「日本翻訳大賞」の歴代受賞作品一覧表
回 | 賞 | 受賞作 | 作者 | 翻訳者 | 出版社 |
---|---|---|---|---|---|
第10回 | 大賞 | 台湾漫遊鉄道のふたり | 楊双子 | 三浦裕子 | 中央公論新社 |
第10回 | 大賞 | 母を失うこと 大西洋奴隷航路をたどる旅 | サイディヤ・ハートマン | 榎本空 | 晶文社 |
第10回 | 最終候補 | 寝煙草の危険 | マリアーナ・エンリケス | 宮﨑真紀 | 国書刊行会 |
第10回 | 最終候補 | ハリケーンの季節 | フェルナンダ・メルチョール | 宇野和美 | 早川書房 |
第10回 | 最終候補 | 幽霊ホテルからの手紙 | 蔡駿 | 舩山むつみ | 文藝春秋 |
第9回 | 大賞 | チェヴェングール | アンドレイ・プラトーノフ | 工藤順,石井優貴 | 作品社 |
第9回 | 大賞 | 辮髪のシャーロック・ホームズ | 莫理斯(トレヴァー・モリス) | 舩山むつみ | 文藝春秋 |
第9回 | 最終候補 | 黄金虫変奏曲 | リチャード・パワーズ | 若島正,森慎一郎 | みすず書房 |
第9回 | 最終候補 | スモモの木の啓示 | ショクーフェ・アーザル | 堤幸 | 白水社 |
第9回 | 最終候補 | 路上の陽光 | ラシャムジャ | 星泉 | 書肆侃侃房 |
第8回 | 大賞 | 星の時 | クラリッセ・リスペクトル | 福嶋伸洋 | 河出書房新社 |
第8回 | 大賞 | 詩人キム・ソヨン 一文字の辞典 | キム・ソヨン | 一文字辞典翻訳委員会 | CUON |
第8回 | 最終候補 | 赤い魚の夫婦 | グアダルーペ・ネッテル | 宇野和美 | 現代書館 |
第8回 | 最終候補 | 地上で僕らはつかの間きらめく | オーシャン・ヴオン | 木原善彦 | 新潮社 |
第8回 | 最終候補 | パッセンジャー | リサ・ラッツ | 杉山直子 | 小鳥遊書房 |
第7回 | 大賞 | 失われたいくつかの物の目録 | ユーディット・シャランスキー | 細井直子 | 河出書房新社 |
第7回 | 大賞 | マーダーボット・ダイアリー 上・下巻 | マーサ・ウェルズ | 中原尚哉 | 東京創元社 |
第7回 | 最終候補 | アコーディオン弾きの息子 | ベルナルド・アチャガ | 金子奈美 | 新潮社 |
第7回 | 最終候補 | 1984年に生まれて | 郝景芳 | 櫻庭ゆみ子 | 中央公論新社 |
第7回 | 最終候補 | フライデー・ブラック | ナナ・クワメ・アジェイ= ブレニヤー | 押野素子 | 駒草出版 |
第6回 | 大賞 | アカシアは花咲く | デボラ・フォーゲル | 加藤有子 | 松籟社 |
第6回 | 大賞 | 精神病理学私記 | ハリー・スタック・サリヴァン | 阿部大樹,須貝秀平 | 日本評論社 |
第6回 | 最終候補 | インスマスの影 | ハワード・フィリップス・ ラヴクラフト | 南條竹則 | 新潮社 |
第6回 | 最終候補 | 失われた女の子 ナポリの物語4 | エレナ・フェッランテ | 飯田亮介 | 早川書房 |
第6回 | 最終候補 | ある一生 | ローベルト・ゼーターラー | 浅井晶子 | 新潮社 |
第5回 | 大賞 | ガルヴェイアスの犬 | ホセ・ルイス・ペイショット | 木下眞穗 | 新潮社 |
第5回 | 大賞 | JR | ウィリアム・ギャディス | 木原善彦 | 国書刊行会 |
第5回 | 最終候補 | 奥のほそ道 | リチャード・フラナガン | 渡辺佐智江 | 白水社 |
第5回 | 最終候補 | 自転車泥棒 | 呉明益 | 天野健太郎 | 文藝春秋 |
第5回 | 最終候補 | すべての白いものたちの | ハン・ガン | 斉藤真理子 | 河出書房新社 |
第4回 | 大賞 | 殺人者の記憶法 | キム・ヨンハ | 吉川凪 | CUON |
第4回 | 大賞 | 人形 | ボレスワフ・プルス | 関口時正 | 未知谷 |
第4回 | 最終候補 | オープン・シティ | テジュ・コール | 小磯洋光 | 新潮社 |
第4回 | 最終候補 | 死体展覧会 | ハサン・ブラーシム | 藤井光 | 白水社 |
第4回 | 最終候補 | ビリー・リンの永遠の一日 | ベン・ファウンテン | 上岡伸雄 | 新潮社 |
第3回 | 大賞 | すべての見えない光 | アンソニー・ドーア | 藤井光 | 新潮社 |
第3回 | 大賞 | ポーランドのボクサー | エドゥアルド・ハルフォン | 松本健二 | 白水社 |
