
国書刊行会「スタニスワフ・レム・コレクション」の一覧表
No. | 作品名 | 翻訳者名 | 解説 | 発売日 |
---|---|---|---|---|
11 | 電脳の歌 | 芝田文乃 | 沼野充義 | 2025/05/26 |
9 | 捜査・浴槽で発見された手記 | 久山宏一,芝田文乃 | 沼野充義 | 2024/03/11 |
7 | 火星からの来訪者 知られざるレム初期作品集 | 沼野充義,芝田文乃,木原槙子 | 沼野充義 | 2023/03/12 |
8 | マゼラン雲 | 後藤正子 | 沼野充義 | 2022/04/25 |
12 | 地球の平和 | 芝田文乃 | 沼野充義 | 2021/12/27 |
10 | インヴィンシブル | 関口時正 | 沼野充義 | 2021/09/27 |
4 | 主の変容病院・挑発 | 関口時正 | 沼野充義 | 2017/07/26 |
5 | 短篇ベスト10 | 沼野充義,関口時正, 久山宏一,芝田文乃 | 沼野充義 | 2015/05/25 |
2 | FIASKO‐大失敗 | 久山宏一 | 沼野充義 | 2007/01/01 |
3 | 天の声・枯草熱 | 沼野充義,吉上昭三,深見弾 | 沼野充義 | 2005/10/01 |
6 | 高い城・文学エッセイ | 沼野充義,巽孝之,芝田文乃, 加藤有子,井上暁子 | 沼野充義 | 2004/12/01 |
1 | ソラリス | 沼野充義 | 沼野充義 | 2004/09/20 |
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スタニスワフ・レムのこと

スタニスワフ・レム – Wikipedia
Stanisław Lem – Wikipedia
スタニスワフ・ヘルマン・レム(1921年9月12日 – 2006年3月27日)はポーランドの作家。哲学、未来学、文芸批評。SF作品の多くは風刺的でユーモラスな性格を持っている。レムの作品は50以上の言語に翻訳され、4500万部以上を売り上げている。世界的には、1961年の小説『惑星ソラリス』の著者として最もよく知られている。1976年、セオドア・スタージョンはレムを世界で最も広く読まれているSF作家と評した。
国書刊行会「スタニスワフ・レム・コレクション」のこと

国書刊行会
スタニスワフ・レム・コレクション
国書刊行会「スタニスワフ・レムコレクション」のこと
「電脳の歌」芝田文乃訳
『電脳の歌 (スタニスワフ・レム・コレクション)』
スタニスワフ・レム,芝田文乃
2025/05/26
国書刊行会
かくて全能のロボット建造師トルルルとクラパウツィウスのふたり組は、中世の騎士のごとく広大無辺の宇宙を隅から隅まで旅し、行く先々で権力に貪欲な惑星の王たちや、暗黒に住まう未知の怪物からつきつけられるとんでもない難題の数々にぶち当たる羽目に。──そんなふたりの奇想天外、奇妙奇天烈、抱腹絶倒の冒険を、諧謔と風刺、機智とユーモア、パロディに言語遊戯、文体実験や文明論的批評などを交えて寓話風に描いた愉快な連作短篇集。
邦訳版『宇宙創世記ロボットの旅』には未収録だった作品を精選増補し、新訳および本邦初訳でお届けする決定版。
「捜査・浴槽で発見された手記」久山宏一、芝田文乃訳
『捜査・浴槽で発見された手記 (スタニスワフ・レム・コレクション)』
スタニスワフ・レム,久山宏一,芝田文乃
2024/03/11
国書刊行会
冬のイギリスを舞台に展開するメタ推理小説ともいうべき『捜査』、3000年前、初期軌道探査遠征隊が持ち帰ったハルツィウス因子が、地球全体でパピル分解疫を引き起こした。これによりすべての紙は分解され、地球文明は記録も知識も失って崩壊した。未来の考古学者は長年の調査の末、ロッキー山脈の地層の下の巨大地下建造物〈第三ペンタゴン〉の遺跡から、奇跡的に保存されていた1篇の手記を発見する。『新第三紀人の記録』と題されたこの手記には、多層の迷宮のような建造物の中をさまよい歩く書き手の驚くべき経験が記されていた――疑似SF的不条理小説ともいうべき『浴槽で発見された手記』、レムの多面性を示す2篇を収録。
「火星からの来訪者」沼野充義、芝田文乃、木原槙子訳
『火星からの来訪者: 知られざるレム初期作品集 (スタニスワフ・レム・コレクション)』
スタニスワフ・レム,沼野充義,芝田文乃,木原槙子
2023/03/12
国書刊行会
