
青山ブックセンター本店で、青山ブックセンター×海外文学選書フェア「おい、ちょっと待ってくれ」思わず息を呑んだ。「ガイブンの宝庫じゃないか、ここは」が開催されています。並んでいた本があまりに素敵だったので、一覧表を作りました。
今回の選書は、作家の背景も出版社も幅広いラインナップです。国・地域別の分類と出版社検索もできるようにしました。青山ブックセンターさんの海外文学への丁寧なまなざしと、選書に込められた思いが少しでも伝わればうれしいです。
- 青山ブックセンター×海外文学選書フェアの一覧表
- 青山ブックセンターさんの海外文学選書フェアのこと
- 青山ブックセンター×海外文学選書フェア2026の気になる本
- 「ペンギンの憂鬱」アンドレイ・クルコフ
- 「一人娘」グアダルーペ・ネッテル
- 「星の時」クラリッセ・リスペクトル
- 「ほんのささやかなこと」クレア・キーガン
- 「水脈を聴く男」ザフラーン・アルカースィミー
- 「あの人たちが本を焼いた日」ジーン・リース
- 「思い出すこと」ジュンパ・ラヒリ
- 「太陽に撃ち抜かれて」ジョヴァーニ・マルチンス
- 「チャーチ・レディの秘密の生活」ディーシャ・フィルヨー
- 「オリンピア」デニス・ボック
- 「結婚/毒」トーヴェ・ディトレウセン
- 「歩くこと、または飼いならされずに詩的な人生を生きる術」トマス・エスペダル
- 「ジェイムズ」パーシヴァル・エヴェレット
- 「菜食主義者」ハン・ガン
- 「すべての、白いものたちの」ハン・ガン
- 「トピーカ・スクール」ベン・ラーナー
- 「物語ることの反撃 パレスチナ・ガザ作品集」リフアト・アルアライール、岡真理
- 「ブリス・モンタージュ」リン・マー
- 「掃除婦のための手引き書」ルシア・ベルリン
- 「体の贈り物」レベッカ・ブラウン
青山ブックセンター×海外文学選書フェアの一覧表
2026年「海外文学選書フェア」の一覧
| 作品名 | 著者名 | 翻訳者名 | 出版社 | 発売日 |
|---|---|---|---|---|
| アフター・クロード (ドーキー・アーカイヴ) | アイリス・オーウェンス | 渡辺佐智江 | 国書刊行会 | 2021/09/18 |
| 十五匹の犬 (はじめて出逢う世界のおはなし) | アンドレ・アレクシス | 金原瑞人, 田中亜希子 | 東宣出版 | 2020/11/27 |
| 家の本 (エクス・リブリス) | アンドレア・バイヤーニ | 栗原俊秀 | 白水社 | 2022/09/30 |
| ペンギンの憂鬱 (新潮クレスト・ブックス) | アンドレイ・クルコフ | 沼野恭子 | 新潮社 | 2004/09/29 |
| ブラック・スワンズ | イヴ・バビッツ | 山崎まどか | 左右社 | 2025/02/06 |
| レッド・アロー | ウィリアム・ブルワー | 上野元美 | 早川書房 | 2024/01/29 |
| グルブ消息不明 (はじめて出逢う世界のおはなし) | エドゥアルド・メンドサ | 柳原孝敦 | 東宣出版 | 2015/07/17 |
| 望楼館追想 | エドワード・ケアリー | 古屋美登里 | 創元文芸文庫 | 2023/01/30 |
| キンドレッド | オクテイヴィア・E・バトラー | 風呂本惇子,岡地尚弘 | 河出文庫 | 2021/11/05 |
| 彼女の体とその他の断片 | カルメン・マリア・マチャド | 小澤英実,小澤身和子, 岸本佐知子,松田青子 | エトセトラブックス | 2020/03/10 |
| 一人娘 | グアダルーペ・ネッテル | 宇野和美 | 現代書館 | 2025/11/14 |
| 星の時 | クラリッセ・リスペクトル | 福嶋伸洋 | 河出書房新社 | 2021/03/26 |
