っている。その中には、国際援助団体CARE(ケア)での事務補助の仕事も含まれていた。1962年から1986年にかけては「ロッキーマウンテン全米家族計画連盟(Planned Parenthood)」に勤務し、最終的には事務局長を務めた。
Sheri S. Tepper – Wikipedia
「I Who Have Never Known Men」ジャクリーヌ・アルプマン
『I Who Have Never Known Men』
Jacqueline Harpman, Ros Schwartz
2019/05/02
Vintage
地中深く、39人の女性たちが檻の中に隔離され、閉じ込められている。
監視の目を逃れられず、彼女たちは自分がどうしてそこにいるのか、時間の感覚、そしてかつての生活の記憶さえもあやふやなまま過ごしていた。しかし、人工的な光が昼と夜の区別を曖昧にし、数え切れないほどの歳月が流れる中、40人目の囚人である一人の少女が、隅で孤独に身を潜めていた。
やがて彼女は、他の女性たちが脱出し、地上で待ち受ける未知の世界を生き延びるための「鍵」となる存在であることが明らかになる。男を知ることのない、その女性の物語。
「1984」ジョージ・オーウェル
『1984 (角川文庫)』
ジョージ・オーウェル,田内志文
2021/03/24
KADOKAWA
「ビッグ・ブラザーが見ている」
党があらゆる行動を監視し、言語も思想も管理された近未来世界。過去の捏造に従事するウィンストンは記憶と真実を留めるため、密かに日記を書き始めた。若い娘ジュリアから意外な愛の告白を受け逢瀬を重ねる中、伝説の反逆組織の男に声をかけられ、禁断の本を入手する。だがそれは恐るべき未来への扉であったー圧倒的リーダビリティの新訳で堪能するディストピア小説の最高傑作。
1949年10月、ハクスリーは『1984年』を読んだ後、オーウェルに宛てて手紙を送った。その中で彼は、支配者が権力を維持するにあたり、暴力を行使するよりも、市民に快楽を追求させることで彼らを統制する「より穏やかな手法」をとる方が効率的であると論じた。彼は次のように記している。
Nineteen Eighty-Four – Wikipedia
「顔を軍靴で踏みつける」といった政策が、現実問題としていつまでも続けられるかどうかは疑わしい。私自身の考えでは、支配層である寡頭勢力は、統治や権力欲の充足において、もっと労力がかからず無駄の少ない方法を見出すだろう。そしてそれらの方法は、私が『すばらしい新世界』で描いたものに似たものになるはずだ。
「サハマンション」チョ・ナムジュ
『サハマンション』
チョ・ナムジュ,斎藤真理子
2021/06/23
筑摩書房
韓国語版136万部、日本版23万部突破のベストセラー、『82年生まれ、キム・ジヨン』著者の長編小説。超格差社会「タウン」最下層に位置する人々が住む「サハマンション」とは?30年前の「蝶々暴動」とは?ディストピアの底辺で助け合い、ユートピアを模索することは可能か?
「少数者、非主流と呼ばれる人々の物語を書きたかったのです。主人公のような密入国者たち、老人たち、女性たち、子供たち、性少数者、障害者などがマンションで生きている姿を描きたかったのです」――チョ・ナムジュ
「チェーンギャング・オールスターズ」ナナ・クワメ・アジェイ=ブレニヤー
『チェーンギャング・オールスターズ』
ナナ・クワメ・アジェイ=ブレニヤー,池田真紀子
2025/02/05
集英社
資本主義の進む近未来のアメリカで、刑務所の囚人たちに釈放をかけて殺し合わせる「スポーツ」が誕生した。サブスクリプション配信される彼らの死闘とその終わりに、多くの人々が熱狂する……。
『フライデー・ブラック』の著者が、人種差別や消費社会を痛烈に皮肉る、文芸×SF×エンタテインメントの衝撃長篇!ニューヨーク・タイムズ紙の年間のベスト10に選出された、全米図書賞最終候補作、アーサー・C・クラーク賞最終候補作。スティーヴン・キング絶賛!