『金星応答なし』に5年ほど先立つ、レムの本当のデビュー作とも言うべき本格的SF中篇『火星からの来訪者』、若き医師ステファン・チシニェツキは、町を歩いているときにユダヤ人と取り違えられて捕まり、他の無数のユダヤ人とともに貨車に押し込められ収容所に送られてしまう。ユダヤ人移送の決定的瞬間を描いた「ラインハルト作戦」、広島への原爆投下を主題にした、世界でもっとも早い文学作品の一つであり、SF的想像力を駆使して爆発の光景が創り出された「ヒロシマの男」など、レムがまだ20歳代だった1940年代から1950年にかけて書かれた、いずれも本邦初訳となる初期作品を収録。《星をちりばめた闇に茫然と言葉を失う者は/とても孤独で詩人に近い。》
「マゼラン雲」後藤正子訳
『マゼラン雲(スタニスワフ・レム・コレクション)』
スタニスワフ・レム,後藤正子
2022/04/25
国書刊行会
《私は、二百二十七名の一員として、太陽系の外を目指し、地球を発った。計画した目的を果たし、旅が始まって十年目の今、我々はこれから帰還の途に就く》32世紀。高度な科学技術的発展を成し遂げ、内太陽系をも生活圏とした人類は、その能力と野心を一層満たすために、ついに史上初の太陽系外有人探査計画に着手、地球に最も近い恒星であるケンタウルス座α星へ向かう決定を下した。そんな時代に、グリーンランドの小都市で医師の家庭に生まれた少年は、成長期の体験から宇宙航海士になることを決意、この有人探査計画を聞きつけると、遠征隊の審査試験に合格するために研鑽を重ね、晴れて巨大探査船ゲア号に搭乗する選りすぐりの遠征隊員の一員となる。
そして迎えた出発の日、宇宙空間をゆっくりと動き出したゲア号は、次第に速度を増し、遥かなる未知の空間へと踏み出していった。暗黒の真空を突き進む旅路の果てにはいったい何が待ち受けているのであろうか?――レムが晩年まで、ポーランド国内での再版と外国語への新たな翻訳を拒み続けた幻の長篇がついに邦訳なる。映画『イカリエ-XB1』原作。
「地球の平和」芝田文乃訳
『地球の平和 (スタニスワフ・レム・コレクション)』
スタニスワフ・レム,芝田文乃
2021/12/27
国書刊行会
自動機械の自立性向上に特化された近未来の軍事的進歩は、効果的かつ高価になり、その状況を解決する方法として人類は軍備をそっくり月へ移すことを考案、地球非軍事化と月軍事化の計画が承認される。こうして軍拡競争をAI任せにした人類であったが、立入禁止ゾーンとなった月面で兵器の進化がその後どうなっているのか皆目わからない。月の無人軍が地球を攻撃するのでは? 恐怖と混乱に駆られパニックに陥った人類の声を受けて月に送られた偵察機は、月面に潜ってしまったかのように、一台も帰還することがなかったばかりか、何の連絡も映像も送ってこなかった。かくて泰平ヨンに白羽の矢が立ち、月に向けて極秘の偵察に赴くが、例によってとんでもないトラブルに巻き込まれる羽目に……
《事の発端から話した方がいいだろう。その発端がどうだったか私は知らない、というのは別の話。なぜなら私は主に右大脳半球で記憶しなくてはならなかったのに、右半球への通路が遮断されていて、考えることができないからだ》レムの最後から二番目の小説にして、〈泰平ヨン〉シリーズ最終話の待望の邦訳。
「インヴィンシブル」関口時正訳
『インヴィンシブル (スタニスワフ・レム・コレクション)』
スタニスワフ・レム,関口時正
2021/09/27
国書刊行会
《レギスIIIへの着陸完了。サブ=デルタ92型砂漠惑星。われわれは第二手順に則ってエヴァナ大陸の赤道地帯へ上陸する》この通信から40時間後、まったく意味をなさない奇妙な音声を伝えてきたのを最後に消息を絶ったコンドル号を捜索するため、二等巡洋艦インヴィンシブル号は琴座の惑星レギスIIIに降り立った。そこは見わたす限りの広大な大地に生命の気配のない、赤茶けた灰色の空間であった。やがて、偵察のために投入された撮影衛星が人工的な構造物をとらえ、探索隊が写真が示す地点へと向かう。たどり着いたのは、奇怪な形状を有し廃墟と化した《都市》であった。
《都市》の内部へと足を踏み入れ、調査を進める探索隊であったが、そこにコンドル号発見の知らせがもたらされる。急ぎ現地に向かった一行が目にしたのは、あたり一面に物と人骨が散乱し、砂漠にめり込んでそそり立つ、変わりはてたコンドル号の姿であった。謎に満ちたこの惑星でいったい何が起こったのか⁉――『エデン』『ソラリス』からつらなるファースト・コンタクト三部作の傑作のポーランド語原典からの新訳。
