青山ブックセンター2026年「海外文学選書フェア」の一覧表――国・地域別の作家リストつき

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青山ブックセンター×海外文学選書フェアの一覧表

 青山ブックセンター本店で、青山ブックセンター×海外文学選書フェア「おい、ちょっと待ってくれ」思わず息を呑んだ。「ガイブンの宝庫じゃないか、ここは」が開催されています。並んでいた本があまりに素敵だったので、一覧表を作りました。

 今回の選書は、作家の背景も出版社も幅広いラインナップです。国・地域別の分類と出版社検索もできるようにしました。青山ブックセンターさんの海外文学への丁寧なまなざしと、選書に込められた思いが少しでも伝わればうれしいです。

  1. 青山ブックセンター×海外文学選書フェアの一覧表
    1. 2026年「海外文学選書フェア」の一覧
    2. フェア選書、作家の国・地域別リスト
    3. フェア選書の翻訳家リスト
    4. フェア選書、出版社とレーベルリスト
  2. 青山ブックセンターさんの海外文学選書フェアのこと
  3. 青山ブックセンター×海外文学選書フェア2026の気になる本
    1. 「アフター・クロード」アイリス・オーウェンス
    2. 「十五匹の犬」アンドレ・アレクシス
    3. 「家の本」アンドレア・バイヤーニ
    4. 「ペンギンの憂鬱」アンドレイ・クルコフ
    5. 「ブラック・スワンズ」イヴ・バビッツ
    6. 「レッド・アロー」ウィリアム・ブルワー
    7. 「グルブ消息不明」エドゥアルド・メンドサ
    8. 「望楼館追想」エドワード・ケアリー
    9. 「キンドレッド」オクテイヴィア・E・バトラー
    10. 「彼女の体とその他の断片」カルメン・マリア・マチャド
    11. 「一人娘」グアダルーペ・ネッテル
    12. 「星の時」クラリッセ・リスペクトル
    13. 「ほんのささやかなこと」クレア・キーガン
    14. 「複眼人」呉明益
    15. 「水脈を聴く男」ザフラーン・アルカースィミー
    16. 「あの人たちが本を焼いた日」ジーン・リース
    17. 「脱落者」ジム・トンプスン
    18. 「思い出すこと」ジュンパ・ラヒリ
    19. 「太陽に撃ち抜かれて」ジョヴァーニ・マルチンス
    20. 「月のケーキ」ジョーン・エイキン
    21. 「忘却についての一般論」ジョゼ・エドゥアルド・アグアルーザ
    22. 「荒原にて」索南才譲
    23. 「勝手に生きろ!」チャールズ・ブコウスキー
    24. 「チャーチ・レディの秘密の生活」ディーシャ・フィルヨー
    25. 「ジーザス・サン」デニス・ジョンソン
    26. 「オリンピア」デニス・ボック
    27. 「結婚/毒」トーヴェ・ディトレウセン
    28. 「歩くこと、または飼いならされずに詩的な人生を生きる術」トマス・エスペダル
    29. 「ジェイムズ」パーシヴァル・エヴェレット
    30. 「狼の幸せ」パオロ・コニェッティ
    31. 「コミック・ヘブンへようこそ」パク・ソリョン
    32. 「菜食主義者」ハン・ガン
    33. 「すべての、白いものたちの」ハン・ガン
    34. 「午後」フェルディナント・フォン・シーラッハ
    35. 「亀たちの時間」フランチェスカ・スコッティ
    36. 「トピーカ・スクール」ベン・ラーナー
    37. 「旅の問いかけ」ミシェル・ド・クレッツァー
    38. 「人類の深奥に秘められた記憶」モアメド・ムブガル・サール
    39. 「穴持たずども」ユーリー・マムレーエフ
    40. 「物語ることの反撃」リフアト・アルアライール、岡真理
    41. 「風に吹きはらわれてしまわないように」リチャード・ブローティガン
    42. 「ブリス・モンタージュ」リン・マー
    43. 「掃除婦のための手引き書」ルシア・ベルリン
    44. 「体の贈り物」レベッカ・ブラウン

青山ブックセンター×海外文学選書フェアの一覧表

2026年「海外文学選書フェア」の一覧

作品名著者名翻訳者名出版社発売日
アフター・クロード
(ドーキー・アーカイヴ)
アイリス・オーウェンス渡辺佐智江国書刊行会2021/09/18
十五匹の犬
(はじめて出逢う世界のおはなし)
アンドレ・アレクシス金原瑞人,
田中亜希子
東宣出版2020/11/27
家の本 (エクス・リブリス)アンドレア・バイヤーニ栗原俊秀白水社2022/09/30
ペンギンの憂鬱
(新潮クレスト・ブックス)
アンドレイ・クルコフ沼野恭子新潮社2004/09/29
ブラック・スワンズイヴ・バビッツ山崎まどか左右社2025/02/06
レッド・アローウィリアム・ブルワー上野元美早川書房2024/01/29
グルブ消息不明
(はじめて出逢う世界のおはなし)
エドゥアルド・メンドサ柳原孝敦東宣出版2015/07/17
望楼館追想エドワード・ケアリー古屋美登里創元文芸文庫2023/01/30
キンドレッドオクテイヴィア・E・バトラー風呂本惇子,岡地尚弘河出文庫2021/11/05
彼女の体とその他の断片カルメン・マリア・マチャド小澤英実,小澤身和子,
岸本佐知子,松田青子
エトセトラブックス2020/03/10
一人娘グアダルーペ・ネッテル宇野和美現代書館2025/11/14
星の時クラリッセ・リスペクトル福嶋伸洋河出書房新社2021/03/26
ほんのささやかなことクレア・キーガン鴻巣友季子早川書房2024/10/23
複眼人呉明益(ゴメイエキ)小栗山智角川文庫2025/01/24
水脈を聴く男ザフラーン・アルカースィミー⼭本薫,
マイサラ・アフィーフィー
書肆侃侃房2025/05/07
あの人たちが本を焼いた日
ジーン・リース短篇集
(ブックスならんですわる)
ジーン・リース,西崎憲安藤しを,磯田沙円子,
樫尾千穂,加藤靖,
小平慧,笹原桃子,
沢山英理子,獅子麻衣子
亜紀書房2022/06/29
脱落者ジム・トンプスン田村義進文遊社2019/03/28
思い出すこと
(新潮クレスト・ブックス)
ジュンパ・ラヒリ中嶋浩郎新潮社2023/08/23
太陽に撃ち抜かれてジョヴァーニ・マルチンス福嶋伸洋河出書房新社2026/01/22
月のケーキジョーン・エイキン三辺律子創元推理文庫2025/02/19
忘却についての一般論
(エクス・リブリス)
ジョゼ・エドゥアルド・アグアルーザ木下眞穂白水社2020/08/28
荒原にて索南才譲(ソナムツェラン)及川茜リトル・モア2025/11/26
勝手に生きろ!チャールズ・ブコウスキー都甲幸治河出文庫2024/05/08
チャーチ・レディの秘密の生活ディーシャ・フィルヨー,
榎本空,小澤英実(解説)
押野素子勁草書房2024/12/24
ジーザス・サン (エクス・リブリス)デニス・ジョンソン柴田元幸白水社2009/03/01
オリンピアデニス・ボック越前敏弥北烏山編集室2023/12/05
結婚/毒 コペンハーゲン三部作トーヴェ・ディトレウセン枇谷玲子みすず書房2023/06/20
歩くこと、または飼いならされずに
詩的な人生を生きる術
トマス・エスペダル枇谷玲子河出書房新社2023/02/27
ジェイムズパーシヴァル・エヴェレット木原善彦河出書房新社2025/06/27
狼の幸せパオロ・コニェッティ飯田亮介早川書房2023/04/11
コミック・ヘブンへようこそ
(I am I am I am)
パク・ソリョン渡辺麻土香晶文社2024/11/27
菜食主義者 (新しい韓国の文学 1)ハン・ガンきむふなクオン2011/06/15
すべての、白いものたちのハン・ガン斎藤真理子河出文庫2023/02/04
午後フェルディナント・フォン・シーラッハ酒寄進一東京創元社2025/11/20
亀たちの時間フランチェスカ・スコッティ北代美和子現代書館2025/09/17
トピーカ・スクールベン・ラーナー川野太郎明庭社2025/07/28
旅の問いかけ
(オーストラリア現代文学傑作選)
ミシェル・ド・クレッツァー有満保江現代企画室2022/02/09
人類の深奥に秘められた記憶モアメド・ムブガル・サール野崎歓集英社2023/10/26
穴持たずども
(ロシア語文学のミノタウロスたち)
ユーリー・マムレーエフ松下隆志白水社2024/01/28
風に吹きはらわれてしまわないようにリチャード・ブローディガン松本淳ちくま文庫2025/12/12
物語ることの反撃
パレスチナ・ガザ作品集
リフアト・アルアライール,
岡真理
藤井光河出書房新社2024/12/03
ブリス・モンタージュ
(エクス・リブリス)
リン・マー藤井光白水社2025/03/03
掃除婦のための手引き書ルシア・ベルリン岸本佐知子講談社文庫2022/03/15
体の贈り物レベッカ・ブラウン柴田元幸twililight2025/06/20

