
アメリカの出版社ランダム・ハウスの「モダン・ライブラリー」編集部が1998年に発表した「英語で書かれた20世紀のベスト小説100(Modern Library’s 100 Best Novels)」を一覧にまとめました。洋書と邦訳の両方を確認できるようにしています。
- モダン・ライブラリーが選ぶ「20世紀の小説ベスト100」の一覧表
- モダン・ライブラリーが選ぶ「20世紀の小説ベスト100」の一覧表
- モダン・ライブラリー「20世紀の小説ベスト100」第1位作品
- モダン・ライブラリーが選ぶ「20世紀の小説ベスト100」の邦訳作品
- アーサー・ケストラー「真昼の暗黒」
- アースキン・コールドウェル「タバコ・ロード」
- アーネスト・ヘミングウェイ「武器よさらば」
- アントニイ・バージェス「時計じかけのオレンジ」
- イーヴリン・ウォー「一握の塵」
- E・M・フォースター「眺めのいい部屋」
- E・L・ドクトロウ「ラグタイム」
- イーディス・ウォートン「歓楽の家」ほか
- ヴァージニア・ウルフ「灯台へ」
- ウィラ・キャザー「大司教に死来る」
- ウィリアム・ケネディ「黄昏に燃えて」
- ウィリアム・ゴールディング「蠅の王」
- ウィリアム・フォークナー「響きと怒り」ほか
- ウラジーミル・ナボコフ「ロリータ」ほか
- 「グレート・ギャツビー」F・スコット・フィッツジェラルド
- エリザベス・ボウエン「心の死」
- オルダス・ハクスリー「すばらしい新世界」ほか
- カーソン・マッカラーズ「心は孤独な狩人」
- カート・ヴォネガット・ジュニア「スローターハウス5」
- グレアム・グリーン「事件の核心」
- サマセット・モーム「人間の絆」
- サルマン・ラシュディ「真夜中の子供たち」
- ジーン・リース「サルガッソーの広い海」
- J・D・サリンジャー「ライ麦畑でつかまえて」
- J・P・ドンレヴィー「赤毛の男」
- ジェイムズ・ディッキー「救い出される」
- ジャック・ケルアック「オン・ザ・ロード」
- ジョージ・オーウェル「1984」ほか
- ジョーゼフ・ヘラー「キャッチ=22」
- ジョゼフ・コンラッド「闇の奥」ほか
- ジョン・スタインベック「怒りの葡萄」
- ジョン・ドス・パソス「黄昏に燃えて」
- ジョン・ファウルズ「魔術師」
- シンクレア・ルイス「本町通り」
- セオドア・ドライサー「アメリカの悲劇」
- ソール・ベロー「雨の王ヘンダソン」ほか
- ソーントン・ワイルダー「サン・ルイス・レイ橋」
- ダシール・ハメット「マルタの鷹」
- D・H・ロレンス「息子と恋人」ほか
- ナサニエル・ウェスト「いなごの日」
- フォード・マドックス・フォード「パレーズ・エンド」ほか
- ヘンリー・ジェイムズ「鳩の翼」ほか
- ヘンリー・ミラー「北回帰線」
- ポール・ボウルズ「シェルタリング・スカイ」
- マックス・ビアボーム「ズリイカ・ドブソン」
- マルカム・ラウリー「火山の下」
- ミュリエル・スパーク「ミス・ブロウディの青春」
- ラドヤード・キプリング「少年キム」
- ラルフ・エリスン「見えない人間」
- リチャード・ヒューズ「ジャマイカの烈風」
- ロバート・グレーヴス「この私、クラウディウス」
- ロバート・ペン・ウォーレン「すべて王の臣」
- ロレンス・ダレル「アレクサンドリア四重奏」
モダン・ライブラリーが選ぶ「20世紀の小説ベスト100」の一覧表
邦訳作品の一覧表
| 順位 | 作品名 | 作家名 | 翻訳者名 | 出版社ほか | 発売日 |
|---|---|---|---|---|---|
| 1 | ユリシーズ | ジェイムズ・ジョイス | 高松雄一, 丸谷才一, 永川玲二 | 集英社文庫 ヘリテージシリーズ | 2003/09 |
| 2 | グレート・ギャツビー | F・スコット・フィッツジェラルド | 村上春樹 | 中央公論新社 | 2006/11 |
| 3 | 若い藝術家の肖像 | ジェイムズ・ジョイス | 丸谷才一 | 集英社文庫 ヘリテージシリーズ | 2014/07 |
| 4 | ロリータ | ウラジーミル・ナボコフ | 若島正 | 新潮文庫 | 2006/10 |
| 5 | すばらしい新世界 | オルダス・ハクスリー | 大森望 | ハヤカワepi文庫 | 2017/01 |
| 6 | 響きと怒り | ウィリアム・フォークナー | 平石貴樹 | 岩波文庫 | 2007/01 |
| 7 | キャッチ=22 | ジョーゼフ・ヘラー | 飛田茂雄 | ハヤカワepi文庫 | 2016/03 |
| 8 | 真昼の暗黒 | アーサー・ケストラー | 中島賢二 | 岩波文庫 | 2009/08 |
| 9 | 息子と恋人 | D・H・ロレンス | 小野寺健, 武藤浩史 | ちくま文庫 | 2016/02 |
| 10 | 怒りの葡萄 | ジョン・スタインベック | 伏見威蕃 | 新潮文庫 | 2015/09 |
| 11 | 火山の下 | マルカム・ラウリー | 斎藤兆史, 渡辺暁, 山崎暁子 | 白水社 | 2023/05 |
| 12 | 生きとし生ける人の道 | サミュエル・バトラー | 高橋昌久 | 京緑社 マテーシス古典 翻訳シリーズ | 2024/08 |
| 13 | 1984 | ジョージ・オーウェル | 田内志文 | 角川文庫 | 2021/03 |
| 14 | この私、クラウディウス | ロバート・グレーヴス | 多田智満子, 赤井敏夫 | みすず書房 | 2001/03 |
| 15 | 灯台へ | ヴァージニア・ウルフ | 鴻巣友季子 | 新潮文庫 | 2024/09 |
| 16 | アメリカの悲劇 | セオドア・ドライサー | 村山淳彦 | 花伝社 | 2024/09 |
| 17 | 心は孤独な狩人 | カーソン・マッカラーズ | 村上春樹 | 新潮文庫 | 2023/09 |
| 18 | スローターハウス5 | カート・ヴォネガット・ジュニア | 伊藤典夫 | ハヤカワ文庫SF | 1978/12 |
| 19 | 見えない人間 | ラルフ・エリスン | 松本昇 | 白水Uブックス | 2020/11 |
| 20 | アメリカの息子 | リチャード・ライト | 橋本福夫 | ハヤカワ文庫NV | 1972/01 |
| 21 | 雨の王ヘンダソン | ソール・ベロー | 佐伯彰一 | 中公文庫 | 1988/02 |