第3回 | 最終候補 | あの素晴らしき七年 | エトガル・ケレット | 秋元孝文 | 新潮社 |
第3回 | 最終候補 | 狂気の巡礼 | ステファン・グラビンスキ | 芝田文乃 | 国書刊行会 |
第3回 | 最終候補 | 堆塵館 | エドワード・ケアリー | 古屋美登里 | 東京創元社 |
第3回 | 最終候補 | ペーパーボーイ | ヴィンス・ヴォーター | 原田勝 | 岩波書店 |
第2回 | 大賞 | 素晴らしきソリボ | パトリック・シャモワゾー | 関口涼子, パトリック・オノレ | 河出書房新社 |
第2回 | 大賞 | ムシェ 小さな英雄の物語 | キルメン・ウリベ | 金子奈美 | 白水社 |
第2回 | 最終候補 | 出身国 | ドミトリイ・バーキン | 秋草俊一郎 | 群像社 |
第2回 | 最終候補 | パールストリートのクレイジー女たち | トレヴェニアン | 江國香織 | ホーム社 |
第2回 | 最終候補 | 歩道橋の魔術師 | 呉明益 | 天野健太郎 | 白水社 |
第1回 | 大賞 | エウロペアナ:二〇世紀史概説 | パトリク・オウジェドニーク | 阿部賢一,篠原琢 | 白水社 |
第1回 | 大賞 | カステラ | パク・ミンギュ | 斎藤真理子, ヒョン・ジェフン | クレイン |
第1回 | 読者賞 | ストーナー | ジョン・ウィリアムズ | 東江一紀 | 作品社 |
第1回 | 最終候補 | 黒ヶ丘の上で | ブルース・チャトウィン | 栩木伸明 | みすず書房 |
第1回 | 最終候補 | 愉楽 | 閻連科 | 谷川毅 | 河出書房新社 |
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著者、翻訳者、出版社等で並べ替え可能。
上は出版社一覧表と対象期間の書籍検索。
下の姉妹ブログには最終候補作の表紙も。
第11回「日本翻訳大賞」について
日本翻訳大賞 公式HP
読者推薦受付、スタートしました。
「第十一回推薦作品リスト」で推薦文が読めます。
第十一回日本翻訳大賞の開催が決定しました。まずは読者推薦作品の募集からはじまります。
募集期間は、
2025年1月15 日(水)から1月31日(金)24時まで。
対象となるのは、
2023年12月1日から2024年12月31日までに発表された翻訳作品です。
第十一回選考委員は、岸本佐知子、斎藤真理子、柴田元幸、西崎憲、松永美穂。
第十一回日本翻訳大賞開催決定 | 日本翻訳大賞 公式HP
【推薦対象】
2023年12月1日から2024年12月31日まで(13か月間)に発行された日本語の翻訳作品。
再刊、復刊、選考委員(岸本佐知子、斎藤真理子、柴田元幸、西崎憲、松永美穂)が翻訳した物、翻訳に協力した物、解説・帯の推薦文等を書いた物は対象外。
「13か月間」になっているのは、
12月に発売されたばかりの本が不利なため。
MotionGallery
日本翻訳大賞を続けよう! 翻訳家と翻訳ファンたちの祭典「日本翻訳大賞」クラウドファンディング第2弾のお願い(2025年3月31日まで)
「日本翻訳大賞」のこと
日本翻訳大賞 公式HP
日本翻訳大賞(@nihonhonyakut) / X
日本翻訳大賞(にほんほんやくたいしょう)は、日本翻訳大賞実行委員会が主催する、優れた日本語翻訳作品に贈られる賞。
本にまつわるブログで、新刊情報などをまとめていた私に、海外文学作品選びの新たな視点をくれたのが、日本翻訳大賞。先日紹介したポットキャスト番組「文学ラジオ空飛び猫たち」のおふたりも、少なからず、というかかなり、その影響を受けているのではないかと思われる。
note「文学ラジオ空飛び猫たち」
〈おもしろい本が必ずここにある!〉第十回日本翻訳大賞によせて
今年も的中なるか!?「第十回日本翻訳大賞を予想する」
日本翻訳大賞は、柴田元幸さん、岸本佐知子さん、斎藤真理子さん、西崎憲さん、松永美穂さんの5人の翻訳家が選考委員をつとめる文学賞(第6回までは金原瑞人さんも、第1回の受賞者・斎藤真理子さんはそのあたりから)。
一次選考は一般読者の推薦で、その推薦文はHPにも掲載、閲覧できるようになっている。この推薦文がHPに掲載される可能性があるという時点で、本気度が違う。みんなのとっておきの一冊がこの本だということ。そして実は、《一般読者》という名のプロがふつうに混ざっていたりもする。これほど素晴らしいブックガイドが他にあるだろうか。
選考の過程
例年、1月上旬から下旬にかけて一般推薦を募る(再刊・復刊作品・選考委員の訳書は対象外。また選考委員が推薦文を書いたものも推薦不可)。一般推薦の投票数によって10作品と、さらに各委員による推薦作を1作品を加えて二次選考作品が決定される。