↑リンクはAmazon。
著者名、発売日等で並べ替えできます。

 青山ブックセンター本店の神園さんによる選書リストの情報を元に、作成させていただきました。作家名、出版社名等のリンクはAmazon検索になっています。

フェア選書、作家の国・地域別リスト

北米

中南米

ヨーロッパ

北欧

アフリカ

中東

アジア

オセアニア

フェア選書の翻訳家リスト

名前主な作家分類よみ
有満保江ミシェル・ド・クレッツァー、
アレクシス・ライト
オーストラリア文学ありみつやすえ
安藤しをジーン・リース英米文学あんどうしを
飯田亮介パオロ・ジョルダーノ、
エレナ・フェッランテ、
パオロ・コニェッティ、マルコ・マルターニ
イタリア文学いいだりょうすけ
磯田沙円子ジーン・リース英米文学いそださえこ
上野元美パーシヴァル・エヴェレット、
ウィリアム・ブルワー
英米文学うえのもとみ
宇野和美グアダルーペ・ネッテル、
フェルナンダ・メルチョール、
セルバ・アルマダ、アンドレス・バルバ
スペイン語圏/児童文学/YAうのかずみ
越前敏弥ダン・ブラウン、エラリー・クイーン
スティーヴ ・ハミルトン
チャールズ・ディケンズ、O・ヘンリー
英米文学えちぜんとしや
及川茜呉明益、郝景芳、賀淑芳、
何致和、鯨向海、索南才譲
中国文学/台湾文学おいかわあかね
岡地尚弘オクテイヴィア・E・バトラー英米文学おかじなおひろ
小栗山智呉明益、猫夫人、
老屋顔(辛永勝・楊朝景)
中国文学/台湾文学おぐりやまとも
小澤英実オクテイヴィア・E・バトラー、
カルメン・マリア・マチャド、
エドワード・P・ジョーンズ
英米文学おざわえいみ
小澤身和子C・S・ルイス、シルヴィア・プラス、
カルメン・マリア・マチャド、
ウォルター・テヴィス、デルモア・シュワルツ
英米文学おざわみわこ
押野素子ナナ・クワメ・アジェイ=ブレニヤー、
ディーシャ・フィルヨー、ジャネール・モネイ、
ダンティール・W・モニーズ
英米文学/アメリカ黒人文学おしのもとこ
樫尾千穂ジーン・リース英米文学かしおちほ
加藤靖ジーン・リース英米文学かとうやすし
金原瑞人サマセット・モーム、J・D・サリンジャー、
アレックス・シアラー、ジョン・グリーン、
カート・ヴォネガット、ニール・ゲイマン
英米文学/児童文学/YAかねはらみずひと
川野太郎ベン・ラーナー、シオドア・スタージョン
ハワード・ノーマン、ハリー・パーカー
英米文学かわのたろう
岸本佐知子ルシア・ベルリン、ミランダ・ジュライ、
ジョージ・ソーンダーズ、アリ・スミス、
ショーン・タン、リディア・デイヴィス、
英米文学きしもとさちこ
北代美和子エルサ・モランテ、クレスマン・テイラー、
ジャン・ルオー、ビル・ビュフォード、
イサム・ノグチ、シャルロット・ペリアン
イタリア文学/英米文学きただいみわこ
木下眞穂ジョゼ・サラマーゴ、パウロ・コエーリョ、
ジョゼ・ルイス・ペイショット、
ジョゼ・エドゥアルド・アグアルーザ
ポルトガル語圏/ブラジル文学/
ポルトガル文学
きのしたまほ
木原善彦トマス・ピンチョン、アリ・スミス、
リチャード・パワーズ、ベン・ラーナー、
ウィリアム・ギャディス、エヴァン・ダーラ
英米文学きはらよしひこ
きむふなハン・ガン、キム・エラン、孔枝泳、
キム・ヨンス、パン・ヒョンソク、
チョン・ミギョン、ピョン・ヘヨン
韓国文学きむふな
栗原俊秀ジョン・ファンテ、カルミネ・アバーテ、
アントニオ・スクラーティ、
カルロ・ロヴェッリ、マヌエレ・フィオール
イタリア文学くりはらとしひで
鴻巣友季子マーガレット・ミッチェル、エミリー・ブロンテ、
J・M・クッツェー、ヴァージニア・ウルフ、
マーガレット・アトウッド、クレア・キーガン
英米文学こうのすゆきこ
小平慧ジーン・リース英米文学こひらさとし
斎藤真理子ハン・ガン、チョ・ナムジュ、チョン・セラン、
パク・ソルメ、チョ・セヒ、パク・ミンギュ、
イ・ラン、ファン・ジョンウン
韓国文学さいとうまりこ
酒寄進一フェルディナント・フォン・シーラッハ、
マリー・ルイーゼ・カシュニッツ、
ネレ・ノイハウス、クラウス・コルドン
ドイツ文学さかよりしんいち
笹原桃子ジーン・リース英米文学ささはらももこ
沢山英理子ジーン・リース英米文学さわやまえりこ
三辺律子ジョーン・エイキン、クリス・ダレーシー、
デイヴィッド・レヴィサン、マリコ・タマキ、
