
ニューヨーク・タイムズ紙が2024年7月に発表した「21世紀のベスト100冊」の一覧表を作成しました。これは、2000年以降に刊行された小説を対象に、作家・批評家・書店員など数百人の専門家へのアンケートをもとに選ばれた100冊です。
このページでは、洋書版の一覧表に加えて、邦訳版の一覧表も掲載。そちらは、作家名・翻訳者名・出版社名での並べ替えにも対応しています。
- NYT「21世紀のベスト100冊」の邦訳作品一覧表
- NYT「21世紀のベスト100冊」の一覧表(洋書)
- ニューヨークタイムズ「21世紀のベスト100冊」とは
- ニューヨーク・タイムズ関連のまとめ記事
- NYT「21世紀のベスト100冊」の邦訳作品
- 「ジュリエット」アリス・マンロー
- 「両方になる」アリ・スミス
- 「贖罪」イアン・マキューアン
- 「シンパサイザー」ヴィエト・タン・ウェン
- 「地図になかった世界」エドワード・P・ジョーンズ
- 「オリーヴ・キタリッジの生活」エリザベス・ストラウト
- 「トラスト」エルナン・ディアズ
- 「失われた女の子」エレナ・フェッランテ
- 「わたしを離さないで」カズオ・イシグロ
- 「ほんのささやかなこと」クレア・キーガン
- 「ザ・ロード」コーマック・マッカーシー
- 「地下鉄道」コルソン・ホワイトヘッド
- 「ならずものがやってくる」ジェニファー・イーガン
- 「ミドルセックス」ジェフリー・ユージェニデス
- 「オスカー・ワオの短く凄まじい人生」ジュノ・ディアス
- 「十二月の十日」ジョージ・ソーンダーズ
- 「友だち」シーグリッド・ヌーネス
- 「ホワイト・ティース」ゼイディー・スミス
- 「煙の樹」 デニス・ジョンソン
- 「結婚/毒」トーヴェ・ディトレウセン
- 「ゴールドフィンチ」ドナ・タート
- 「消失」パーシヴァル・エヴェレット
- 「菜食主義者」ハン・ガン
- 「ウルフホール」ヒラリー・マンテル
- 「ハリケーンの季節」フェルナンダ・メルチョール
- 「恐るべき緑」 ベンハミン・ラバトゥッツ
- 「10:04」 ベン・ラーナー
- 「七つの殺人に関する簡潔な記録」マーロン・ジェイムズ
- 「ギレアド」マリリン・ロビンソン
- 「パチンコ」ミン・ジン・リー
- 「オーバーストーリー」リチャード・パワーズ
- 「掃除婦のための手引き書」ルシア・ベルリン
- 「2666」ロベルト・ボラーニョ
NYT「21世紀のベスト100冊」の邦訳作品一覧表
| 作品名 | 作家名 | 翻訳者名 | 出版社ほか | 発売日 |
|---|---|---|---|---|
| イラクサ | アリス・マンロー | 小竹由美子 | 新潮クレスト・ ブックス | 2006/03/29 |
| ジュリエット | アリス・マンロー | 小竹由美子 | 新潮クレスト・ ブックス | 2016/10/31 |
| 両方になる | アリ・スミス | 木原善彦 | 新潮クレスト・ ブックス | 2018/09/27 |
| ファン・ホーム ある家族の悲喜劇 | アリソン・ベクダル | 椎名ゆかり | 小学館集英社 プロダクション | 2017/12/20 |
| ベル・カント | アン・パチェット | 山本やよい | ハヤカワepi文庫 | 2019/10/17 |
| 「ちがい」がある子とその親の物語 | アンドリュー・ソロモン | 依田卓巳, 戸田早紀, 高橋佳奈子 | 海と月社 | 2020/12/04 |
| 贖罪 | イアン・マキューアン | 小山太一 | 新潮文庫 | 2018/12/22 |
| シンパサイザー | ヴィエト・タン・ウェン | 上岡伸雄 | ハヤカワ・ ミステリ文庫 | 2017/08/24 |
| 地図になかった世界 | エドワード・P・ジョーンズ | 小澤英実 | 白水社 エクス・リブリス | 2011/12/21 |
| 第五の季節 | N・K・ジェミシン | 小野田和子 | 創元SF文庫 | 2020/06/12 |
| ステーション・イレブン | エミリー・セントジョン・ マンデル | 満園真木 | 小学館文庫 | 2015/02/06 |
| オリーヴ・キタリッジの生活 | エリザベス・ストラウト | 小川高義 | ハヤカワepi文庫 | 2012/10/04 |
| トラストー絆/わが人生/ 追憶の記/未来ー | エルナン・ディアズ | 井上里 | 早川書房 | 2023/05/26 |
| リラとわたし (ナポリの物語 1) | エレナ・フェッランテ | 飯田亮介 | 早川書房 | 2017/07/06 |
| 失われた女の子 (ナポリの物語 4) | エレナ・フェッランテ | 飯田亮介 | 早川書房 | 2019/12/19 |