| 22 | サマーラの町で会おう | ジョン・オハラ | 谷口陸男 | 集英社 | 1966/09 |
| 23 | U.S.A.(三部作) | ジョン・ドス・パソス | 渡辺利雄 | 岩波文庫 | 1977/01 |
| 24 | ワインズバーグ・オハイオ | シャーウッド・アンダーソン | 上岡伸雄 | 新潮文庫 | 2018/06 |
| 25 | インドへの道 | E・M・フォースター | 小野寺健 | 河出文庫 | 2022/10 |
| 26 | 鳩の翼 | ヘンリー・ジェイムズ | 大原千代子, 青木次生 | 講談社文芸文庫 | 1997/09 |
| 27 | 大使たち | ヘンリー・ジェイムズ | 青木次生 | 岩波文庫 | 2007/10 |
| 28 | 夜はやさし | F・スコット・フィッツジェラルド | 森慎一郎 | 作品社 | 2014/07 |
| 29 | 若いロニガン | ジェイムズ・T・ファレル | 石川信夫 | 三笠書房 | 1955/06 |
| 30 | かくも悲しい話を… 情熱と受難の物語 | フォード・マドックス・フォード | 武藤浩史 | 彩流社 | 1998/05 |
| 31 | 動物農場 | ジョージ・オーウェル | 山形浩生 | ハヤカワepi文庫 | 2017/01 |
| 32 | 金色の盃 | ヘンリー・ジェイムズ | 青木次生 | 講談社文芸文庫 | 2001/08 |
| 33 | シスター・キャリー | セオドア・ドライサー | 村山淳彦 | 岩波文庫 | 1997/06 |
| 34 | 一握の塵 | イーヴリン・ウォー | 小山太一 | 白水社 エクス・リブリス・ クラシックス | 2026/09 |
| 35 | 死の床に横たわりて | ウィリアム・フォークナー | 佐伯彰一 | 講談社文芸文庫 | 2000/12 |
| 36 | すべて王の臣 | ロバート・ペン・ウォーレン | 鈴木重吉 | 白水社 | 2007/03 |
| 37 | サン・ルイス・レイ橋 | ソーントン・ワイルダー | 松村達雄 | 岩波文庫 | 1951/08 |
| 38 | ハワーズ・エンド | E・M・フォースター | 浦野郁 | 光文社古典新訳文庫 | 2025/01 |
| 39 | 山にのぼりて告げよ | ジェイムズ・ボールドウィン | 斎藤数衛 | 早川書房 | 1961/04 |
| 40 | 事件の核心 | グレアム・グリーン | 小田島雄志 | ハヤカワepi文庫 | 2005/12 |
| 41 | 蠅の王 | ウィリアム・ゴールディング | 黒原敏行 | ハヤカワepi文庫 | 2017/04 |
| 42 | 救い出される | ジェイムズ・ディッキー | 酒本雅之 | 新潮文庫 | 2016/08 |
| 44 | 恋愛対位法 | オルダス・ハクスリー | 朱牟田夏雄 | 岩波文庫 | 1962/02 |
| 45 | 日はまた昇る | アーネスト・ヘミングウェイ | 高見浩 | 新潮文庫 | 2003/06 |
| 46 | 密偵 | ジョゼフ・コンラッド | 土岐恒二 | 岩波文庫 | 1990/06 |
| 47 | ノストローモ | ジョゼフ・コンラッド | 上田勤, 日高八郎, 鈴木建三 | 筑摩世界文學大系 | 1975/12 |
| 48 | 虹 | D・H・ロレンス | 中野好夫 | 新潮文庫 | 1975/05 |
| 49 | 恋する女たち | D・H・ロレンス | 福田恒存 | 新潮文庫 | 1952/?? |
| 50 | 北回帰線 | ヘンリー・ミラー | 大久保康雄 | 新潮文庫 | 1969/02 |
| 51 | 裸者と死者 | ノーマン・メイラー | 山西英一 | 新潮社 | 1961/?? |
| 52 | ポートノイの不満 | フィリップ・ロス | 宮本陽吉 | 集英社 | 1971/08 |
| 53 | 青白い炎 | ウラジミール・ナボコフ | 富士川義之 | 岩波文庫 | 2014/06 |
| 54 | 八月の光 | ウィリアム・フォークナー | 加島祥造 | 新潮文庫 | 1967/09 |
| 55 | オン・ザ・ロード | ジャック・ケルアック | 青山南 | 河出文庫 | 2010/06 |
| 56 | マルタの鷹 | ダシール・ハメット | 田口俊樹 | 創元推理文庫 | 2025/04 |
| 57 | パレーズ・エンド(四部作) | フォード・マドックス・フォード | 高津昌宏 | 論創社 | 2016/04 |
| 58 | 無垢の時代 | イーディス・ウォートン | 河島弘美 | 岩波文庫 | 2023/06 |
| 59 | ズレイカ・ドブスン | マックス・ビアボーム | 佐々木徹 | 新人物往来社 | 2010/10 |
| 60 | 映画狂時代 | ウォーカー・パーシー | 土井仁 | 大阪教育図書 | 2007/08 |
| 61 | 大司教に死来る | ウィラ・キャザー | 須賀敦子 | 河出書房新社 | 2018/08 |
| 62 | 地上より永遠に | ジェームズ・ジョーンズ | 新庄哲夫 | 角川文庫 | 1987/05 |
| 63 | ワップショット家の人びと | ジョン・チーヴァー | 菊池光 | 角川書店 | 1972/?? |
| 64 | ライ麦畑でつかまえて | J・D・サリンジャー | 野崎孝 | 白水Uブックス | 1984/05 |
| 65 | 時計じかけのオレンジ | アントニイ・バージェス | 乾信一郎 | ハヤカワepi文庫 | 2008/09 |
| 66 | 人間の絆 | サマセット・モーム | 金原瑞人 | 新潮文庫 | 2021/10 |
| 67 | 闇の奥 | ジョゼフ・コンラッド | 高見浩 | 新潮文庫 | 2022/10 |
| 68 | 本町通り | シンクレア・ルイス | 斎藤忠利 | 岩波文庫 | 1970/02 |
| 69 | 歓楽の家 | イーディス・ウォートン | 加藤洋子 | 北烏山編集室 | 2025/06 |
| 70 | アレクサンドリア四重奏(四部作) | ロレンス・ダレル | 高松雄一 | 河出書房新社 | 2007/03 |
| 71 | ジャマイカの烈風 | リチャード・ヒューズ | 小野寺健 | 晶文社 | 2003/09 |