| ほんのささやかなこと | クレア・キーガン | 鴻巣友季子 | 早川書房 | 2024/10/23 |
| 複眼人 | 呉明益(ゴメイエキ) | 小栗山智 | 角川文庫 | 2025/01/24 |
| 水脈を聴く男 | ザフラーン・アルカースィミー | ⼭本薫, マイサラ・アフィーフィー | 書肆侃侃房 | 2025/05/07 |
| あの人たちが本を焼いた日 ジーン・リース短篇集 (ブックスならんですわる) | ジーン・リース,西崎憲 | 安藤しを,磯田沙円子, 樫尾千穂,加藤靖, 小平慧,笹原桃子, 沢山英理子,獅子麻衣子 | 亜紀書房 | 2022/06/29 |
| 脱落者 | ジム・トンプスン | 田村義進 | 文遊社 | 2019/03/28 |
| 思い出すこと (新潮クレスト・ブックス) | ジュンパ・ラヒリ | 中嶋浩郎 | 新潮社 | 2023/08/23 |
| 太陽に撃ち抜かれて | ジョヴァーニ・マルチンス | 福嶋伸洋 | 河出書房新社 | 2026/01/22 |
| 月のケーキ | ジョーン・エイキン | 三辺律子 | 創元推理文庫 | 2025/02/19 |
| 忘却についての一般論 (エクス・リブリス) | ジョゼ・エドゥアルド・アグアルーザ | 木下眞穂 | 白水社 | 2020/08/28 |
| 荒原にて | 索南才譲(ソナムツェラン) | 及川茜 | リトル・モア | 2025/11/26 |
| 勝手に生きろ! | チャールズ・ブコウスキー | 都甲幸治 | 河出文庫 | 2010/08/03 |
| チャーチ・レディの秘密の生活 | ディーシャ・フィルヨー, 榎本空,小澤英実(解説) | 押野素子 | 勁草書房 | 2024/12/24 |
| ジーザス・サン (エクス・リブリス) | デニス・ジョンソン | 柴田元幸 | 白水社 | 2009/03/01 |
| オリンピア | デニス・ボック | 越前敏弥 | 北烏山編集室 | 2023/12/05 |
| 結婚/毒 コペンハーゲン三部作 | トーヴェ・ディトレウセン | 枇谷玲子 | みすず書房 | 2023/06/20 |
| 歩くこと、または飼いならされずに 詩的な人生を生きる術 | トマス・エスペダル | 枇谷玲子 | 河出書房新社 | 2023/02/27 |
| ジェイムズ | パーシヴァル・エヴェレット | 木原善彦 | 河出書房新社 | 2025/06/27 |
| 狼の幸せ | パオロ・コニェッティ | 飯田亮介 | 早川書房 | 2023/04/11 |
| コミック・ヘブンへようこそ (I am I am I am) | パク・ソリョン | 渡辺麻土香 | 晶文社 | 2024/11/27 |
| 菜食主義者 (新しい韓国の文学 1) | ハン・ガン | きむふな | クオン | 2011/06/15 |
| すべての、白いものたちの | ハン・ガン | 斎藤真理子 | 河出文庫 | 2023/02/04 |
| 午後 | フェルディナント・フォン・シーラッハ | 酒寄進一 | 東京創元社 | |
| 亀たちの時間 | フランチェスカ・スコッティ | 北代美和子 | 現代書館 | 2025/09/17 |
| トピーカ・スクール | ベン・ラーナー | 川野太郎 | 明庭社 | 2025/07/28 |
| 旅の問いかけ (オーストラリア現代文学傑作選) | ミシェル・ド・クレッツァー | 有満保江 | 現代企画室 | |
| 人類の深奥に秘められた記憶 | モアメド・ムブガル・サール | 野崎歓 | 集英社 | |
| 穴持たずども (ロシア語文学のミノタウロスたち) | ユーリー・マムレーエフ | 松下隆志 | 白水社 | 2024/01/28 |