| わたしを離さないで | カズオ・イシグロ | 土屋政雄 | ハヤカワepi文庫 | 2008/08/22 |
| トゥモロー・アンド・ トゥモロー・アンド・トゥモロー | ガブリエル・ゼヴィン | 池田真紀子 | 早川書房 | 2023/10/06 |
| ヘヴィ あるアメリカ人の回想録 | キエセ・レイモン | 山田文 | 里山社 | 2021/06/07 |
| いつまでも美しく | キャサリン・ブー | 石垣賀子 | 早川書房 | 2014/01/24 |
| ほんのささやかなこと | クレア・キーガン | 鴻巣友季子 | 早川書房 | 2024/10/23 |
| ライフ・アフター・ライフ | ケイト・アトキンソン | 青木純子 | 東京創元社 | 2020/05/29 |
| ザ・ロード | コーマック・マッカーシー | 黒原敏行 | ハヤカワepi文庫 | 2010/05/30 |
| 地下鉄道 | コルソン・ホワイトヘッド | 谷崎由依 | ハヤカワepi文庫 | 2020/10/15 |
| 奔放な生、うつくしい実験 | サイディヤ・ハートマン | 榎本空 | 勁草書房 | 2025/10/01 |
| 友だち | シーグリッド・ヌーネス | 村松潔 | 新潮クレスト・ ブックス | 2020/01/30 |
| 歌え、葬られぬ者たちよ、歌え | ジェスミン・ウォード | 石川由美子 | 作品社 | 2020/03/25 |
| 骨を引き上げろ | ジェスミン・ウォード | 石川由美子 | 作品社 | 2021/09/02 |
| 私たちが刈り取った男たち | ジェスミン・ウォード | 石川由美子 | 作品社 | 2026/03/04 |
| ならずものがやってくる | ジェニファー・イーガン | 谷崎由依 | ハヤカワepi文庫 | 2015/04/22 |
| ミドルセックス | ジェフリー・ユージェニデス | 佐々田雅子 | 早川書房 | 2004/03/24 |
| がん 4000年の歴史 | シッダールタ・ムカジー | 田中文 | ハヤカワ文庫NF | 2016/06/23 |
| オスカー・ワオの短く凄まじい人生 | ジュノ・ディアス | 都甲幸治, 久保尚美 | 新潮クレスト・ ブックス | 2011/02/25 |
| 十二月の十日 | ジョージ・ソーンダーズ | 岸本佐知子 | 河出文庫 | 2023/07/06 |
| リンカーンとさまよえる霊魂たち | ジョージ・ソーンダーズ | 上岡伸雄 | 河出書房新社 | 2018/07/24 |
| パストラリア | ジョージ・ソーンダーズ | 法村里絵 | KADOKAWA | 2002/11/29 |
| 悲しみにある者 | ジョーン・ディディオン | 池田年穂 | 慶應義塾大学 出版会 | 2011/09/20 |
| コレクションズ | ジョナサン・フランゼン | 黒原敏行 | ハヤカワepi文庫 | 2011/08/10 |
| セカンドハンドの時代 | スヴェトラーナ・ アレクシエーヴィッチ | 松本妙子 | 岩波書店 | 2016/09/30 |
| ホワイト・ティース | ゼイディー・スミス | 小竹由美子 | 中公文庫 | 2021/06/23 |
| 美について | ゼイディー・スミス | 堀江里美 | 河出書房新社 | 2015/12/01 |
| 世界と僕のあいだに | タナハシ・コーツ | 池田年穂 | 慶應義塾大学 出版会 | 2017/02/07 |
| アウステルリッツ | W・G・ゼーバルト | 鈴木仁子 | 白水社 | 2020/02/29 |
| 結婚という物語 | タヤリ・ジョーンズ | 加藤洋子 | ハーパーコリンズ ・ジャパン | 2021/03/22 |
| アメリカーナ | チママンダ・ンゴズィ・ アディーチェ | くぼたのぞみ | 河出文庫 | 2019/12/06 |
| クラウド・アトラス | デイヴィッド・ミッチェル | 中川千帆 | 河出書房新社 | 2013/01/22 |
| 煙の樹 | デニス・ジョンソン | 藤井光 | 白水社 エクス・リブリス | 2010/02/01 |
| 結婚/毒 コペンハーゲン三部作 | トーヴェ・ディトレウセン | 枇谷玲子 | みすず書房 | 2023/06/20 |
| ディトランジション、ベイビー | トーリ・ピーターズ | 吉田育未 | 河出書房新社 | 2025/11/25 |
| ゴールドフィンチ | ドナ・タート | 岡真知子 | 河出書房新社 | 2016/06/25 |
| マーシイ | トニ・モリスン | 大社淑子 | 早川書房 | 2010/01/01 |