| 73 | いなごの日 | ナサニエル・ウェスト | 柴田元幸 | 新潮文庫 | 2017/04 |
| 74 | 武器よさらば | アーネスト・ヘミングウェイ | 高見浩 | 新潮文庫 | 2006/05 |
| 75 | スクープ | イーヴリン・ウォー | 高儀進 | 白水社 エクス・リブリス・ クラシックス | 2015/05 |
| 76 | ミス・ブロウディの青春 | ミュリエル・スパーク | 岡照雄 | 白水Uブックス | 2015/09 |
| 77 | フィネガンズ・ウェイク | ジェイムズ・ジョイス | 柳瀬尚紀 | 河出書房新社 | 2024/08 |
| 78 | 少年キム | ラドヤード・キプリング | 三辺律子 | 岩波少年文庫 | 2015/11 |
| 79 | 眺めのいい部屋 | E・M・フォースター | 西崎憲, 中島朋子 | ちくま文庫 | 2001/09 |
| 80 | 回想のブライズヘッド | イーヴリン・ウォー | 小野寺健 | 岩波文庫 | 2009/01 |
| 81 | オーギー・マーチの冒険 | ソール・ベロー | 渋谷雄三郎 | ハヤカワ・ノヴェルズ | 1981/07 |
| 83 | 暗い河 | V・S・ナイポール | 小野寺健 | TBSブリタニカ | 1982/12 |
| 84 | 心の死 | エリザベス・ボウエン | 太田良子 | 晶文社 | 2015/09 |
| 85 | ロード・ジム | ジョゼフ・コンラッド | 柴田元幸 | 河出文庫 | 2021/03 |
| 86 | ラグタイム | E・L・ドクトロウ | 邦高忠二 | ハヤカワ文庫NV | 1998/08 |
| 87 | 二人の女の物語 | アーノルド・ベネット | 小山東一 | 岩波文庫 | 1962/12 |
| 88 | 野性の呼び声 | ジャック・ロンドン | 深町眞理子 | 光文社古典新訳文庫 | 2007/09 |
| 90 | 真夜中の子供たち | サルマン・ラシュディ | 寺門泰彦 | 岩波文庫 | 2020/05 |
| 91 | タバコ・ロード | アースキン・コールドウェル | 杉木喬 | 岩波文庫 | 1958/11 |
| 92 | 黄昏に燃えて | ウィリアム・ケネディ | 菊地よしみ | ハヤカワ文庫NV | 1988/03 |
| 93 | 魔術師 | ジョン・ファウルズ | 小笠原豊樹 | 河出文庫 | 1991/11 |
| 94 | サルガッソーの広い海 | ジーン・リース | 小沢瑞穂 | 河出書房新社 | 2009/01 |
| 95 | 網のなか | アイリス・マードック | 鈴木寧 | 白水社 | 1965/?? |
| 96 | ソフィーの選択 | ウィリアム・スタイロン | 大浦暁生 | 新潮文庫 | 1991/10 |
| 97 | シェルタリング・スカイ | ポール・ボウルズ | 大久保康雄 | 新潮文庫 | 1991/01 |
| 98 | 郵便配達は二度ベルを鳴らす | ジェームズ・M・ケイン | 田口俊樹 | 新潮文庫 | 2014/08 |
| 99 | 赤毛の男 | J・P・ドンレヴィー | 小笠原豊樹 | 河出書房新社 | 1965/?? |
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モダン・ライブラリーが選ぶ「20世紀の小説ベスト100」の一覧表
Modern Library Top 100 – Penguin Random House
モダン・ライブラリーが選ぶ最高の小説100は、モダン・ライブラリーを所有するランダムハウスが出版した小説400冊のうち、20世紀に英語で出版された小説の中から、1998年にモダン・ライブラリーが選んだ100冊の小説の一覧である。この一覧の目的は、モダン・ライブラリーに対する注目を集め、本の販売を促進することだった。同年、モダン・ライブラリーのノンフィクションから100冊を選んだ一覧も発表された。
モダン・ライブラリーが選ぶ最高の小説100 – Wikipedia
モダン・ライブラリーが選ぶ最高の小説100 – Wikipedia
Modern Library’s 100 Best Novels – Wikipedia
The Modern Library – Random House Books
モダン・ライブラリー「20世紀の小説ベスト100」第1位作品
ジェイムズ・ジョイス「ユリシーズ」
『ユリシーズ 1 (集英社文庫 ヘリテージシリーズ)』
『ユリシーズ 2 (集英社文庫 ヘリテージシリーズ)』
ジェイムズ・ジョイス,高松雄一,丸谷才一,永川玲二
2003/09/19
集英社
ダブリン、1904年6月16日。私立学校の臨時教師スティーヴンは、22歳、作家を志している。浜辺を散策した後、新聞社へ。同じ頃、新聞の広告を取る外交員ブルームの一日も始まる。38歳、ユダヤ人。妻モリーの朝食を準備した後、知人の葬儀に参列し、新聞社へ。二人はまだ出会わない。スティーヴンは酒場へ繰り出し、ブルームは広告の資料を調べるため国立図書館へ向かう。時刻は午後1時。
モダン・ライブラリーが選ぶ「20世紀の小説ベスト100」の邦訳作品
複数訳のある作品は、表紙・翻訳者・内容説明を参考に一冊を選んで掲載しています。ほかの翻訳者による版は、一覧表の作品名から検索できるようにしています。順位は一覧表をご確認ください。
アーサー・ケストラー「真昼の暗黒」
『真昼の暗黒 (岩波文庫 赤)』
アーサー・ケストラー,中島賢二
2009/08/18
岩波書店
独房No.404に収監された元人民委員ルバショフ.覚えのない罪への三回の審問と獄中の回想,壁越しの囚人同士の交信に浮かぶ古参党員の運命.No.1とは誰か.なぜ自白は行われたか.スターリン時代の粛清の論理と戦慄のモスクワ裁判を描いて世界を震撼させたベストセラー.心理小説の傑作(1940年刊).【解説=岡田久雄】
アースキン・コールドウェル「タバコ・ロード」
『タバコ・ロード (岩波文庫 赤)』
E・コールドウェル,杉木喬
1958/11/25
岩波書店
ジョン・フォード監督
映画『タバコ・ロード』原作
アメリカ南部ジョージア州のタバコ地帯を舞台に、社会の発展に取り残され荒廃したプア・ホワイトとよばれる農民達の貪欲・無知・背徳の生活を描き、コールドウェルの名を一躍世界的にした傑作。