| 風に吹きはらわれてしまわないように | リチャード・ブローディガン | 松本淳 | ちくま文庫 | 2025/12/12 |
| 物語ることの反撃 パレスチナ・ガザ作品集 | リフアト・アルアライール, 岡真理 | 藤井光 | 河出書房新社 | 2024/12/03 |
| ブリス・モンタージュ (エクス・リブリス) | リン・マー | 藤井光 | 白水社 | 2025/03/03 |
| 掃除婦のための手引き書 | ルシア・ベルリン | 岸本佐知子 | 講談社文庫 | 2022/03/15 |
| 体の贈り物 | レベッカ・ブラウン | 柴田元幸 | twililight | 2025/06/20 |
↑リンクはAmazon。
著者名、発売日等で並べ替えできます。
青山ブックセンター本店の神園さんによる選書リストの情報を元に、作成させていただきました。
フェア選書、作家の国・地域別リスト
北米
- アイリス・オーウェンス(アメリカ)
- イヴ・バビッツ(アメリカ)
- ウィリアム・ブルワー(アメリカ)
- オクテイヴィア・E・バトラー(アメリカ/アフリカ系)
- カルメン・マリア・マチャド(アメリカ/キューバ系)
- ジム・トンプスン(アメリカ)
- ジュンパ・ラヒリ(アメリカ/インド系)
- チャールズ・ブコウスキー(アメリカ/ドイツ出身)
- ディーシャ・フィルヨー(アメリカ/アフリカ系)
- デニス・ジョンソン(アメリカ)
- パーシヴァル・エヴェレット(アメリカ/アフリカ系)
- ベン・ラーナー(アメリカ)
- リチャード・ブローディガン(アメリカ)
- リン・マー(アメリカ/中国出身)
- ルシア・ベルリン(アメリカ)
- レベッカ・ブラウン(アメリカ)
- アンドレ・アレクシス(カナダ/トリニダード・トバゴ出身)
- デニス・ボック(カナダ)
中南米
- クラリッセ・リスペクトル(ブラジル/ウクライナ出身)
- ジョヴァーニ・マルチンス(ブラジル)
- グアダルーペ・ネッテル(メキシコ)
ヨーロッパ
- クレア・キーガン(アイルランド)
- エドワード・ケアリー(イギリス)
- ジョーン・エイキン(イギリス)
- ジーン・リース(イギリス/ドミニカ出身)
- アンドレア・バイヤーニ(イタリア)
- パオロ・コニェッティ(イタリア)
- フランチェスカ・スコッティ(イタリア)
- エドゥアルド・メンドサ(スペイン)
- フェルディナント・フォン・シーラッハ(ドイツ)
- アンドレイ・クルコフ(ウクライナ)
- ユーリー・マムレーエフ(ロシア)
北欧
- トーヴェ・ディトレウセン(デンマーク)
- トマス・エスペダル(ノルウェー)
アフリカ
- ジョゼ・エドゥアルド・アグアルーザ(アンゴラ)
- モアメド・ムブガル・サール(セネガル)
中東
- ザフラーン・アルカースィミー(オマーン)
- リフアト・アルアライール(パレスチナ)
アジア
フェア選書、出版社のリスト

青山ブックセンターさんの海外文学選書フェアのこと

青山ブックセンター
青山ブックセンター本店
青山ブックセンター本店(@Aoyama_book) / X
(フェアの開催時期などの情報は、公式サイトやSNSでご確認ください。)
2026年も海外文学フェアを開催してくださった青山ブックセンターさん。このブログ「乙女の海外文学案内」を始めることになったのは、2023年秋にSNSで目にした「翻訳者からたどる海外文学フェア」の投稿がきっかけでした。
当時、その写真を拡大し、棚に並んだ本を一冊ずつ調べて作成したのが、姉妹ブログ「大人乙女の新刊案内」にある「翻訳家で選ぶ海外文学」のページです。あの写真を見ていなかったら、このブログを立ち上げることもなかったと思います。たくさんの翻訳家さんの名前を覚えられたのも、その投稿に添えられていた翻訳者一覧のおかげです。