ラドヤード・キップリング、ハワード・パイル
英米文学さんべりつこ
獅子麻衣子ジーン・リース英米文学ししまいこ
柴田元幸ポール・オースター、エドワード・ゴーリー、
スティーヴン・ミルハウザー、
レベッカ・ブラウン、リチャード・パワーズ
英米文学しばたもとゆき
田中亜希子ライマン・フランク・ボーム、
エリザベス・アセヴェド、ポーラ・ハリソン、
ジョゼフ・ディレイニー、ケリー・マケイン
英米文学/児童文学/YAたなかあきこ
田村義進スティーヴン・キング、ミック・ヘロン、
アガサ・クリスティー、ローレンス・ブロック、
アビール・ムカジー、チェスター・ハイムズ
英米文学/ミステリーたむらよしのぶ
都甲幸治チャールズ・ブコウスキー、トニ・モリスン、
ジュノ・ディアス、ジョン・アーヴィング、
ドン・デリーロ、スコット・フィッツジェラルド
英米文学とこうこうじ
中嶋浩郎ジュンパ・ラヒリ、ミレーナ・アグス、
ステファノ・ベンニ、ベッピ・キュッパーニ
イタリア文学なかじまひろお
沼野恭子アンドレイ・クルコフ、リュドミラ・ウリツカヤ、
イワン・ツルゲーネフ、ボリス・アクーニン、
リュドミラ・ペトルシェフスカヤ
ロシア文学ぬまのきょうこ
野崎歓ボリス・ヴィアン、ミシェル・ウエルベック、
サン=テグジュペリ、イレーヌ・ネミロフスキー、
ジャン=フィリップ・トゥーサン、スタンダール、
フランス文学のざきかん
枇谷玲子トーヴェ・ディトレウセン、アンネ・ホルト、
スーネ・デ・スーザ・シュミット=マスン、
ロン・リット・ウーン、イルセ・サン
北欧文学/デンマーク語、
ノルウェー語、スウェーデン語
ひだにれいこ
福嶋伸洋クラリッセ・リスペクトル、
マリオ・ヂ・アンドラーヂ、
ヴィニシウス・ヂ・モライス
ポルトガル語圏/ブラジル文学ふくしまのぶひろ
藤井光アンソニー・ドーア、コルソン・ホワイトヘッド、
デニス・ジョンソン、サルバドールプラセンシア、
オクテイヴィア・E・バトラー、C・パム・ジャン
英米文学ふじいひかる
古屋美登里エドワード・ケアリー、ダニエル・タメット、
ラッタウット・ラープチャルーンサップ、
イーディス・パールマン、トム・ゴールド
英米文学ふるやみどり
風呂本惇子オクテイヴィア・E・バトラー、
マリーズ・コンデ、
ジャメイカ・キンケイド
英米文学/アメリカ黒人文学/
カリブ文学
ふろもとあつこ
マイサラ・アフィーフィーザフラーン・アルカースィミー、
平野啓⼀郎、村上春樹
アラブ文学/日本文学まいさら
あふぃーふぃー
松下隆志ウラジーミル・ソローキン、
ユーリー・マムレーエフ、
エヴゲーニイ・ザミャーチン
ロシア文学まつしたたかし
松田青子カレン・ラッセル、アメリア・グレイ、
ジャッキー・フレミング、
カルメン・マリア・マチャド
英米文学まつだあおこ
松本淳リチャード・ブローディガン、
ポール・ヒル&トーマス・クーパー、
アントニー・ペンローズ
英米文学まつもとじゅん
柳原孝敦ロベルト・ボラーニョ、セサル・アイラ、
マリオ・バルガス=リョサ、
フアン・ガブリエル・バスケス
スペイン文学やなぎはらたかあつ
山崎まどかサリー・ルーニー、イヴ・バビッツ、
B・J・ノヴァク、レナ・ダナム
英米文学やまさきまどか
⼭本薫アダニーヤ・シブリー、エミール・ハビービー
ザフラーン・アルカースィミー、
アラブ文学やまもとかおる
渡辺佐智江リチャード・フラナガン、キャシー・アッカー、
アルフレッド・ベスター、アイリス・オーウェンス
バーナディン・エヴァリスト
英米文学わたなべさちえ
渡辺麻土香パク・ソリョン、ソン・ウォンピョン、
シン・ホチョル、スシンジ、キム・ヘナム、
ハン・ミファ、オリガ・グレベンニク
韓国文学わたなべまどか

フェア選書、出版社とレーベルリスト

海外文学と翻訳もの出版社の一覧表――公式サイトへのリンク集
海外文学や翻訳作品を手がける出版社を一覧表にまとめました。Amazonでの出版社名検索ができるほか、それぞれの公式サイトへのリンクも付けています。出版社に目を向けることで、素敵な本や、本をつくる人たち...

青山ブックセンターさんの海外文学選書フェアのこと

青山ブックセンター
東京の表参道に店舗を構える青山ブックセンターのWEBサイト、オンラインストアです。デザイン・広告・写真・アートなどクリエイティブ系の書籍と、海外文学をはじめとした文芸や人文書が充実。本を通じた学び場と...