「主の変容病院・挑発」関口時正訳
『主の変容病院・挑発 (スタニスワフ・レムコレクション)』
スタニスワフ・レム,関口時正
2017/07/26
国書刊行会
友人との再会から、青年医師ステファンは、煉瓦塀に周囲をかこまれ、丘の頂に屹立する、ビェジーニェツのとある病院に勤務することになる。そこ、「主の変容病院」では、奇怪な精神と嗜好を有する医師と患者たちが日々を営んでいた。彼らに翻弄されるステファンだったが、やがて病院は突如姿を現したナチスによって占拠されてしまう。次々と連行される患者たちを前にステファンの懊悩はなおいっそう深まっていき……レムの処女長篇『主の変容病院』のほか、ナチスによるユダヤ人大虐殺を扱った架空の歴史書の書評『挑発』や『二一世紀叢書』など、メタフィクショナルな中短篇5篇を収録。
「短篇ベスト10」沼野充義、関口時正、久山宏一、芝田文乃訳
『短篇ベスト10 (スタニスワフ・レム・コレクション)』
スタニスワフ・レム,沼野充義,関口時正,久山宏一,芝田文乃
2015/05/25
国書刊行会
集団主義のイデオロギーによって個人が厳しく抑圧される様を、独裁者の支配下、人びとが水の中に住むことを強制されている星に仮託して風刺的に描いた「航星日記・第十三回の旅」、大事故にあった宇宙船の中に唯一生き残った、壊れかけのロボットに秘められた謎を追った「テルミヌス」、高性能コンピュータに人類の歴史のありとあらゆる情報を吸収させた上で詩を作らせる、抱腹絶倒の言葉遊び「探検旅行第一のA(番外編)、あるいはトルルルの電遊詩人」など、本国ポーランドの読者人気投票で選ばれた15篇の短篇から、新訳の10篇をセレクト。レムの短篇の神髄ともいうべきえりすぐりの傑作選。
「FIASKO – 大失敗」久山宏一訳
『FIASKO‐大失敗 (スタニスワフ・レムコレクション)』
スタニスワフ・レム,久山宏一
2007/01/01
国書刊行会
土星の衛星タイタンにおける救出任務の最中に遭難した宇宙飛行士パルヴィスは、自らをガラス固化して22世紀に蘇生する。地球外知的生命体探査に旅立つ宇宙船エウリディケ号に乗り込んだ彼は、最先端の自然科学者やカトリックの神父らとともに、知的生命体が存在する可能性のある惑星クウィンタを目指す。やがて、光を超える旅の彼方に彼らが見たものは、地球とは別種の進化を遂げた文明の姿だった。不可避の大失敗を予感させつつ、文明の「未来」を思考したレム最後の神話的長篇。
「天の声・枯草熱」沼野充義、吉上昭三、深見弾訳
『天の声・枯草熱 (スタニスワフ・レム コレクション)』
スタニスワフ・レム,沼野充義,吉上昭三,深見弾
2005/10/01
国書刊行会
偶然捉えられた地球外からの信号を解読するために一流科学者たちのチームが結成された。しかし、信号のわずかな部分の情報からコロイド状の物質はつくり出すものの、事実を解明できぬまま、やがて計画全体が政治家の思惑に翻弄されていく…。大物数学者の遺稿というスタイルで人間の認識の限界をもあぶりだす長篇『天の声』と、ナポリで起きた中年男の連続怪死事件をめぐって、捜査の依頼を受けた「枯草熱」(花粉症のようなアレルギー)の元宇宙飛行士が、男たちの足跡をたどるうちに自ら予想外の出来事に巻き込まれていく確率論的ミステリをカップリング。かつてサンリオSF文庫に収録された後期レムを代表する二つの長篇をまとめて復刊。
「高い城・文学エッセイ」沼野充義、巽孝之、芝田文乃、加藤有子、井上暁子訳
『高い城・文学エッセイ (スタニスワフ・レム コレクション)』
スタニスワフ・レム,沼野充義,巽孝之,芝田文乃, 加藤有子,井上暁子
2004/12/01
国書刊行会
第二次大戦直前のルヴフで暮らした少年時代を、情感豊かに綴った自伝に、ディック、ウェルズ、ドストエフスキー、ボルヘス、ナボコフといった作家論や、『SFと未来学』からの抄訳を収める。
「ソラリス」沼野充義訳
『ソラリス (スタニスワフ・レム コレクション)』
スタニスワフ・レム,沼野充義
2004/09/20
国書刊行会
ほぼ全域を海に覆われた惑星ソラリス。
その謎を解明すべくステーションに乗り込んだ心理学者ケルビンのもとに今は亡き恋人ハリーが現れる……。
「生きている海」をめぐって人間存在の極限を描く傑作。タルコフスキーとソダーバーグによって映画化された新世紀の古典、ポーランド語原典からの新訳刊行!
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