その感謝の気持ちも込めて、今回の一覧表を作成しました。人ひとりの人生を変えるくらいの力を持つ、青山ブックセンターさんの選書をお楽しみください。
山下 優(@YamaYu77)さん / X(青山ブックセンター本店・店長)
神園智也 | 青山ブックセンター本店(@t__kamizono) / X(文芸書担当)
「翻訳者からたどる海外文学フェア」を始めました! ふと気がつくと翻訳について意識せずに、当たり前のように海外文学を読んでいることはないでしょうか? もっと翻訳家さんについて知る機会を提供したいと考え企画しました。ポップで翻訳者さんのプロフィールと翻訳担当作品を紹介しています!(神園)
青山ブックセンター本店さんのXより(2023年9月14日)

青山ブックセンター×海外文学選書フェア2026の気になる本
テキストリンクはAmazon、本の表紙は楽天ブックス。のちほど、追加します。
「ペンギンの憂鬱」アンドレイ・クルコフ
『ペンギンの憂鬱 (新潮クレスト・ブックス)』
アンドレイ・クルコフ,沼野恭子
2004/09/29
新潮社
恋人に去られ孤独なヴィクトルは売れない短篇小説家。ソ連崩壊後、経営困難に陥った動物園から憂鬱症のペンギンを貰い受け、ミーシャと名づけて一緒に暮らしている。生活のために新聞の死亡記事を書く仕事を始めたヴィクトルだが、身辺に不穏な影がちらつく。他人の死が自分自身に迫ってくる。ウクライナはキーウ在住のロシア語作家による傑作長編小説。
「一人娘」グアダルーペ・ネッテル
『一人娘』
グアダルーペ・ネッテル,宇野和美
2025/11/14
現代書館
わたし(ラウラ)とアリナは親友で、20代のころはお互いに「子どもは産まない」と誓い合った仲だった。その意志をかたくなに貫くラウラとは裏腹に、アリナは結婚し、やがて子ども(イネス)を身ごもる。
そんななか、ラウラの暮らすアパートのベランダでは鳩が巣を作り、やがてラウラはアパートの隣に暮らす母子家庭の男の子ニコラスとだんだん交流を深めていく。やがてイネスが生まれるが、イネスには生まれついて重度の障害があり明日を生きる保証もない状態だった。
「星の時」クラリッセ・リスペクトル
『星の時』
クラリッセ・リスペクトル,福嶋伸洋
2021/03/26
河出書房新社
地方からリオのスラム街にやってきた、コーラとホットドッグが好きな天涯孤独のタイピストは、自分が不幸であることを知らなかった−−。「ブラジルのヴァージニア・ウルフ」による、ある女への大いなる祈りの物語。
23言語で翻訳、世界的再評価の進む20世紀の巨匠が生んだ奇跡の文学。
荒野からやってきた北東部の女・マカベーアの人生を語る、作家のロドリーゴ・S・M。リオのスラム街でタイピストとして暮らし、映画スターに憧れ、コカコーラとホットドッグが好きで、「不幸であることを知らない」ひとりの女の物語は、栄光の瞬間へと導かれてゆく−−。
「ほんのささやかなこと」クレア・キーガン
『ほんのささやかなこと』
クレア・キーガン,鴻巣友季子
2024/10/23
早川書房
キリアン・マーフィー主演
映画「決断するとき」原作小説
1985年、アイルランドの小さな町。寒さが厳しくなり石炭の販売に忙しいビル・ファーロングは、町が見て見ぬふりをしていた女子修道院の〝秘密″を目撃し――優しく静謐な文体で多くの読者に愛される現代アイルランド文学の旗手が贈る、史実に基づいた傑作中篇
「水脈を聴く男」ザフラーン・アルカースィミー
『水脈を聴く男』
ザフラーン・アルカースィミー,⼭本薫,マイサラ・アフィーフィー
2025/05/07
書肆侃侃房
井戸で発見された溺死体のお腹から取り出された胎児。彼には大地の「水脈を聴く」能力が宿っていた──。