青山ブックセンター
青山ブックセンター本店

青山ブックセンター本店(@Aoyama_book) / X

(フェアの開催時期などの情報は、公式サイトやSNSでご確認ください。)


 2026年も海外文学フェアを開催してくださった青山ブックセンターさん。このブログ「乙女の海外文学案内」を始めることになったのは、2023年秋にSNSで目にした「翻訳者からたどる海外文学フェア」の投稿がきっかけでした。

 当時、その写真を拡大し、棚に並んだ本を一冊ずつ調べて作成したのが、姉妹ブログ「大人乙女の新刊案内」にある「翻訳家で選ぶ海外文学【おすすめ翻訳者一覧】」のページです。あの写真を見ていなかったら、このブログを立ち上げることもなかったと思います。たくさんの翻訳家さんの名前を覚えられたのも、その投稿に添えられていた翻訳者一覧のおかげです。

 その感謝の気持ちも込めて、今回の一覧表を作成しました。人ひとりの人生を変えるくらいの力を持つ、青山ブックセンターさんの選書をお楽しみください。

山下 優(@YamaYu77)さん / X(青山ブックセンター本店・店長)

神園智也 | 青山ブックセンター本店(@t__kamizono) / X(文芸書担当)

「翻訳者からたどる海外文学フェア」を始めました! ふと気がつくと翻訳について意識せずに、当たり前のように海外文学を読んでいることはないでしょうか? もっと翻訳家さんについて知る機会を提供したいと考え企画しました。ポップで翻訳者さんのプロフィールと翻訳担当作品を紹介しています!(神園)

青山ブックセンター本店さんのXより(2023年9月14日)

翻訳家で選ぶ海外文学【おすすめ翻訳者一覧】
Amazon 楽天市場  題名  : ハムネット (新潮クレスト・ブックス) 著者  : マギー・オファーレル, 小竹由美子 出版社 : 新潮社 発売日 : 2021/11/30あの名作誕生の舞台裏に...

青山ブックセンター×海外文学選書フェア2026の気になる本

 テキストリンクはAmazon、本の表紙は楽天ブックス。のちほど、追加します。

「アフター・クロード」アイリス・オーウェンス

アフター・クロード (ドーキー・アーカイヴ)
アイリス・オーウェンス,渡辺佐智江
2021/09/18
国書刊行会

「捨ててやった、クロードを。あのフランス人のドブネズミ」あらゆるものに牙を剥き、すべての人間を敵に回す
わきまえない女ハリエットの地獄めぐりがいま始まる……伝説の作家アイリス・オーウェンスの最高傑作にして40年の時を超えて現代を撃つ、孤高の問題作!

「十五匹の犬」アンドレ・アレクシス

十五匹の犬 (はじめて出逢う世界のおはなし)
アンドレ・アレクシス,金原瑞人,田中亜希子
2020/11/27
東宣出版

カナダ・トロントのレストランバー〈ウィート・シーフ・タヴァーン〉で、ギリシア神話の神アポロンとヘルメスがビールを飲みながら、他愛もない話に興じている。話の流れから、ふたりは動物が人間の知性を持ったとしたら、幸せになるか、不幸になるかで、賭けをすることにした。何匹かの動物を選び、そのうち一匹でも死ぬときに幸せだったらヘルメスの勝ち、不幸だったらアポロンの勝ちだ。ふたりは、近くの動物病院にたまたま預けられていた十五匹の犬を賭けの対象に選ぶと、十五匹の犬はとつぜん、人間の知性を与えられ、変化をはじめる。

「家の本」アンドレア・バイヤーニ

家の本 (エクス・リブリス)
アンドレア・バイヤーニ,栗原俊秀
2022/09/30
白水社

 記憶にある最初の家は、おむつをしている「私」が祖母や両親、姉と、そして亀と暮らしていたところだ。やがて、放課後によく通った同級生の女の子の家、ぎこちない空気が重苦しかった親戚の家、ブラインドの空き具合が示す禁断の愛のメッセージを、息をつめてひたすら見上げた家、親が待つ家に帰りたくないがために入り浸った学生仲間の散らかった家、新しい家族を築いていった希望に満ちた家などが、そこにいた人々とともに思い浮かんでくる。なかには、大切な家族が病と闘っていた大きな施設もある。長年持ちつづけてきた家具を、やがて手放すことになった家もある……。家はいつだって見守っている。「私」が過ごしてきた家々が語る、「私」の人生の光と影。

「ペンギンの憂鬱」アンドレイ・クルコフ

ペンギンの憂鬱 (新潮クレスト・ブックス)
アンドレイ・クルコフ,沼野恭子
2004/09/29
新潮社

恋人に去られ孤独なヴィクトルは売れない短篇小説家。ソ連崩壊後、経営困難に陥った動物園から憂鬱症のペンギンを貰い受け、ミーシャと名づけて一緒に暮らしている。生活のために新聞の死亡記事を書く仕事を始めたヴィクトルだが、身辺に不穏な影がちらつく。他人の死が自分自身に迫ってくる。ウクライナはキーウ在住のロシア語作家による傑作長編小説。

「ブラック・スワンズ」イヴ・バビッツ

ブラック・スワンズ
イヴ・バビッツ,山崎まどか
2025/02/06
左右社

血眼で駐車場を探して、ロデオ・ドライヴをひやかして、アルゼンチンタンゴにハマって、ヴァンパイアみたいに美しい男とシャトー・マーモントに入り浸って、L.A.いち古いレストランで友達とブランチを食べて、しゃべって。華やかなりしL.A.の申し子で恋人。彼女のレンズを通したら、この街はひどく美しくてどうしようもなく愛おしい、故郷だ。鋭い観察眼とキレのあるユーモアでジョーン・ディディオンとならび称される作家、イヴ・バビッツがL.A.を行き交う友人たちをモデルに描いた短編集、待望の初邦訳!

「レッド・アロー」ウィリアム・ブルワー

レッド・アロー
ウィリアム・ブルワー,上野元美
2024/01/29
早川書房

ぼくはローマから高速鉄道“フレッチャロッサ(赤い矢)”に乗ってモデナへと向かっている。多額の借金を返済すべく、イタリア人物理学者の回顧録のゴーストライターをしていたけれど、失踪してしまった彼をさがし出すために。車中でぼくは思い出すー画家として失敗し、まぐれ当たりで作家になった日々、第二作が全く書けない苦痛、カリフォルニアでの幻覚剤療法。そして、物理学者の回顧録はこう始まるー“時間は起点と終点のある一本線ではない。さまざまな先端を持つ一本の矢なのだ”。自身も最初の詩集で高評価を受けた作家が、自信喪失の作家の苦悩をユーモアを交えながら描き出す、デビュー長篇にして傑作。

「グルブ消息不明」エドゥアルド・メンドサ

グルブ消息不明 (はじめて出逢う世界のおはなし スペイン編)
エドゥアルド・メンドサ,柳原孝敦
2015/07/17
東宣出版

特別な任務を帯びてバルセローナにやってきた二人組の宇宙人のひとり「グルブ」が、国民的ポップスターのマルタ・サンチェスの姿をまとったまま行方不明となった。そこでもう一方の宇宙人「私」は、相棒グルブを捜すためにオリバーレス公伯爵やゲイリー・クーパーなどに姿を変え街に出ることにした。やがて老夫婦の経営するバルに通うようになり、人間とふれあい、酒を楽しみ、恋もする…。オリンピック開催直前のバルセローナの活気と混沌をユーモラスに描いたSF風小説。