アーネスト・ヘミングウェイ「武器よさらば」
『武器よさらば (新潮文庫)』
アーネスト・ヘミングウェイ,高見浩
2006/05/30
新潮社
恋は戦地に激しく燃え、虚しく灰燼に帰す――。
畢生の名編、至巧の新訳。
苛烈な第一次世界大戦の最中、イタリア軍に身を投じたアメリカ人青年フレドリックは、砲撃で重傷を負う。病院で彼と再会したのは、婚約者を失ったイギリス人看護師キャサリン。芽生えた恋は急速に熱を帯びていく。だが、戦況は悪化の一途を辿り、フレドリックは脱走。ミラノで首尾よくキャサリンを見つけ出し、新天地スイスで幸福を掴もうとするが……。
現実に翻弄される男女の運命を描く名編。
アントニイ・バージェス「時計じかけのオレンジ」
『時計じかけのオレンジ 完全版 (ハヤカワepi文庫)』
アントニイ・バージェス,乾信一郎
2008/09/05
早川書房
スタンリー・キューブリック監督
映画『時計じかけのオレンジ』原作
近未来の高度管理社会。15歳の少年アレックスは、平凡で機械的な毎日にうんざりしていた。そこで彼が見つけた唯一の気晴らしは超暴力。仲間とともに夜の街をさまよい、盗み、破壊、暴行、殺人をけたたましく笑いながら繰りかえす。だがやがて、国家の手が少年に迫る。スタンリー・キューブリック監督映画原作にして、英国の二十世紀文学を代表するベスト・クラシック。幻の最終章を付加した完全版。解説/柳下毅一郎
イーヴリン・ウォー「一握の塵」
『一握の塵 (エクス・リブリス・クラシックス)』
イーヴリン・ウォー,小山太一
2026/09/25
白水社
〈近日発売予定〉
荘園屋敷の暮しに退屈した妻は年下の愛人に走り、裏切られた夫は神秘の都を求める冒険の旅へ。悲劇と喜劇が交錯する傑作諷刺コメディ。
E・M・フォースター「眺めのいい部屋」
『眺めのいい部屋 (ちくま文庫)』
E・M・フォースター,西崎憲,中島朋子
2001/09/10
筑摩書房
ジェームズ・アイボリー監督
映画『眺めのいい部屋』原作
1907年、まだ封建的な風潮が強かったころ、イギリスの良家の令嬢ルーシーは、従姉妹とともにイタリアのフィレンツェを訪れた。開放的な地で、繊細で情熱的な青年ジョージと出会い、とまどいながらも心惹かれる。自分の気持ちに気づかず帰国したルーシーは、求められるままに貴族の青年と婚約するが、苦悩の中で本来の自分自身を発見する。若い女性の心の成長と真実の愛を描く永遠の名作ロマンス。
E・L・ドクトロウ「ラグタイム」
E・L・ドクトロウ
『ラグタイム (ハヤカワ文庫 NV)』邦高忠二訳/早川書房(1998年8月)
ニューヨーク郊外に豪邸を構える実業家のファーザー。しがない影絵師から映画王にのしあがるユダヤ系移民のターテ。人種偏見に憤り、テロリストに変貌する黒人ピアニスト、コールハウス。それぞれの人生を必死に生きる彼らとその家族を中心に、自動車王フォード、魔術師フーディニ、アナーキストのエマ・ゴールドマンら実在の人物を絡めて壮大華麗な物語を織り上げる。今世紀初頭の躍動期のアメリカを浮き彫りにする傑作。
イーディス・ウォートン「歓楽の家」ほか
『歓楽の家』
イーディス・ウォートン,加藤洋子
2025/06/12
北烏山編集室
20世紀初頭のニューヨーク。裕福な家庭で育った美貌の娘リリー・バートは、父の倒産後もなお、華やかな社交界で生き抜くために、良縁を求めて悪戦苦闘する。耳に痛いことも言ってくれる友人の男性セルデンに心惹かれながらも、彼との結婚は考えられない。上流階級にひそむ悪意と嫉妬、運命のいたずらによって、リリーの人生は少しずつ、転落へと向かってゆく。
アメリカ文学の古典のなかでも女性読者に圧倒的な支持を得ているイーディス・ウォートンの出世作、待望の新訳。
ヴァージニア・ウルフ「灯台へ」
『灯台へ (新潮文庫)』
ヴァージニア・ウルフ,鴻巣友季子
2024/09/30
新潮社
映画化絶対不可能。
描かれるのはたった二日のできごと。
小説にはこんなことができるのか!
「ええ、いいですとも。あした、晴れるようならね」スコットランドの小さな島の別荘で、哲学者ラムジー氏の妻は末息子に約束した。少年は夜通し輝くあの夢の塔に行けると胸を躍らせる。そして十年の時が過ぎ、第一次大戦で一家は息子の一人を失い、再び別荘に集うーー。たった二日間のできごとだけで愛のゆるぎない力を描き出すことによって文学史を永遠に塗り替え、女性作家の地歩をも確立した英文学の傑作。
ウィラ・キャザー「大司教に死来る」
『大司教に死来る (須賀敦子の本棚 池澤夏樹=監修)』
ウィラ・キャザー,須賀敦子
2018/08/11
河出書房新社
いま再評価の声高い20世紀米作家の記念碑的名作を、若き日の須賀敦子の瑞々しい新訳で。過酷ながらも美しいニューメキシコの大自然。広大な砂漠や危険な山岳地帯をラバで旅する二人のフランス人神父ー19世紀半ば、彼らはその布教の地で、古代そのままに営まれる先住民族の文化に触れ衝撃を受けつつ、真の魂の豊かさを学んでゆく。ピュリツァー賞作家代表作。
ウィリアム・ケネディ「黄昏に燃えて」
ウィリアム・ケネディ
『黄昏に燃えて (ハヤカワ文庫 NV)』高儀進訳/早川書房(1993年4月)
→映画化『黄昏に燃えて』/ジャック・ニコルソン&メリル・ストリープ出演
フランシス・フェランはついに帰ってきた。“わが町”オールバニーへ。大リーガーとして鳴らしながら、生後数日のわが子を誤って殺し、出奔してから20年が過ぎていた。元スター歌手で同郷のヘレンは、共に放浪するうちに妻以上の存在になっていた。フランシスは息子の墓に詣で、家族との再会を果たすことによって、過去と対面し自己存在の意義を確かめようとする。死を予感するヘレンはそんな彼を見守りつづけるが…大恐慌下のニューヨーク州の州都オールバニーを舞台に、底辺の人生を浮彫りにする感動の人間ドラマ!ピューリツァー賞受賞。
ウィリアム・ゴールディング「蠅の王」
『蠅の王〔新訳版〕 (ハヤカワepi文庫)』
ウィリアム・ゴールディング,黒原敏行
2017/04/20
早川書房
疎開する少年たちを乗せた飛行機が、南太平洋の無人島に不時着した。生き残った少年たちは、リーダーを選び、助けを待つことに決める。大人のいない島での暮らしは、当初は気ままで楽しく感じられた。しかし、なかなか来ない救援やのろしの管理をめぐり、次第に苛立ちが広がっていく。そして暗闇に潜むという“獣”に対する恐怖がつのるなか、ついに彼らは互いに牙をむいたー。ノーベル文学賞作家の代表作が新訳で登場。
