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日本翻訳大賞の歴代二次選考作品一覧/素敵な作品はこちらにも、海外文学ブックガイドとしてもおすすめな推薦文リンク集

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日本翻訳大賞の歴代二次選考作品一覧/素敵な作品はこちらにも、海外文学ブックガイドとしてもおすすめな推薦文リンク集

「日本翻訳大賞」の歴代二次選考作品一覧表

対象作品作者翻訳者出版社
第11回あなたの迷宮のなかへマリ=フィリップ・
ジョンシュレー
村松潔新潮社
第11回失われたスクラップブックエヴァン・ダーラ木原善彦幻戯書房
第11回エジプト人 シヌヘ 上下巻ミカ・ヴァルタリ,菊川匡セルボ貴子みずいろブックス
第11回この村にとどまるマルコ・バルツァーノ関口英子新潮社
第11回石灰工場トーマス・ベルンハルト飯島雄太郎河出書房新社
第11回千秋 3梦溪石呉聖華日販アイ・ピー・エス
第11回父の革命日誌チョン・ジア橋本智保河出書房新社
第11回DV8 台北プライベートアイ2紀蔚然舩山むつみ文藝春秋
第11回とるに足りない細部アダニーヤ・シブリー山本薫河出書房新社
第11回南光朱和之中村加代子春秋社
第11回日中競作唐代SFアンソロジー
長安ラッパー李白
大恵和実,円城塔,十三不塔,
立原透耶,灰都とおり
林久之,大久保洋子中央公論新社
第11回ハリネズミ・モンテカルロ食人記・
森の中の林
鄭執関根謙アストラハウス
第11回ベル・ジャーシルヴィア・プラス小澤身和子晶文社
第11回マーリ・アルメイダの七つの月上下巻シェハン・カルナティラカ山北めぐみ河出書房新社
第11回物語ることの反撃 パレスチナ・ガザ作品集リフアト・アルアライール,
岡真理
藤井光河出書房新社
第11回夢のなかで責任がはじまるデルモア・シュワルツ小澤身和子河出書房新社
第10回オリンピアデニス・ボック越前敏弥北烏山編集室
第10回ザ・ロング・グッドバイレイモンド・チャンドラー市川亮平小鳥遊書房
第10回三世と多感カレン・テイ・ヤマシタ牧野理英小鳥遊書房
第10回少女、女、ほかバーナディン・エヴァリスト渡辺佐智江白水社
第10回スマック――シリアからのレシピと物語アナス・アタッシ佐藤澄子2ndLap
第10回タッチング・フィーリングイヴ・コソフスキー・
セジウィック
岸まどか小鳥遊書房
第10回チョプラ警部の思いがけない相続ヴァシーム・カーン舩山むつみハーパーコリンズ・
ジャパン
第10回塵に訊けジョン・ファンテ栗原俊秀未知谷
第10回鹿川(ノクチョン)は糞に塗(まみ)れてイ・チャンドン中野宣子アストラハウス
第10回「普通」ってなんなのかなジョリー・フレミング,
リリック・ウィニック
上杉隼人文藝春秋
第9回赤の自伝アン・カーソン小磯洋光書肆侃侃房
第9回いずれすべては海の中にサラ・ピンスカー市田泉竹書房
第9回樵る: 激情トーマス・ベルンハルト初見基河出書房新社
第9回9つの人生 現代インドの聖なるものを求めてウィリアム・ダルリンプルパロミタ友美集英社
第9回サイボーグになるキム・チョヨプ,
キム・ウォニョン
牧野美加岩波書店
第9回その昔、N市では カシュニッツ短編傑作選マリー・ルイーゼ・
カシュニッツ
酒寄進一東京創元社
第9回太陽が死んだ日閻連科(えんれんか)泉京鹿,谷川毅河出書房新社
第9回トム・ソーヤーの冒険マーク・トウェイン市川亮平小鳥遊書房
第9回トランスジェンダー問題ショーン・フェイ高井ゆと里明石書店