「The Unit」Ninni Holmqvist
『The Unit』
Ninni Holmqvist, Marlaine Delargy
2009/06/08
Other Press
ニニ・ホルムクヴィストが描く不穏なディストピア小説の舞台は、それほど遠くない未来の社会だ。そこでは、未婚かつ子供のいない50歳以上の女性と60歳以上の男性が、「ユニット」と呼ばれる施設へ送られることになっている。〔…〕一見すると理想郷のような場所だが、そこにはある条件があった。入居者――「不要な存在(ディスペンサブル)」と呼ばれる彼ら――は、最後の提供に至るまで、自身の臓器を一つずつ提供しなければならないのだ。
「ウール」ヒュー・ハウイー
『ウール 上 (角川文庫)』
『ウール 下 (角川文庫)』
ヒュー・ハウイー,雨海弘美
2013/09/25
角川書店
世界が終末を迎え、人類は地下144階建てのサイロで、限りある資源を再利用しながら暮らしていた。カフェテリアのスクリーンに映る、荒涼とした外の世界。出られるのは、レンズを磨く「清掃」の時のみ。だが「清掃」に出された者が、生きて戻ることはなかった。機械工のジュリエットが、外の世界に足を踏み出すまではー。世界を熱狂させたネット発の超大作、崩壊後の世界を生き抜く闘いをヴィヴィッドに描く!
「パーマー・エルドリッチの三つの聖痕」フィリップ・K・ディック
『パーマー・エルドリッチの三つの聖痕 (ハヤカワ文庫SF)』
フィリップ・K・ディック,浅倉久志
1984/12/12
早川書房
「最後の物たちの国で」ポール・オースター
『最後の物たちの国で (白水Uブックス 海外小説の誘惑)』
ポール・オースター,柴田元幸
1999/01/01
白水社
人々が住む場所を失い、食物を求めて街をさまよう国、盗みや殺人がもはや犯罪ですらなくなった国、死以外にそこから逃れるすべのない国。アンナが行方不明の兄を捜して乗りこんだのは、そんな悪夢のような国だった。極限状況における愛と死を描く二十世紀の寓話。
「侍女の物語」マーガレット・アトウッド
『侍女の物語 (ハヤカワepi文庫)』
マーガレット・アトウッド,斎藤英治
2001/10/24
早川書房
エリザベス・モス主演
ドラマ「ハンドメイズ・テイル/侍女の物語」原作
ギレアデ共和国の侍女オブフレッド。彼女の役目はただひとつ、配属先の邸宅の主である司令官の子を産むことだ。しかし彼女は夫と幼い娘と暮らしていた時代、仕事や財産を持っていた昔を忘れることができない。監視と処刑の恐怖に怯えながら逃亡の道を探る彼女の生活に、ある日希望の光がさしこむが……。自由を奪われた近未来社会でもがく人々を描く、カナダ総督文学賞、アーサー・C・クラーク賞受賞作。解説/落合恵子
「オリクスとクレイク」マーガレット・アトウッド
『オリクスとクレイク』
マーガレット・アトウッド,畔柳和代
2010/12/17
早川書房
〈マッドアダム三部作」第一部〉
人類がいなくなった海辺で、スノーマンは夢うつつを漂っている。 思い出すのは、文明があったころの社会。スノーマンがまだジミーという名前だった少年時代。高校でめぐりあった親友クレイクとかわした会話。最愛の人オリクスとのひととき――。 誰がこんな世界を望んでいたのだろうか。そして、自分はなにをしてしまったのだろうか。 カナダを代表する作家マーガレット・アトウッドが透徹した視点で描き出す、ありうるかもしれない未来の物語。 ブッカー賞、カナダ総督文学賞候補作。
「服従」ミシェル・ウエルベック
『服従 (河出文庫)』
ミシェル・ウエルベック,大塚桃,佐藤優
2000/06/16
河出書房新社