| ヨーロッパ戦後史 1945-1971 | トニー・ジャット | 森本醇 | みすず書房 | 2008/03/20 |
| 消失 | パーシヴァル・エヴェレット | 雨海弘美 | 集英社 | 2026/01/07 |
| ニッケル・アンド・ダイムド | バーバラ・エーレンライク | 曽田和子 | 東洋経済新報社 | 2006/07/28 |
| 菜食主義者 | ハン・ガン | きむふな | CUON | 2011/06/15 |
| 帰還: 父と息子を分かつ国 | ヒシャーム・マタール | 金原瑞人, 野沢佳織 | 人文書院 | 2018/11/28 |
| ウルフ・ホール | ヒラリー・マンテル | 宇佐川晶子 | 早川書房 | 2011/07/08 |
| 罪人を召し出せ | ヒラリー・マンテル | 宇佐川晶子 | 早川書房 | 2013/09/20 |
| プロット・アゲンスト・アメリカ | フィリップ・ロス | 柴田元幸 | 集英社文庫 | 2024/04/19 |
| ヒューマン・ステイン | フィリップ・ロス | 上岡伸雄 | 集英社 | 2004/04/26 |
| ハリケーンの季節 | フェルナンダ・メルチョール | 宇野和美 | 早川書房 | 2023/12/20 |
| オはオオタカのオ | ヘレン・マクドナルド | 山川純子 | 白水社 | 2016/09/27 |
| 10:04 | ベン・ラーナー | 木原善彦 | 白水Uブックス | 2025/12/16 |
| 恐るべき緑 | ベンハミン・ラバトゥッツ | 松本健二 | 白水社 エクス・リブリス | 2024/02/18 |
| 七つの殺人に関する簡潔な記録 | マーロン・ジェイムズ | 旦敬介 | 早川書房 | 2019/06/20 |
| カヴァリエ&クレイの驚くべき冒険 | マイケル・シェイボン | 菊地よしみ | 早川書房 | 2001/11/01 |
| 家を失う人々 | マシュー・デスモンド | 栗木さつき | 海と月社 | 2023/11/30 |
| ギレアド | マリリン・ロビンソン | 宇野元 | 新教出版社 | 2017/10/25 |
| ペルセポリスI イランの少女マルジ | マルジャン・サトラピ | 園田恵子 | バジリコ | 2005/06/13 |
| パチンコ | ミン・ジン・リー | 池田真紀子 | 文春文庫 | 2023/07/05 |
| 西への出口 | モーシン・ハミッド | 藤井光 | 新潮クレスト・ ブックス | 2019/12/24 |
| オーバーストーリー | リチャード・パワーズ | 木原善彦 | 新潮社 | 2019/10/30 |
| 掃除婦のための手引き書 | ルシア・ベルリン | 岸本佐知子 | 講談社文庫 | 2022/03/15 |
| 愛し続けられない人々 | レイチェル・カスク | 榎本義子 | 図書新聞 | 2019/11/30 |
| 倒壊する巨塔 | ローレンス・ライト | 平賀秀明 | 白水社 | 2024/06/28 |
| 2666 | ロベルト・ボラーニョ | 野谷文昭, 内田兆史, 久野量一 | 白水社 | 2012/09/26 |
| 野生の探偵たち | ロベルト・ボラーニョ | 柳原孝敦, 松本健二 | 白水社 エクス・リブリス | 2010/04/01 |
↑リンクはAmazon、スクロール可。
作家名検索でこれまでの翻訳作品も確認できます。
発売日の降順です。
紹介年での並べ替えもできます。
NYT「21世紀のベスト100冊」の一覧表(洋書)
↑リンクはAmazon、
作家名で検索、スクロール可能、
右には英語の作家名、並べ替えできます。
洋書のリンクは基本的にはKindle、
表紙は楽天ブックスです。
ニューヨークタイムズ「21世紀のベスト100冊」とは

The New York Times
The 100 Best Books of the 21st Century
503名の小説家、ノンフィクション作家、詩人、批評家、そしてその他読書愛好家による投票により選出されました。ニューヨーク・タイムズ・ブック・レビューのスタッフも協力しています。
Goodreads
NYT The 100 Best Books of the 21st Century
一覧表はこちらのリストを元に作成。
ニューヨーク・タイムズ関連のまとめ記事
NYT「21世紀のベスト100冊」の邦訳作品
「ジュリエット」アリス・マンロー
『ジュリエット (新潮クレスト・ブックス)』
アリス・マンロー,小竹由美子
2016/10/31
新潮社
ペドロ・アルモドバル監督
映画『ジュリエッタ』原作小説
海で死んだ夫。突然姿を消した二十歳の娘。届かない互いの思いを描く連作短篇を巨匠アルモドバル監督が映画化!