「望楼館追想」エドワード・ケアリー

望楼館追想 (創元文芸文庫)
エドワード・ケアリー,古屋美登里
2023/01/30
東京創元社

かつては大邸宅だったが、今や年月に埋もれたかのような古い集合住宅、望楼館。住んでいるのは自分自身から逃れたいと望む孤独な人間ばかり。語り手であるフランシスは、常に白い手袋をはめ、他人が愛した〈物〉を蒐集し、秘密の博物館に展示している。だが、望楼館に新しい住人が入ってきたことで、忘れたいと思っていた彼らの過去が揺り起こされる。創元文芸文庫海外部門の劈頭を飾る、鬼才ケアリーの比類ない傑作、ここに復活。

「キンドレッド」オクテイヴィア・E・バトラー

キンドレッド (河出文庫)
オクテイヴィア・E・バトラー,風呂本惇子,岡地尚弘
2021/11/05
河出書房新社

二十六歳の誕生日をむかえた日、黒人女性のディナは、突然十九世紀初頭の奴隷制下の地へタイムスリップし、ルーファスという白人少年の命を救う。ルーファスは、黒人奴隷を多く抱えた農園主の息子であった。一世紀の時を超えた彼の元への、重度なるタイムスリップの理由が、次第に明らかになってゆく。人間の本質を問う、アフリカ系アメリカ人SF作家の金字塔。

「彼女の体とその他の断片」カルメン・マリア・マチャド

彼女の体とその他の断片
カルメン・マリア・マチャド,小澤英実,小澤身和子,岸本佐知子,松田青子
2020/03/10
エトセトラブックス

首にリボンを巻いている妻の秘密、
セックスをリストにしながら迎える終末、
食べられない手術を受けた私の体、
消えゆく女たちが憑く先は……。

ニューヨーク・タイムズ「21世紀の小説と読み方を変える、女性作家の15作」、全米批評家協会賞、シャーリイ・ジャクスン賞、ラムダ賞(レズビアン文学部門)他受賞、いまもっとも注目を浴びる作家を、最高の翻訳家たちが初紹介! 大胆奔放な想像力と緻密なストーリーテーリングで「身体」を書き換える新しい文学、クィアでストレンジな全8篇収録のデビュー短篇集。

「一人娘」グアダルーペ・ネッテル

一人娘
グアダルーペ・ネッテル,宇野和美
2025/11/14
現代書館

わたし(ラウラ)とアリナは親友で、20代のころはお互いに「子どもは産まない」と誓い合った仲だった。その意志をかたくなに貫くラウラとは裏腹に、アリナは結婚し、やがて子ども(イネス)を身ごもる。

そんななか、ラウラの暮らすアパートのベランダでは鳩が巣を作り、やがてラウラはアパートの隣に暮らす母子家庭の男の子ニコラスとだんだん交流を深めていく。やがてイネスが生まれるが、イネスには生まれついて重度の障害があり明日を生きる保証もない状態だった。

「星の時」クラリッセ・リスペクトル

星の時
クラリッセ・リスペクトル,福嶋伸洋
2021/03/26
河出書房新社

地方からリオのスラム街にやってきた、コーラとホットドッグが好きな天涯孤独のタイピストは、自分が不幸であることを知らなかった−−。「ブラジルのヴァージニア・ウルフ」による、ある女への大いなる祈りの物語。

23言語で翻訳、世界的再評価の進む20世紀の巨匠が生んだ奇跡の文学。

荒野からやってきた北東部の女・マカベーアの人生を語る、作家のロドリーゴ・S・M。リオのスラム街でタイピストとして暮らし、映画スターに憧れ、コカコーラとホットドッグが好きで、「不幸であることを知らない」ひとりの女の物語は、栄光の瞬間へと導かれてゆく−−。

「ほんのささやかなこと」クレア・キーガン

ほんのささやかなこと
クレア・キーガン,鴻巣友季子
2024/10/23
早川書房
キリアン・マーフィー主演
映画「決断するとき」原作小説

1985年、アイルランドの小さな町。寒さが厳しくなり石炭の販売に忙しいビル・ファーロングは、町が見て見ぬふりをしていた女子修道院の〝秘密″を目撃し――優しく静謐な文体で多くの読者に愛される現代アイルランド文学の旗手が贈る、史実に基づいた傑作中篇

「複眼人」呉明益

複眼人 (角川文庫)
呉明益,小栗山智
2025/01/24
KADOKAWA

次男が生きられない神話の島から追放された少年。自殺寸前の女性教師と山に消えた夫と息子。母や妻を失った先住民の女と男。事故で山の“心”に触れた技術者と環境保護を訴える海洋生態学者。傷を負い、愛を求める人間たちの運命が、巨大な「ゴミの島」を前に重なり合い、驚嘆の結末へと向かうー。人間と生物、自然と超自然的存在が交錯する世界を、台湾現代文学を牽引する作家が圧倒的スケールで描く感動巨編。

「水脈を聴く男」ザフラーン・アルカースィミー

水脈を聴く男
ザフラーン・アルカースィミー,⼭本薫,マイサラ・アフィーフィー
2025/05/07
書肆侃侃房

井戸で発見された溺死体のお腹から取り出された胎児。彼には大地の「水脈を聴く」能力が宿っていた──。

アラビア半島に位置し、雨のほとんど降らない小国オマーン。地下水路(ファラジュ)による独自の灌漑システムは、峻険な岩山や荒涼ひどい頭痛に悩まされるマリアムは井戸の深淵からの「おいで、おいで」という囁きに導かれ、ついには溺死体として発見される。しかし、その体には胎児が宿っていた。無事(サーレム)に救われたことでサーレムと名付けられた息子は、耳を澄ませると地中を流れる水の音が聴こえるようになる。その噂はあっという間に広がり、避けられ孤立するようになるが、水源を探し当て村を襲った干ばつから救うことで必要とされるようになる。その評判は遠方まで轟き、15歳の少年は「水追い師」として各地で引く手あまたになるのだが──。

「あの人たちが本を焼いた日」ジーン・リース

あの人たちが本を焼いた日 ジーン・リース短篇集 (ブックスならんですわる)
ジーン・リース,西崎憲,安藤しを,磯田沙円子,樫尾千穂,加藤靖,小平慧,笹原桃子,沢山英理子,獅子麻衣子
2022/06/29
亜紀書房