ウィリアム・フォークナー「響きと怒り」ほか
『響きと怒り』
ウィリアム・フォークナー,桐山大介
2024/09/26
河出書房新社
家を去った放縦な長女への三兄弟の激しい想いを軸に破滅の宿命を負うアメリカ南部の名家の悲劇を描く、痛ましくも美しい愛と喪失の物語。
ウラジーミル・ナボコフ「ロリータ」ほか
『ロリータ (新潮文庫)』
ウラジーミル・ナボコフ,若島正
2006/10/30
新潮社
エイドリアン・ライン監督
映画『ロリータ』原作
スタンリー・キューブリック監督
映画『ロリータ』原作
「ロリータ、我が命の光、我が腰の炎。我が罪、我が魂。ロ・リー・タ。…」世界文学の最高傑作と呼ばれながら、ここまで誤解多き作品も数少ない。中年男の少女への倒錯した恋を描く恋愛小説であると同時に、ミステリでありロード・ノヴェルであり、今も論争が続く文学的謎を孕む至高の存在でもある。多様な読みを可能とする「真の古典」の、ときに爆笑を、ときに涙を誘う決定版新訳。注釈付。
「グレート・ギャツビー」F・スコット・フィッツジェラルド
『グレート・ギャツビー (村上春樹翻訳ライブラリー)』
スコット・フィッツジェラルド,村上春樹
2006/11/01
中央公論新社
レオナルド・ディカプリオ主演
映画『華麗なるギャツビー』原作
村上春樹が人生で巡り会った、最も大切な小説を、あなたに。新しい翻訳で二十一世紀に鮮やかに甦る、哀しくも美しい、ひと夏の物語ー。読書家として夢中になり、小説家として目標のひとつとしてきたフィッツジェラルドの傑作に、翻訳家として挑む、構想二十年、満を持しての訳業。
エリザベス・ボウエン「心の死」
『心の死』
エリザベス・ボウエン,太田良子
2015/09/16
晶文社
十六歳の少女ポーシャは両親を亡くし、年の離れた異母兄トマスとその妻アナの豪華なロンドンの屋敷に預けられる。「娘に一年だけでも普通の家庭生活をあじわわせてやってほしい」という亡父の遺言を受けてのことだった。
その家には人気作家や元軍人をはじめ、夫妻の友人たちがよく訪れた。ポーシャは、アナの客人で、不敵な世界観を持つ美青年エディに心魅かれていく。寄る辺のないポーシャは、手紙と日記に心をゆるしていて、手紙をくれたエディには、彼女の日記を読ませてあげた。しかしもう一人、その秘密の日記を覗き見る大人の影が……。
無垢な少女のまわりで、結ばれ、もつれ、ほどけていく人間の絆……心理の綾を微細に描き、人生の深遠を映し出す、稀代の巨編。
オルダス・ハクスリー「すばらしい新世界」ほか
『すばらしい新世界〔新訳版〕 (ハヤカワepi文庫)』
オルダス・ハクスリー,大森望
2017/01/07
早川書房
『一九八四年』と並ぶディストピア小説の古典にして『ハーモニー』の原点
すべてを破壊した“九年戦争”の終結後、暴力を排除し、共生・個性・安定をスローガンとする清潔で文明的な世界が形成された。人間は受精卵の段階から選別され、5つの階級に分けられて徹底的に管理・区別されていた。あらゆる問題は消え、幸福が実現されたこの美しい世界で、孤独をかこっていた青年バーナードは、休暇で出かけた保護区で野人ジョンに出会う。すべてのディストピア小説の源流にして不朽の名作、新訳版!
カーソン・マッカラーズ「心は孤独な狩人」
『心は孤独な狩人 (新潮文庫)』
カーソン・マッカラーズ,村上春樹
2023/09/28
新潮社
暗く長い夜と重い沈黙。そこに小さな希望はあったのか――。マッカラーズ23歳の鮮烈なデビュー作を長年愛読してきた村上春樹が新訳!
1930年代末、大恐慌の嵐が吹き荒れるアメリカ。南部の町のカフェに聾啞の男シンガーが現れた。店に集う人々の痛切な告白を、男はただ静かに聞き続ける。貧しい家庭の少女ミック。少女に想いを寄せる店主ビフ。流れ者の労働者ジェイク。同胞の地位向上に燃える黒人医師コープランド……。だが、シンガーの身に悲劇が起きると、報われない思いを抱えた人々はまた孤独へと帰っていくのだった。著者の鮮烈なデビュー作にして最高傑作、待望の新訳。
カート・ヴォネガット・ジュニア「スローターハウス5」
『スローターハウス5 (ハヤカワ文庫 SF)』
カート・ヴォネガット・ジュニア,和田誠,伊藤典夫
1978/12/31
早川書房
ジョージ・ロイ・ヒル監督
映画『スローターハウス5』原作
時の流れの呪縛から解き放たれたビリー・ピルグリムは、自分の生涯の未来と過去とを往来する、奇妙な時間旅行者になっていた。大富豪の娘と幸福な結婚生活を送り……異星人に誘拐されてトラルファマドール星の動物園に収容され……やがては第二次世界大戦でドイツ軍の捕虜となり、連合軍によるドレスデン無差別爆撃を受けるビリー。時間の迷路の果てに彼が見たものは何か? 著者自身の戦争体験をまじえた半自伝的長篇。
グレアム・グリーン「事件の核心」
『事件の核心 (ハヤカワepi文庫 グレアム・グリーン・セレクション)』
グレアム・グリーン,小田島雄志
2005/12/01
早川書房
西アフリカの植民地で警察副署長を務めるスコービーは、芸術家肌で気まぐれな妻ルイーズに手を焼いていた。南に移住したいという妻の願いを叶えるため、彼は地元の悪党に金を借りて費用を作り、彼女を送り出す。間近に迫った彼の引退まで別居生活となるが、それが彼女の希望だった。だが、やもめ暮らしをはじめたスコービーの前に、事故で夫を失った若い女ヘレンが現われ…英文学史上に燦然と輝く恋愛小説の最高傑作。
サマセット・モーム「人間の絆」
『人間の絆(上) (新潮文庫)』
『人間の絆(下) (新潮文庫)』
サマセット・モーム,金原瑞人
2021/10/28
新潮社
幼くして両親を失い、牧師である伯父に育てられた青年フィリップ。不自由な足のために劣等感にさいなまれて育ったが、いつしか信仰心を失い、芸術に魅了されてパリに渡る。しかし若き芸術家仲間と交流する中で、自らの才能の限界を知り、彼の中で何かが音を立てて崩れ去る。やむなくイギリスに戻り、医学を志すことになるのだが……。誠実な魂の遍歴を描いたS・モームの決定的代表作を新訳。
サルマン・ラシュディ「真夜中の子供たち」
『真夜中の子供たち(上) (岩波文庫)』
『真夜中の子供たち(下) (岩波文庫)』
サルマン・ラシュディ,寺門泰彦
2020/05/16
岩波書店