ジュリエットという一人の女を主人公に、行きずりの出会い、妊娠と結婚、夫の死、そして母娘の愛と確執を描く連作三篇を中心に、人生の不可解をそのまま投げだすような、ビターでサスペンスフルなマンロー円熟期の短篇集。
「両方になる」アリ・スミス
『両方になる (新潮クレスト・ブックス)』
アリ・スミス,木原善彦
2018/09/27
新潮社
15世紀イタリアに生きたルネサンスの画家と、母を失ったばかりの21世紀のイギリスの少女。二人の物語は時空を超えて響き合い、男と女、絵と下絵、事実と虚構の境界をも鮮やかに塗り替えていく。そして再読したとき、物語はまったく別の顔を見せるー。未だかつてない楽しさと驚きに満ちた長篇小説。コスタ賞、ベイリーズ賞、ゴールドスミス賞受賞作。
「贖罪」イアン・マキューアン
たった一つの嘘が、人生を破壊する――。
少女の嘘が、愛し合う二人を引き裂いた。償いは可能なのか?現代英文学の最高傑作。
13歳の夏、作家を夢見るブライオニーは偽りの告発をした。姉セシーリアの恋人ロビーの破廉恥な罪を。それがどれほど禍根を残すかなど、考えもせずに――引き裂かれた恋人たちの運命。ロビーが味わう想像を絶する苦難。やがて第二次大戦が始まり、自らが犯した過ちを悔いたブライオニーは看護婦を志す。すべてを償うことは可能なのか。そしてあの夏の真実とは。現代英文学の金字塔的名作!
「シンパサイザー」ヴィエト・タン・ウェン
『シンパサイザー (上) (ハヤカワ・ミステリ文庫)』
『シンパサイザー (下) (ハヤカワ・ミステリ文庫)』
ヴィエト・タン・ウェン,上岡伸雄
2017/08/24
早川書房
「私はスパイです。冬眠中の諜報員であり、秘密工作員。二つの顔を持つ男――」捕らえられた北ベトナムのスパイは、独房で告白をつづる。息もつかせぬスパイ小説にして皮肉に満ちた文芸長篇。ピュリッツァー賞、エドガー賞最優秀新人賞など六冠に輝いた傑作!
「地図になかった世界」エドワード・P・ジョーンズ
『地図になかった世界 (エクス・リブリス)』
エドワード・P・ジョーンズ,小澤英実
白水社
2011/12/21
南北戦争以前、「黒人に所有された黒人奴隷」たちを描いた歴史長篇。日々の暮らしの喜怒哀楽を静かに語り、胸を打つ。ピュリツァー賞ほか主要文学賞を独占した話題作。柴田元幸氏推薦!