――わたしはどこにも属していないし、属すためのやりかたを買うお金もない。


カリブ海生まれのジーン・リースは、ヨーロッパでは居場所を見出せない、疎外された人であった。
しかも女性である。

自身の波乱に富んだ人生を下敷きにした、モデル、老女、放浪者などの主人公たちは、困窮、飲酒、刑務所暮らし、戦争と数々の困難を生きる。


だが彼女らはけっして下を向かない。
慣習と怠惰と固定観念をあざ笑うように、したたかに生きる。


《いま新たな光を浴びる、反逆者リースの本邦初、珠玉の作品集》

「脱落者」ジム・トンプスン

脱落者
ジム・トンプスン,田村義進
2019/03/28
文遊社

テキサスの西、ビッグ・サンド(大きな砂地)の町
原油採掘権をめぐる陰謀と死の連鎖、
未亡人と保安官補のもうひとつの顔――

本邦初訳
解説 野崎六助

「思い出すこと」ジュンパ・ラヒリ

思い出すこと (新潮クレスト・ブックス)
ジュンパ・ラヒリ,中嶋浩郎
2023/08/23
新潮社

創作と自伝のあわいに生まれた一冊の「詩集」。
円熟の域に達したラヒリによるもっとも自伝的な最新作。


ローマの家具付きアパートの書き物机から、「ネリーナ」と署名のある詩の草稿が見つかった。インドとイギリスで幼少期を過ごし、イタリアとアメリカを行き来して暮らしていたらしい、この母・妻・娘の三役を担う女性は、ラヒリ自身にとてもよく似ていた。――イタリア語による詩とその解題からなる、もっとも自伝的な最新作。

「太陽に撃ち抜かれて」ジョヴァーニ・マルチンス

太陽に撃ち抜かれて
ジョヴァーニ・マルチンス,福嶋伸洋
2026/01/22
河出書房新社

いつも何かが壊れるみたいだーー。
マフィアと警察が抗争を繰り広げ、麻薬中毒者たちが路頭をさまようなか、子どもは本物の拳銃で遊び回り、若者たちはビーチで大麻を吸い、恋をする。

ブラジル発、新リアリズム(ノーヴォ・ヘアリズモ)がついに上陸!
世界10カ国で翻訳。

「月のケーキ」ジョーン・エイキン

月のケーキ (創元推理文庫)
ジョーン・エイキン,三辺律子
2025/02/19
東京創元社

月のケーキの材料は、桃にブランディにクリーム。タツノオトシゴの粉、グリーングラスツリー・カタツムリ…「月のケーキ」。幼い娘が想像したバームキンを宣伝に使ったスーパーマーケットの社長、だが実体のないバームキンがひとり歩きしてしまい…「バームキンがいちばん!」。ガーディアン賞、エドガー賞受賞の名手による、幻想的で奇妙な味わいの13編を収めた短編集。

「忘却についての一般論」ジョゼ・エドゥアルド・アグアルーザ

忘却についての一般論 (エクス・リブリス)
ジョゼ・エドゥアルド・アグアルーザ、,木下眞穂
2020/08/28
白水社

 ポルトガル生まれのルドヴィカ(ルド)は空や広い場所が怖い。両親を相次いで亡くし、姉オデッテの結婚に伴い、鉱山技師の義兄オルランドがアンゴラの首都ルアンダに所有する豪奢なマンションの最上階に移り住む。
 長年にわたりポルトガルの支配下にあったアンゴラでは解放闘争が激化し、1975年ついに独立を宣言。動乱のさなか、姉夫妻が消息不明となる。恐慌をきたし、外部からの襲撃を恐れたルドは、マンション内の部屋の入口をセメントで固め、犬とともに自給自足の生活が始まる。

「荒原にて」索南才譲

荒原にて
索南才譲,及川茜
2025/11/26
リトル・モア

誰もが、どの家族もが、災禍を経験している。
人は絶望を超えていかに生きるのか──。
 
85年生まれ、「最後の世代の遊牧民」を自任する著者が大草原でいのちと向き合いながら書いた、究極の野生文学。家族の結びつき、愛馬との別れ、仲間との労働と旅。動物との生きるか死ぬかの闘い、そこに降りかかる天災……。モンゴル、チベットに近接する荒涼とした大地で馬や牛、羊と共に暮らす男の、張り裂けそうな心を描く。

「勝手に生きろ!」チャールズ・ブコウスキー

勝手に生きろ! (河出文庫)
チャールズ・ブコウスキー,都甲幸治
2024/05/08
河出書房新社
マット・ディロン主演で映画化
酔いどれ詩人になるまえに

ヘンリー・チナスキーはさまざまな職を転々としながらアメリカを放浪する。雑誌の配送、犬のビスケット工場、蛍光灯の取付け、イエロー・キャブ…。単調な労働の果てには、手ひどい二日酔いが待ち受ける。ユーモアと陽気な女たちに助けられながら、短篇を書いて編集部に送るも原稿はたいてい不採用。二十代ブコウスキーの体験をもとに綴られた人間の自由をめぐる物語。映画化。

「チャーチ・レディの秘密の生活」ディーシャ・フィルヨー

チャーチ・レディの秘密の生活
ディーシャ・フィルヨー,押野素子,榎本空,小澤英実(解説)
2024/12/24
勁草書房

甘く、切ない彼女たちの“秘密”。全米図書賞最終候補、ペン/フォークナー賞受賞、最注目アフリカ系アメリカ人作家による初短篇集。

毎週月曜に訪れる愛人の牧師のため母はピーチ・コブラーを作り、オリヴィアは彼を神と信じる。牧師夫人に恋焦がれる少女ジャエルとその日記を盗み読む曾祖母。母を献身的に介護するも名前を呼ばれない娘──自らの欲望に従うこと、教会、母娘の葛藤を親密に描き、全米を魅了した4世代・9つの彼女たちの物語。解説=小澤英実・榎本空

「ジーザス・サン」デニス・ジョンソン

ジーザス・サン (エクス・リブリス)
デニス・ジョンソン,柴田元幸
白水社
2009/03/01

「ダンダン」俺はダンダンから薬をもらおうと、農場まで出かけた。しかしダンダンは、銃で知り合いを撃ってしまったという。死にかけた男を医者まで送り届けるドライブが始まった。
「仕事」俺はホテルでガールフレンドとヘロインを打ちまくっていた。喧嘩をした翌朝、バーで金儲けの話に乗ることにした。空き家に押し入り、銅線を集めて、スクラップとして売る仕事だった。
「緊急」俺は緊急治療室で働きはじめた。仕事は暇で、雑役夫と薬をくすねていた。深夜、目にナイフが刺さった男が連れられてきた。手術の準備中、雑役夫がそのナイフを抜いてしまった。
*   *   *
最果てでもがき、生きる破滅的な人びと……悪夢なのか、醒めているのか? 幻覚のような語りが心を震わす、11の短篇。

「オリンピア」デニス・ボック

オリンピア
デニス・ボック,越前敏弥
2023/12/05
北烏山編集室

記憶と鎮魂のファミリー・ヒストリー

第2次世界大戦をきっかけにドイツからカナダへ移住した家族を描く連作短編集。静かで平和に見える一族の生と死が詩情豊かに語られる。点景としてのオリンピック、断片としての家族の歴史。