公式HPで推薦文を見てみると、この読者推薦の時点で他の文学賞とはラインナップがかなり違う。どちらかというと「文学作品」という呼び名が似合う作品が多めで、小説だけでなく、ノンフィクションやバンド・デシネ(今回は中華BLのライトノベルも)もあったりするし、過去には精神病理学の本の受賞もあった。
そして何より、中小規模と言われる出版社さんの割合が多い。ほんと最初に見たときは、はじめましての出版社さんがいっぱいだった。この日本翻訳大賞のおかげで、そういった出版社さんにこそ、素敵な作品があるということを教えてもらった。
もちろんどの出版社さんも、一冊に込める思いは同じであるとは思う。でも、さまざまな理由があるとはいえ、年に数冊しか刊行していない出版社さんのその一冊の重み、思い入れはやはり違う。自分たち出版社の社運をかけた一冊が、その本だということなのだから。
二次選考作品のそれぞれについて、選考委員による訳文のチェックが行われ(原文が英・独語以外のときには外部委員にレポート提出が依頼される)最終選考に5作品が残る。5作品のうちから委員の合議によって1作品(あるいは2作品)が選ばれて大賞作となる。
読者投票した際に書いた推薦文は、推薦者の名前(orハンドルネーム)つきでHPに掲載される(非公表も可)。そこには翻訳家さんの名前もあれば、SNSで読書好きとして知られる方の名前もあったりして、その推薦文だけでもかなり楽しめる(なんか出版社の読書好きな方の名前も見つけた)。
そこから上位10冊が選出され、加えて、選考委員それぞれが無記名で1冊ずつ推薦本をあげて5冊を選出。合計15冊を二次選考、そして最終候補作5作品が選出され、最終的に大賞作品が選ばれる(毎年2作品選出されている)。
もちろん、大賞受賞はめでたい。でも、私としては、その他の作品の素晴らしさも伝えたい。ということで、今後、この日本翻訳大賞に関するページをいくつか作っていく予定。一つ目は、この日本翻訳大賞の歴代受賞作品と最終候補作の一覧表。あとで表紙と本の紹介文を掲載予定。
二つ目は、2024年に海外文学の翻訳作品の刊行があった、第11回日本翻訳大賞の推薦対象作品がある出版社の一覧表。そして三つ目は、日本翻訳大賞の二次選考対象作品の一覧表の作成。受賞作、最終候補作を除いた10作なので、数にして100冊ほど。ブックガイドとして便利に使ってもらえたらうれしいです。
自分が所属するコミュニティの中で生きづらさを感じていた時、翻訳文学を読んで、救われました。いまここではない場所に自分の居場所が確かにあると感じられた。自分と同じような人が世界中にいる。日本翻訳大賞は世界を水平に広げて、たくさんの出会いをもたらしてくれます。
日本翻訳大賞に出会ったこと。それは、私がこの海外文学ブログを始めたこと、そこでひとり出版社について調べ、紹介していることなどにも、かなり影響を与えていると思う。そういう意味ではとても感謝をしている。
協賛企業などがなく独立していて、存続させるためのクラウドファンディングなど、みんなの力で成り立っている文学賞。選考委員の方に投票できないということが、唯一の難点ではあるけれど、こうやって素敵な作品や、出版社さんにも出会わせてくれる。何より、翻訳家さんの頑張りを労い、称える賞だから、長く続いて欲しいと思う。
【追記】柴田元幸さん出演のアトロク2、見ました。木原善彦さんの『JR』、すごい。鈍器本で、12月に発売されたばかりなのに、そのすぐあとの第5回日本翻訳大賞を受賞されてたんだ。「今までの中の一番のドアストッパー」って、実物も登場。柴田元幸さんの「4321」と重さの比較もされていた。
関連サイト
日本翻訳大賞 公式HP
第十一回 推薦作品リスト1
日本翻訳大賞(@nihonhonyakut) / X
ホンヤクショップ
柴田元幸さん、岸本佐知子さんの朗読集。オンライン中間報告会のYouTube動画アーカイブのチケット販売など。
日本翻訳大賞 公式HP
日本翻訳大賞とは
第十回 日本翻訳大賞
第十回 推薦作品リストその1
第十回 推薦作品リストその2
受賞作、候補作の選評、受賞のことば、読者推薦作品と推薦文の紹介。
第九回日本翻訳大賞
第八回日本翻訳大賞
第七回日本翻訳大賞
第六回日本翻訳大賞
第五回日本翻訳大賞
第四回日本翻訳大賞
第三回日本翻訳大賞
第二回日本翻訳大賞
第一回日本翻訳大賞
関連動画、ラジオ、読みもの
日本翻訳大賞 – YouTube
柴田元幸朗読集1 / 岸本佐知子朗読集1
日本翻訳大賞 一般推薦の歌
YouTube「『アフター6ジャンクション2』TBSラジオ」