第9回ブッチャー・ボーイパトリック・マッケイブ矢口誠国書刊行会
第9回冬牧場李娟(リー・ジュエン)河崎みゆきアストラハウス
第8回アンダー・ゼア・サムビル・ジャーマン,池田祐司久保田祐子リットー
ミュージック
第8回カランヂル駅ドラウジオ・ヴァレーラ伊藤秋仁春風社
第8回キルケマデリン・ミラー野沢佳織作品社
第8回消失の惑星【ほし】ジュリア・フィリップス井上里早川書房
第8回シブヤで目覚めてアンナ・ツィマ阿部賢一,須藤輝彦河出書房新社
第8回どんぐり喰いエルス・ペルフロム野坂悦子福音館書店
第8回ファットガールをめぐる13の物語モナ・アワド加藤有佳織,日野原慶書肆侃侃房
第8回星のせいにしてエマ・ドナヒュー吉田育未河出書房新社
第8回わが上海:1942年~1946年伊藤恵子麻生えりか小鳥遊書房
第8回私は男でフェミニストですチェ・スンボム金みんじょん世界思想社
第7回アフリカの森の女たちボニー・ヒューレット服部志帆,大石高典,
戸田美佳子
春風社
第7回キッズライクアスヒラリー・レイル林真紀サウザンブックス社
第7回セヘルが見なかった夜明けセラハッティン・
デミルタシュ
鈴木麻矢早川書房
第7回バグダードのフランケンシュタインアフマド・サアダーウィー柳谷あゆみ集英社
第7回歌え、葬られぬ者たちよ、歌えジェスミン・ウォード石川由美子作品社
第7回海と山のオムレツカルミネ・アバーテ関口英子新潮社
第7回海女たちホ・ヨンソン,許榮善姜信子,趙倫子新泉社
第7回言葉の守り人ホルヘ・ミゲル・ココム・
ペッチ
吉田栄人国書刊行会
第7回洪水フィリップ・フォレスト澤田直,小黒昌文河出書房新社
第7回獄中シェイクスピア劇団マーガレット・アトウッド鴻巣友季子集英社
第7回最後のダ・ヴィンチの真実
510億円の「傑作」に群がった欲望
ベン・ルイス上杉隼人集英社
インターナショナル
第7回忘却についての一般論ジョゼ・エドゥアルド・
アグアルーザ
木下眞穂白水社
第7回理由のない場所イーユン・リー篠森ゆりこ河出書房新社
第6回息吹テッド・チャン大森望早川書房
第6回おちびエドワード・ケアリー古屋美登里東京創元社
第6回オーバーストーリーリチャード・パワーズ木原善彦新潮社
第6回きのこのなぐさめロン・リット・ウーン枇谷玲子,中村冬美みすず書房
第6回亀裂――欧州国境と難民ギジェルモ・アブリル,
カルロス・スポットルノ
上野貴彦花伝社
第6回黒い豚の毛、白い豚の毛閻連科(えんれんか)谷川毅河出書房新社
第6回サッシーは大まじめマギー・ギブソン松田綾花小鳥遊書房
第6回三体劉欣慈(りゅうじきん)大森望,光吉さくら,
ワン・チャイ
早川書房
第6回惨憺たる光ペク・スリンカン・バンファ書肆侃侃房
第6回ダイヤモンド広場マルセー・ルドゥレダ田澤耕岩波文庫
第6回ソナーリ・デラニヤガラ佐藤澄子新潮社
第6回目覚めの森の美女ディアドラ・サリヴァン田中亜希子東京創元社
第5回淡い焰ウラジーミル・ナボコフ森慎一郎作品社
第5回エヴリデイデイヴィッド・レヴィサン三辺律子小峰書店
第5回最後に鴉がやってくるイタロ・カルヴィーノ関口英子国書刊行会
第5回さらば、シェヘラザードドナルド・E・
ウェストレイク
矢口誠国書刊行会
第5回82年生まれ、キム・ジヨンチョ・ナムジュ斎藤真理子筑摩書房
第5回バルザス= ブレイス ブルターニュ古謡集ラ・ヴィルマルケ,山内淳大場静枝,
小出石敦子,白川理恵
彩流社
第5回ヒロインズケイト・ザンブレノ西山敦子C.I.P.Books
第5回フィフティ・ピープルチョン・セラン斎藤真理子亜紀書房
第5回ホールピョン・ヘヨンカン・バンファ書肆侃侃房