アラビア半島に位置し、雨のほとんど降らない小国オマーン。地下水路(ファラジュ)による独自の灌漑システムは、峻険な岩山や荒涼ひどい頭痛に悩まされるマリアムは井戸の深淵からの「おいで、おいで」という囁きに導かれ、ついには溺死体として発見される。しかし、その体には胎児が宿っていた。無事(サーレム)に救われたことでサーレムと名付けられた息子は、耳を澄ませると地中を流れる水の音が聴こえるようになる。その噂はあっという間に広がり、避けられ孤立するようになるが、水源を探し当て村を襲った干ばつから救うことで必要とされるようになる。その評判は遠方まで轟き、15歳の少年は「水追い師」として各地で引く手あまたになるのだが──。
「あの人たちが本を焼いた日」ジーン・リース
『あの人たちが本を焼いた日 ジーン・リース短篇集 (ブックスならんですわる)』
ジーン・リース,西崎憲,安藤しを,磯田沙円子,樫尾千穂,加藤靖,小平慧,笹原桃子,沢山英理子,獅子麻衣子
2022/06/29
亜紀書房
――わたしはどこにも属していないし、属すためのやりかたを買うお金もない。
カリブ海生まれのジーン・リースは、ヨーロッパでは居場所を見出せない、疎外された人であった。
しかも女性である。
自身の波乱に富んだ人生を下敷きにした、モデル、老女、放浪者などの主人公たちは、困窮、飲酒、刑務所暮らし、戦争と数々の困難を生きる。
だが彼女らはけっして下を向かない。
慣習と怠惰と固定観念をあざ笑うように、したたかに生きる。
《いま新たな光を浴びる、反逆者リースの本邦初、珠玉の作品集》
「思い出すこと」ジュンパ・ラヒリ
『思い出すこと (新潮クレスト・ブックス)』
ジュンパ・ラヒリ,中嶋浩郎
2023/08/23
新潮社
創作と自伝のあわいに生まれた一冊の「詩集」。
円熟の域に達したラヒリによるもっとも自伝的な最新作。
ローマの家具付きアパートの書き物机から、「ネリーナ」と署名のある詩の草稿が見つかった。インドとイギリスで幼少期を過ごし、イタリアとアメリカを行き来して暮らしていたらしい、この母・妻・娘の三役を担う女性は、ラヒリ自身にとてもよく似ていた。――イタリア語による詩とその解題からなる、もっとも自伝的な最新作。
「太陽に撃ち抜かれて」ジョヴァーニ・マルチンス
『太陽に撃ち抜かれて』
ジョヴァーニ・マルチンス,福嶋伸洋
2026/01/22
河出書房新社
いつも何かが壊れるみたいだーー。
マフィアと警察が抗争を繰り広げ、麻薬中毒者たちが路頭をさまようなか、子どもは本物の拳銃で遊び回り、若者たちはビーチで大麻を吸い、恋をする。
・
ブラジル発、新リアリズム(ノーヴォ・ヘアリズモ)がついに上陸!
世界10カ国で翻訳。
『チャーチ・レディの秘密の生活』
ディーシャ・フィルヨー,押野素子,榎本空,小澤英実(解説)
2024/12/24
勁草書房
甘く、切ない彼女たちの“秘密”。全米図書賞最終候補、ペン/フォークナー賞受賞、最注目アフリカ系アメリカ人作家による初短篇集。
毎週月曜に訪れる愛人の牧師のため母はピーチ・コブラーを作り、オリヴィアは彼を神と信じる。牧師夫人に恋焦がれる少女ジャエルとその日記を盗み読む曾祖母。母を献身的に介護するも名前を呼ばれない娘──自らの欲望に従うこと、教会、母娘の葛藤を親密に描き、全米を魅了した4世代・9つの彼女たちの物語。解説=小澤英実・榎本空
「チャーチ・レディの秘密の生活」ディーシャ・フィルヨー
『チャーチ・レディの秘密の生活』
ディーシャ・フィルヨー,押野素子,榎本空,小澤英実(解説)
2024/12/24
勁草書房
甘く、切ない彼女たちの“秘密”。全米図書賞最終候補、ペン/フォークナー賞受賞、最注目アフリカ系アメリカ人作家による初短篇集。