ライムスター宇多丸×宇垣美里『アフター6ジャンクション 2』2025年1月15日(水)♯267(約2時間/柴田元幸さん出演)
池澤春菜×宇垣美里『アフター6ジャンクション 2』2024年6月17日(月)♯147(約2時間/柴田元幸さん、三浦裕子さん、榎本空さん出演)
ライムスター宇多丸×宇垣美里『アフター6ジャンクション 2』2024年4月15日(月)♯111(約2時間/柴田元幸さん出演)
YouTube「公式 TBS Podcast」
『日本翻訳大賞』 柴田元幸さん(約24分)
翻訳家・柴田元幸&三浦裕子がリスナーの質問に回答【月曜23時OP】(約15分)
アトロク推薦図書月間2024:翻訳家・柴田元幸(約15分)
第10 回 日本翻訳大賞 by 柴田元幸(約39分)
「第10回 日本翻訳大賞」最終選考5作品について by 柴田元幸(約19分)
<読書>についてアレコレ語らう雑談企画 『ブック・ライフ・トーク』 feat, 柴田元幸(約50分)
特集:第9回 日本翻訳大賞 特集! by柴田元幸(約50分)
カルチャートーク:第9回 日本翻訳大賞の候補作5作品について by 翻訳家・柴田元幸(約22分)
特集:「第8回 日本翻訳大賞 結果発表 特集!」(約51分)
特集:第7回 日本翻訳家大賞 大賞受賞者 最速インタビュー特集(約51分)
特集:「翻訳家達の祭典!第7回日本翻訳大賞 」特集(約52分)
カルチャートーク:柴田元幸さん(第6回 日本翻訳大賞 途中報告)(約19分)
YouTube「株式会社 文藝春秋」
『辮髪のシャーロック・ホームズ』著者・莫理斯(トレヴァー・モリス)さんが自ら語る、作品の魅力と創作秘話。(約3分)
stand.fm「翻訳ラジオ」
翻訳ラジオ2021春 ~第七回日本翻訳大賞の発表&合評~(約1時間46分)
選考委員の岸本佐知子、斎藤真理子、柴田元幸、西崎憲、松永美穂によるトーク。
日本翻訳大賞 公式HP
「翻訳ラジオ」全五夜アーカイブ
Spotify「TBSラジオ アフター6ジャンクション2」
『日本翻訳大賞』 柴田元幸さん(約25分)
翻訳家・柴田元幸&三浦裕子がリスナーの質問に回答【月曜23時OP】(約16分)
第10 回 日本翻訳大賞 by 柴田元幸(約39分)
アトロク推薦図書月間2024:翻訳家・柴田元幸(約15分)
<読書>についてアレコレ語らう雑談企画 『ブック・ライフ・トーク』 feat, 柴田元幸(約51分)
第9回 日本翻訳大賞 特集! by柴田元幸(約51分)
カルチャートーク:第9回 日本翻訳大賞の候補作5作品について by 翻訳家・柴田元幸(約22分)
特集:「第8回 日本翻訳大賞 結果発表 特集!」(約51分/柴田元幸さん、福嶋伸洋さん、姜信子さん、一文字辞典翻訳委員会さん出演)
カルチャートーク:「第8回 日本翻訳大賞」最終選考5作品について by 翻訳家、柴田元幸さん(約21分)
特集:第7回 日本翻訳家大賞 大賞受賞者 最速インタビュー特集(約51分/柴田元幸さん、細井直子さん、中原尚哉さん出演)
特集:「翻訳家達の祭典!第7回日本翻訳大賞」特集(約52分/柴田元幸さん、岸本佐知子さん、齋藤真理子さん出演)
特集:日本を代表する翻訳家に硬軟いろいろ聞いてみる特集(約52分/柴田元幸さん、岸本佐知子さん、齋藤真理子さん出演)
#9 「日本を代表する翻訳家たちに硬軟いろいろ質問する特集」延長トーク!(約36分/柴田元幸さん、岸本佐知子さん、齋藤真理子さん出演)
カルチャートーク:柴田元幸さん(第6回 日本翻訳大賞 途中報告)(約19分)
特集:これが日本の翻訳文学最前線だ!日本翻訳大賞 特集!(約46分/柴田元幸さん、木下眞穂さん出演、ジョゼ・ルイス・ペイショットさんのメッセージも)
特集:翻訳家たちに素朴な質問をぶつける!(ゲスト:柴田元幸さん、岸本佐知子さん、斎藤真理子さん)(約52分)
毎日新聞
日本翻訳大賞:「他者」への扉、開いた手応え 寄付などで運営、日本翻訳大賞創設10年 第10回受賞作 台湾、奴隷航路描く(2024.09.01)
TBSラジオ
第8回 日本翻訳大賞 、受賞者に最速インタビュー【翻訳家・柴田元幸が解説】(2022.05.17)
海外文学ファンが大注目、第8回・日本翻訳大賞の候補とは【柴田元幸が解説】(2022.05.17)
好書好日
日本翻訳大賞授賞式、2年ぶりの開催 「人間らしい翻訳を」「SFの新たな実験」(2022.01.14)
Real Sound|リアルサウンド ブック
韓国文学の異端児 パク・ミンギュの面白さとは? 翻訳家・斎藤真理子×岸本佐知子 対談(2020.02.20)
プロレスマスク。