第5回MUNCH ムンクステフン・クヴェーネラン枇谷玲子誠文堂新光社
第5回U&Iニコルソン・ベイカー有好宏文白水社
第5回リンカーンとさまよえる霊魂たちジョージ・ソーンダーズ上岡伸雄河出書房新社
第4回アオイガーデンピョン・ヘヨンきむふなCUON
第4回噓の木フランシス・ハーディング児玉敦子東京創元社
第4回サイモンvs人類平等化計画ベッキー・アルバータリ三辺律子岩波書店
第4回ただの黒人であることの重み
ニール・ホール詩集
ニール・ホール大森一輝彩流社
第4回中国が愛を知ったころ 張愛玲短篇選張愛玲濱田麻矢岩波書店
第4回駐露全権公使 榎本武揚ヴャチェスラフ・
カリキンスキイ
藤田葵群像社
第4回七年の夜チョン・ユジョンカン・バンファ書肆侃侃房
第4回肺都エドワード・ケアリー古屋美登里東京創元社
第4回深い穴に落ちてしまったイバン・レピラ白川貴子東京創元社
第4回星空 The Starry Starry Nightジミー・リャオ天野健太郎トゥーヴァージンズ
第4回マッドジャーマンズ ドイツ移民物語ビルギット・ヴァイエ山口侑紀花伝社
第4回リラとわたし ナポリの物語1エレナ・フェッランテ飯田亮介早川書房
第4回私の名前はルーシー・バートンエリザベス・ストラウト小川高義早川書房
第3回アシュリーの戦争ゲイル・スマク・レモン新田享子KADOKAWA
第3回アメリカーナチママンダ・ンゴツィ・
アディーチェ
くぼたのぞみ河出書房新社
第3回アンニョン・エレナ金仁淑和田景子書肆侃々房
第3回オはオオタカのオヘレン・マクドナルド山川純子白水社
第3回黒い本オルハン・パムク鈴木麻矢藤原書店
第3回ジュリエットアリス・マンロー小竹由美子新潮社
第3回テラ・ノストラカルロス・フエンテス本田誠二水声社
第3回年月日閻連科谷川毅白水社
第3回屋根裏の仏さまジュリー・オオツカ小竹由美子,岩本正恵新潮社
第2回動きの悪魔ステファン・グラビンスキ芝田文乃国書刊行会
第2回フランドルの四季暦マリ・ゲヴェルス宮林寛河出書房新社
第2回春草裘山山(チウ・シャンシャン),
于暁飛
徳田好美,隅田和行日本僑報社
第2回クリスマス・キャロルチャールズ・ディケンズ井原慶一郎春風社
第2回夢へ翔けてミケーラ・デプリンス,
エレーン・デプリンス
田中奈津子ポプラ社
第2回キャロルパトリシア・ハイスミス柿沼瑛子河出文庫
第2回エンジェルメイカーニック・ハーカウェイ黒原敏行早川書房
第2回智異山李炳注(イ・ビョンジュ)松田暢裕東方出版
第2回25年目の「ただいま」サルー・ブライアリー舩山むつみ静山社
第2回教皇ヒュアキントスヴァーノン・リー中野善夫国書刊行会
第2回紙の動物園ケン・リュウ古沢嘉通早川書房
第1回SF的な宇宙で安全に暮らすっていうことチャールズ・ユウ円城塔早川書房
第1回黄金時代ミハル・アイヴァス阿部賢一河出書房新社
第1回狼少女たちの聖ルーシー寮カレン・ラッセル松田青子河出書房新社
第1回火星の人アンディ・ウィアー小野田和子早川書房
第1回霧に橋を架けるキジ・ジョンスン三角和代東京創元社
第1回重力の虹トマス・ピンチョン佐藤良明新潮社
第1回資本論の新しい読み方ミヒャエル・ハインリッヒ明石英人,佐々木隆治,
斎藤幸平,隅田総一郎
堀之内出版
第1回低地ジュンパ・ラヒリ小川高義新潮社
第1回TTT: トラのトリオのトラウマトロジーギジェルモ・カブレラ・
インファンテ
寺尾隆吉現代企画室
第1回別荘ホセ・ドノソ寺尾隆吉現代企画室
第1回北斎と応為キャサリン・ゴヴィエモーゲンスタン陽子彩流社
第1回詩集 牢屋の鼠劉暁波田島安江書肆侃侃房