二〇二二年仏大統領選。極右・国民戦線マリーヌ・ル・ペンと、穏健イスラーム政党党首が決選に挑む。しかし各地の投票所でテロが発生。国全体に報道管制が敷かれ、パリ第三大学教員のぼくは、若く美しい恋人と別れてパリを後にする。テロと移民にあえぐ国家を舞台に個人と自由の果てを描き、世界の激動を予言する傑作長篇。
…国は一夜にして変貌を遂げた。イスラム法が施行されたことで、フランスの政教分離原則は事実上の終焉を迎えた。女性のヴェール着用が義務づけられ、一夫多妻制が奨励される中、人間嫌いの中年で社会から孤立した語り手フランソワの人生もまた、新たな進路をたどることになる。
Amazon | Submission (English Edition) by Houellebecq, Michel
「メトーデ 健康監視国家」ユーリ・ツェー
『メトーデ 健康監視国家』
ユーリ・ツェー,浅井晶子
2024/07/24
河出書房新社
結婚は免疫システムによるマッチング、日々の運動量の報告義務、犯罪の物的証拠は体内に埋め込まれたチップやDNA…国家による究極の健康監視システム“メトーデ”に、罪を着せられて自殺した弟の遺志を継いで挑む!近未来サイエンス・ディストピア小説。
「蜂の物語」ラリーン・ポール
『蜂の物語』
ラリーン・ポール,川野靖子
2021/06/16
早川書房
果樹園の蜂の巣で、最下層の蜂として生を享けたフローラ七一七。女王を崇めて労働を称える教理により厳重に管理される蜂社会で、フローラはほかの蜂とは異なっていた。育児室の世話をし、花蜜を集めることになった彼女は、巣の存続の危機が迫るなか、女王にのみ許される神聖な母性を手にしたのだ…。蜜蜂の実際の生態をもとにして蜂の巣の全体主義的社会を描き、『侍女の物語』になぞらえて評された驚くべき物語。
「襲撃」レイナルド・アレナス
『襲撃』
レイナルド・アレナス,山辺弦
2016/12/01
水声社
舞台は唯一無二の独裁者「超厳師」が支配する絶対的な独裁国家。自由を剥奪され「けだもの」として扱われている国民には、ひたすら体制に奉仕するための強制労働が命じられているディストピア社会…。非人道的な抑圧システムが張り巡らされた世界で、禁止された“囁き”を密告し、遺反者たちを抹殺する取締員として頭角を現わした主人公は、首都を離れ各地を粛正して回る旅に出る。その真の狙いはただ一つ、母親を探し出して亡き者にするという妄執的な渇望だった…。キューバの亡命作家レイナルド・アレナスによる自伝的五部作の最後を飾る衝撃的な作品。
「華氏451度」レイ・ブラッドベリ
『華氏451度〔新訳版〕 (ハヤカワ文庫SF)』
レイ・ブラッドベリ,伊藤典夫
2014/04/24
早川書房
フランソワ・トリュフォー監督
映画『華氏451』原作
マイケル・B・ジョーダン主演
映画『華氏451』原作
華氏451度──この温度で書物の紙は引火し、そして燃える。451と刻印されたヘルメットをかぶり、昇火器の炎で隠匿されていた書物を焼き尽くす男たち。モンターグも自らの仕事に誇りを持つ、そうした昇火士(ファイアマン)のひとりだった。だがある晩、風変わりな少女とであってから、彼の人生は劇的に変わってゆく……本が忌むべき禁制品となった未来を舞台に、SF界きっての抒情詩人が現代文明を鋭く風刺した不朽の名作、新訳で登場!
『The Fireman』は、UCLAのパウエル図書館の地下室で、30分につき10セントの料金で借りたタイプライターを使って執筆された。初稿は25,000語に及び、9日間で完成した。
Fahrenheit 451 – Wikipedia
※「The Fireman」は『華氏451度』の原型となる短編。

コメント