「オリーヴ・キタリッジの生活」エリザベス・ストラウト
『オリーヴ・キタリッジの生活 (ハヤカワepi文庫)』
エリザベス・ストラウト,小川高義
2012/10/04
早川書房
フランシス・マクドーマンド主演でドラマ化
『オリーヴ・キタリッジ』
アメリカ北東部にある小さな港町クロズビー。一見何も起こらない町の暮らしだが、人々の心にはまれに嵐も吹き荒れて、いつまでも癒えない傷痕を残していくー。住人のひとりオリーヴ・キタリッジは、繊細で、気分屋で、傍若無人。その言動が生む波紋は、ときに激しく、ときにひそやかに周囲に広がっていく。人生の苦しみや喜び、後悔や希望を静かな筆致で描き上げ、ピュリッツァー賞に輝いた連作短篇集。
「トラスト」エルナン・ディアズ
『トラストー絆/わが人生/追憶の記/未来ー』
エルナン・ディアズ,井上里
早川書房
2023/05/26
1930年代、NY。金融の寵児、アンドルー・べヴルをモデルにした小説『絆』が出版されたが本人はこれに猛反発。自伝を秘書に代筆させる。その後秘書は当時の回想録を記し、数十年後、アンドルーの妻の日記を発見するがーー。視点の異なる四篇からなる実験的小説。
「失われた女の子」エレナ・フェッランテ
『失われた女の子 (ナポリの物語 4)』
エレナ・フェッランテ,飯田亮介
2019/12/19
早川書房
マン・ブッカー国際賞候補作
生まれ育った故郷を抜け出したいと願ったふたりの少女がいた――エレナは街を出るが、恋の果てに帰ってくる。一方リラは、故郷で実業家として成功するが。ニューヨーク・タイムズ紙やタイム誌の年間ベストに選出。世界中の読書家を虜にした四部作、ついに完結
「わたしを離さないで」カズオ・イシグロ
『わたしを離さないで (ハヤカワepi文庫)』
カズオ・イシグロ,土屋政雄
2008/08/25
早川書房
優秀な介護人キャシー・Hは「提供者」と呼ばれる人々の世話をしている。生まれ育った施設ヘールシャムの親友トミーやルースも提供者だった。キャシーは施設での奇妙な日々に思いをめぐらす。図画工作に力を入れた授業、毎週の健康診断、保護官と呼ばれる教師たちのぎこちない態度…。彼女の回想はヘールシャムの残酷な真実を明かしていくー全読書人の魂を揺さぶる、ブッカー賞作家の新たなる代表作。
「ほんのささやかなこと」クレア・キーガン
『ほんのささやかなこと』
クレア・キーガン,鴻巣友季子
2024/10/23
早川書房
キリアン・マーフィー主演映画原作
1985年、アイルランドの小さな町。寒さが厳しくなり石炭の販売に忙しいビル・ファーロングは、町が見て見ぬふりをしていた女子修道院の〝秘密″を目撃し――優しく静謐な文体で多くの読者に愛される現代アイルランド文学の旗手が贈る、史実に基づいた傑作中篇
「ザ・ロード」コーマック・マッカーシー
「地下鉄道」コルソン・ホワイトヘッド
『地下鉄道 (ハヤカワepi文庫)』
コルソン・ホワイトヘッド,谷崎由依
2020/10/15
早川書房
19世紀、アメリカ。南部の農園で過酷な生活を送る奴隷の少女コーラは、新入りの少年シーザーから奴隷を逃がす“地下鉄道”の話を聞き、ともに逃亡を決意する。冷酷な奴隷狩り人リッジウェイに追われながらも、コーラは地下をひそかに走る鉄道に乗り、さまざまな州をわたり、人に助けられ、また裏切られながら、自由が待つという北をめざす。ピュリッツアー賞、全米図書賞、アーサー・C・クラーク賞受賞作。
「ならずものがやってくる」ジェニファー・イーガン
『ならずものがやってくる (ハヤカワepi文庫)』
ジェニファー・イーガン,谷崎由依
2015/04/22
早川書房
ふと目に留まった見知らぬ人の鞄と、そこからのぞく財布。サーシャはこらえきれず財布に手を伸ばすが…。
問題を抱える若い女性と、その上司の元パンクロッカーからはじまる物語は、過去と未来を行き来しながら、二人が人生の軌跡を交えた人々につながっていく。あふれる詩情と優れた構成で描かれる、さまざまな生の落胆と希望。世界的ベストセラーとなったピュリッツァー賞、全米批評家協会賞受賞作。
「ミドルセックス」ジェフリー・ユージェニデス
『ミドルセックス』
ジェフリー・ユージェニデス,佐々田雅子