――レニ・リーフェンシュタールが編集したあとの映像から、この話を語ることはできないだろう。何マイルにも及ぶサブプロットや暗示的な映像が切り刻まれて黒いリボンに何度もまとめられ、忘れ去られた。

――ぼくたち家族の才能は永遠のものだと思っていた。

装釘 宗利淳一

「結婚/毒」トーヴェ・ディトレウセン

結婚/毒――コペンハーゲン三部作
トーヴェ・ディトレウセン,枇谷玲子
2023/06/20
みすず書房

自らの経験の全てを題材として、女性のアイデンティティをめぐる葛藤をオートフィクション/回想記として世に出したトーヴェ。自分に正直にあろうとする人間の生きるむずかしさを、文学と人生で表した。
ナチス・ドイツの影が迫り来る時代のコペンハーゲンを舞台に描かれる、記念碑的三部作を一巻にして贈る。

「歩くこと、または飼いならされずに詩的な人生を生きる術」トマス・エスペダル

歩くこと、または飼いならされずに詩的な人生を生きる術
トマス・エスペダル,枇谷玲子
2023/2/27
河出書房新社

通りを、アスファルトを、山道を、海岸沿いを、並んで、ひとりで、知覚を冴え渡らせ、無と化し、鳥の声に耳を澄ませ、寡黙に、饒舌に、物悲しく、意気揚々と、自由を求めー歩く。自分の人生を、主体的に歩き続けるとはどういうことだろう?古今東西の作家、音楽家、思想家たちの言葉に触れながら思策を深める渉猟の記録。現代ノルウェー文学の金字塔的作品、ついに邦訳!!

「ジェイムズ」パーシヴァル・エヴェレット

ジェイムズ
パーシヴァル・エヴェレット,木原善彦
2025/06/27
河出書房新社

全米図書賞&ピュリツァー賞、驚異のW受賞!ブリティッシュ・ブック・アワード、カーネギー賞、カーカス賞受賞!ニューヨーク・タイムス・ベストセラー1位、2024年ベストブック最多選出。各賞を総なめにした、2024年アメリカ文学最大の話題作。

我が身を売られる運命を知り、生き延びるために逃げ出した黒人奴隷ジェイムズ。しかし少年ハックをともないミシシッピ川をくだる彼を待ち受けるのは、あまりに過酷な旅路だった。奴隷主たちを出し抜き、ペテン師を騙し返し、どこまでも逃げていくジェイムズの逃避行の果てに待つものとは──。黒人奴隷ジムの目から「ハックルベリー・フィン」を語り、痛烈な笑いと皮肉で全世界に衝撃を与えた怪物的話題作。

「狼の幸せ」パオロ・コニェッティ

狼の幸せ
パオロ・コニェッティ,飯田亮介
2023/04/11
早川書房

人生に疲れた40歳のファウストは、長年暮らしたミラノを離れてイタリアンアルプス近くのレストランで働き始める。山に囲まれ次第に人間らしさをとりもどしていたとき、狼たちが山からおりてきていた――。ストレーガ賞受賞作家が描く、人生やり直し山岳小説。

「コミック・ヘブンへようこそ」パク・ソリョン

コミック・ヘブンへようこそ (I am I am I am)
パク・ソリョン,渡辺麻土香
2024/11/27
晶文社

本書に登場するのは今日も何事もなく生きていくために奮闘する、私たちの周りの特別でない人たち。
24時間営業の地下マンガ喫茶での夜勤中に絶対絶命の危機を経験し(「コミック・ヘブンへようこそ」)、がん患者がかつらを探しに行き(「秋夕目前」)、つらい毎日を送る売れない俳優に奇跡が起こり(「ほとんど永遠に近いレスリー・チャンの全盛期」)、兵役中のボーイフレンドを待つ女性たちが集まったインターネットコミュニティに没頭することもある(「IDはラバーシュー」)。
温かい視線とユーモアを交えながらSF、ホラー、コメディまで、韓国文学界の新鋭作家が放つ傑作短編集。

「菜食主義者」ハン・ガン

菜食主義者 (新しい韓国の文学 1)
ハン・ガン,きむふな
2011/06/15
クオン

ごく平凡な女だったはずの妻・ヨンヘが、ある日突然、肉食を拒否し、日に日にやせ細っていく姿を見つめる夫(「菜食主義者」)、妻の妹・ヨンヘを芸術的・性的対象として狂おしいほど求め、あるイメージの虜となってゆく姉の夫(「蒙古斑」)、変わり果てた妹、家を去った夫、幼い息子……脆くも崩れ始めた日常の中で、もがきながら進もうとする姉・インへ(「木の花火」)-
3人の目を通して語られる連作小説集。

「すべての、白いものたちの」ハン・ガン

すべての、白いものたちの (河出文庫)
ハン・ガン,斎藤真理子
2023/02/04
河出書房新社

アジア初のブッカー国際賞作家による奇蹟の傑作が文庫化。おくるみ、産着、雪、骨、灰、白く笑う、米と飯……。朝鮮半島とワルシャワの街をつなぐ65の物語が捧げる、はかなくも偉大な命への祈り。

生後すぐに亡くなった姉をめぐり、ホロコースト後に再建されたワルシャワの街と、朝鮮半島の記憶が交差する。
文庫化にあたり、訳者の斎藤真理子による「『すべての、白いものたちの』への補足」、平野啓一郎による解説「恢復と自己貸与」を収録。

「午後」フェルディナント・フォン・シーラッハ

午後
フェルディナント・フォン・シーラッハ,酒寄進一
2025/11/20
東京創元社

台北、東京、マラケシュ、ウィーン、チューリヒ、パリ…。弁護士で作家の「私」は講演会や朗読会で世界各国を訪れ、さまざまな過去を抱える人々と出会う。16年前に弁護したかつての依頼人がマラケシュで語った、当時明かさなかった事故死の事情。イタリアの古い館に滞在中、怪我をした隣人の女性から聞いた衝撃的な身の上話。ベルリンで亡くなった知人の遺言執行者に指名されて知った、彼の唯一の遺産相続人との愛憎半ばする関係ー。死や罪悪感に翻弄される純粋で奇妙な人々の物語と、ところどころに挿入された歴史上のエピソードによる全26章は、ページを閉じたあとに、深く鮮烈な余韻を残す。クライスト賞受賞、日本で本屋大賞「翻訳小説部門」第1位に輝いた『犯罪』の著者が贈る新たな傑作短編集!