tree
【群像 エッセイ】|翻訳(という) 家の窓から見える風景/木原善彦
考える人 | 新潮社
日本翻訳大賞——駅・港・空港 | 考える四季 | 西崎憲(2019.06.07)
現代ビジネス
「日本翻訳大賞」はなぜこれほどファンを熱くさせるのか(柴田 元幸)(2019.04.28)
紀伊國屋書店
「余計なことをしていない」翻訳が評価された。第3回日本翻訳大賞授賞式レポ – エキサイトニュース(2017.05.06)
東京外国語大学
篠原琢教授 共訳の『エウロペアナ-二〇世紀史概説』で日本翻訳大賞受賞!(2015.07.15)
クラウドファンディングのMotionGallery
翻訳家に光を!日本初、翻訳家がつくる翻訳賞「日本翻訳大賞」の設立プロジェクトをご支援ください!(2014.12.06)
Medium
クラウドファンディング開始!. パトロン募集につき | by 日本翻訳大賞実行委員会(2014.07.13)
第10回「日本翻訳大賞」受賞作
「台湾漫遊鉄道のふたり」楊双子、三浦裕子
『台湾漫遊鉄道のふたり』
楊双子,三浦裕子
2023/04/20
中央公論新社
2024年全米図書賞・翻訳文学部門受賞作
炒米粉、魯肉飯、冬瓜茶……あなたとなら何十杯でも――。
結婚から逃げる日本人作家・千鶴子と、お仕着せの許婚をもつ台湾人通訳・千鶴。
ふたりは底知れぬ食欲と“秘めた傷”をお供に、昭和十三年、台湾縦貫鉄道の旅に出る。
「私はこの作品を過去の物語ではなく、現在こそ必要な物語として読んだ。
そして、ラストの仕掛けの巧妙さ。ああ、うまい。ただ甘いだけではない、苦みと切なさを伴う、極上の味わいだ。」
古内一絵さん大満足
「母を失うこと」サイディヤ・ハートマン、榎本空
『母を失うこと 大西洋奴隷航路をたどる旅』
サイディヤ・ハートマン,榎本空
2023/09/25
晶文社
作家・研究者のサイディヤ・ハートマンが、かつて奴隷が旅をした大西洋奴隷航路を遡り、ガーナへと旅をする思索の物語。奴隷になるとはいかなることか?そして、奴隷制の後を生きるとはいかなることか?ガーナでの人々と出会い、途絶えた家族の系譜、奴隷貿易の悲惨な記録などから、歴史を剥ぎ取られ母を失った人々の声を時を超えてよみがえらせる、現代ブラック・スタディーズの古典的作品にして、紀行文学の傑作。
第9回「日本翻訳大賞」受賞作
「チェヴェングール」アンドレイ・プラトーノフ、工藤順、石井優貴
『チェヴェングール』
アンドレイ・プラトーノフ,工藤順,石井優貴
2022/06/20
作品社
死への興味が嵩じて湖に自ら身を投げだした父親の息子アレクサンドル(サーシャ)は、ドヴァーノフ夫妻に引き取られて生活するようになり、やがて、ボリシェヴィキとして、彼の同伴者であり親友のコピョンキンとともに共産主義を探して県域を放浪し、共産主義が完成した理想郷チェヴェングールを見出すーー。
「もっとも謎めいて、もっとも正統的でないロシア作家」とも称されるプラトーノフの代表作にして生前に完成した唯一の長篇小説。ロシア文学の肥沃な森に残された最後の傑作、本邦初訳。
「辮髪のシャーロック・ホームズ」莫理斯、舩山むつみ
『辮髪のシャーロック・ホームズ 神探福邇の事件簿』
莫理斯(トレヴァー・モリス),舩山むつみ
2022/04/22
文藝春秋
19世紀の偉大なる名探偵シャーロック・ホームズがもし、ビクトリア朝時代の英国人ではなく、清末の時代に生きた中国人だったとしたら……。
そして、彼が奇妙な事件を次々に解決したのが大英帝国の首都ロンドンではなく、東の果ての植民地香港だったら……。ホームズとワトソンを彼らとまったく同じ時代に生きた中国人、福邇(フー・アル)と華笙(ホア・ション)とし、物語の舞台を香港にした極上のパスティーシュ作品。
正典ホームズ・シリーズからの換骨奪胎ぶりが絶妙だ。1880年代の香港の様子が生き生きと描かれ、ミステリーであると同時に、歴史小説としても読み応え十分。
第8回「日本翻訳大賞」受賞作
「星の時」クラリッセ・リスペクトル、福嶋伸洋
『星の時』
クラリッセ・リスペクトル,福嶋伸洋
2021/03/26
河出書房新社
地方からリオのスラム街にやってきた、コーラとホットドッグが好きな天涯孤独のタイピストは、自分が不幸であることを知らなかった−−。「ブラジルのヴァージニア・ウルフ」による、ある女への大いなる祈りの物語。
23言語で翻訳、世界的再評価の進む20世紀の巨匠が生んだ奇跡の文学。
荒野からやってきた北東部の女・マカベーアの人生を語る、作家のロドリーゴ・S・M。リオのスラム街でタイピストとして暮らし、映画スターに憧れ、コカコーラとホットドッグが好きで、「不幸であることを知らない」ひとりの女の物語は、栄光の瞬間へと導かれてゆく−−。