2004/03/24
早川書房
デズデモーナとレフティーは姉弟でありながら、深く愛し合っていた。1922年、ギリシャとトルコの戦争で村が壊滅し、二人はいとこ夫婦を頼りにアメリカ、デトロイトへ夫と妻として渡る。やがて、二組の夫婦の子供、ミルトンとテッシーが惹かれ合うようになる。1960年、そこに生まれた待望の女の子がわたし、カリオペだ。
車産業が隆盛を誇る街デトロイトで、祖父が始めた食堂を父が繁盛させ、わたしは大事に育てられた。女子高に通うようになったわたしは、自分の体つきに悩み、ある同級生への熱い想いに苦しんでいた。そんなある日、自分がふつうの女の子ではないことを知ったわたしは、激しい衝撃を受け、家族のもとを飛び出すが…。
「オスカー・ワオの短く凄まじい人生」ジュノ・ディアス
『オスカー・ワオの短く凄まじい人生 (新潮クレスト・ブックス)』
ジュノ・ディアス,都甲幸治,久保尚美
2011/02/25
新潮社
オスカーはファンタジー小説やロールプレイング・ゲームに夢中のオタク青年。心優しいロマンチストだが、女の子にはまったくモテない。不甲斐ない息子の行く末を心配した母親は彼を祖国ドミニカへ送り込み、彼は自分の一族が「フク」と呼ばれるカリブの呪いに囚われていることを知る。独裁者トルヒーヨの政権下で虐殺された祖父、禁じられた恋によって国を追われた母、母との確執から家をとびだした姉。それぞれにフクをめぐる物語があった―。英語とスペイン語、マジックリアリズムとオタク文化が激突する、全く新しいアメリカ文学の声。ピュリツァー賞、全米批評家協会賞をダブル受賞、英米で100万部のベストセラーとなった傑作長篇。
「十二月の十日」ジョージ・ソーンダーズ
『十二月の十日 (河出文庫)』
ジョージ・ソーンダーズ,岸本佐知子
2023/07/06
河出書房新社
愛する長女のために素敵な誕生パーティを開こうと格闘する父親、中世テーマパークで働き、思考も語彙も騎士となる男、人間モルモットとして感覚を増幅する薬を投与される若者たち…報われない人々の愛情や優しさや尊厳を、奇想に満ちた物語と独創的な文体で描きだす現代アメリカ最重要作家の傑作短編集。
「友だち」シーグリッド・ヌーネス
『友だち (新潮クレスト・ブックス)』
シーグリッド・ヌーネス,村松潔
2020/01/30
新潮社
物言わぬ犬の哀しみを抱きとめて、わたしは静かに言葉を紡ぎつづける。誰よりも心許せる初老の男友だちが自殺し、大きな空洞を抱えた女性作家の狭いアパートに、男が飼っていた巨大な老犬が転がり込む。真冬のニューヨーク。次第に衰えゆく犬との残された時間の中で、愛や友情のかたち、老いること、記憶や書くことの意味について、深い思索が丹念に綴られてゆく……。2018年全米図書賞受賞作。
「ホワイト・ティース」ゼイディー・スミス
『ホワイト・ティース(上) (中公文庫)』
『ホワイト・ティース(下) (中公文庫)』
ゼイディー・スミス,小竹由美子
2021/06/23
中央公論新社
ロンドン下町出身の優柔不断な中年男・アーチーと、バングラデシュ出身の誇り高きムスリム・サマード。第二次大戦で親友になったふたりは、ロンドンで新たな人生を模索する。ジャマイカ系の若い妻を迎えたアーチーと、故郷からやってきた妻と家庭を築いたサマードが直面する移民家族の波瀾万丈を、知的でユーラスに描いた傑作長篇小説。全二巻。
「煙の樹」 デニス・ジョンソン
『煙の樹 (エクス・リブリス)』
デニス・ジョンソン,藤井光
白水社
2010/02/01
ベトナム戦争を真正面から描いた傑作長篇。『ジーザス・サン』の作家が到達した、『エレクトリック・レディランド』!「全米図書賞」受賞作品。
「結婚/毒」トーヴェ・ディトレウセン
『結婚/毒――コペンハーゲン三部作』
トーヴェ・ディトレウセン,枇谷玲子
みすず書房
自らの経験の全てを題材として、女性のアイデンティティをめぐる葛藤をオートフィクション/回想記として世に出したトーヴェ。自分に正直にあろうとする人間の生きるむずかしさを、文学と人生で表した。
ナチス・ドイツの影が迫り来る時代のコペンハーゲンを舞台に描かれる、記念碑的三部作を一巻にして贈る。
「ゴールドフィンチ」ドナ・タート