↑リンクはAmazon、スクロール可能。
作者、翻訳者、出版社等で並べ替え可能。




「日本翻訳大賞」の読者推薦の推薦文リンク集

日本翻訳大賞 公式HP


日本翻訳大賞 公式HP

日本翻訳大賞(@nihonhonyakut) / X

 翻訳家さんや作家さん、書評家さん。SNSで海外文学の感想に定評がある方々の名前が、ずらりと揃う。

2025年2月12日(水)
第十一回日本翻訳大賞二次選考対象作品一覧
二次選考対象作品、16作品が決定しました。

第十一回選考委員は、岸本佐知子、斎藤真理子、柴田元幸、西崎憲、松永美穂。

日本翻訳大賞を続けよう!  翻訳家と翻訳ファンたちの祭典「日本翻訳大賞」クラウドファンディング第2弾のお願い | MOTION GALLERY
2014年、クラウドファンディングで誕生した日本翻訳大賞。設立から10年が過ぎ、現在、資金難によって存続が危ぶまれています。世界に誇る日本翻訳文化を言祝ぐために。本プロジェク...。クラウドファンディ...

↑大賞受賞作と最終候補作の一覧

上は出版社一覧表と対象期間の書籍検索。

第11回「日本翻訳大賞」2次選考対象作品

「あなたの迷宮のなかへ」マリ=フィリップ・ジョンシュレー、村松潔

あなたの迷宮のなかへ:カフカへの失われた愛の手紙 (新潮クレスト・ブックス)
マリ=フィリップ・ジョンシュレー,村松潔
2024/02/29
新潮社

20世紀最大の作家に宛てた百通以上の幻の手紙から甦る、一人の女性の人生。

没後百年を迎えるカフカの恋人として知られるチェコ人女性ミレナ。カフカから彼女への手紙は後に出版されたが、失われてしまったミレナからの手紙には何が書かれていたのか。作家への愛と情熱、父や夫との葛藤、そして自身の孤独と叫び――別離後もカフカを慕い続け、強制収容所で絶命した女性の魂を、現代の女性作家が明らかにする。

「失われたスクラップブック」エヴァン・ダーラ、木原善彦

失われたスクラップブック (ルリユール叢書)
エヴァン・ダーラ,木原善彦
2024/11/26
幻戯書房

“ポスト・ギャディス”と目され、リチャード・パワーズが正体とも噂された、トマス・ピンチョン以上に謎めく、ポスト・ポストモダン作家エヴァン・ダーラ――“読まれざる傑作”として話題となった、ピリオドなしの、無数にして無名の語りで綴られる大長編の奇書がついに本邦初訳で登場!

「エジプト人 シヌヘ」ミカ・ヴァルタリ、セルボ貴子

エジプト人シヌヘ上巻
エジプト人シヌヘ下巻
ミカ・ヴァルタリ,セルボ貴子,菊川匡
2024/05/10
みずいろブックス(静風社)

世界中の人々を魅了してやまない古代エジプト文明が克明に描かれた歴史長編小説。 古代エジプト文明の栄華を誇る新王朝時代末期に生を受けた主人公シヌヘの一代記。テーベで頭蓋切開医師となり、シリア、バビロン、ヒッタイト、クレタ島への壮大な旅が始まる。各地で医術を学びながら思いも寄らない運命に巻き込まれていく。

「この村にとどまる」マルコ・バルツァーノ、関口英子

この村にとどまる (新潮クレスト・ブックス)
マルコ・バルツァーノ,関口英子
2024/01/31
新潮社

この美しいダム湖の底に、忘れてはいけない村の歴史が沈んでいる。
北イタリアチロル地方、ドイツ語圏の一帯はムッソリーニの台頭によりイタリア語を強制され、ヒトラーの移住政策によって村は分断された。母語を愛し、言葉の力を信じるトリーナは、地下で子どもたちにドイツ語を教え、ダム建設に反対する夫とともに生きてゆくのだが……。イタリア文学界の最高峰、ストレーガ賞の最終候補作。