毎週月曜に訪れる愛人の牧師のため母はピーチ・コブラーを作り、オリヴィアは彼を神と信じる。牧師夫人に恋焦がれる少女ジャエルとその日記を盗み読む曾祖母。母を献身的に介護するも名前を呼ばれない娘──自らの欲望に従うこと、教会、母娘の葛藤を親密に描き、全米を魅了した4世代・9つの彼女たちの物語。解説=小澤英実・榎本空
「オリンピア」デニス・ボック
『オリンピア』
デニス・ボック,越前敏弥
2023/12/05
北烏山編集室
記憶と鎮魂のファミリー・ヒストリー
第2次世界大戦をきっかけにドイツからカナダへ移住した家族を描く連作短編集。静かで平和に見える一族の生と死が詩情豊かに語られる。点景としてのオリンピック、断片としての家族の歴史。
――レニ・リーフェンシュタールが編集したあとの映像から、この話を語ることはできないだろう。何マイルにも及ぶサブプロットや暗示的な映像が切り刻まれて黒いリボンに何度もまとめられ、忘れ去られた。
――ぼくたち家族の才能は永遠のものだと思っていた。
装釘 宗利淳一
「結婚/毒」トーヴェ・ディトレウセン
『結婚/毒――コペンハーゲン三部作』
トーヴェ・ディトレウセン,枇谷玲子
2023/06/20
みすず書房
自らの経験の全てを題材として、女性のアイデンティティをめぐる葛藤をオートフィクション/回想記として世に出したトーヴェ。自分に正直にあろうとする人間の生きるむずかしさを、文学と人生で表した。
ナチス・ドイツの影が迫り来る時代のコペンハーゲンを舞台に描かれる、記念碑的三部作を一巻にして贈る。
「歩くこと、または飼いならされずに詩的な人生を生きる術」トマス・エスペダル
『歩くこと、または飼いならされずに詩的な人生を生きる術』
トマス・エスペダル,枇谷玲子
2023/2/27
河出書房新社
通りを、アスファルトを、山道を、海岸沿いを、並んで、ひとりで、知覚を冴え渡らせ、無と化し、鳥の声に耳を澄ませ、寡黙に、饒舌に、物悲しく、意気揚々と、自由を求めー歩く。自分の人生を、主体的に歩き続けるとはどういうことだろう?古今東西の作家、音楽家、思想家たちの言葉に触れながら思策を深める渉猟の記録。現代ノルウェー文学の金字塔的作品、ついに邦訳!!
「ジェイムズ」パーシヴァル・エヴェレット
『ジェイムズ』
パーシヴァル・エヴェレット,木原善彦
2025/06/27
河出書房新社
全米図書賞&ピュリツァー賞、驚異のW受賞!ブリティッシュ・ブック・アワード、カーネギー賞、カーカス賞受賞!ニューヨーク・タイムス・ベストセラー1位、2024年ベストブック最多選出。各賞を総なめにした、2024年アメリカ文学最大の話題作。
我が身を売られる運命を知り、生き延びるために逃げ出した黒人奴隷ジェイムズ。しかし少年ハックをともないミシシッピ川をくだる彼を待ち受けるのは、あまりに過酷な旅路だった。奴隷主たちを出し抜き、ペテン師を騙し返し、どこまでも逃げていくジェイムズの逃避行の果てに待つものとは──。黒人奴隷ジムの目から「ハックルベリー・フィン」を語り、痛烈な笑いと皮肉で全世界に衝撃を与えた怪物的話題作。
「菜食主義者」ハン・ガン
『菜食主義者 (新しい韓国の文学 1)』
ハン・ガン,きむふな
2011/06/15
クオン
ごく平凡な女だったはずの妻・ヨンヘが、ある日突然、肉食を拒否し、日に日にやせ細っていく姿を見つめる夫(「菜食主義者」)、妻の妹・ヨンヘを芸術的・性的対象として狂おしいほど求め、あるイメージの虜となってゆく姉の夫(「蒙古斑」)、変わり果てた妹、家を去った夫、幼い息子……脆くも崩れ始めた日常の中で、もがきながら進もうとする姉・インへ(「木の花火」)-
3人の目を通して語られる連作小説集。
「すべての、白いものたちの」ハン・ガン
『すべての、白いものたちの (河出文庫)』
ハン・ガン,斎藤真理子
2023/02/04
河出書房新社