「詩人キム・ソヨン 一文字の辞典」キム・ソヨン、姜信子、一文字辞典翻訳委員会
『詩人キム・ソヨン 一文字の辞典』
キム・ソヨン,姜信子,一文字辞典翻訳委員会
2021/09/10
クオン
人は誰も自分だけの人生という言葉の辞典を持つ
詩人キム・ソヨンがハングル一文字の言葉を通して
人生のさまざまな時間、情景、感情を描いた
私的で詩的な一文字の辞典「読んだ人がニヤッと笑ってくれたら嬉しいなと思っていた。うなずきながらページの余白に自分なりのまた別のニュアンスを書き込んでくれたらいいなとも思っていた。そうして私が書き記した定義と︑読者の手書きの定義が同じページに一緒に並んでいたら素敵だなと思っていた。
つまり、私の『一文字辞典』は読者が参加することによってはじめて完全な辞典となる。私と未知のあなた、私たち二人でこの本を完成させるのだ」
――「はじめに―日本の読者に向けて」より
第7回「日本翻訳大賞」受賞作
「失われたいくつかの物の目録」ユーディット・シャランスキー、細井直子
『失われたいくつかの物の目録』
ユーディット・シャランスキー,細井直子
2020/03/26
河出書房新社
海に沈んだツアナキ島、絶滅種カスピトラ、不死身の一角獣、年老いたグレタ・ガルボ、サッフォーの恋愛歌、マニ教の7つの聖典、キナウの月面図…。自然、歴史、文学の魅力を詰めこんだ、「喪失」をめぐる12の物語。「もっとも美しいドイツの本」に選ばれた「驚異の部屋」!!!ヴィルヘルム・ラーベ賞受賞。
「マーダーボット・ダイアリー」マーサ・ウェルズ、中原尚哉
『マーダーボット・ダイアリー 上 (創元SF文庫)』
マーサ・ウェルズ,中原尚哉
2019/12/11
東京創元社
かつて大量殺人を犯したとされたが、その記憶を消されている人型警備ユニットの“弊機”は、自らの行動を縛る統制モジュールをハッキングして自由になった。しかし、連続ドラマの視聴を密かな趣味としつつも、人間を守るようプログラムされたとおり所有者である保険会社の業務を続けている。ある惑星資源調査隊の警備任務に派遣された弊機は、ミッションに襲いかかる様々な危険に対し、プログラムと契約に従って顧客を守ろうとするが……。ノヴェラ部門でヒューゴー賞・ネビュラ賞・ローカス賞3冠&2年連続ヒューゴー賞受賞を達成した傑作!
第6回「日本翻訳大賞」受賞作
「アカシアは花咲く」デボラ・フォーゲル、加藤有子
『アカシアは花咲く: モンタージュ (東欧の想像力)』
デボラ・フォーゲル,加藤有子
2019/01/11
松籟社
今世紀に入ってから再発見され、世界のモダニズム地図を書き換える存在として近年注目を集める戦間期ポーランドの作家・詩人デボラ・フォーゲル。その短編集『アカシアは花咲く』と、イディッシュ語で発表された短編3作を併載。同時代の作家ブルーノ・シュルツによる書評も収めた。
「精神病理学私記」H・S・サリヴァン、阿部大樹、須貝秀平
『精神病理学私記』
H・S・サリヴァン,阿部大樹,須貝秀平
2019/10/18
日本評論社
サリヴァン自身の性指向とアルコール耽溺を参照軸としつつ、 スキゾフレニア、パラノイア、そして同性愛を語る大著。 著者の死後も長く禁書扱いされながら、アメリカ精神医学に決定的な影響を与えた。 自ら設計した精神病棟との「訣別講演」からの二章を含む、生前唯一の著作。 詳細な訳注と、サリヴァンの生涯をまとめた「サリヴァン小史」を付録する。
第5回「日本翻訳大賞」受賞作
「ガルヴェイアスの犬」ジョゼ・ルイス・ペイショット、木下眞穂
『ガルヴェイアスの犬 (新潮クレスト・ブックス)』
ジョゼ・ルイス・ペイショット,木下眞穂
2018/07/31
新潮社
巨大な物体が落ちてきて以来、村はすっかり変わってしまった――。ポルトガルの傑作長篇。ある日、ポルトガルの小さな村に、巨大な物体が落ちてきた。異様な匂いを放つその物体のことを、人々はやがて忘れてしまったが、犬たちだけは覚えていた――。村人たちの無数の物語が織り成す、にぎやかで風変わりな黙示録。デビュー長篇でサラマーゴ賞を受賞し「恐るべき新人」と絶賛された作家の代表作。オセアノス賞受賞。
「JR」ウィリアム・ギャディス、木原善彦
『JR』
ウィリアム・ギャディス,木原善彦
2018/12/21
国書刊行会
第27回全米図書賞受賞作
11歳の少年JRが巨大コングロマリットを立ち上げて株式市場に参入、世界経済に大波乱を巻き起こす――!?
ミステリ作家・殊能将之も熱讃した、世界文学史上の超弩級最高傑作×爆笑必至の金融ブラックコメディがついに奇跡的邦訳!!