『ゴールドフィンチ1』
ドナ・タート,岡真知子
2016/06/25
河出書房新社
「ゴールドフィンチ全4巻 (Kindle)」
美術館爆破テロで母を亡くした少年・テオは、その時美術館から1枚の名画を持ち去った――レンブラントとフェルメールを結ぶ画家、ファブリティウスの「ごしきひわ」。孤児となったテオはそのオランダ黄金時代の小さな名画とともに、波瀾万丈の運命を辿ってゆく。友情と裏切り、恋と失望、ドラッグとギャング、そして名画をめぐる恐れと魅了……。「21世紀のディケンズ」とも称された、長編大作全4巻。
「消失」パーシヴァル・エヴェレット
『消失』
パーシヴァル・エヴェレット,雨海弘美
2026/01/07
集英社
セロニアス・エリスン(通称モンク)はアフリカ系アメリカ人で、大学で教鞭をとりながら小説家として文学的な作品を書いている。彼の目からみると黒人を売りにしたレベルの低い作品が世間ではベストセラーとなっていた。〔…〕
モンクは亡き父の書斎に入り、父が使っていた古いタイプライターで小説を書き始める。一気に書き上げたその中編小説は、モンクにとって到底発表できないような低俗極まりない作品だった。しかし、別名スタッグ・リーで書いたその原稿をエージェントが大手出版社に送ったところ絶賛され、多額の契約金で出版されることに。2024年アカデミー賞脚色賞を受賞した映画『アメリカン・フィクション』原作小説。
「菜食主義者」ハン・ガン
『菜食主義者 (新しい韓国の文学 1)』
ハン・ガン,きむふな
2011/06/15
クオン
「新しい韓国文学シリーズ」第1作としてお届けするのは、韓国で最も権威ある文学賞といわれている李箱(イ・サン)文学賞を受賞した女性作家、ハン・ガンの『菜食主義者』。韓国国内では、「これまでハン・ガンが一貫して描いてきた欲望、死、存在論などの問題が、この作品に凝縮され、見事に開花した」と高い評価を得た、ハン・ガンの代表作です。
ごく平凡な女だったはずの妻・ヨンヘが、ある日突然、肉食を拒否し、日に日にやせ細っていく姿を見つめる夫(「菜食主義者」)、妻の妹・ヨンヘを芸術的・性的対象として狂おしいほど求め、あるイメージの虜となってゆく姉の夫(「蒙古斑」)、変わり果てた妹、家を去った夫、幼い息子……脆くも崩れ始めた日常の中で、もがきながら進もうとする姉・インへ(「木の花火」)-
3人の目を通して語られる連作小説集。
「ウルフホール」ヒラリー・マンテル
『ウルフホール 上』
『ウルフホール 下』
ヒラリー・マンテル, 宇佐川晶子
2011/07/08
早川書房
BBCドラマ『ウルフ・ホール』原作小説
16世紀のイギリス、ロンドン。息子が生まれないと悩む国王ヘンリー八世は、王妃との離婚を願う。しかし、教皇の反対により、一向に離婚協議は進まない。トマス・クロムウェルは、卑しい生まれから自らの才覚だけで生きてきた男。数カ国語を流暢に話し、記憶力に優れ、駆け引きに長けた戦略家だった。仕える枢機卿の権勢が衰えていくなか、クロムウェルはヘンリー八世に目をかけられるようになるがー16世紀のイギリス宮廷を、希代の天才政治家クロムウェルの目から描いた興奮の歴史大作。ブッカー賞、全米批評家協会賞、ウォルター・スコット賞受賞。
「ハリケーンの季節」フェルナンダ・メルチョール
『ハリケーンの季節』
フェルナンダ・メルチョール,宇野和美
2023/12/20
早川書房
2024年度日本翻訳家協会・翻訳特別賞受賞作
とある村で、〈魔女〉の死体が見つかる。彼女は村の女たちに薬草を処方し、堕胎もしてやっていた。彼女を殺したのは一体誰か–。暴力と貧困がはびこる現代メキシコの田舎を舞台に狂気と悲哀を描き、名だたる文学賞候補となった西語圏文壇新星による傑作長篇
「恐るべき緑」 ベンハミン・ラバトゥッツ
『恐るべき緑 (エクス・リブリス)』
ベンハミン・ラバトゥッツ,松本健二
2024/02/18
白水社
この素晴らしい地獄は、あなた方のおかげでないとしたら、いったい誰のおかげでしょうか?科学史にプロメテウスの火をもたらした学者たちの奇妙な人生と、それぞれに訪れた発見/啓示の瞬間…。世界33か国で刊行、チリの新鋭による奇天烈なフィクション!2021年度英国PEN翻訳小説賞、チリ・サンティアゴ市文学賞受賞作。2021年度国際ブッカー賞、全米図書賞(翻訳部門)最終候補作。