「石灰工場」トーマス・ベルンハルト、飯島雄太郎

石灰工場
トーマス・ベルンハルト,飯島雄太郎
2024/09/24
河出書房新社

廃墟の石灰工場で聴覚の研究を続けていた男はなぜ妻を射殺したのかー。加害と被害、妄想と錯乱が反転しながら破滅へとつきすすむ戦慄の代表作。日本にベルンハルトを知らしめた伝説的長編、43年目に新訳。

「千秋 3」梦溪石、呉聖華

千秋 3 (ヴォワリエブックス)
梦溪石,呉聖華
2021/03/26
日販アイ・ピー・エス

玉髄(ぎょくずい)を求め、陳恭(チェンゴン)一行と砂漠を進む沈嶠(シェンチアオ)。
しかし、吹き荒れる砂嵐の中、道案内の男が姿を消した。舞い上がる黄砂に視界を奪われ、足を踏み外した沈嶠は晏無師(イエンウースー)とともに、地底に沈んだ古城に辿り着いた。
陳恭一行と再び合流した二人は、何者かに襲われながらも、玉髄を目指して地下宮を進む。
だがその途中、陳恭が毒に侵され、解毒するには玉蓯蓉(ぎょくじゅよう)の実が必要だと判明する。
光の届かぬ闇の中、負傷して人格が変わった晏無師と、沈嶠は……

その頃、長安の都では異変が起きていた。

「父の革命日誌」チョン・ジア,橋本智保

父の革命日誌
チョン・ジア,橋本智保
2024/02/27
河出書房新社

パルチザンとして闘争を繰り広げ、投獄され、それでも社会主義者として生きた父。そんな父の葬儀のために故郷に帰ったアリの前に現れたのは、思いもよらない弔問客たちだった。かつて武装し闘った敵、生涯確執のあった叔父、元パルチザンの盟友たち、謎の見知らぬ少女…。知らなかった父を知るたびに、歴史の痛みで絡まった糸がほどけてゆく。悲しみと笑いが乱反射する、父と娘の葬儀の三日間。発禁作家による長編話題作。

「DV8 台北プライベートアイ2」紀蔚然、舩山むつみ

DV8 台北プライベートアイ2
紀蔚然,舩山むつみ
2024/05/24
文藝春秋

元劇作家にして大学教授。異色の私立探偵、呉誠が帰ってきた!風光明媚な“台湾のベニス”淡水で20年前の連続殺人事件の謎に迫る。

「とるに足りない細部」アダニーヤ・シブリー、山本薫

とるに足りない細部
アダニーヤ・シブリー,山本薫
2024/08/26
河出書房新社

1949年8月、ナクバ(大災厄)渦中のパレスチナ/イスラエルで起きたレイプ殺人と、現代でその痕跡を辿るパレスチナ人女性。二つの時代における極限状況下の〈日常〉を抉る傑作中篇。
この作品の「細部」に宿っているものは、私の精神世界を激しく揺さぶり、皮膚の内側を震えさせる。この本の中の言葉の粒子に引き摺り込まれ、永遠に忘れられない体験になり今も私を切り刻んでいる。

「南光」朱和之、中村加代子

南光 (アジア文芸ライブラリー)
朱和之,中村加代子
2024/05/20
春秋社

ライカを手に変わりゆく台湾を写し続けたひとりの写真家がいた。日本統治時代の台湾に生まれ、法政大学カメラ部でライカと出会った南光ことトウ騰輝。モダン都市・東京と戦争と戦後の動乱、台湾写真史を鮮やかに描きだす。巻末に南光による写真12点を掲載。歴史小説の名手・朱和之が南光の残した写真をもとに、たぐいまれな想像力で写真家の人生と台湾写真史を描き出す。羅曼・羅蘭百萬小説賞受賞作。

「日中競作唐代SFアンソロジー長安ラッパー李白」大恵和実、林久之、大久保洋子ほか

日中競作唐代SFアンソロジー長安ラッパー李白
大恵和実,円城塔,十三不塔,立原透耶,灰都とおり,林久之,大久保洋子
2024/09/19
中央公論新社

豪華絢爛、大唐帝国を魔改造せよ――ラッパー李白が、怪獣パンダが、キチン質の李世民が、空海が、三蔵法師が大暴れ! 日本と中国の8作家が織り成す、国境を越えた奇跡のアンソロジー