アジア初のブッカー国際賞作家による奇蹟の傑作が文庫化。おくるみ、産着、雪、骨、灰、白く笑う、米と飯……。朝鮮半島とワルシャワの街をつなぐ65の物語が捧げる、はかなくも偉大な命への祈り。
生後すぐに亡くなった姉をめぐり、ホロコースト後に再建されたワルシャワの街と、朝鮮半島の記憶が交差する。
文庫化にあたり、訳者の斎藤真理子による「『すべての、白いものたちの』への補足」、平野啓一郎による解説「恢復と自己貸与」を収録。
「トピーカ・スクール」ベン・ラーナー
『トピーカ・スクール』
ベン・ラーナー,川野太郎
2025/07/28
明庭社
1997年、中西部カンザス州トピーカ。高校生のアダム・ゴードン〔…〕競技ディベートの名手であるアダムが、自分のスピーチのなかにみた暴力性。ともに臨床心理士のアダムの両親が紐解きはじめた、自らの記憶。母ジェーンの葛藤と彼女が闘ったトピーカの「男性たち」。父ジョナサンが心の奥底に隠した弱さ。言葉の限界にそれぞれの形で向き合う家族の語りに、アダムの同級生ダレンの声が織りこまれる。クラスにとってよそものだった彼を待つ事件。それは避けられなかったのか? そして、アダムが最後に選び取ったスピーチとは。
複数の声が時代を行き来しながら、米国の現在を照射する。『10:04』の作者が、知性と繊細さをもって共同体を描きだす、小説の新しい可能性。
「物語ることの反撃 パレスチナ・ガザ作品集」リフアト・アルアライール、岡真理
『物語ることの反撃 パレスチナ・ガザ作品集』
リフアト・アルアライール,岡真理,藤井光
2024/12/03
河出書房新社
現代パレスチナを代表する詩人が編み遺した、ガザの若き作家たちによる23篇。過酷な「日常」を書き留め、暴力と占領に物語ることで抵抗する、魂の作品集。
2023年12月、イスラエル軍の空爆によって命を落としたパレスチナの詩人、リフアト・アルアライール。忘却に抗うため、そして想像力によってあたらしい現実を立ち上げるため、彼が私たちに届けた、23の反撃の物語。
ルアライール。忘却に抗うため、そして想像力によってあたらしい現実を立ち上げるため、彼が私たちに届けた、23の反撃の物語。
「ブリス・モンタージュ」リン・マー
『ブリス・モンタージュ (エクス・リブリス)』
リン・マー,藤井光
2025/03/03
白水社
“全米批評家協会賞”受賞作品。前作の長篇『断絶』が好評の中国出身の米国作家による、不可思議な語り口と冷徹な観察眼が冴える8篇を収録。現代アメリカの心象風景を巧みに切り取る短篇集。
「掃除婦のための手引き書」ルシア・ベルリン
『掃除婦のための手引き書 ――ルシア・ベルリン作品集 (講談社文庫)』
ルシア・ベルリン,岸本佐知子
2022/03/15
講談社
毎日バスに揺られて他人の家に通いながら、ひたすら死ぬことを思う掃除婦(「掃除婦のための手引き書」)。
道路の舗装材を友だちの名前みたいだと感じてしまう、独りぼっちの少女(「マカダム」)。波乱万丈の人生から紡いだ鮮やかな言葉で、本国アメリカで衝撃を与えた奇跡の作家。
大反響を呼んだ初の邦訳短編集。
「体の贈り物」レベッカ・ブラウン
『体の贈り物』
レベッカ・ブラウン,柴田元幸
2025/06/20
twililight
アメリカの作家、レベッカ・ブラウンの代表作を復刊。
逃れようのない死の前で、料理を作り、家を掃除し、洗濯をし、入浴を手伝う。
喜びと悲しみ、生きるということを丸ごと受け止めた時、私は11の贈り物を受け取った。
エイズ患者とホームケア・ワーカーの交流が描き出す、悼みと希望の連作短篇。
著者書き下ろし「『体の贈り物』三十年後」を収録。
金井冬樹の装画による新装版。

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