1947年8月15日、インド独立の日の真夜中に、不思議な能力とともに生まれた子供たち。なかでも0時ちょうどに生まれたサリームの運命は、革命、戦争、そして古い物語と魔法が絡みあう祖国の歴史と分かちがたく結びつきー。刊行当時「『百年の孤独』以来の衝撃」とも言われた、20世紀小説を代表する一作。1993年“ブッカー賞の中のブッカー賞”を、2008年“ベスト・オブ・ブッカー賞”を受賞。
ジーン・リース「サルガッソーの広い海」
『灯台へ/サルガッソーの広い海 (池澤夏樹=個人編集 世界文学全集 2-1)』
ヴァージニア・ウルフ,ジーン・リース,鴻巣友季子,小沢瑞穂
2009/01/17
河出書房新社
灯台を望む小島の別荘を舞台に、哲学者の一家とその客人たちの内面のドラマを、詩情豊かな旋律で描き出す。精神を病みながらも、幼い夏の日々の記憶、なつかしい父母にひととき思いを寄せて書き上げた、このうえなく美しい傑作。新訳決定版(『灯台へ』)。奴隷制廃止後の英領ジャマイカ。土地の黒人たちから「白いゴキブリ」と蔑まれるアントワネットは、イギリスから来た若者と結婚する。しかし、異なる文化に心を引き裂かれ、やがて精神の安定を失っていく。植民地に生きる人間の生の葛藤を浮き彫りにした愛と狂気の物語(『サルガッソーの広い海』)。
J・D・サリンジャー「ライ麦畑でつかまえて」
『ライ麦畑でつかまえて (白水Uブックス)』
J・D・サリンジャー,野崎孝
1984/05/20
白水社
インチキ野郎は大嫌い! おとなの儀礼的な処世術やまやかしに反発し、虚栄と悪の華に飾られた巨大な人工都市ニューヨークの街を、たったひとりでさまよいつづける16歳の少年の目に映じたものは何か? 病める高度文明社会への辛辣な批判を秘めて若い世代の共感を呼ぶ永遠のベストセラー。
J・P・ドンレヴィー「赤毛の男」
J・P・ドンレヴィー
『人間の文学〈第16〉赤毛の男』小笠原豊樹訳/河出書房新社(1965年)
1955年に『ジンジャー・マン(赤毛の男)』をオリンピア・プレスから刊行し、ジョイス的だと話題になった。オリンピアはのち削除版を出したため長いこと裁判になった。
J・P・ドンレヴィー – Wikipedia
ジェイムズ・ディッキー「救い出される」
『救い出される (新潮文庫)』
ジェイムズ・ディッキー,酒本雅之
2016/08/27
新潮社
日常の倦怠から逃れ出て、カヌーで激流の川下りに向かう四人の男たち。だが、山の無法者との闘いの中で、一本の矢が放たれた。暴力、鮮血、死。奥地を流れる川が猛々しい貌を見せ始める。果たして四人は「川」から脱出できるのか――南部を舞台に凄惨な出来事と人間の蘇生を鋭い文体で描き切った米国のベストセラー小説! 『わが心の川』を復刊・改題。≪村上柴田翻訳堂≫シリーズ
ジャック・ケルアック「オン・ザ・ロード」
『オン・ザ・ロード (河出文庫)』
ジャック・ケルアック,青山南
2014/02/27
河出書房新社
若い作家サルとその親友ディーンは、自由を求めて広大なアメリカ大陸を疾駆する。順応の50年代から叛逆の60年代へ、カウンターカルチャー花開く時代の幕開けを告げ、後のあらゆる文化に決定的な影響を与えた伝説の書。バロウズやギンズバーグ等実在モデルでも話題を呼び、ボブ・ディランに「ぼくの人生を変えた本」と言わしめた青春のバイブル『路上』が半世紀ぶりの新訳で甦る。
ジョージ・オーウェル「1984」ほか
『1984 (角川文庫)』
ジョージ・オーウェル,田内志文
2021/03/24
KADOKAWA
「ビッグ・ブラザーが見ている」党があらゆる行動を監視し、言語も思想も管理された近未来世界。過去の捏造に従事するウィンストンは記憶と真実を留めるため、密かに日記を書き始めた。若い娘ジュリアから意外な愛の告白を受け逢瀬を重ねる中、伝説の反逆組織の男に声をかけられ、禁断の本を入手する。だがそれは恐るべき未来への扉であったー圧倒的リーダビリティの新訳で堪能するディストピア小説の最高傑作。
ジョーゼフ・ヘラー「キャッチ=22」
『キャッチ=22〔新版〕(上) (ハヤカワepi文庫)』
『キャッチ=22〔新版〕(下) (ハヤカワepi文庫)』
ジョーゼフ・ヘラー,飛田茂雄
2016/03/09
早川書房
第二次大戦末期。中部イタリアの米空軍基地に勤務するヨッサリアン大尉の願いはただ一つ、生き延びること。仮病を使い、狂気を装い、なんとか出撃を免れようとするのだが……。強烈なブラック・ユーモアで戦争の狂気、現代社会の不条理を鋭く風刺し、アメリカ文学に新たな地平を切り開いた傑作。解説/松田青子
ジョゼフ・コンラッド「闇の奥」ほか
『闇の奥 (新潮文庫)』
ジョゼフ・コンラッド,高見浩
2022/10/28
新潮社
フランシス・フォード・コッポラ監督
映画「地獄の黙示録」原作
19世紀末。アフリカ大陸の中央部に派遣された船乗りマーロウは、奥地出張所にいるという象牙貿易で業績を上げた社員、クルツの噂を聞く。鬱蒼たる大密林を横目に河を遡航するマーロウの蒸気船は、原住民の襲撃に見舞われながらも最奥に辿り着く。そこで目にしたクルツの信じがたい姿とは――。著者の実体験をもとにし、大自然の魔性と植民地主義の闇を凝視した、世界文学史に異彩を放つ傑作。
ジョン・スタインベック「怒りの葡萄」
『怒りの葡萄(上) (新潮文庫)』
『怒りの葡萄(下) (新潮文庫)』
ジョン・スタインベック,伏見威蕃
2015/09/27
新潮社
米国オクラホマ州を激しい砂嵐が襲い、先祖が血と汗で開拓した農地は耕作不可能となった。大銀行に土地を奪われた農民たちは、トラックに家財を詰め、故郷を捨てて、“乳と蜜が流れる”新天地カリフォルニアを目指したが……。ジョード一家に焦点をあて、1930年代のアメリカ大恐慌期に、苦境を切り抜けようとする情愛深い家族の姿を描いた、ノーベル文学賞作家による不朽の名作。
ジョン・ドス・パソス「黄昏に燃えて」
ジョン・ドス・パソス
『U.S.A. 1 (岩波文庫 赤)』渡辺利雄訳/岩波書店(1977年1月)
『U.S.A. 2 (岩波文庫 赤)』渡辺利雄訳/岩波書店(1978年11月)
この作品は「北緯42度線」「1919年」「ビッグ・マネー」の3部からなる.20世紀初頭の合衆国が直面した宿命的な歴史的現実を,12人の主要人物の生涯を中心にたどり,批判し,画期的な小説技法を用いて,アメリカという怪物の全貌の解明を試みる.「現代アメリカ小説における最初の偉大な国民的叙事詩」と評されるドス・パソス(1896‐1970)の大作.