「ハリネズミ・モンテカルロ食人記・森の中の林」鄭執、関根謙

ハリネズミ・モンテカルロ食人記・森の中の林
鄭執,関根謙
2024/10/04
アストラハウス

北京へ、ニースへ、降りしきる雪の中へ、そして日本の桜の下へ。 シャーマニズムの香り濃い故郷瀋陽の街から、青年は逃奔するーー

鄭執は作家・脚本家・映像作家として活躍する中国の若きクリエイター。80後(バーリンホウ)世代※の旗手。
初邦訳となる本書には、中国東北部の中核都市である故郷・瀋陽の街から、あるいは鬱々と・あるいは劇的に・あるいは飄々と逃奔する青年を主人公とする、三つの物語を収録。

「ベル・ジャー」シルヴィア・プラス、小澤身和子

ベル・ジャー
シルヴィア・プラス,小澤身和子
2024/07/25
晶文社

わたしは。ぜんぶ覚えている。あの痛みも、暗闇も――。
ピュリツァ―賞受賞の天才詩人が書き残した伝説的長編小説、20年ぶりの新訳。


優秀な大学生のエスター・グリーンウッドはニューヨークのファッション誌でのインターンを勝ち取ったとき、
夢がついに叶うと信じて喜んだ。しかし、退屈なパーティー、偽善的に感じられる恋人、
空虚なだけのニューヨークでの生活に違和感を覚え、世界が支離滅裂なものに感じられる。
そして、とあることをきっかけに精神のバランスが徐々に崩れていく。

「マーリ・アルメイダの七つの月」シェハン・カルナティラカ、山北めぐみ

マーリ・アルメイダの七つの月 上
シェハン・カルナティラカ,山北めぐみ
2023/12/26
河出書房新社

1990年、内戦下のスリランカ・コロンボ。戦場カメラマンにしてギャンブラー、皮肉屋で放埓なゲイであるマーリ・アルメイダは、気がつくと冥界のカウンターにいた。自分が死んだ記憶はないが、ここに来る前、内戦を終わらせるための写真を撮ったことは覚えている。写真を公表するため、彼にあたえられた猶予は7回月が昇るまで。生者と死者の入り乱れた狂乱の世界をさまよう、マーリ・アルメイダの地獄めぐりがはじまる。ブッカー賞受賞作。

「物語ることの反撃 パレスチナ・ガザ作品集」リフアト・アルアライール、藤井光、岡真理

物語ることの反撃 パレスチナ・ガザ作品集
リフアト・アルアライール,藤井光,岡真理
2024/12/03
河出書房新社

現代パレスチナを代表する詩人が編み遺した、ガザの若き作家たちによる23篇。過酷な「日常」を書き留め、暴力と占領に物語ることで抵抗する、魂の作品集。

2023年12月、イスラエル軍の空爆によって命を落としたパレスチナの詩人、リフアト・アルアライール。忘却に抗うため、そして想像力によってあたらしい現実を立ち上げるため、彼が私たちに届けた、23の反撃の物語。

「夢のなかで責任がはじまる」デルモア・シュワルツ、小澤身和子

夢のなかで責任がはじまる
デルモア・シュワルツ,小澤身和子
2024/07/22
河出書房新社

「夢のなかで責任がはじまる」という一作の短編により鮮烈な登場を果たすや、ウラジーミル・ナボコフ、T・S・エリオットらにその鋭い才能を絶賛され、20世紀アメリカ文学史上に一条の軌跡を残した伝説的作家デルモア・シュワルツ。
サリンジャー、チーヴァー、フィッツジェラルドの系譜に連なる、若者たちの焦りと輝きをクールな筆致で捉えた「新世代の代弁者」、待望の本邦初作品集。

●序文=ルー・リード
●装幀=クラフト・エヴィング商會(吉田浩美・吉田篤弘)

関連サイト

Youtube
ゲームの専門家が選ぶ、2024年ベスト&2025年のマストプレイゲーム!ライムスター宇多丸×宇垣美里『アフター6ジャンクション 2』2025年1月15日(水)♯267
カルチャー・ワンショット 第11回日本翻訳大賞について、審査員を務める柴田元幸に聞く。楽しいです。

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