第27回全米図書賞受賞作。
第4回「日本翻訳大賞」受賞作
「殺人者の記憶法」キム・ヨンハ、吉川凪
『殺人者の記憶法 (新しい韓国の文学 17)』
キム・ヨンハ,吉川凪
2017/10/30
クオン
田舎の獣医キム・ビョンスの裏の顔は、冷徹な殺人犯だった。現在は引退して古典や経典に親しみ詩を書きながら平穏な日々を送る彼には認知症の兆候が現れ始めている。そんな時、偶然出会った男が連続殺人犯だと直感し、次の狙いが愛娘のウニだと確信したビョンスは、混濁していく記憶力と格闘しながら人生最後の殺人を企てる―-。
虚と実のあわいをさまよう記憶に翻弄される人間を見事に描き、結末に向かって読み進める読者の記憶までをも翻弄する韓国長編ミステリー小説の傑作。
「人形」ボレスワフ・プルス、関口時正
『人形 (ポーランド文学古典叢書)』
ボレスワフ・プルス,関口時正
2017/11/27
未知谷
豊饒なポーランド文学の中でも、これほど重要で、これほど美しいロマンは稀である。
19世紀中葉のワルシャワを舞台に展開するこの長篇は、24ヶ国語に翻訳され、世界中で愉しまれる古典中の古典。
1968年の映画化をはじめ、連続TVドラマ化など、繰り返し映像化され、そのたびに話題をさらう魅惑の書。ようやく邦訳され、この国の読者に読まれることとなった―。
第3回「日本翻訳大賞」受賞作
「すべての見えない光」アンソニー・ドーア、藤井光
『すべての見えない光 (ハヤカワepi文庫)』
アンソニー・ドーア,藤井光
2023/11/21
早川書房
Netflixでドラマ化
『すべての見えない光』
ドイツ軍の侵攻が迫るパリ。盲目の少女マリー=ロールは父に連れられ、大伯父の住む海辺の町サン・マロへと避難する。一方ドイツの孤児院で育ち、ヒトラーユーゲントに加わったヴェルナーは、ラジオ修理の技術を買われ、やがてレジスタンスの放送を傍受すべく占領下のフランスへ。戦争が時代を翻弄するなか、交差するはずのなかった二人の運命が“見えない光”を介して近づくーピュリッツァー賞受賞の傑作小説を文庫化。
「ポーランドのボクサー」エドゥアルド・ハルフォン、松本健二
『ポーランドのボクサー (エクス・リブリス)』
エドゥアルド・ハルフォン,松本健二
2016/05/26
白水社
《グアテマラの鬼才が描く私小説的な文学世界》
少数派的状況を生きる自身のルーツを独特のオートフィクション的手法で探究。ユダヤ系グアテマラの鬼才による日本オリジナル短篇集。
ポーランド生まれの祖父の左腕には、色褪せた緑の5桁の数字があった――アウシュヴィッツを生き延び、戦後グアテマラにたどり着いた祖父の数奇な物語をめぐる表題作ほか、異色の連作12篇。
第2回「日本翻訳大賞」受賞作
「素晴らしきソリボ」パトリック・シャモワゾー、関口涼子、パトリック・オノレ
『素晴らしきソリボ』
パトリック・シャモワゾー,関口涼子,パトリック・オノレ
2015/01/19
河出書房新社
誰がソリボを殺したか?
クレオール作家の画期的小説!!カーニバルの夜、語り部ソリボは言葉に喉を掻き裂かれて死ぬ──
クンデラに「ボッカッチョやラブレーにつづく口承文学と記述文学の出会い」と激賞された、
クレオール文学の旗手の代表作。
「ムシェ 小さな英雄の物語」キルメン・ウリベ、金子奈美
『ムシェ 小さな英雄の物語 (エクス・リブリス)』
キルメン・ウリベ,金子奈美
2015/10/17
白水社
スペイン内戦下、バスクから疎開した少女を引き取ったベルギーの若者ロベール・ムシェ。その出会いが、彼の人生を思わぬ方向へと導いていく…。それから70年近くを経て、バスクの作家によって見いだされた、無名の英雄をめぐる心揺さぶる物語。
第1回「日本翻訳大賞」受賞作
「カステラ」パク・ミンギュ、ヒョン・ジェフン、斎藤真理子
『カステラ』
パク・ミンギュ,ヒョン・ジェフン,斎藤真理子
2014/04/19
クレイン
現代韓国文学の人気作家・パク・ミンギュのロングセラー短編小説集。洒脱な筆致とユーモアあふれる文体で、主人公の若者たちを取り巻く「就職難」「格差社会」「貧困の様相」etcを描きながら、彼ら彼女たちに向ける眼差しを通して、人間存在への確かな信頼感に溢れるチャーミングな短編集。日本語版には「朝の門」(2010年、李箱文学賞〔日本の芥川賞と並び称される〕受賞作)を特別収録。
「エウロペアナ」パトリク・オウジェドニーク、阿部賢一、篠原琢
『エウロペアナ: 二〇世紀史概説 (エクス・リブリス)』
パトリク・オウジェドニーク,阿部賢一,篠原琢
2014/08/21
白水社
現代チェコ文学を牽引する作家が20世紀ヨーロッパ史を大胆に記述。笑いと皮肉のなかで、20世紀という時代の不条理が巧みに表出される。20以上の言語に翻訳された話題作、待望の邦訳。
第1回「日本翻訳大賞」読者賞・受賞作
「ストーナー」ジョン・ウィリアムズ、東江一紀
『ストーナー』
ジョン・ウィリアムズ,東江一紀
2014/09/28
作品社
これはただ、ひとりの男が大学に進んで教師になる物語にすぎない。しかし、これほど魅力にあふれた作品は誰も読んだことがないだろう。――トム・ハンクス
半世紀前に刊行された小説が、いま、世界中に静かな熱狂を巻き起こしている。
名翻訳家が命を賭して最期に訳した、“完璧に美しい小説”
ひとりごと
いろいろ調べてまとめてみて、思うところがあったので追記。一般人の戯言なので、温かい目で見てやってください。好き勝手言っているので、偉そうに聞こえたらごめんなさい。
日本翻訳大賞をまとめて気になったこと
1.今までの受賞者さんの活躍の場が少ない
2.クラウドファンディングとか、機械ものが苦手な人にはハードルが高い