ジョン・ファウルズ「魔術師」
ジョン・ファウルズ
『魔術師 上・下 (河出文庫)』渡辺利雄訳/岩波書店(1991年11月)
イギリスの中産階級に生れ、オクスフォードを出た青年ニコラス・アーフェは、すでに人生にある種の虚しさを感じていた。ある女性とのエロティックな恋が終ったのをきっかけに、英語教師としてエーゲ海の孤島に渡る。そしてそこで不思議な老人コンヒスに出会う。次々と起きる、複雑怪奇な出来事…。サスペンスあふれる恋愛小説、冒険小説、そしてオカルティズム哲学の稀有な物語。
シンクレア・ルイス「本町通り」
シンクレア・ルイス
『本町通り 上 (岩波文庫 赤)』斎藤忠利訳/岩波書店(1970年2月)
『本町通り 中 (岩波文庫 赤)』斎藤忠利訳/岩波書店(1971年7月)
『本町通り 下 (岩波文庫 赤)』斎藤忠利訳/岩波書店(1973年2月)
都会の女性キャロルは中西部の田舎町ゴーファー・プレアリィの医者の妻として町の改革にのりだすが,待ちうけていたのは因習と人々の根強い反感だった.――市民社会の成熟期をむかえつつあったアメリカを痛烈に風刺したこの作品は,一九二○年,発表されるやかつて前例を見ないほどの大反響をよんだ.
セオドア・ドライサー「アメリカの悲劇」
『アメリカの悲劇 (上)』
セオドア・ドライサー,村山淳彦
2024/09/24
『アメリカの悲劇 (下)』
2024/11/21
花伝社
アメリカ現代文学の先駆的傑作、待望の新訳!
夢を求めてアメリカ社会の中で生き抜こうとした青年……。貧困と差別、性の在り方、資本家と労働者、宗教の役割、陪審制度と死刑問題、新聞の役割など、現代に繋がるアメリカ社会の断面を浮き彫りにしながら、その中に生きる人々の苦闘を描く。
ソール・ベロー「雨の王ヘンダソン」ほか
ソール・ベロー
『雨の王ヘンダソン (中公文庫)』佐伯彰一訳/中央公論新社(1988年2月)
生に倦み、内的欲望に駆られ、富からも教養からも逃れ、アメリカを捨てアフリカ奥地をさまよう初老の男ヘンダソン。その空しい冒険を乾いた笑いのうちに描き出し、病める現代の混沌と無秩序を暴く、アメリカ文学の白眉。
ソーントン・ワイルダー「サン・ルイス・レイ橋」
ソーントン・ワイルダー
『サン・ルイス・レイ橋 (岩波文庫 赤)』松村達雄訳/岩波書店(1951年8月)
ペルーでいちばん美しい橋が,ある日突如壊れ5人の通行人が不慮の死にあう.その惨事の目撃者は,彼らがなぜ死なねばならなかったか,その理由を究明しようとする.こうして明らかになってゆく犠牲者たちの内面生活を綴ったワイルダー(1897‐1975)のこの小説は,現代アメリカ文学から連想する逞ましい野性や冷酷な写実は見られず,古典的香気が豊かである.
ダシール・ハメット「マルタの鷹」
『マルタの鷹【新訳版】 (創元推理文庫)』
ダシール・ハメット,田口俊樹
2025/04/30
東京創元社
ある若い女性が私立探偵サム・スペードに依頼したのは、駆け落ちした妹を連れ戻すことだった。ところが駆け落ち相手だという男を尾行していたスペードの相棒も対象の男も殺されてしまう。依頼人は何か隠している……。そしてスペードは、謎めいた女と鷹の像をめぐる抗争に巻き込まれていく。非情を貫くハードボイルドの原点にして完成形ともいうべき傑作を名手による新訳で贈る! 解説=諏訪部浩一
D・H・ロレンス「息子と恋人」ほか
『息子と恋人 (ちくま文庫)』
D・H・ロレンス,小野寺健,武藤浩史
2016/02/09
筑摩書房
20世紀イギリス文学を代表する作家ロレンスの自伝的小説。19世紀後半から20世紀初頭にかけてのイギリスを舞台に、主人公ポール・モレルの生い立ちと成長が、親子、兄弟、仕事、恋愛、性、生死など人生の重要な要素と局面を中心に、喜びと悲しみの両方向から力強く生き生きと描かれている。全著作の中でも、とりわけ芸術性が高く、しかも親しみやすい傑作を、完全復元版の新訳で。ちくま文庫オリジナル。
ナサニエル・ウェスト「いなごの日」
『いなごの日/クール・ミリオン: ナサニエル・ウエスト傑作選 (新潮文庫)』
ナサニエル・ウエスト,柴田元幸
2017/04/28
新潮社
絵描きの眼に映った、ハリウッドの夢の影で貧しく生きる人々を描いた「いなごの日」。立身出世を目指す少年の身に起る悲劇の数々を描き、アメリカン・ドリームを徹底して暗転した「クール・ミリオン」。グロテスクなブラック・ユーモアを炸裂させて三〇年代のアメリカを駆け抜けて早世したウエスト、その代表的な長編に短編二篇を加えた永久保存版作品集。《村上柴田翻訳堂》シリーズ。
フォード・マドックス・フォード「パレーズ・エンド」ほか
『為さざる者あり (パレーズ・エンド 第1巻)』
フォード・マドックス・フォード,高津昌宏
2016/04/01
論創社
ベネディクト・カンバーバッチ主演
ドラマ『パレーズ・エンド』原作
英国が第一次大戦へと突き進んでいく時代、統計局に勤めるクリストファー・ティージェンスは、妻帯の男に孕まされたと恐れた社交界の美女シルヴィアの罠にはまり結婚するが、妻の浮気は絶えない。クリストファーは世間に妻が浮気者だと思われるよりも自分がならず者と思われるほうがましと考える英国紳士。だが、妻を連れ戻す計画を練るために訪れたゴルフ場で偶然出会った女性参政権運動家ヴァレンタインに惹かれていく…。戦争の暴力と男女の欲望を、パラレルに描く。第一次大戦期の英仏を舞台とした傑作長編四部作。
ヘンリー・ジェイムズ「鳩の翼」ほか
ヘンリー・ジェイムズ
『鳩の翼 上・下 (講談社文芸文庫)』青木次生訳/講談社(1997年9月)
莫大な財産を相続した天涯孤独の娘ミリーは病身で早死の運命を予感している。取材に来たイギリスの記者デンシャーに好意を持つが、残り少ない余命を人生体験を極めるために費すべく、ヨーロッパへ向けて旅立つ。二十世紀文学の源流をなすといっても過言ではないアメリカの巨匠ヘンリー・ジェイムズの円熟期の傑作。
ヘンリー・ミラー「北回帰線」
『北回帰線 (新潮文庫)』
ヘンリー・ミラー,大久保康雄
1969/02/03
新潮社
“ぼくは諸君のために歌おうとしている。すこしは調子がはずれるかもしれないが、とにかく歌うつもりだ。諸君が泣きごとを言っているひまに、ぼくは歌う。諸君のきたならしい死骸の上で踊ってやる”その激越な性描写ゆえに長く発禁を免れなかった本書は、衰弱し活力を失った現代人に最後の戦慄を与え、輝かしい生命を吹きこむ。放浪のパリ時代の体験を奔放に綴った記念すべき処女作。