「10:04」 ベン・ラーナー
『10:04 (白水Uブックス)』
ベン・ラーナー,木原善彦
2025/12/16
白水社
ハリケーンの上陸が迫るニューヨーク、ブルックリン。詩人である語り手の〈僕〉は、前年に発表した小説デビュー作の長編で思いもよらぬ評価を受けていた。このほど『ニューヨーカー』誌に掲載された短編を組み込んで二作目の長編を書くと約束すれば、6桁強の原稿料が前払いでもらえるという。
その一方で、〈僕〉の大動脈は解離の可能性があると診断され、また親友の女性からは人工授精のために精子を提供してほしいと頼まれていた。〈僕〉は自分がかつて雑誌を編集していたときに著名な詩人たちとの間で交わしたやり取りを偽造して小説に取り込む可能性を探るがー『ニューヨーク・タイムズ』紙が選ぶ21世紀のベスト100冊に選出された、ベン・ラーナーの飛躍作。
「七つの殺人に関する簡潔な記録」マーロン・ジェイムズ
『七つの殺人に関する簡潔な記録』
マーロン・ジェイムズ,旦敬介
2019/06/20
早川書房
1976年12月のボブ・マーリー暗殺未遂事件。犯行に及んだ7人は何者で、目的は何だったのかーー真相は明かされず、米国の陰謀すら囁かれる事件をもとにした長篇小説。売人やジャーナリスト、CIA局員、亡霊までがうごめく、血塗られた歴史が語られる
「ギレアド」マリリン・ロビンソン
『ギレアド』
マリリン・ロビンソン,宇野元
2017/10/25
新教出版社
2005年ピューリツァー賞・全米批評家賞受賞小説 アイオワ州のギレアドという片田舎の町。 カルヴァンとバルトを愛読する老牧師が自らの死期を意識し、若い妻との間にもうけた幼い息子に手紙を綴る。南北戦争から冷戦期にいたる三代にわたる牧師一家の信仰の継承と屈折。帰郷した知己の青年と妻との関係。自らの揺れる心。隣人たちの人生――。 「私はこの本の虜になった」バラク・オバマ。
「パチンコ」ミン・ジン・リー
『パチンコ 上 (文春文庫)』
ミン・ジン・リー,池田真紀子
2023/07/05
文藝春秋
日韓併合下の釜山沖の小さな島、影島。下宿屋の娘、キム・ソンジャは、粋な仲買人のハンスと出会い、恋に落ちて身籠るが、実はハンスには妻子がいた。妊娠を恥じる彼女に牧師のイサクが手を差し伸べる。二人はイサクの兄が住む大阪の鶴橋へ。しかし過酷な日々が待ち受けていた――。全世界で共感を呼んだ大作、ついに文庫化!
「オーバーストーリー」リチャード・パワーズ
『オーバーストーリー』
リチャード・パワーズ,木原善彦
2019/10/30
新潮社
アメリカ最後の原始林を救え。米現代文学の旗手が放つ、森羅を覆い尽す物語。撃墜されるも東南アジアの聖木に救われた兵士、四世代に亘り栗の木を撮影し続けた一族の末裔、感電死から甦った女子大生……アメリカ最後の手つかずの森に聳える巨木に「召命」された彼らの使命とは。南北戦争前のニューヨークから20世紀後半のアメリカ西海岸の「森林戦争」までを描き切る、今年度ピュリッツァー賞受賞作。
「掃除婦のための手引き書」ルシア・ベルリン
『掃除婦のための手引き書 ――ルシア・ベルリン作品集 (講談社文庫)』
ルシア・ベルリン,岸本佐知子
2022/03/15
講談社
毎日バスに揺られて他人の家に通いながら、ひたすら死ぬことを思う掃除婦(「掃除婦のための手引き書」)。
道路の舗装材を友だちの名前みたいだと感じてしまう、独りぼっちの少女(「マカダム」)。波乱万丈の人生から紡いだ鮮やかな言葉で、本国アメリカで衝撃を与えた奇跡の作家。
大反響を呼んだ初の邦訳短編集。
「2666」ロベルト・ボラーニョ
『2666』
ロベルト・ボラーニョ,野谷文昭,内田兆史,久野量一
2012/09/26
白水社
謎の作家アルチンボルディを研究する四人の文学教授、メキシコ北部の国境の街に暮らすチリ人哲学教授、ボクシングの試合を取材するアフリカ系アメリカ人記者、女性連続殺人事件を追う捜査官たち…彼らが行き着く先は?そしてアルチンボルディの正体とは?2008年度全米批評家協会賞受賞。



コメント