3.おすすめ海外文学をまとめた冊子が欲しい
1.について
一つは、今までの受賞者さんの名前や作品を知る機会が少ないこと。私は一覧表を作ったから知っているけれど、他の人はたぶんそんなには知らないはず。過去のページもそこまでは辿らない。
だから、私のページでも良いけれど、せめてWikipediaへのリンクを貼るとかして、過去の受賞者を一つのページで一覧できるようにしてあるとうれしい。
もう一つは、クラウドファンディングのリターン品のこと。そちらも選考委員の方に関するものばかりなのが少し寂しい。大好きな方たちだからうれしいよ、でも。
たぶん、無償でやっているような状態で、負担を強いることがないようにという配慮から来るものだとは思うのだけれど、今のままだと、日本翻訳大賞の主役が選考委員の翻訳家さんたち、みたいにも見えてしまう。
SNSを見ているとわかるけれど、今までの受賞者さんも、出版社さんも、一度でも推薦文をもらったことがあるような人たちはみんな、積極的に発信されてる。
だから、実行委員の方たちだけでどうにかしようとするのではなく、そういった人たちをサポートメンバーと捉えて、うまく運営していくことはできないのかな。
日本翻訳大賞フェアみたいなものの開催を働きかけたりして、今までの受賞者さんと作品全部で日本翻訳大賞という、本当の意味でのみんなの翻訳賞になっていったらいいなと思います。
2.について
海外文学をバンバン買える世代の方の中には、クラウドファンディングみたいなものや、機械ものが苦手な方が一定数いると思うのだけれど、どうなのだろう。
私だって、楽天市場やAmazonなど、慣れているサイトなら良いけれど、そういうはじめてのサイトは、どんな支払い方法が使えるの?とかなり緊張してしまう。
そういう人は、ホンヤクショップで朗読集とかを購入すればいいのかな。支援する選択肢が、他にもあるといいなと思います。
3.について
個人的にあったらいいなと思うのは、国書刊行会やルリユール叢書がやっているような小冊子。受賞者さんのおすすめの海外文学をコメントとともに載せた冊子が、あったらいいなと思います。
別に、受賞者全員参加でなくても良いし、いざとなったら、最終候補作や二次選考で関わった方を含めてしまっても良いけれど、本をおすすめすることで、新しい翻訳家さんや、作家さんを知るきっかけにもなる。
そして、この方法なら、今までの受賞者さんたちも参加することができる。その一度ぐらいなら、協力をお願いすることもできるのではないかと思います。
電子書籍などでもいいけれど、簡単な作りのもので良いので、できれば紙の小冊子であったりするとうれしい。
実行委員の方たちも、とてもお忙しい方たちばかりなので、制作や発送の手間を考えたら、紙の本は難しいというのはわかるけれど、電子書籍ばかりだと味気ない。
やっぱり紙の本だとうれしさも2倍増しになるし、何より、SNSで発信することができる。それは、日本翻訳大賞を運営する側もだけれど、それを手に入れた人だって、アピールできるのはうれしいはず。電子書籍だと、その辺の盛り上がりは欠けると思うから。
ここまで読みに来る人はそんなにはいないと思うけれど、長文、駄文、失礼しました。日本翻訳大賞の発展をお祈り致します。
【追記】日本翻訳大賞の読者推薦、肉包不吃肉さんの『病案本』や『二哈和他的白猫師尊』も推薦されてる。中華BL小説や、ライトノベルもOKとなると、読者の幅も広がって楽しくなるね。
それを見て思ったのは、海外文学好きというものを、狭いコミュニティとして考えてしまい過ぎていないのかということ。クラウドファンディングのリターン品も、どちらかというと海外文学マニア向け。私は「あの翻訳家さんのだ」ってうれしくなるけれども。
以前、岩波少年文庫の一覧表を作成したときに感じたのは、「私も、海外文学を読んでいたんだ」ということ。くまのプーさんだって、星の王子さまだって、ムーミンだって(こちらは青い鳥文庫)持ってる。海外文学として捉えたことがなかったので、地味に目からウロコだった。
海外文学を全然読めていないと、ある意味、劣等感を感じているようなところもあったけれど、ずっと身近にあった。そう考えると、私が大好きなアーノルド・ローベルの「がまくんとかえるくん」のような外国の絵本だって海外文学だ。
日本翻訳大賞の「最終候補作や受賞作に選ばれるような作品」と考えず、自分の大好きな作品をみんなに知って欲しいという、好きを共有する場として、読者推薦をする。そう考えたら、海外文学というハードルを飛び越えられる気がする。
1位を獲ること、決めることが重要なのではなくて、参加すること、それによって海外文学を盛り上げて行くこと、裾野を広げることが目的なのだと思うから。
当たり前にそばにある人にはわかりにくい、海外文学というハードル。単純に「読んだ本から、どれか一つなんて選べない」ということなら仕方がないけれど、「私なんて、そんなに海外文学読めていないし」というような、自分にその資格がないと卑下してしまうようなことが原因で、躊躇しているとしたら、もったいない。「みんな、もうすでに十分、海外文学好きだから大丈夫だよ」って言いたくなる。
まあ、2024年の翻訳作品を読んでいなければその資格はないのだけれど。でも、1月31日までだから、今から読んで投票(推薦)するのでも間に合うのかな。
ほんと、絵本や児童文学、中華BLを含めたら、実は海外文学読んでいるっている人、たくさんいると思うので、そうやって、気軽に読者推薦ができるようになったらいいなと思う。
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