ポール・ボウルズ「シェルタリング・スカイ」
ポール・ボウルズ
『シェルタリング・スカイ (新潮文庫)』大久保康雄訳/新潮社(1991年1月)
一緒に暮すことに限界を感じ、また人生の生甲斐をも見出せないポートとキットは、故国アメリカを捨て、本来の姿を取り戻そうという希望を抱いて、北アフリカへ旅立つ。夫婦と同行者タナーを待ち受ける時のない世界、サハラの砂漠は、彼らをそれぞれの苛酷な運命へと導いてゆく。圧倒的な自然の前に、脆くも崩壊する現代文明への鋭い批判に満ちた、戦後アメリカ文学の代表作。
マックス・ビアボーム「ズリイカ・ドブソン」
『ズリイカ・ドブソン (20世紀イギリス小説個性派セレクション)』
マックス・ビアボーム,佐々木徹
2010/10/22
新人物往来社
(電子書籍はKADOKAWA)
世界的に有名な奇術師で、どんな男性も一目で虜になる魅力の持ち主ズリイカ・ドブソン嬢。自分に惚れる男性には恋心を持てない彼女が、たった1人自分になびかなかった公爵に恋をするが……。
マルカム・ラウリー「火山の下」
ポポカテペトルとイスタクシワトル。二つの火山を臨むメキシコ、クアウナワクの町で、妻に捨てられ、酒浸りの日々を送る元英国領事ジェフリー・ファーミン。1938年11月の“死者の日”の朝、最愛の妻イヴォンヌが突然彼のもとに舞い戻ってくる。ぎこちなく再会した二人は、領事の腹違いの弟ヒューを伴って闘牛見物に出かけることに。かつての恋敵ラリュエルも登場し、領事は心の底で妻を許せないまま、ドン・キホーテさながらに破滅へと向かって突き進んでいく。ガルシア=マルケス、大江健三郎ら世界の作家たちが愛読した20世紀文学の傑作、待望の復刊!
ミュリエル・スパーク「ミス・ブロウディの青春」
『ミス・ブロウディの青春 (白水Uブックス 海外小説永遠の本棚)』
ミュリエル・スパーク,岡照雄
2015/09/16
白水社
1930年代のエディンバラ、女子学園の教師ジーン・ブロウディはお気に入りの生徒を集め、彼女たちを「一流中の一流」にするための独自の教育を授けた。その圧倒的な個性と情熱に心酔し、“ブロウディ組”と呼ばれるようになった六人の少女は高等部にあがってもブロウディ先生のもとに集まり、親衛隊として、先生の教育方針に疑念を抱き追放を画策する校長に抵抗したが…。20世紀イギリス文学を代表する名作。
ラドヤード・キプリング「少年キム」
『少年キム(上) (岩波少年文庫)』
『少年キム(下) (岩波少年文庫)』
ラドヤード・キプリング,三辺律子
2015/11/18
岩波書店
舞台は19世紀、英領インド。イギリス人の孤児キムは、チベットからきたラマと〈矢の川〉を探す旅に出る。やがて才能を見出されて、優秀なスパイとして育てられたキムは、大国の覇権争いのただなかに身を投じるが……。天才キプリングが少年の数奇な運命を描き、インドの豊かな風景と多彩な人びとを活写した、大河冒険小説。(黒田硫黄・画)(全2冊)
ラルフ・エリスン「見えない人間」
『見えない人間(上) (白水Uブックス)』
『見えない人間(下) (白水Uブックス)』
ラルフ・エリスン,松本昇
2020/11/28
白水社
「僕は見えない人間である。僕の姿が見えないのは、単に人が僕を見ないだけのことなのだ」
町の有力者の集まりでバトルロイヤルに参加させられ、演説を行なった代償に、黒人大学の奨学金を貰った〈僕〉は、北部出身の白人理事を旧奴隷地区へ案内するという失敗を犯して、大学を追い出されてしまう。学費を稼ぐためニューヨークへやってきたが、就職活動はうまくいかず、たまたま発揮した演説の才を見込まれて政治運動に参加することに……。ビル地下の穴ぐらに住む黒人青年の遍歴とピカレスクな冒険を描いた20世紀アメリカ文学の名作
リチャード・ヒューズ「ジャマイカの烈風」
『ジャマイカの烈風』
リチャード・ヒューズ,小野寺健
2003/09/26
晶文社
ジャマイカの農園から故国イギリスへと船出した子供たちを待ち受けていたのは、海賊船の襲来だった。その日から海の男たちと子供たちの奇妙な船上生活が始まる。突発した殺人事件をめぐって、無邪気な幼い心がもたらした恐るべき結末とは-。人間についての真実を天啓のように示した、『蠅の王』にも通ずる伝説的古典。
ロバート・グレーヴス「この私、クラウディウス」
『この私、クラウディウス』
ロバート・グレーヴス,多田智満子,赤井敏夫
2001/03/16
みすず書房
生まれついての病身で吃音症、貧弱な肉体に足をひきずり、母からうとまれ
歴史研究にうちこみ、誰にもかえりみられなかったこの人、クラウディウス。
ところがカエサル、アウグストゥスの後継をめぐって有力候補が次々と抹殺されていく
なかを、彼はひとり生きのびる。とうとう自分でさえ思いもかけない最高位に
登りつめるまで。
渦巻く陰謀、なみいる悪女たち。豪放な笑いにみちた目くるめく古代ローマの世界。
ロバート・ペン・ウォーレン「すべて王の臣」
『すべて王の臣 新装版』
ロバート・ペン・ウォーレン,鈴木重吉
2007/03/01
白水社
ロバート・ロッセン監督
映画『オール・ザ・キングスメン』原作
ピュリツァー賞受賞作品。“ロスト・ジェネレーション”の陰に隠れた、アメリカ南部の実力派作家が描く、「弱さと不完全さ」からの再生。映画『オール・ザ・キングスメン』原作。
ロレンス・ダレル「アレクサンドリア四重奏」
『アレクサンドリア四重奏 1 ジュスティーヌ』
ロレンス・ダレル,高松雄一
2007/03/17
河出書房新社
このエーゲ海の孤島に、ぼくはぼくたちの心を引き裂いたあの都会から逃れてきた。ぼくをメリッサに会わせ、そしてジュスティーヌに会わせたあの都会ーぼくがメリッサを見出したとき、彼女はアレクサンドリアの淋しい海岸に、性の翼を破られて、溺れかかった鳥のように打ち上げられていた。
彼女の明るいやさしい眼差しはぼくを幸せにした。それなのに、やがて出会ったジュスティーヌの仄暗くかげる凝視に、ぼくは抗うことができなかった。メリッサとジュスティーヌの夫を不幸にすることがわかっていても。

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