「亀たちの時間」フランチェスカ・スコッティ

亀たちの時間
フランチェスカ・スコッティ,北代美和子
2025/09/17
現代書館

ウエイトレスがやってくる。コーヒーと温めたタルトの香りがする。一匹の犬が吠える。ウエイトレスは飛びあがり、わたしも飛びあがる。わたしは粉々になったカップを見る。太陽に焼かれた板のあいだを黒い液体が流れていく。わたしがあなたのほうを向き、あなたを呼ぼうと腕をのばしたとき、あなたはもうそこにはいない。空になったあなたの椅子がわたしを怯えさせる。わたしは立ちあがり、あたりを見まわす。あなたはいない。(「ルナ」より)

「トピーカ・スクール」ベン・ラーナー

トピーカ・スクール
ベン・ラーナー,川野太郎
2025/07/28
明庭社

1997年、中西部カンザス州トピーカ。高校生のアダム・ゴードン〔…〕競技ディベートの名手であるアダムが、自分のスピーチのなかにみた暴力性。ともに臨床心理士のアダムの両親が紐解きはじめた、自らの記憶。母ジェーンの葛藤と彼女が闘ったトピーカの「男性たち」。父ジョナサンが心の奥底に隠した弱さ。言葉の限界にそれぞれの形で向き合う家族の語りに、アダムの同級生ダレンの声が織りこまれる。クラスにとってよそものだった彼を待つ事件。それは避けられなかったのか? そして、アダムが最後に選び取ったスピーチとは。

複数の声が時代を行き来しながら、米国の現在を照射する。『10:04』の作者が、知性と繊細さをもって共同体を描きだす、小説の新しい可能性。

「旅の問いかけ」ミシェル・ド・クレッツァー

旅の問いかけ (オーストラリア現代文学傑作選)
ミシェル・ド・クレッツァー,有満保江
2022/02/09
現代企画室

驚きに満ちていて悲しい。それが旅だった。オーストラリアとスリランカ。遠く隔たった二人の主人公の半生と束の間交錯するその道のりが紡ぎ出す、現代世界をめぐる「旅」の諸相。
「この美しく組み立てられた小説の独創性と奥深さを、 限られた紙幅で描写することはとてもできない」(A・S・バイアット) 各国の批評家から絶賛され、著者を一躍世界的作家に仲間入りさせたオーストラリア現代文学屈指の傑作、待望の邦訳。

「人類の深奥に秘められた記憶」モアメド・ムブガル・サール

人類の深奥に秘められた記憶
モアメド・ムブガル・サール,野崎歓
2023/10/26
集英社

【ゴンクール賞受賞作】なぜ人間は、作家は、“書く”のか。根源ともいえる欲望の迷宮を恐ろしいほどの気迫で綴る、衝撃の傑作小説!

セネガル出身、パリに暮らす駆け出しの作家ジェガーヌには、気になる同郷の作家がいた。
1938年、デビュー作『人でなしの迷宮』でセンセーションを巻き起こし、「黒いランボー」とまで呼ばれた作家T・C・エリマン。しかしその直後、作品は回収騒ぎとなり、版元の出版社も廃業、ほぼ忘れ去られた存在となっていた。
そんなある日『人でなしの迷宮』を奇跡的に手に入れ、内容に感銘を受けたジェガーヌは、エリマン自身について調べはじめる。

「穴持たずども」ユーリー・マムレーエフ

穴持たずども (ロシア語文学のミノタウロスたち)
ユーリー・マムレーエフ,松下隆志
2024/01/28
白水社

ドストエフスキー、プラトーノフらの衣鉢を継ぎ、ソローキン、ペレーヴィン、スタロビネツらに影響を与えた、ソ連地下文学の巨匠マムレーエフの怪作。神秘主義やエゾテリスムを湛えた、生と性、死と不死、世界、神、自我をめぐるリベルタンたちの禍々しき饗宴。

「物語ることの反撃」リフアト・アルアライール、岡真理

物語ることの反撃 パレスチナ・ガザ作品集
リフアト・アルアライール,岡真理,藤井光
2024/12/03
河出書房新社

現代パレスチナを代表する詩人が編み遺した、ガザの若き作家たちによる23篇。過酷な「日常」を書き留め、暴力と占領に物語ることで抵抗する、魂の作品集。

2023年12月、イスラエル軍の空爆によって命を落としたパレスチナの詩人、リフアト・アルアライール。忘却に抗うため、そして想像力によってあたらしい現実を立ち上げるため、彼が私たちに届けた、23の反撃の物語。

ルアライール。忘却に抗うため、そして想像力によってあたらしい現実を立ち上げるため、彼が私たちに届けた、23の反撃の物語。

「風に吹きはらわれてしまわないように」リチャード・ブローティガン

風に吹きはらわれてしまわないように (ちくま文庫)
リチャード・ブローディガン,松本淳
2025/12/12
筑摩書房

1979年夏、44歳の「作家」が、1940年代のアメリカ・オレゴン州での少年時代を振り返る。貧困の中での生存と気晴らし、池の端にソファやランプなど家具を並べて釣りをする夫婦、22口径の拳銃が起こす悲劇、少年の心に落とされた影……。幻想的な光景と死の匂い、風に吹きはらわれてしまいそうな人びとの姿を物語に描き、作者が生前最後に発表した小説。1985年に刊行され品切れとなった後、傑作と評価されながら入手困難となっていた『ハンバーガー殺人事件』を原題に沿って改題、訳者があらたに訳しなおし、復刊文庫化。

「ブリス・モンタージュ」リン・マー

ブリス・モンタージュ (エクス・リブリス)
リン・マー,藤井光
2025/03/03
白水社

“全米批評家協会賞”受賞作品。前作の長篇『断絶』が好評の中国出身の米国作家による、不可思議な語り口と冷徹な観察眼が冴える8篇を収録。現代アメリカの心象風景を巧みに切り取る短篇集。

「掃除婦のための手引き書」ルシア・ベルリン

掃除婦のための手引き書 ――ルシア・ベルリン作品集 (講談社文庫)
ルシア・ベルリン,岸本佐知子
2022/03/15
講談社

毎日バスに揺られて他人の家に通いながら、ひたすら死ぬことを思う掃除婦(「掃除婦のための手引き書」)。
道路の舗装材を友だちの名前みたいだと感じてしまう、独りぼっちの少女(「マカダム」)。

波乱万丈の人生から紡いだ鮮やかな言葉で、本国アメリカで衝撃を与えた奇跡の作家。
大反響を呼んだ初の邦訳短編集。

「体の贈り物」レベッカ・ブラウン

体の贈り物
レベッカ・ブラウン,柴田元幸
2025/06/20
twililight

アメリカの作家、レベッカ・ブラウンの代表作を復刊。
逃れようのない死の前で、料理を作り、家を掃除し、洗濯をし、入浴を手伝う。
喜びと悲しみ、生きるということを丸ごと受け止めた時、私は11の贈り物を受け取った。
エイズ患者とホームケア・ワーカーの交流が描き出す、悼みと希望の連作短篇。
著者書き下ろし「『体の贈り物』三十年後」を収録。
金井冬樹の装画による新装版。

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